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母を背負って生きてきた人は、結婚すれば夫を背負うものです。けれど、それも限界があるのでやがて外に救いを求めるようになります。しかし、それで解決するか?というとそうでもないんです。これもまた「自作自演」という立場から解決していけるのです。
今回は少し難解な話も含まれてるかと思いますので、何度も読み返したり、voicy / youtubeもご覧いただけたらと思います。
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今回ご相談したいのは、「夫や彼氏を男として見れなくなる理由~親密になってくると生まれる心の壁の問題~」
こちらの弱い自分を誰かに愛してもらうですが、私は子宮頸がんの前癌になったことまた支えてほしいことを夫に伝えたところ夫には、ものすごく酷いことを言われ、傷つき果てそんな私を愛してくれたのは別の男性でした。
彼とは17年ぶりに前癌がわかる前に連絡を取り合い、常に私の心に寄り添ってくれました。
彼に好きだと言われ、私もと答えてから後ろめたさから連絡を取らないようにしようとすればするほど、「私は彼がいい、彼じゃなきゃ嫌」という心の声がループします。
根本先生がお察しの通り私は、母を背負って生きてきました。母を悲しませないことがすべての基準。私は母の喜ぶ人と結婚し、私が夫を子供にしか見れずセックスレス。
この出来事は私に何を学ばせるために起きているでしょうか?
やはり母との癒着を切ることが私の課題なのでしょうか?
(Kさん)
まあ、そうなるのもしゃあないですよねー。
旦那さんを大人として見れないわけですから、どうしたって頼る相手は外に求めなきゃいけなくなりますよね。
しかし、短い文章に必要な情報をきちんと頂けてありがたいです。
何度も推敲されたのかもしれないですが、元々賢い方なのでしょう。
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母を背負ってきた人生。
だから、旦那のことも背負っちゃう。
母が喜ぶ人と結婚した私。
旦那を子どもとしか見れず、ひとりで抱える私。
たぶん、ずっと寂しかったんじゃないでしょうか?
早い時期に自立して、頑張って、外では優秀な女史になるんだけど、内側は一人ぼっちで、孤独感がいっぱいのような気がします。
子宮頸がんの前がんになったことにしても、夫に受け止めてもらえるとは始めから思っていなかったんじゃないかなあ、と思います。たぶん、お母さんにも。
婦人科系の病気は自分が女であることを思い出させてくれるものですよね。
とすれば、それまでの生き方がとても「男性的」であったことを表しています。
だから、前がんが分かる前にもう燃え尽きていたというか、疲れ切っていたというか、すでに限界突破していたんだろうなあ、と思います。
そんなときに優しくしてくれる男性が現れたらそりゃあ行っちゃうよねー、というわけです。
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ずっとお母さんを背負った来たとするなら、Kさんは「母の母」を長年やってきたことになります。そのメリットも大きいのですが、一方で、家族の中では自分が親になる意識が根付きます。
そうすると旦那さんに対しても「お母さん」になってあれこれ面倒見たり、支えたりしますし、彼を子どものように扱ってしまうし、もっと言えば、子どものような人と結婚することになります。
そうすると、家の中では自分が長なわけですから、弱ってもしんどくてもそれを吐き出す場所ではなくなり、どんどん自立していきます。
しかし、人の心にはやはり弱いところがあって、それを隠していてもしんどいし、病気になっちゃったりもするので、誰かに助けを求めたくなります。
この葛藤はけっこうキツイですよね。
家の中にそういう場所はなく、かと言って、外に見出すのもアレですし・・・ということで、そうした葛藤の結果、外側に頼れる人を作るのがパターンとなります。
じゃあ、その役割をカウンセラーとかに求めればいいんじゃない?と思うかもしれませんが、実はそれもまた難しい心理があるんです。
というのも、この自分の弱さを受け止めて欲しい、というのは、一つに、子どもの私の声も含まれるからです。
つまり、潜在的に「親」を求めたくなっているんですね。
甘えたいときに甘えさせてくれる親。
わがままを言っても受け止めてくれる親。
ダメな自分も許して受け入れてくれる親。
自分の親が与えてくれなかったからこそ、親の役割を相手に求めたくなるんです。
だから、Kさんのような状況で育った方がW不倫なんかをすると、彼の前では子どもになって甘えまくっている人も少なくないんですね。
ずーっと親をやってきたんだから、ここでは子どもになりたい、わけです。
また、夫が子どもにしか見えないわけですから、女としての自分を満たしてくれる存在も欲しくなりますよね。
要するに「彼氏」が欲しくなるわけです。
だって、今の旦那さんとの関係ってのは「男の子を育ててるシングルマザー」みたいなもんですよね?
