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ネガティブな感情がモノに宿ると、そのモノがスイッチとなって嫌な感情が沸き起こる現象が情熱系女子にはよく起こることです。
その切り離しには「許し」が効果的なので、そのプロセスをまたご紹介したいと思います。
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私は、モノと感情が強烈に結び付いてしまっているのですが、切り離せるのでしょうか?
例えば…。
・暴力的でヒステリックな母がいるのですが、子どもの頃母が珍し~く私に「これおいしいのよ」と私に買ってきたクッキーを、大人になりスーパーで見ると、今でも怒りがわき、目を背けてしまいます。
・五年前のバレンタイン、片想いの人にあげたブラウニー。でも彼には奥様がいて、みっともない失恋をしたせいか、今もブラウニーを見るたび情けなくて叫びそうになります。
(甘党なので どうしてもお菓子売り場やケーキ屋さんに行ってしまうのです)
・学生時代、宿題を忘れて先生に皆の前で怒られて、その日着ていたのが黄色いワンピースだったことから、それ以来黄色い服を見るといたたまれず、もちろん着られないです(もう8年も)。
・風俗で働いていたせいか、男の人の性欲や下心がとにかく嫌いです。
彼が買ってきた雑誌に水着グラビアや、エッチなゲームの特集があると、風俗嬢だった頃の怒りが暴走し、ビリビリに破いてしまいます。
また、
・どんなに欲しいものがあっても、プレゼントされるのが大の苦手です。
そのプレゼントから、贈り主の
「本当は、あなたなんかにお金かけたくないのに」
と言う声が聞こえる気がして。同じものを自分で買い直すこともしばしばあります。
こんなふうに、毎日、モノが引き金になり沸き起こる嫌な気持ちで、暴れそうになります。
モノと感情・記憶を切り離す方法は、ありますか?
よければネタにしていただけると幸いです。
ありがとうございました(o^^o)
(Mさん)
Mさんがさすがの情熱的女子であることは疑いようがないようですね。
色々と生霊を飛ばされてないでしょうか??(笑)
モノと感情が紐づいてしまうことってよくあるんですよね。
特に女性にその傾向は強いように思います。
例えば、モノだけじゃなくてもそれは起こりますね。
元カレと渋谷でよく遊んでいたら、別れてから友達とご飯を食べる目的でも渋谷に行きたくなくなったり、また、元カレがよくハイボールを飲んでいたら、飲み会でハイボールを飲む人を見てすごく嫌な気分になったり。
モノには感情が宿る、という言い方を私はするんですけど、ね。
この辺は男女の違いの本でも触れてますので良かったらご覧ください。(いつものように宣伝をさりげなく混ぜるのが根本先生のテクニックです。)
(そして、本のリストのブログへとリンクを張るんです。)
(これね↓)
>http://nemotohiroyuki.jp/books
また、「感情と記憶は紐づいている」という見方を心理学ではしています。
過去の出来事を私たちは感情で覚えているんですね。
それで彼の発言でムッと怒りが発動すると、彼の過去の言動でむかついた出来事がさーっと思い出され「そういえば、あの時だって!!」と怒りにさらに火が付くわけです。
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で、情熱的女子、あるいは、「恨みは岩に刻みます」というタイプの武闘派女子は、そのモノと感情との結びつきがとても強くなります。
で、どうしたらそれを切り離せるか?というと、一言で言うと「許し」です。
許しのステップはこのブログでもよく紹介していますが、
1.感情の解放~特に恨み辛みはお恨み帳などで吐き出しましょう~
2.感情的理解~なぜ、その人がそういうことをしたのかを感情的に理解する~
3.感謝~その出来事によって自分が学んだこと、成長したことを見つけて感謝する~
4.恩恵を受け取る~その出来事によって生まれた恩恵を感謝して受け取る~
特にこの「1」が十分できていないと許しは進行しません。
ただ、そもそも「許すことを自分に許す」という段階が必要で、「今の状況がしんどいから~お母さんを許す必要があると思って~できるかしら~?」くらいのモチベーションだと、あっさり怒りや恨み辛みのエネルギーに負けてしまうものです。
許しにコミットする、ということが大事ですね。
また、その一方でMさんのような情熱系武闘派女子の場合は、その情熱を自分の人生により良い方面で活かすことをお勧めしています。
つまりは「人を呪う」「黒魔術を学ぶ」「戦地で敵をぶっ飛ばす」「滝に打たれて修行する」「復讐を誓って突撃する」「やけ酒を喰らう」「自分いじめに奔走する」などの方向でエネルギーを使うと「幸せにならないコミットメント」をしてるのと同じですから注意が必要です。
