親密感への怖れと罪悪感の関係についての考察。そして、対処法。



一般的に親密感への怖れって過去のトラウマや家族関係がその原因として挙げられるものなのですが、実はそこに「罪悪感」がしっかり影響してることも多いのです。
そういうわけで今日は罪悪感と親密感への怖れについて語って行こうと思うのです。

先日、「好きな人との距離が縮まらずセフレになっちまってる。親密感への怖れが相当あるんだと思う。」というご相談を頂きまして、例によって根掘り葉掘り聴いていきましたところ、まあ、それだけ罪悪感が強かったら親密感への怖れにつながるわねえ、という結論を見ました。

・好きな人がなかなかできない
・異性と距離が近づくと気持ち悪くなる
・好きな人はいるけど距離を縮められない
・距離を詰められると逃げたくなる
・お互い野良猫同士なのでいつまでたっても平行線
・付き合ってはいるけどより深い関係になるのが怖い
・相手にハマるのが怖くて気持ちにブレーキをかけている
・障がいのある恋にハマっている
・自分のすべてを見られてしまうのが怖い
・体だけの関係がちょうど良い

みたいな問題を総じて「親密感への怖れ」という風に表現します。

過去の辛い恋をしていたり、育った家庭内が殺伐としていたり、親密な距離で傷ついてきた経験から「二度とそんな辛い思いはしたくねえ」と異性と距離を縮めることを拒むことが多いのですが、同じくらいメジャーな原因に「罪悪感」があるものです。

この罪悪感。はっきりと「あたしは悪い女でやんす」という自覚がある場合はまだ良いのですが、潜在的な罪悪感はその存在を隠すので、自分ではその感情があるとは気づけない場合もあるのです。

今日はそんな罪悪感由来の親密感への怖れを研究してみたいと思います。

罪悪感が作る観念のひとつに「あたしは毒である」というものがあります。

自分は毒であり、したがって穢れており、汚れであるからして、大切な人を傷つけたくないから遠ざける、というパターンを作ります。

この自分は毒であるという観念もまた様々なルートから形作られるものです。

女性のみなさんは生理が来た頃のことをどれくらい覚えていらっしゃるでしょうか?
そのとき、どんな風に自分を感じたでしょうか?

そのときあまり良いとは言えない匂いがしますよね。
その感覚から「自分は汚い」と思ってしまう女子も案外多いのです。

だから「きれいになる」「きれいにする」ということに対して強い欲求を持ちます。

自分は汚いのだからより念入りにきれいにしなければならないとお風呂の時間が長くなります。
自分はきれいじゃないから可愛くならないと男の子にモテないと思い、メイクを念入りにするようになります。
自分は臭いのだからその匂いを消さなきゃいけないと思い、すごく匂いに敏感になると同時にフレグランスを物色するようになります。

その気持ちが周りに投影されて、人と接するときにすごく自分を気にして自意識過剰気味になって人目をすごく気にするようになります。

そうした思春期特有の「潔癖さ」は「自分は汚い」という思い込みから生まれるものなのです。

つまり、ここに罪悪感が生まれるのです。

ある人は性の目覚めが早く、小さい頃にそうと知らずにオナニーをしていたら母親にものすごく怒られ、「はしたない」「汚らわしい」と言われた経験を持っていました。

思春期にセックスのことを知り、自分がしていたオナニーのことも分かってくると、自分はものすごくはしたない女ではないかと思い、改めて傷つきます。

自分はおかしい、変態、淫乱、そんな思いを持つ人もいます。

性の目覚めは自然現象であり、人によって多少の違いはありますが誰だって性欲を持つのですが、それをものすごく悪いことだと思ってしまうのです。

これもまた罪悪感を生む要因になります。

20代の頃はメンヘラでいろんな男とヤリまくっていた、という話を聴くことも珍しくありません。

恋愛がうまくいかなくてむしゃくしゃしていたり、人間関係で病んでてヤケになっていたり、親の束縛から離れて自由になったことがきっかけだったり、それぞれ事情は異なりますが、クラブに行って男を漁っていたり、飲み屋に行ってナンパ待ちをしたり、終電近くに街をうろうろしていたりして、誰でもいいから!みたいな感じで。

