人生をハードモードにする「女でごめんなさい」の罪悪感と「自分なんていらん子では?」の無価値感とどう向き合っていけばいいのか?



旧家であれば男の子は大切にされる一方で、女の子は肩身の狭い思いをしやすいものです。しかも、弟が生まれてしまえば自分の存在価値なんて感じられなくなるものです。
そうすると人生が一気にハードモードになり、生粋の自立系武闘派女子になるわけですが、その先にあるヴィジョンまで意識を向けたい問題です。

ブログを拝読し、いてもたってもいられずリクエストをお送りいたしました。
お尋ねしたいのは「頼りにしていた王子を突如失った女王は、どうすれば迷い道から抜け出せるのか」です。

武闘派女子アラフォー(独身・離婚歴なし)です。3つ下に弟がいたこともあり、23日に書かれていたブログそのままのような人生を過ごしてきました。

母方の家が代々続いてきた旧家で、弟が生まれたときの大人たちの喜びようは、筆舌しがたいほどでした(母も祖母も一人っ子なので、おそらく各々が「女に生まれてごめんなさい」を感じている気がします)。
これまでの私の立場が一転したことは言うまでもなく、母親の弟への愛情は異常にさえ感じられました。

子どもの頃の弟に対して、憎い部分も少なからずあったのですが、基本的に仲は良く、大きくなってからは同志にさえなっていました。
学生時代も社会人になってからも、男性と無意味な衝突をすることなく、いつも良い関係が築けてきたのは、弟のおかげだと感謝しています。

ところが、今から20年近く前に、10代だった弟が病のために一夜にして帰らぬ人となりました。
元々病弱なところはありましたが、急なことで受け入れられず、溺愛していた母の気持ちも考えると「私は残ってよかったの?女に生まれてよかったの?」と、子どもの頃以上に悩む日々。
また、良好な姉弟関係と思っていたものの、亡くなったときは年甲斐もなく「これで母親を独占できる」と考えもしました。

生前「お姉ちゃんは企業で働くより、研究者向きだよね」と言われていた言葉どおり、私は大学卒業後すぐその道に進みましたが、経済的なこともあり企業に転職→ハードワークがたたって離職→転職するも前職を凌ぐハードワーク→ 企業向きじゃないのかしら、という迷いを持ちつつ、また転職…を繰り返しています。
パートナーもずっといますが、結婚出来ない相手だったり、遠距離だったりです。他にもプロポーズらしきことを仄めかす人が現れても、どことなくお茶を濁す私がいます。
落ち着いて過ごしたいし、結婚したいのに。

20代に差し掛かる頃からずっと迷子なのは、これは弟の在不在に関わらず、自分軸がブレブレなだけでしょうか。これまで「恋人の席」に座り続けているのも、父親?母親?元彼?と混乱していましたが、まさか弟だったのか?とも思い、ますます何をどうしたらいいかわかりません。
新刊を拝読する前に申し訳ないですが(採用される頃には読み終わってるかも!)よろしくお願いいたします。
(Mさん)

兄弟姉妹本、読み終わりましたでしょうか?
そして、弟さんの影響の大きさに目を見開いてしまっている頃でしょうか?

「兄弟姉妹の心理学 弟がいる姉はなぜ幸せになれないのか」(WAVE出版)

Mさんが「人生ハードモード」になってしまうところに「弟」という存在が大きいのは明らかなのですが、他にも「旧家」というキーワードも捨てがたいところがあります。

また、お父さんが全く文面に現れないということは、婿養子な上に、存在感がなかったからなんでしょうか?

私のクライアントさまにも「旧家」という看板を背負った武闘派女子たちが何人もいまして、そのプレッシャーの大きさを幾度となく耳にしてきました。

特に第一子長女として生まれてきた方は「親や親族郎党がショックを受けた様子」を感覚的に覚えていることもあり、弟が生まれぬとも「え?あたしって生まれて来んかった方が良かったん?」という空気感と共に、「あんたが跡取りやからな」という重圧を少なからず受けてきたところがあるものです。

Mさんに限らず「女でごめんなさい」という罪悪感を幼少期から抱えることになってしまうのです。そして、母も祖母もひとりっ子だとするなら、彼女たちから引き継いだ罪悪感も上乗せされてしまってるかもしれません。

