他人の言葉で傷ついてしまったときに~その言葉の意図って何だろう?~



男女に限らないのですが、コミュニケーションが華麗にすれ違ってしまっているシーンをよくお伺いします。

先日も個人セッションで、父親から小学生の時に言われた「お前を一番にしてくれる人っているんだろうか?」という言葉がずっと引っかかってる、というクライアントさんのお話を耳にしました。

他にも様々な言葉を親から投げつけられた経験のある方もいらっしゃるでしょう。
「お前なんて産まなきゃ良かった」
「お前が男だったら良かったのに」
「お前なんて何の魅力もない」
なんて自分の存在を全否定される言葉をぶつけられた人もいますよね。

パートナーや好きな人、さらにはから心ない言葉を言われて傷ついたこともあるでしょう。

そして、その言葉が脳裏から離れないという方もいらっしゃるでしょう。

子ども時代はその言葉を真に受けてショックを受けて傷つけて自己肯定感を思い切り下げてしまうことも仕方のないことだと思っています。

しかし、大人になれば「ちょっと待てよ」と一旦停止してその言葉をかみ砕いてみることもできるはずです。

「その意図は何だろう?」

そういう見方ができるようになるんです。

以前、こんな話を紹介させていただきました。Mさんからのメッセージです。

彼の誕生日がもうすぐなので、プレゼントの話をしていた時のことです。
彼はお金はめっちゃ持ってるし、持ち物もブランドばかりで、貧乏シンママの私はいつも悩みます。「何が欲しい?何が嬉しい?」と聞いても「何もいらない。」としか言わないので、いつも色々考えて、彼が自分では買えないようもの送っています。
一年間の彼と過ごした風景に彼の後ろ姿だけのアルバムとか、個室温泉食事付きのチケットを贈ってマッサージをしてあげたりとか、感謝の手紙を添えてみたりとか。
その時はとても喜んでくれたのに、今回「今年はどうするー」と話していたら、「あなたのプレゼントは気持ち悪い。自己満足だ。」と言うのです。
がーーーんとショックを受けて泣く私。
それを見ても何も言わない彼氏。
今までの私ならそのままスルーして、また数日後に何もなかったかのように振る舞うのでしょうが、根本先生と出会った今の私は違います!
LINEで「気持ち悪いなら返して欲しい。」と伝えることが出来ました!
「返さない。」と言う彼。
そこからの話でわかったことは、

「気持ち悪い。自己満足だ。」

「誕生日は何もいらない。お金がかかるから。」と伝えたかったと言うのです。

わかるか!ボケ!!

「本当は何て言いたかったの?」と聞いてやっと分かりました。
200人以上も部下がいる大企業の超エリートリーマンなのに、5歳児!!
でもちゃんと「ごめんなさい。」と謝ってくれました(^-^)
なんだか本当に保育士さんみたいですね(笑)

※全文はこちら

(ご報告)200人以上も部下がいる大企業の超エリートリーマンなのに、5歳児!! でもちゃんと「ごめんなさい。」と謝ってくれました(^-^)

Mさんのツッコミが見事にハマったシーンですが、ポイントはここですね。

>「気持ち悪い。自己満足だ。」
>↓
>「誕生日は何もいらない。お金がかかるから。」

ここまで突っ込んだMさんはさすが武闘派の鏡と言えるわけですが、こんな風にほとんどの人は自分の気持ちを素直に言葉にすることができません。

大事なことなのでもう一度言いますね。

「ほとんどの人は自分の気持ちを素直に言葉にできません。」

もう一回言いましょうか?

「ほとんどの人は自分の気持ちを素直に言葉にできません。」

これを知っておくことはものすごく重要なことなんです。
自分を振り返ってみてもそうじゃないでしょうか?

特に男と女、親と子の関係では、その傾向はさらに強まります。
男性は見た目は大人でも感情レベルではカタコトの日本語しかしゃべれない人が多いですし、親は子に甘えやすい生き物です。(それは子どもから愛されているという絶対の自信があるから)

冒頭に紹介したクライアントさんがお父さんから言われた言葉、

>「お前を一番にしてくれる人っているんだろうか?」

そのまま言葉を受け取ったらそりゃあ、ショック極まりありません。

だから、私は彼女にこう聞いてみたんです。

「お父さんってコミュニケーション能力が抜群の人なの?」

彼女の答えは当然「No」です。

「ということは、そのセリフを言葉通りに受け取っちゃダメなんだよね」

そして、お父さんの性格などをお聞きしました。そこから分かることは、

「それって、お父さんが自分自身に思っていることだよね?自分と娘が似ているから、それを心配して言葉にしちゃったんじゃないかな?
ってことは、お父さん、あなたのことが大好きだったんだよね。それだけ心配するってことは・・・」

まー、分かりにくいでしょう?

