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前戯はあるけど挿入がない、というご相談は昨今増えつつありますし、レスの問題も形を変えて数多くいただいているんです。
そこで出てくるのが「親が厳しかったがゆえに、性への罪悪感が強くなっている」という現象です。
その罪悪感を言語化し、解消していくプロセスを考えます。
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親が厳しかったので性への罪悪感があり三十路まで処女でした。自分を変えたいと根本さん本を読破して、数年前に素敵な男性と結婚できました。初めて罪悪感なくすんなり性行為を最後まで出来た人でした。
ただ、今年に入って夫とのレス列車が走り出したようで、怯えています。夫側がやりたくないと、たっても入れてくれない。最近ではついにたたなくなりました。ただ、前戯は丁寧にしてくれるので、どこからがレスなのか分からないですが、私としては挿入したいので寂しいです。
モヤモヤが募ると、決まって、元彼との夢を見ます。夫がいるのに、元彼とホテルに行ける状況になり、挿入間近で目がさめます(いつも未遂で終わる)。
元彼は子持ちだったので親に反対されて駆け落ちし、数年の癒着関係を経て未婚のまま破局しました。彼が私の元を去ったのですが、私が体を許さなかったことが原因だったと思っています。
罪悪感で、婚前は挿入はしないと言い張ったんです。ただ、今でも、もし彼を受け入れて最後までできていたら、どんな心地だったんだろうと想像します。彼を拒否して不幸にしてしまったみたいな罪悪感がめちゃくちゃあります。
旦那さんに求めては拒否されるたび、この元彼とのことを思い出します。彼に私がしたことを、私が今されている気分です。最近は、私は本当は元彼に挿入して欲しかったことを、旦那さんに重ねているんじゃないか。そのことが旦那さんにも無意識ながら伝わっていて、立たないんじゃないかとも考え始めました。考えすぎでしょうか。
今は旦那さんを深く愛しています。性生活以外感謝しかない。だからこそ身体で深く重なる体験をしたいです。それって願いすぎなんでしょうか。
よかったら、アドバイスをいただきたいです。
一気に寒くなってきました、どうぞご自愛ください。
(Rさん)
ぜんぜん願いすぎじゃないのでなんとかしていきましょー!!(軽っ!)
「性生活以外は問題がないっ!!!」という声をよく耳にしております。
それで離婚を考えていらっしゃる方もいれば、なんとか頑張りたい!レスを解消したい!と向き合ってらっしゃる方もいます。
どっちも正解ですので、それぞれの方向でお話を伺っていくのですが、私の関心は「なぜそこにだけ問題が発生したのか?」というところにあるんですよね。
結婚当初はできたけど今年に入ってレス列車が発射オーライ!となったRさんのケースも、それまで何があったのかなあ?どういう積み重ねでそうなっちゃったのかなあ?というところを耳をかっぽじってお聞きしたいところですし、前戯は丁寧にしてくれてるってことは彼に自信がなくなったのかな?という風にも思います。
この「前戯はちゃんとしてくれるのに肝心の挿入がない」というお話もすごくよく耳にするのですが、「彼の方が自信がなくなった、挿入が怖くなったのかなあ?」という風に受け止めるのが第一弾なんです。
例えば、「途中で萎えてしまうのではないか?ちゃんと射精までいけないんじゃないか?」という不安や怖れもあれば、「体力的にしんどい、自分が動くのは疲れる」という思いもあるかもしれません。(だから、騎乗位してみたら?と提案したらすんなり解決した事例もあります。)
少なくともそういうときは「セックスに関するコミュニケーションってどれくらいできる?」という質問をするんです。
「こんなプレイがしたい」「ソフトなMとかしてみたい」みたいな会話はできたとしても、「実は性に対して罪悪感がある」「疲れているし最後までできる自信がない」「ほんとうは妊娠が怖い」「挿入に対して怖れがある」みたいなネガティブなコミュニケーションは遠慮してしまうパートナーシップも多いんです。
繊細な話題ですし、うまく言葉にできるか分からないし、自分でも何なのかが分かってなかったり、恥ずかしかったり、傷つくのも傷つけるのも怖かったり。
そこまで踏み込んだ会話を夫婦でできたらいいんですが・・・。
>ただ、今年に入って夫とのレス列車が走り出したようで、怯えています。夫側がやりたくないと、たっても入れてくれない。最近ではついにたたなくなりました。
改めて何があったのかな?どういう夫婦関係だったのかな?と「?」がたくさん出てきてツッコミたい気分になるわけです。
そこで私の場合はこんなことを頭の中で巡らせるんです。
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結婚されて数年のうちに心理的な距離がだいぶ縮まって「恋人」から「家族」に変化してきたんだろうなあ。
そうすると「家族」の問題が出始めるからお互いが育った家庭の問題が出てきてるんだろうな。
Rさんは「厳しい親」だからってのがあるけど(これは後述)、彼の方にも何かあるのかなあ?