それくらいのエネルギーがあるんですから、とても可能性がある、ということです。
だから、よくMさんのようなご相談にも「好きなことに情熱燃やしてますか?」「したいことしてますか?」「夢や目標はありますか?」「自分が喜ぶことにエネルギー割いてますか?」みたいな質問を矢継ぎ早にしてしまうわけです。
上記のステップで言えば「4」に当たる部分でもありますけど、ここは先にやっちゃってもいいところなんです。
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で、そういう目でMさんがシェアしてくれた事例を揚げ足取ると・・・。
・クッキー問題
→ヒステリックなお母さんを許せていない。
・ブラウニー問題
→失恋した自分や当時の彼を許せていない。
・黄色いワンピース問題
→その時の先生や宿題を忘れた自分を許せていない
・男の人の性欲問題
→風俗で働いていた自分を許せていない。
・プレゼントが苦手問題
→受け取ること、それだけの価値があることを自分に許せていない。
という風になるわけですね。
それにしてもMさん、とても分かりやすい事例を有難うございます(笑)
1つ目を除けば、全部「自分を許せていない」というところに結びつくんですよね。
(厳密に言えば、お母さんを許せていない、というところから「自分」にも行きつくのですが)
だから、まずは怒りを吐き出しましょう、というところがコツコツやる秘訣です。
その許せない相手(お母さんや○○な自分)に対して感じている怒りを心行くまでお恨み帳に書きなぐりましょう。
◎お恨み帳の書き方
>http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/15692
◎お恨み帳の書き方講座
>http://nemotohiroyuki.jp/event-cat/18505
ま、これもさりげない宣伝となっております(^^)
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つまり、クッキーやブラウニー、黄色い服を見たときに感じる怒りやらネガティブな感情がまだまだたっぷり残っているから、それが嫌な気持ちになるんです。
心理的に見ると、Mさんにとってクッキーはお母さんへの怒りを誘発する「スイッチ」になってしまっているんですね。心理学ではそれを「象徴(シンボル)」とも呼びます。
そのクッキーはお母さんが「これおいしいのよ」と言ってたクッキーとは全然別物で、そのクッキーには何ら罪はないんですね。
Mさんの場合はクッキーがお母さんへの怒りに結びついていることが自覚できてるのでまだいいのですが、記憶が封印されている方の場合は、「クッキーを見ると嫌な気分がするんだけど、なぜか分からない」という風に感じます。
その場合、クッキーを何の象徴にしているかをまた見て行く必要があるんですね。
それで、Mさんの場合は「お母さん」なり「自分」を許す、愛する、というプロセスを提案することになります。
で、その怒りが解消されていくと、クッキーを見ても「ああ、そういうことがあったなあという風にだんだん和らいでいきます。
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また、別のアプローチとしては、その当時の自分を大事にする、愛する、というプロセスもあります。
これは「2」に相当する部分でもあるのですが、例えば、風俗で働いていた自分を許せない場合は、ある程度怒りを発散したのち、許し、受け入れるために「その当時の自分に会いに行く」というセラピーを使うことがあります。
風俗で働くだけの理由があり、その当時はいろんな思いを抱えながらも何か意味を感じていたでしょう。
その当時の自分にイメージの力を使って会いに行って、その自分を愛することができると、さらに許しは加速します。
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そして、最終的には内なる愛と繋がって許しは完了するんです。
お母さんから愛されたかった自分。
お母さんの中にある愛を受け取る。
彼のことを大好きだった自分。
その自分を愛する。
そんな感じのプロセスですね。
もちろん、時間薬というのがあって、時と共に印象は薄らいでいき、自然と許しが進むものでもありますが、ここまではっきり意識できる場合は、意識的にそれを解消する術を取るのもありだと思います。
少なくても何とかなるんだな、ということだけ覚えておいてもらえたら幸いです。
それだけでも許しは進むものですから。
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