もちろん、今となっては黒歴史になっているのですが、その分だけ膨大な罪悪感も生まれています。

いろんな男とヤリまくるまではいかずとも、彼氏がいても浮気を繰り返していたり、二股、三股をしていたりしてもまた罪悪感はしっかり根付いていきますね。

さらに、メジャーですけど不倫ってのも当然ながら罪悪感が付きまとうものです。
自分では何ら罪悪感を意識していなくても。

先日、グループセッションに来てくださった方が「中学生の頃に自分は異常に性欲が強いから、セックスを覚えたらハマってしまう」と思い、「結婚するまではバージンでいる!」ということを決意してたという方がいらっしゃいました。

その前提にあるのは「性欲は悪いもの」という思い込みですよね。

そこまでじゃなくても自分の性欲や性的興味を悪者にしてる方は多いと思います。

それもまた罪悪感そのものだと言われたら納得できます?

もちろん、自分のことを好きだと言ってくれた人を振ってしまったり、うまく行っていたはずの関係を自らの言動で壊してしまったりしても罪悪感は生まれますが、ここまで紹介してきたように「え?それも罪悪感?」というくらい罪悪感ってのは生まれるものですし、また、気づきにくいものなのです。

そして、自分では意識するしないは別として、心の中にしっかりと居場所を確保してる罪悪感は、親密な関係に多大なる影響を及ぼす存在となるのです。

自分は毒なのだから愛する人を毒さないために遠ざける。
自分は穢れているから嫌われる、だから、好きな人は近づかせない。
こんなに汚い自分を好きだなんて気持ち悪い。
自分はこんなに悪い女なのだから幸せになる資格はない。
あんな黒歴史を持つ自分が素敵な男性から愛されていいわけがない。
自分は体にしか価値のない女だから、そういう扱いをされて当然。
自分のような穢れた女には同じように穢れた男がちょうどいい。
自分みたいな穢れた女に愛されたい男は不幸だから誰のことも好きにならない。

こういう観念を日々持ち歩くことになるんです。

でも、これってもう潜在意識にしっかり書き込まれていて「当たり前」になっているので、それを意識することってあまりありません。

その観念の一方で、「幸せになりたーい!ヘラクレスオオカブト君を捕獲したーい!そろそろ結婚したーい!素敵なダーリンに骨の髄まで愛されたーい!」という欲求もあるわけで、そうすると根本先生に「なんであたしの恋はうまくいかないの?なんでいい人が現れないの?なんで素敵な人は他に女がいるの?なんで?ねえ、なんで?責任取ってよ!」と無茶な話を振ることになるのですね。(ため息)

で、そこでおずおずと「ざ、罪悪感が・・・」とかいうと「また罪悪感?どんだけやったらいいの?まだあんの?どんだけしつこいの?白シャツについたコーヒーのシミくらいしつこいじゃん!もうやだ!」と嘆くのですが、そんな繊維の奥まで入り込んだ罪悪感を取るにはそれなりに時間も必要なんですよね。

でも、ちゃんと扱ってあげればその毒は浄化されていくものです。
そして、ちゃんと自分に幸せを与えてあげられるようになるものです。

個人セッションとかではイメージワークで「光」とか「愛」とかを使って罪悪感を洗い流していくことをしていきます。

このテーマは非常に多いので、必然的に私の引き出しも増えて行きまして、あの手この手が使えます。

とりあえず1年分くらいは準備がありますからご安心くださいませ(何を?)。

例えば、「穢れていると感じる場所って体で言えばどこですか?」という質問をします。

みなさんもちょいと考えてみてください。

その回答のツートップは「胸(ハート)」と「性器」のあたり。
圧倒的な人気を誇っています。笑

まあ、そりゃそうだわね。

生理にしてもセックスにしてもオナニーにしても性器絡みですし、ハートで感情を感じるものですから胸のあたりが穢れてると感じるのも無理はなきです。

じゃあ、そこに光を降ろしましょう、みたいな怪しいイメージワークをするわけです。
応用編としては「自分の右手から光が出てると思ってください。その手をまずは胸に当ててみましょう」みたいなものもありますし、女神様に触れてもらうというさらに怪しいセッションもあります。