それともこの数年の間に「きょうだい」や「友達」みたいな関係になっちゃってセックス自体がタブーになってしまってることはないかなあ?
元々Rさんは性に対してブロックが強かったから、男女の関係よりも「きょうだい」の方がたぶん楽だろうし。
世間的にも「兄と妹」「姉と弟」みたいになっちゃってることも多いしなあ。
あるいはお互いが性に対して解放できておらず、セックスがつまんないような感じになってるのかな?
とするとそれはセックスだけじゃなくて、ふだんの生活の中にも窮屈さってあるよな。
何かしら彼自身が消耗するような日常を送っている可能性もあるだろう。
Rさんに対する愛情があるから前戯までは「意志の力」でできるけど、その先はしんどいのかもしれないなあ。
もし、Rさんが「じゃあ、手と口でしてあげる」って言ったら彼はきっとそれを拒否するだろうけど、何かしら罪悪感があるのかな?
もしかしたら彼はRさんのことを大事にしすぎてるのかもしれないなあ。
大事にしすぎてRさんの前で男性性を出せなくなっちゃってるのかもしれないなあ。
でも、逆に彼が優しすぎる人で男性性を出すことに元々抵抗がある人なのかもしれないなあ。
どうなんだろ?そしたら、Rさんの方に男性性がもう少し必要ってことになるかな。いや、女性性の方で何とかできるかな?彼の男性性を引っ張り上げてあげたらいいってことかな。
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ちなみにカウンセリング中によく私は黙り込む時間があるんですが、たいていこういうことを考えているものです。決して「今日どこに飲みに行こうかな?」って考えてるわけではありませんのでご安心ください。
まあ、だからそういう話題は一度カウンセリングでお話された方が練習にもなるし、自分の本音にも気づけるし、言いたいことも言えるからお勧めです。(宣伝)
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ということで、この辺から話を深掘りしていきたいのですが、「なぜ性生活にだけ問題が発生するのか?それがレスにせよ、その逆にせよ、相性の問題にせよ。」を軸に展開していきたいと思います。
夫氏の情報があまりないので、Rさん側からの見方になるのですけど、このレス列車が全駅通過のノンストップ特急にならぬように自分と向き合ってみましょうね。
>親が厳しかったので性への罪悪感があり三十路まで処女でした。
結局この部分がとても大きいと思うのです。
さらに、
>元彼は子持ちだったので親に反対されて駆け落ちし、数年の癒着関係を経て未婚のまま破局しました。彼が私の元を去ったのですが、私が体を許さなかったことが原因だったと思っています。
この経験がRさん自身の罪悪感をより強くしてしまったのだろうと思いますし、今でも夢に出てくるくらい心の中に「わだかまり」が残っているように思えます。
だから、一度、ここにも向き合ってみたいな、と思うんです。
“親に反対されて駆け落ちするほどの関係だったのに、その彼に体を許さなかった”Rさんの意志の強さ(=罪悪感の強さ?)っていかほどだろう?と思うんです。
それくらい見えない頑丈な貞操帯を着けてたわけですよね?
それはもう今はなくなったと思いますか?