娘を愛するがゆえに、娘を心配し、そして、娘を否定する言葉を吐いちゃう父親。

時にはストレスの矛先として娘に向かう場合もあるでしょう。
罪悪感から自分を否定しまくっている彼が、彼女のことを否定したくなる場合もあるでしょう。
余裕がなくていっぱいっぱいで「助けてほしい」という言葉が言えなくて、相手を否定する言葉を出しちゃう場合もあるでしょう。

つまり、人が話す言葉をそのまま受け取っていいかどうかは一旦考えてみる必要があるのです。

「彼に会いたいなあ」と思います。

けど、今、それを言ったら迷惑かなあ、と考えて我慢します。

でも、やっぱり会いたいので、彼に連絡しようと思います。

けど、嫌われたくないしなあ、忙しいって言ってたしなあって我慢します。

「どうせ、私になんて会いたくないよね」と思い込みが生まれます。

「私と会っても退屈だしね。ほんとに私のことが好きなら連絡してくるはずだしね」と考えるようになります。

「連絡がないってことはきっと私のことがそんなに大切じゃないってことなんだ」と思うようになります。

悲しくなって、辛くなって、寂しくなります。自己否定もガンガン出てきます。同時に、怒りもふつふつと湧いてきます。

それで彼に言ってしまうんです。
「どうせ、私のことなんてどうでもいいんでしょ?」

それを受け取った彼は当然狼狽しますよね?
え?なんで?どうして?え?何かした?

こんな経験したことある人も多いんじゃないでしょうか?

自分の気持ちを素直に伝えるってものすごく難しいんです。

女性はまだそういう感情的なコミュニケーションが得意な方です。
それでも感情が豊かな分だけ気持ちを溜め込みやすく、意図とは違う言葉を吐いてしまうことも多いでしょう。

だから、その言葉の意図は何?という見方をしてみることで、「ああ、それって本音じゃねーわな。」ということが分かるんです。

でも、そもそも自分を否定する言葉を真に受けてしまうのはどうしてなのでしょう?

実はその言葉に同意している自分がいるからなんです。

めっちゃ美人に「ブス!」と言っても、その人が自分の美しさを受け取っているならば、「え?この人、何言うてるの?ボケたの?ツッコミ入れたらいいの?」と思います。
けれど、周りはその人のことを美人だと思っているのに本人がそうじゃないと思っていたならば、「ブス!」と言われたときに「やっぱりそうなんだ・・・。ショック・・・」と傷つきます。

思考が発達していない子どもは別として、大人になって傷つく言葉というのは、自分がその言葉に同意しているからこそ、生まれるのです。

そもそも厳密に見れば私たちは他人から傷つけられることってあり得ません。
その人の言葉や態度を見て、自分で自分を傷つけているのです。

だから、自己肯定感が高い人は、自分をありのままに受け入れているから、仮に欠点を指摘されたとしても「そうなんだよねー、僕、そういうところあるんだよねー」と傷つくことはありません。

「お前はほんとうに気が利かない!」と彼氏に言われて傷つく人は、ふだんから自分のことを「自分は気が利かなくてダメな奴だ」と自己攻撃しているからです。
自己肯定感が高い人はそう言われても「そうなのよ!ほんとに。ごめんね!」と言えるんです。

そういうわけで、人から言われた言葉で傷ついたとしたら、次の2つのことを冷静に考えてみましょう。

(1)その人はコミュニケーションの達人なのか?もし、Noならば、その人の意図は違うところにあるのかもしれない。

(2)その言葉で傷つくということは、私がそう思っているということなんだ。自己肯定感あげれば大丈夫。

これで、その傷を癒すことができます。

もちろん、そんな言葉は言わない方がいいし、言われない方が幸せなことは言うまでもありませんが、人間関係の中で生きる私たちはそういう場面によく遭遇すると思います。

ちょっと意識を変えるつもりで取り組んでみると、意外と大丈夫になることが多いんじゃないでしょうか。

あ、もちろん、嫌なことを言われてムカついて怒るのは悪いことではないですよ。
それは健康な証拠ですから、「そんなひどいこと言うなんて!ちょっと表出なさいよ!」って武闘派魂をいかんなく発揮して頂ければ幸いです。

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