余談ではありますが、おそらくMさんよりも母の時代、母の時代より祖母の時代の方が女性の身分は低かったと思われますから、彼女たちが持つ「女でごめんなさい」と「婿取りプレッシャー」は想像を絶するものがあったかもしれませんね。

そうした空気感の中で3歳まで育つわけですから、三つ子の魂百までの諺を借りるのであれば、その罪悪感はその後のハードワーカーとしての人生の原型をなすものと思われます。

さて、そんな中、3世代にわたって待ち望まれた弟が生まれたわけですから、親や親族郎党の喜びたるや町をあげてのフェスティバルに発展するのではないか?というくらいだったんじゃないかと推測されます。

そりゃあ、もうMさんのことなんて放っておいて、全員が弟に注目したでしょうし、「男の子を産む」という重圧から解放された母も弟を溺愛することになるでしょう。

そもそも下の子が生まれれば上の子は「母を奪われた」という思いを持つものですが、Mさんの家の場合は、それがさらに強烈だったろうと思います。

もちろん、弟が生まれた一件で「女でごめんなさい罪悪感」が払拭されるか?と言うと実はそんなことはなく、多少は軽減されるものの、それ以上に今度は「無価値感」という感情が強烈に出てくるようになります。

「あたしなんていらんねや」
「あたしがいなくなっても誰も困らへんわ」

そんな思いを子どもの頃から強く感じて来られたと思います。

そして、その無価値感というのがまさにその後の人生ハードモードを作るもう一つの要因となることは想像に難くないでしょう。

「自分なんていらん子や」という思いが心の中にあるならば、仕事においては「必要とされる存在」であるために猛烈に頑張らざるを得なくなります。

「あたしなんていなくてもええんや」という思いがあれば、どれだけ実績を上げたとしても「まだまだ足りひん」としか思えなくなります。

パートナーシップにおいても「いらん子」ですし、自分の存在は迷惑だと思ってますから、真っ当な相手を選べませんし、結婚だって遠ざけてしまいます。

「自分みたいな価値がなく、罪な存在はまともな幸せなんて似合わへんねん!」との主張を人生を通じて証明してしまうでしょう。

さて、この辺はこちらのセミナー動画でも学べますので正座してご視聴いただければと思う次第です。(サンプルもしっかり長いです。)

★セミナー動画:応用心理学講座「ワーカホリックもプレイボーイも無価値感が強くて自分に自信がないの!?」
https://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/46474

★セミナー動画:応用心理学講座「自立すればするほどアンダーグラウンドが必要となる理由~なぜ、経営者はお姉ちゃんのいる店に行くのか?~」
https://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/46456

そこに「弟の死」というこれまた強烈なトラウマが襲うんです。

嘆き悲しむお母さん始め親族郎党の方々の様子を見るにつけ、ますます自分の存在をちっぽけに感じるようになったんじゃないかと思います。

さらに、自分にとっても大切で可愛くていとおしい弟を亡くしたわけですから、心の中にはぽっかり穴が開いたようになってしまうかもしれません。

その穴はなかなか埋まらないものなんですよね。どうしても。

そして、同時に「大切な存在を失うことへの怖れ」を持つようになりますから、誰かと親密な関係を築くことが怖くなるのも無理はありません。

もちろん、長年、弟に奪われてきた母の目が自分に向くことを期待するのも無理はないことですが、しかし、その目は必ずしも自分が求めていたものではなかったはず。

むしろ、今度は「息子を失った母親を支える姉」という立場にならざるを得なかったかもしれません。

さて、大切な家族が亡くなると家の中は長期にわたって暗い雰囲気に包まれると同時に、弟の存在を心の中にしっかりと感じられる人生を創っていくものです。

つまり、弟の言葉を守ったり、弟の夢を自分が代わりに実現しようとしたり、弟の存在を忘れぬよう、生きてるとき以上に大切に思ったりするのです。

だから、弟の言葉通りの人生を歩むことになったMさんは、ご自身が研究職に向いてることも確かですが、弟を忘れないためにそういう選択をしたんじゃないか?と邪推も致します。