ちょっとこう考えてみてください。
「結婚生活が落ち着いてきた頃に気が付けばまた貞操帯を着けるようになった」
どんな感じがしますか?「えー、ちがうよー」って思います?
結婚当初は「お祝いムード」もあって「非日常モード」になります。
だから、それまで禁止していたことも「今はいいよね!」って解禁します。
アスリートの方々が「シーズン中は体の維持のために甘いものやアルコールは取らないようにしているけど、オフシーズンになったらOKを出してる」みたいに。
つまり、その彼との関係で「体の関係を許さなかった」という“癖”が夫氏との生活が安定するにつれて復活していることが想定されるわけです。
だから、最初の頃はOKだったけど、気が付けば「性への罪悪感」というのが復活することはよくあることなのです。
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ということでテーマは「性への罪悪感」です。
親が厳しかったRさんとしては、だいぶ性的なものへの否定を受けて育ってこられたんだと思います。
親、特にお母ちゃんはどんな風にRさんにその罪悪感を植え付けて来られたのでしょうか?
けっこう性的なものに対して嫌悪感を出してたのでしょうか?
女の子らしくしたり、色気を出したりすることに強く反対したのでしょうか?
どんな風に性への罪悪感を植え付けられてきたのかを改めて思い出してみましょう。
(ちょっと嫌な気分がするかもしれませんが)
そこでスマホのメモ帳などに次の質問に答えてみてください。
〇セックスって何?
〇男って何?自分にとってどういう存在?
〇性的な行為って何?
〇男性器へのイメージは?
〇男性(もちろん好きな人)に体を触れられるとどんな感じがする?
〇自分が男性に触れるのはどんな感じがする?
〇自分の女の体をどう感じてる?
〇自分の女性器に対してどんなイメージを持ってる?
自分の中から湧き上がってくる感覚や感情をそのまま書き留めてください。
どうしても頭で考えた答えを書いちゃうこともありますが、それには「(頭)」って付けとけばいいです。
どっちか分からない場合は「(?)」でいいです。
この記述はしばらく時間をかけるとより良いです。
しばらく「なんだろうなあ?どんな感じなんだろうなあ?」って思っているとふと感覚がやってくることがあります。それが心の深いところからの声ですね。
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違う角度から攻めてみましょう!
またこれも自分への質問です。感じたことを素直にメモしてみましょう。
〇セックスをしちゃいけないことだと思っているとしたらなぜだと思う?
〇セックスを汚い/怖いものだと思っているとしたらなぜだと思う?
〇セックスをしてしまったらどんな罰を受けなきゃいけないと思いますか?
〇「自分の中に彼が入ってきていて体がつながってひとつになってる状態」をイメージ/思い出してください。そこで何を感じていますか?
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こういう回答は良いも悪いもポジティブもネガティブもなく、ただ、思考的な答えなのか、感情・感覚的な答えなのかが大切なんですよね。
つい私たちは「頭で考えたことを心の声として解釈してしまう」ということがあるので。
とはいえ、その辺を急にやろうとしても無理なので、自分なりに「心の声」だと思うものを書き出してもらえればいいかと思います。
ちなみに心の声を聞きわけるセミナーもあります。
↓
また、そうした罪悪感を感覚的に流すイメージワークもあります。
*光の瞑想~疲れや罪悪感などを癒すイメージワーク~(1,000円)
そうしてまずは「性への罪悪感」を言語化・視覚化して意識できるようにしていきましょうか。
それだけでもだいぶ心に変化が現れるものです。
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その上で、やはりその根源である「親」との“わだかまり”を解消していくのも重要ですね。
親と向き合う時間が取れるなら「手放しワーク」がお勧めです。
*「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本」(学研プラス)
*セミナー動画:本気の手放しワーク 2024
*セミナー動画:『本気の手放しワーク』
という風に、夫氏との関係をよりよくするために、そして、再び体でもつながれるように、できることをやっていきましょう!
◎大阪:11/15(土)12:00-17:00 パートナーシップ・グループカウンセリング【定員4名】
◎オンライン:11/3(月祝)夜スタート!ワークショップ「抱え込み症候群を手放す4週間プログラム」
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