過去の成功体験を手放して新しい自分に挑戦するには?~モニュメントを手放す方法~



過去の成功体験に縛られるのはなかなかつらいものがあり、手放したいと思うものかもしれません。けれど、手放すためには、まずは覚悟を決める必要があります。
時には「手放さなくてもよいかも」なんてケースも存在するからです。
そして、モニュメントを手放すための「卒業式」を提案します。

根本先生こんにちは!
執着を手放して…の本はとても面白く、勉強になりました!
今日は過去の成功体験の手放しについて伺いたく、メールしました。

わたしは今年、30歳になります。
しかし、ノリにノッていた20代前半くらいの感性のままこの歳になったような気がします。
過去の成功体験(上手くいった恋愛や楽しかった思い出)が尾をひいており、社会人としては中堅と呼ばれ、周りは子育てに励む中、まだ遊びたい!恋したい!と武闘派一揆を起こしています。

それがわたしだもん!と開き直ってみたり、わたしがなりたい大人の女性とは?と夢を描いたりして居ますが、やっぱり今までの方が良かった気がして投げやりになってしまいます。(勿論、磨き上げた鋭いヤリを投げています。)

また、過去の栄光が懐かしく、あの頃は良かったなぁと親しみを感じている分、執着心も強いです。

過去の成功体験を手放して新しい自分に挑戦するにはどうしたら良いのでしょうか??
刺激的かつ情熱的だった自分が忘れられません。
御教授頂けると嬉しいです。
(Sさん)

>執着を手放して…の本はとても面白く、勉強になりました!

あざーっす!!!これっすねー!!!!

「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本」(学研プラス)

さて、手際よく宣伝をしたあとでございますが、年季の入った武闘派女子が蠢く我がブログにおいて、30歳女子が「過去の成功体験」などとのたまうとは、その勇気が素晴らしいですねっ!(笑)

ちなみに過去にはこんなネタも扱いました。

「過去の栄光が気になって、今の自分を受け入れられない。」

でも、ほかにも「モニュメント」の話を書いたような気がするんですけど見つけられなかったんですよね。

本に書いたのかな?
雑誌の寄稿だったのかな?

「過去の成功体験」とか「過去の栄光」というのは心の世界では「モニュメント」と呼んでいます。「記念碑」ですね。

「あの頃はよかったなあ」と過去を振り返ることってよくあると思うんです。
「高校時代はめちゃくちゃ楽しかったなあー。あの頃に戻りたいなあ」という風に。

そういえば、ちょうど今、我々もその思いをひしひしと感じていますよね。
「コロナちゃんが流行る前はよかったなあ。あの頃に戻りたいなあ。早くあの状態に戻ってほしいなあ。」と。

でも、もしかしたら、もう戻ってこないのかもしれないですよね。その可能性をちゃんと受け止めておかないと、ますます「過去の住人」になってしまいます。

※そんな「過去の住人」関係の記事はこちら。
「今を生きれば過去は取り戻せる」
「過去の住人。」

「今」ではなく「あの頃」に思いを馳せて、その時代を懐かしむのですが、そこで止めとけばいいのに、その次にでてくるのは「今の否定」です。

今の自分・今の生活・今の毎日→良くない。ダメだ!
あの時の自分・あの時の生活・あのときの毎日→よかった。最高だった。

という風に見てしまうんですね。

それって、めちゃくちゃしんどいですよね。

で、過去がよくて、今がよくないとしたら、未来は???そう、もっと悪くなる・・・なんて風に見えてしまうものです。だから、なおのこと「過去の住人」になってしまうんですよね。

女性にとって「年齢」というのはやはり「最大の敵」と言えるものかもしれません。
年齢を重ねることが喜びだったのは10代までで、それこそ20代も後半になれば、誕生日が憂鬱になっていくものです。
(でも、大きな声では言えないですけど、50過ぎると全然平気になるらしいっすよ!)

また、女性は男性に比べてより感情を感じる生き物ですから、過去のできごとをよく記憶しています(記憶はどうやら感情に紐づいているみたいですよ)。

だから、なおのこと女性は「過去の住人」になりやすいリスクを持っています。

とはいえ、女性の方が男性に比べて「順応性が高く、変化に強い」のも事実でして、その辺はうまいことバランスが取れているのかもしれません。

で、それゆえに「あの頃はよかったなあ・・・。最高だったなあ・・・」とモニュメントに執着してしまうことも起こりうるのです。

そんな中、Sさんには例によってそもそも論をいくつかぶつけることになるのですけど、いいでしょうか?

>しかし、ノリにノッていた20代前半くらいの感性のままこの歳になったような気がします。

ええ、それもアリだと思うんですけど、何があかんのですかね???

>刺激的かつ情熱的だった自分が忘れられません。

なんで忘れる必要があるんですかねえ???

>過去の成功体験を手放して新しい自分に挑戦するにはどうしたら良いのでしょうか??

ほんとに手放しちゃってもいいんですかね???