が、これが案外効果的なんです。

罪悪感って自分で作ったものですから、自分で癒すことができます。
また、罪悪感って愛と比例するものです。つまり、愛が深い人ほど罪悪感を覚えやすくなります。

だから「自分で自分を愛する」ということを目指していくことで罪悪感を癒します。

リトリートセミナーなどでのロールプレイセッションならば、「許し」がテーマになります。
自分を許す。

許しもまた愛の表現のひとつです。

だから、愛を受け取る、誰かに愛を与える、自らを愛する、というプロセスを通じて罪悪感を癒していくことができます。

ふだん使いの方法だったら「感謝を口癖にしてください」ってお願いすることが多いです。

「ありがとう」は浄化の言葉ですから、すいません、じゃなくて、ありがとう、を口癖にしてみると罪悪感も癒されやすくなります。

あとやっぱり何かしら「自分を愛する」を習慣化してみることをお勧めします。

体を丁寧に扱うのもそうだし、自分の心を受容する時間を持つこともそうだし、日々感謝を意識することもそうです。

さて、そういうわけで「罪悪感ラブ」な方々をセッションしていくと面白い現象に出会うことも多いのです。

苦手な人が去って気の合う人と友達になったり、
仕事内容が楽になって、でも給料が増える転職先が見つかったり、
家族とめちゃくちゃ仲良しになったり、
やりたいことが見つかって猛烈にチャレンジしたくなったり、
やっぱり海外に行きたい!っていきなり羽ばたいて行ったり、
パートナーシップ以外でもいろんな効果が出てきます。

そして、やはり親密感への怖れがだいぶ緩和されるようですね。

彼からの愛情をより深く感じられるようになって幸せをしみじみ味わえます。
彼との絆、つながりをより感じられるようになりますし、自分の中からもどんどん愛情があふれてきます。

もちろんセックスもより深いレベルで感じられるようになります。
感度が上がるのももちろんですが、喜びや幸福感の質が変わるってよくおっしゃいます。

ちゃんと愛し合える人と付き合いたい!と思えるようになり、自分を傷つけるような関係を遠ざけられますし、人によっては好きなタイプの男が変わっちゃう人もいます。

「自分はもう幸せになっていいんだ!」と心から思えるようになると同時に、異性をより身近に感じられるようになった人もいます。

出会いだって変わりますよね。
「変な人専門」だった人が「いい人専門」に変わって行くから面白いです。

だから、親密感への怖れがあるよなあ、と自覚されてる方は過去のトラウマを見るだけでなく、罪悪感にも目を向けてみるといいと思います。

また、今日の話などから「やっぱあたしは罪悪感女か!」と改めて自覚された方は、それを癒すことにまずは意識を向けたいものです。

罪悪感ってね、癒されたら自分の存在がなくなっちゃうから、何かとうまく癒されることを避けようとしてくるんです。

だから何度かセッションして「あ、いい感じになってきたぞ」と思ったら何らかの事情でカウンセリングが続けられなくなる人もいるんです。

その罠に引っ掛かりませんよう、お祈り申し上げます。

◎東京:4/27(土)13:00-17:00 罪悪感をあの手この手で癒す、リアルのワークショップ
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/52431

「いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本」(ディスカバー21)
*セミナー動画:『私の幸せを阻む「罪悪感」を「愛」で癒して「私」を自由に解放するワークショップ』
*心理学講座動画:『罪悪感と癒着の心理』
光の瞑想~疲れや罪悪感などを癒すイメージワーク~

◎ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398

根本の個人セッション
お弟子さんを検索する!

★武闘派女子のみなさまのための新たなバイブルが生まれましたっ!

戦闘力上がりすぎてひとりで頑張っているあなたへ1日5分、スキマ時間にととのう本(ハーパーコリンズ社)

●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)
また、感想を送ってくださったり、SNSで感想をつぶやいてくださったりすると根本がめっちゃ喜びます!

問い合わせフォームから「根本裕幸へのリクエスト(ネタ提供)」をお選びください。

また、お弟子さんたちのオンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」でも随時ご相談を募集しています。


無料で読める根本のメールマガジン「予約の取れないカウンセラーが送る“毎日使えるココロの講座”」
より深く学びたい方のためのオンラインスクール「根本裕幸のメルマガ&動画で学ぶ、めっちゃ使えるココロの法則」


今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!

『(準備中)』


★Youtubeの公式チャンネルでも同じ内容を公開してます!(チャンネル登録よろしくお願いしますー!)

(準備中)


★voicy/youtubeで配信した話を文字起こしして公開してます!テキストで読みたい方はこちらからどうぞ!

 『(準備中)』

★自宅で、カフェで、移動中に、どこでも学べる根本の心理学。
根本の著作一覧
根本裕幸のサイン本屋さん
セミナーセミナー動画・DVD販売・音声配信サービス販売サイト

あわせて読みたい