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心理学の基礎中の基礎と言われる「投影の法則」。
カウンセリングやセミナーでもバンバン使っているものですが、投影を使うと自分の心の中がとてもよく見えてきます。
そして、人間関係を良くしたり、ビジネスで成功したりするためのヒントを見つけることだってできるのです。
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「投影の法則」ってみなさん、ご存知でしょうか?
うちのブログを読んでくださってる方なら「聞いたことはある」という程度には知ってると思いますし、目を皿のようにして読み込んでくださってる武闘派の皆様は「よく知ってるぞ」と胸を張りたくなるかもしれません。
とはいえ、意外と理解しにくく、また受け入れ難く、さらには「人のことならまだしも自分のことだと分からない」ということになりやすいので今日は「投影」について改めてお話したいと思います。
例えば、昨日の記事でも投影がはっきり読み取れます。
一応、記事はこちら(↓)ですけれど、わざわざ読むのがめんどくさいという方のためにポイントだけ要約しておきます。
・仕事場ではしっかりしていて頼れる姉御枠であるが、人が自分を嫌っているかもしれないという被害妄想に悩んでいる。
・少しでも冷たいとか以前と違う、距離を取られていると感じると、怖くて怖くて不安でたまらない。
・年下との関係は比較的良好だが、年上や立場が上の女性との関係をうまく作るのが苦手。
・長年の超絶過干渉ヒステリック母と死闘を繰り広げてきた。
・中学時代、親友だと思っていた子に執拗に仲間はずれにされた経験がある。
このRさんのお話について整理していくと
<今起きていること>
・人が自分を嫌っているのでは?という怖れや不安を抱いている。
・年上や立場が上の女性との関係がうまくいかない。
という状態にあります。そして、その原因として「超絶過干渉ヒステリック母」と「親友だと思っていた子に執拗に仲間はずれにされた」という過去が挙げられています。
「投影」を説明する上では非常に分かりやすい事例ですね。
すなわち、
・「超絶過干渉ヒステリック母」を「年上、もしくは立場が上の女性」に投影している。
・「自分を仲間外れにした親友」を「周りの人たち」に投影している。
という風に解釈します。
つまり、年上の女性と接点を持ったときに「うちのあの母親みたいにややこしい関係になるんじゃねえか?」という怖れが出てくるし、同僚・仲間・友人などに対しては「今は仲良くしてくれてるけどいつかまた自分を仲間外れにするんじゃねえか?」と警戒してしまっているわけです。
さらにカウンセリング風に理解するのであれば、「母との関係や親友に仲間外れにされた痛みがまだ癒えていないから、そうした問題が出てくる」ということになります。
仲間外れにされた痛みがまだ生々しく残っている分だけ「また同じことが起こるのではないか?」と怖れるのです。
だから、その痛みが癒すことでこの問題は解決していく、という捉え方をカウンセラーはしますし、そのために何ができるか?を考えていきます。
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で、昨日、こういう話を書いていましたら不思議なもので個人セッションでお話した方も「投影」で説明がつく問題を抱えていらっしゃいました。
プライバシーの問題がありますので詳細は述べられませんが、
・自分の息子に「ダメな自分」を投影し、息子のことを心配しすぎてしまう。
・さらに、自分の息子に「助けられなかった母親」を投影し、何かと息子を助けようとしてしまう。
という状態のようにお見受けしました。
「息子」に対して「自分自身」と「母親」の両方を投影することもあるんです。
子育て中のママであれば、多かれ少なかれ、こういう事象は起こります。
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私のブログではよく「夫を理想の母代わりにしてしまってるよねー」という説明が出てきます。
これも実は「投影」でして、「夫に母を投影している」のです。
ただ、自分の母をそのまま投影しているのではなく、母親との葛藤の中で生まれた「こういうお母さんだったらいいのに」という理想像を夫に投影してるんです。
だから、心理的に見れば「夫=母」となりますから、「夫に男を感じられない」「夫とのセックスは想像できない」となって、新たに彼氏を作りたくなるんですね。
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また、婚活がうまく行かねー!という苦情を処理してるときも親子関係の話を伺うわけですが、「父親が頼りなくて母が苦労してた」とか「夫婦仲が悪かった」などの話が出てきます。
それもまた投影を使って説明することができまして、「出会う男性に父を投影し、また、自分自身に母を投影するので、自分も母親のように苦労するんじゃないか?それはイヤだ」「自分と未来の配偶者に対して、不仲な両親を投影するので、自分たちも結婚したってうまくいかなくなるんじゃないか?それはイヤだ」などと感じてるとしたら、そりゃあ、婚活はうまく行かねーよなー、ということが理解できると思います。
こうした問題も母との関係を許し、両親の不仲による痛みを癒していくことによって解消できるよね?という方向性でカウンセリングは進んでいくわけです。
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こうした話と言うのは今までもちょくちょく出てきておりまして、こんな記事を過去に書いています。
これらは「投影」の応用編というべきもので、
・嫌いな人、苦手な人には「過去に出会った嫌いな人、苦手な人を投影している」あるいは「自己嫌悪を投影している」と言える。
・自分の中で抑圧している部分(禁止している部分、ダメだと思っている自分)を投影すると、その部分を出してる人のことが嫌いになり、その人のことを特に「シャドウ」と呼ぶ。