・・・とまあ、揚げ足取りを重ねたうえに、この冷たい言い方。

「手放し本」の中でも書いたかと思いますし、また、手放しワークでもお伝えしているのですが、過去の成功体験にせよ、過去の彼氏にせよ、行方不明になった野良猫君にせよ、「手放す」にはそれなりの覚悟が要ります。

「頭で考えて・・・」とか「人に言われて・・・」では、ちょっと弱いんですよね。
すぐに執着の力に負けてしまいます(そりゃあ、モノにもよりますけど)。

だから、ちょっと意地悪な風ですけれど、そうやって、「なんで手放したいの?ほんとうに手放しちゃってもいいの?」という形で本心に迫っているのですよ!(笑)

で、そもそも論として「20代前半の感性のまま30歳になったら、何があかんのですかね?」と思うんですけど。ほんとに。

周りが中堅として後輩を指導する立場となり、あるいは、子育てに奮闘しているのはわかりますけど、なんで、Sさんが彼らと同じ行動をとらなきゃいけないんですかね?

世間の目?
良い子ちゃんの癖?

中堅としてバリバリ働く人がいてもいいし、子育てに奮闘する人もいてもいいし、婚活に血道をあげる武闘派女子がいてもいいし、まだ遊びたーい!!と夜な夜な男を漁ってもいいし、「人生を見つめなおしたい」とインドに旅立ってもいいし、夢に向かって起業してもいいし、夢が見つからなくて放浪してもいいし、たぶん、みんなが思っている以上に、自由でいいんです。

遊びたいのに無理しておとなしくしていたら爆発するでしょ?
恋がしたいのに妥協して結婚したら、後々浮気するでしょ?

無理に自分を抑えて周りに合わせたって、誰も幸せにならないと思うんですよねー。

それに、刺激的かつ情熱的な自分を抑え込むのってすごくもったいないと思いませんか?
苦しいのはもちろんですけれど、様々な可能性を捨ててしまうことになると思うんです。

あと・・・私が知る限り・・・30になろうというときに「刺激的かつ情熱的な武闘派女子」は、アラフォーやアラフィフになっても・・・やっぱり・・・という方がほとんどです。

なので、Sさんにおかれましては、本当にそんな自分を手放して、そんな過去の成功体験を手放して、違う道に進みたいのか?それとも、我が道を驀進するのか?改めて選択されてみるとよいと思います。

さて、その一方で「過去の成功体験を手放したい」という方も少なくないと思います。
過去の成功体験に縛られて不自由になっていたり、いつまでも「あの頃はよかったなあ」と過去に生きるのは苦しかったりすると思います。

その方法はすでに紹介した記事の中でも触れていると思いますが、今日はまた違うアプローチを考えてみたいと思います。(と言いながら、過去に紹介した方法とまったく同じだったら笑えますね!ちゃんと過去記事チェックしろよ!って話です。めんどくさいからしないだけです。すいません)

「手放し本」の中でも触れていますが、モニュメントに執着してしまうのは、それがまだ「過去」になっておらず、「現在」と連続しているからなんですよね。

10年前のできごとであっても、それが「今」起きているかのように心が感じているのです。
例えば、「10年前のことなのに、今思い出しても涙が出る。苦しくなる。」なんて経験ありませんか?それは「10年前」じゃなくて「今」苦しいんです。

そう、心の世界には「時間」なんて観念もないわけです。
(なんなら、心の世界には「空間」もないわけですけどね!それはオンラインセミナーをやってみてほんと実感します。)

だから、モニュメントを手放すためには、そのできごとがちゃんと「過去」であるように心に認識させてあげる必要があるんです。

そのために一般に行われているのが「卒業」という儀式です。

高校を卒業したら・・・何が変わるでしょう?
・あの校舎に通うことがなくなる
・あの制服を着ることがなくなる
・身分証が変わる(学生証が失効する)
・周りの目が高校生を見る目じゃなくなる。

まあ、そのほか様々な変化が起こりますね。

あそこに戻りたい、と思ってもOB・OGとしてしか戻れないわけです。

モニュメントを手放すにはその仕組みを利用してみましょう。

・あなたが手放したいモニュメント(過去の成功体験)を卒業すると決める。

・卒業証書として、その経験がもたらしてくれた喜びや成長を受け取る。
→箇条書きでもよいので書き出してみて、声に出して読む。最後に感謝の言葉を書く。

・あなたは卒業生代表として、新しい道に踏み出すことを宣言する。
→声に出して「この成功体験を手放して新しい道に踏み出します!」と舞台の上で宣言するイメージをしてみる。

・そして、学校の中に記念碑(モニュメント)を建てる。
→実際に記念碑を作るイメージをしてみます。

・胸を張って学校の門から出ていく。
→その記念碑を背に門を出ていきます。すると門がするすると背後で閉まります。

・卒業したあとにどんな世界を生きたいのか?どんなことをしたいのか?を具体的に思い浮かべてみる。
→ノートに書き出してみるのがよいと思います。

シンプルですけど、意外と効果的じゃないかなあ、と思って作ってみました。
参考にしてくださいませ。


今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!
 
「モニュメント(過去の栄光)を手放す方法」
 
★Youtubeの公式チャンネルでも同じ内容を公開してます!(チャンネル登録よろしくお願いしますー!)
 
https://youtu.be/s1D16rZ7Jp4
 

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