この「親」としての役割と、「彼氏」という役割の両方を求めたくなるのです。
だから、
>「私は彼がいい、彼じゃなきゃ嫌」
という思いが出てくるんだろうと思います。そこには子どもっぽい思いと、女としての思いの両方が交じり合っているような気がします。
でも、これはずーっと昔からあった感情なんだろうと思います。
結婚する前だって、このパターンはあったはず。
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ただ、ここでパターンというものは実に恐ろしいモノという話をします。
実家では母を背負い、結婚すれば夫を背負ってきたKさんがようやく見つけた心のよりどころである彼。
距離があるときは良いのですが、だんだん接近していくともしかしたらある変化に気付くかもしれません。
「あれ?なんかあたし、彼のこと、背負ってない?」と。
実はこの手の話もよく聞くんです。
身近な人を背負うパターンがここにも出て、気が付くと自分に寄り添ってくれていた彼を背負っている自分がいる、という。
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だから、結局、このパターンそのものにメスを入れる必要があるのですね。
そういう意味では正直、カウンセリングを使われることを声を大にしてお勧めしたいんですが。子どもとして、彼氏としての欲求はあまり満たされないけれど、もっと大事な部分をケアできるので。
Kさんもお気づきの通り、母を手放すことはすごく大事なことだと思います。
なので、ぜひとも「手放しワーク」をがっつり取り組んでください。
*「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本」(学研プラス)
*セミナーDVD『本気の手放しワーク』
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さて、「離婚」ってどう思います?
よく「親のために結婚すると自分のために離婚する」と言われるんですけど、実際に離婚って考えられます?
もちろん、離婚しなさいな、と言うつもりはないんですけれど、どれくらい考えられているのかな?と。
Kさんにとって自由な生き方って何でしょう?
もし、自分が鎖を解かれ、自由の身になったら何をしたいと思いますか?
これを大いに想像、妄想、空想してみてください。それを実現することを目標としましょう。
その上で、こんな象徴的なセッションがあります。
「自分の一番弱いと思うところを差し出す」
「自分が一番汚いと思う部分をさらけ出す」
「自分がずっと隠してきたほんとうの自分を表に出す」
頑張ってきた自分の陰に隠れた弱い自分。
自立して一人で生きてきた自分の裏にいる寂しがりやな自分。
みんなを背負ってきた自分の後ろにいる甘えん坊でわがままな自分。
そういう部分をまずは自分が表に出すんですね。
あ、これ、イメージワーク的な、セッション上の話なので、想像してみるだけでいいです。
自分のすぐ後ろに、自分が今まで人に見せて来なかった、弱くて、依存的で、しっかりしてない、ダメダメなもう一人の自分がいるんです。
そこであることに気づきます。
この自分を世界で一番嫌って、日々攻撃してきたのは、他ならぬ自分自身であったことに。
だから、まず、その自分を自分自身が抱きしめてあげます。
「ごめんね」とその自分に謝るんです。
そして、優しく、丁寧に、その子を愛してあげます。
体をきれいに洗ってあげます。
きれいな服を着せてあげます。
髪型を可愛くしてあげます。
そして、その子の笑顔を取り戻させます。
大事な存在として、もう一人の自分を認めていくのです。
そして、その自分を誰かに愛させるのが次のステップ。
もし、その自分が嫌いだったなら、その自分を傷つけてくれる人に差し出すでしょう。(Kさん、心当たりありますよね?)
でも、その自分が大切な存在だとしたら、その自分をちゃんと愛してくれる人に差し出そうとするでしょう。
それが彼かもしれないし、カウンセラーかもしれないし、理想のパートナーかもしれないし、安全な社会かもしれません。
そうして、その自分を差し出して受け入れてもらうのです。
・・・というのがセッションの大まかな流れ。
お気づきかもしれませんが、親を背負い、彼を背負ってきた裏側に、自分で自分をボッコボコにしている自分がいるんです。
自立した陰で、抑圧された自分がいるんです。
だから、その自分をまずは“自分が”助けに行くんですね。
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せっかくなんでもう少し深い話をしましょうか。
母を背負い、彼を背負っているKさんですが、もし、その母や彼が「投影」だとしたらどうでしょうか?
つまり、自分の中にある弱い、依存的、ダメな自分を彼らに投影しているとしたなら。
そう、先のセッションでお伝えした「もう一人の自分」が、彼らなんです。
ということは、Kさんは、そんなダメな自分をずっと背負って生きているんです。
だから、その自分を下ろして、可愛くしてあげて、ちゃんと愛してあげる、ということがこの問題の本質になるのです。
自分を助けさせる前に、自分で自分を愛するプロセスが入るのはそのためです。
でも、そこで自分で自分を愛せたら、外に依存先を作る必要もないですし、せっかく見つけた彼を背負うリスクもないんですよね。
だから、そこで客観的なポジションに立つカウンセラーが役立つってわけです。
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だから結局、自作自演なんだよね、という話になるんですけど。
ちょっと難しい話をしすぎたかな?これってオンラインスクールレベルの話だったな?とも思いますけど。
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