ということになります。
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カウンセラーとしてはすべてのケースでそういうわけではないのですが、人間関係の問題を扱うときに「誰に誰を投影しているんだろう?」なんて風に考えるんですね。
「職場の上司とうまく行かねえだと?もしかしてオヤジとの間になんかあったんじゃねえか?」
「いつも自分が頑張らなきゃいけない人ばかりを好きになるって?そしたら、親に対しても何かと面倒見て頑張ってきたんじゃねえのか?」
「あと一歩でうまく行かなくなることがパターンになってるんや。もしかしてあんたの周りでイマイチ不遇な目に遭うてる奴はいねえか?」
「浮気性な人ばかりと出会うのはもしかしてあんたの中にもそういう部分が隠れてるんじゃね?」
過去に出会った人をまだ許せてなかったり、過去に経験した痛みが未消化だったりすると、その葛藤や痛みを人に投影して「問題」になるわけです。
だから、皆さんも今うまくいかねーなーと思うことがあったら「誰の何を投影してるのか?」を考えてみると「はっ!」とすることが出てくるかもしれません。
ただ、昨日のクライアントさんも心理学を勉強したり、カウンセリングを受けたりしている方でしたが「あ、その可能性は考えたことなかったです」とおっしゃってたので、案外自分で気づくのは難しいかもしれません。
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もちろん、「投影」ってのはネガティブなできごとだけに起こるんじゃなくて、ポジティブなことでも同等に起こります。そもそも感情にポジティブもネガティブもなくて、私たちの意識が勝手に分別してるだけですので。
カウンセリングで扱うのが問題ですからネガティブな話ばかりが出ちゃうだけでね。
「あ、なんかこの人、いい人そうだわ」と感じるのも、過去にであった「いい人」をその人に投影していますし、「ああ、あの人、素敵。憧れるわー」というのも「自分の中にある魅力」をその人に投影していると考えられるんです。
だから、「あなたの周りにいる人はどんな魅力を持った人が多い?」という質問は、投影を使ったものでして、その質問に出てくる魅力は自分自身のそれなのです。
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「第一印象」ってあるじゃないですか。
あれ、過去に出会った人たちの中からその人に近い印象の人を即座に検索して投影しているので「はじめて会ったときから仲良くなれそうと思ったの」「はじめて会ったときからなんかイヤな感じがしてたのよね」という経験をするんです。
(ただ、私たちには直感というものもあるので、第一印象のすべてが過去に出会った人の投影とは限りません。これは重要な話。)
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そういう風に「投影」というのは「自分の心の状態を外側に映し出している」わけですので、自分の周りに見えるもののすべてが自分の心の中にあると言えます。
今日の大阪は雨が降っていますが、その雨にも自分の心を投影します。
「うっとおしい雨やのぉ」と思うのであれば、あなたの心の中には何らかのストレスが溜まっていて余裕がないのかもしれません。
「雨音が心地よいし、草木が元気になるし、雨もいいよね」と思うのであれば、あなたの心の中はけっこう健康的なのかもしれません。
「最近、なんかイライラした人をよく見かけるなあ」と思ったら、「あれ?あたしなんか誰かに怒ってる?」と見ることもできるし、逆に「このところ成功している人ばかりとご縁があるな」と気づいたら、「ああ、あたしも成功していくプロセスに入ったんだね」と解釈して良いのです。
また、「嫉妬」という感情も面白いもので、「自分の中にある魅力」や「自分がほんとうにしたいこと」を「何らかの事情で禁止、抑圧している」から生まれるものです。
だから、誰かに嫉妬してることに気付いたら「ああ、自分もああなりたいと思ってるんだけど、それを素直に認められず、自分にはできないと思ってるんだ」と思ってみるといいですし、「じゃあ、なんで自分にはできないと思ってるんだ?」と内観してみると「ああ!自分の魅力をまだまだ受け取り切れてないんだ!」という今向き合うと良いテーマに気付けるかもしれません。
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こうして投影を理解し、実践していくと「誰かのせいにする」なんてことはしなくて済みますし、「自分の価値可能性魅力長所」がバンバン分かってくるので自己肯定感もあがっていきますし、「今の自分の課題」に気付けるのでさらに成長できるわけです。
あ、もちろんこういう解釈は自分が元気なときだけで良いです。愚痴っぽくなるのも誰かの悪口を言っちゃうのも何かから逃げちゃうのもそれなりの事情があるわけで、それも今の自分なんですから否定せずに受け入れてあげたほうが得策です。
そうして投影を見ていくと「すべての問題は自作自演」ということも理解できますし、何なら「自分が見てる世界はすべて自分の創作物」という解釈ができますね。
そして、「成長」といってもいいし、「癒し」といってもいいんですが、自分が良い方向に変化する(=自分らしく生きられるようになる)ほどに、世界もまた素敵なものに変わっていくんです。
好きなことをして生きてる人は、自由で素敵な人とよく出会うようになるわけですし、これから世界はもっと良くなる!という風に思えます。
そうして一人一人がそういう風に変わっていけば社会も良くなっていくことが想像できるでしょうか?
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◎自分を癒せば世界が良くなる!自分らしく生きれば出会う人も素敵な人ばかりになる!
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