そうした背景があれば、ハードワーカーになるのも、転職を繰り返すのも、結婚に値する出会いがないのもすべて説明が付くと思います。

言葉は悪いですが、ある意味Mさんやご家族の人生は弟に振り回されっぱなしなのかもしれません。

となると跡取り問題がどうなったのか?も少々気になるところではありますが・・・。

さて、そうした「弟」という存在がもたらす罪悪感と無価値感の問題はMさんの人生の根っこにしっかりと影響を与えていますから、そこを丁寧に、かつ、じっくりと向き合っていく必要があります。

自分の存在価値、存在意義を見出すために「生まれてきてよかった!」という思いを自分に与えてあげる必要があります。

また、同じような意味ですが「女で良かった!」という喜びを自分に与えてあげることも目標です。

★無価値感

*セミナー動画「無価値感を癒して今の自分に自信を持つためのワークショップ」
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/45220

★罪悪感

「いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本」(ディスカバー21)
*セミナー動画:『私の幸せを阻む「罪悪感」を「愛」で癒して「私」を自由に解放するワークショップ』
*心理学講座動画:『罪悪感と癒着の心理』

だからこそ、ライフワークであり、セクシャリティや女性性を真正面から扱うことになるのですが、この点をじっくり腰を据えて向き合いたいものです。

カウンセリングやグループセッション、1DAYやリトリートなどをぜひともご利用いただきたいところです。

◎女性性とセクシャリティとサレンダーとコミットメント~実習メインのグループセッション~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/43397

◎ライフワーク・グループコンサル~これからあなたは自分の才能を活かしてどう生きるべきなのか?~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/45894

ということで、なんだか動画やセッションの告知ページにみたいになっちゃっているわけですが、ここからが本編と言ってもいい内容かもしれません。相変わらず前戯だけは長い!と文句を言われるだけあるんです!(ドヤ顔)

さて、Mさんをカウンセリングしていく際にカウンセラーとして中心に添えるテーマは、

「なぜ、彼女はこの環境を選んで生まれてきたのだろう?」

です。

もちろん、生まれる前から生粋の自立系武闘派女子であることは間違いないのですが、はてさて、この人生にどんな才能を持ちより、そして、何を与えに来たのだろう?という意識でMさんの心の内を見て行くわけです。

「女であることの罪悪感」に注目をすれば、それは「女の主権を男どもに認めさせるぞ!」というジャンヌダルク並みの戦う女として討って出るのか?はたまた、母系に伝わるその罪悪感を「女であることの喜び」を得ることで終止符を打つ目的を持っているのか?ということが言えます。

つまり、男と戦うんじゃなくて、むしろ、男と和解して戦争を終わらせる役割があるのかもしれないんですね。

もちろん武闘派女子としてはついつい戦闘モードを全開にしてしまいがちですが、もしMさんが「女で良かった~♪」と心から思える状態になれば、祖母‐母‐自分とつながれてきた罪悪感のバトンを手放すことができますね。

もちろん、この女の喜びというのは性的なものだけじゃなく、様々な面で言えるものです。

また、「自分なんていらん子なんじゃ!」という思い込みの裏には、Mさんの存在時代に意味・価値を見出すことができる才能の存在が示唆されてるわけですね。

それは仕事で成功することかもしれないし、温かで平和な家族を作る才能として現れるかもしれません。

この環境を選んで生まれてきたのであれば、必ずそこに目的があり、恩恵があり、そして、才能があるわけですから、そこを明らかにしていくことがカウンセリングの最初の目標となるでしょう。

まあ、とりあえずは弟に対する感情を手放すようなセッションを軸に展開していくかと思いますが、長期的に見れば、才能開花~ライフワークデザインという流れを見て行くことになると思うのです。

そうすると過去の人生、すべてに辻褄が合い、なるようになってきたことが明確となって納得できるようになるし、「自分の人生」を堂々と生きられるようになるものです。

それがお察しの通り「女王戴冠」という流れになるんでしょうね。

ということで、ちょいと腰を据えて自分と向き合う期間を作ってみてはいかがでしょう?
とりあえず、1年ほどそのために費やしてみてもいいかと思うのですが。

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東京:11/27(日)11:00-18:00 問題解決のための1DAYセミナー~愛で問題を乗り越えるとは?~
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