音信不通を繰り返す野良猫男子にムカついてしょうがないんですけど?~怒りから心の痛みを探し出すアプローチについて~



相手に対して怒りが止まらない!という場合には「何に怒っているのか?なんで怒ってしまうのか?」という点に意識を向けます。
それは、その怒りは心の防衛反応で、自分の心の弱いところ(痛み)を守るために出てきたものと解釈するためです。
そうすると癒すべき痛みを見つけ出すことができ、そこと向き合うことでパターンを手放していくことができるのです。

野良猫のようなロックマンのような年下の彼をずっと追いかけていて、音信不通をキーワードに検索しこちらのブログに辿り着きずっと拝見させて頂いていました。

距離が近づく→音信不通やブロック→連絡取り始める→距離が近づいてまた音信不通
をずっと繰り返しています。

そんな彼を追いかける私にも問題はあるんだと思います。親密感の恐れがあるんだろうなと思ってます。
しかしもう何度も彼に音信不通にされて、怒りが収まりません。
諦めればいいのに、なんとか返事をさせたくてしつこく連絡してしまいます。
このまま連絡するのやめればいいのに、相手の思い通りになるのが納得できません。
いつかのブログで、返事がないのが相手の返事というのを受け入れるとあったと思うのですが私だって傷ついてるのに、なんで相手にばかり合わせないといけないの?
何か一言あれば検討する余地はあるけど、何も言わない相手になんで私が合わせないといけないのかと怒りがすごいです。
執着してるんだと思います。

こんな時はどうしたらいいんでしょうか。
(Kさん)

情熱系武闘派女子というのは情熱を燃やし続ける火種を常に求める性癖がありまして、なんなら火のないところでも念力で炎を上げるという離れ技を得意とする者も珍しくないものです。

そしてご存知の通り「登頂困難な山ほどコーフンする」というアルピニストの如く、難攻不落な男にこそ、その情熱を燃やしてしまうんですよね。

そのため私のカウンセリングでは「あんたも好きねえ」とか「なんでそんなマニアックなところにわざわざ首ツッコむのよ?」とか「ようそんな男見つけてきたねえ」なんて言葉が飛び交うことになるわけですね。

ということで、そんな皆さまにはこんな動画がありますので要チェックなわけです。

★セミナー動画:『野良猫男子ならびにロックマン氏の攻略方法を考える会。』

★セミナー動画:ワークショップ「親密感への怖れを徹底的に癒すワーク集」
https://nemotohiroyuki.jp/manwoman-psychology/49020

まあ、音信不通にされたら悲しいし、虚しいし、自分の存在価値を否定されたように感じるし、寂しいし、辛いし、、、となって最後は「めっちゃムカつく!」と怒りにたどり着くものです。

気のある相手に音信不通されるってのは「無視されてる」ということですし、「存在がないように扱われる」ということですから、誰もが傷つくものですよね。

だから、怒りもごもっともなわけです。

Kさんにとってはその怒りを言葉にしたらどんな暴言が出てきますか?

「あたしを蔑ろにしやがってクソ―っ!!」
「あたしを無視すんな!ばかやろー!」
「こんなにあんたのことが好きなのに、何、その態度!」
「ひどい!あたしがこんなに考えて連絡してるのになんでそんなことすんの!」
「あたしの思いを踏みにじりやがって!太平洋の藻屑にしたろか!」
「どうせあたしのことなんて好きじゃないんでしょ!ハッキリ言ってよ!」
「あのときは甘い言葉をたくさんくれたじゃない!ウソだったの?」

たぶん、立て板に水の如く怒りの言葉が止まらなくなると思うのですが、何かの折にその言葉をノートなどに書きなぐってみてください。

御恨み帳として利用する場合はそのノートは破り捨てて頂いた方がいいのですが、今回はちょっとその怒りを掘り下げてみたいので、少し時間をおいて振り返ってみたいと思います。

怨念を込められたその文字列を見て、改めて何か感じることはないでしょうか?

怒りに満ちた言葉であるのに「なんか悲しい感じがする」と思うかもしれないし、「自分を大切にしてくれない!って怒ってる気がする」とか「愛されるわけがないと思い込んでる気がする」とか「自分の愛情を受け取ってもらえなくて悔しがってるように見える」などの気づきが得られませんでしょうか。

そうするとKさんがこだわっている部分が見えてくるかもしれません。

少し前にこんな記事を書きました。

人の心には傷つきやすい敏感な場所が存在し、その基準で付き合う人を無意識に選んでいる。

そもそも「怒り」というのは「自分の痛いところを突かれて自分を守るために出てくるもの」でもあります。つまり、防衛本能的なものなんですよね。

例えば、無価値感が強く「どうせあたしなんて愛してもらえない」という気持ちがある人は、「音信不通→あたしのこと大切にしてくれない→どうせあたしのことなんてどうでもいいんでしょ?→どうせあたしは愛されないもん!」とう心理が動きますし、

罪悪感が強い人は「あたしが悪い。あたしのせいだ。」という思いを持っているので、「音信不通→あたしが何かしたせい?→どうせあたしが悪いんでしょ?→あたしなんて愛されるわけないもんね!」という風に心が動いていきます。

そうして彼に対する怒りから、自分の弱いところ・痛いところが見えてくるわけでして、つまり、それは「傷ついているところ」でもありますので、じゃあ、そこを癒していきましょうね!という流れになるわけです。

さらに、その痛みを癒したい自分としては、なんとかその状況を力づくでも改善したいと思うので、そこに執着してしまうものです。

Kさんが意固地になって彼に連絡を繰り返してしまうのも、そこに相当根深い痛みがあるせいじゃねえかと思う次第です。

音信不通ってのはたいへん傷つく行為には間違いないのですが、傷つく理由というのは実は人それぞれ違います。

先に紹介したように音信不通により無価値感や罪悪感を刺激される人もいれば、親密感への怖れに触れちゃう場合もあるし、そのほか、劣等感、無力感、孤独感、惨めさ、虚しさ、悲しみなどの感情が刺激されちゃう場合もあります。

そして、その感情というのは何も今回の野良猫君が初見なわけもなく、以前からKさんの中にずーっとある「感情のパターン」でもあります。

思い返してみれば元カレとの間にもそういう喧嘩があったし、以前片思いだった彼に対してもそういう気持ちがあったし、そもそも親に対してそういう気持ちを持っていた、なんてことに気付く場合もあるでしょう。

だから、客観的に見れば同じことを繰り返してしまうのが人間なのですね。

それは見方を変えれば「そこに傷がありますよ!だからそこを癒しましょうね!」というメッセージとして受け取ることができます。

つまり、音信不通によってKさんの中にある何らかの傷に触れるのは、「それを癒す目的があり、それに気付かせるために起きたこと」という風に解釈するんですね。

そして、その痛みは怒りの大きさに比例して強いわけです。

そういうわけで、「なんで音信不通を繰り返す野良猫男を追いかけまわしてしまうんだろう?」「なんでこんな誠実さのかけらもない男に執着してしまうんだろう?」という理由もそこにあるんだろうと思われます。

だから、激怒する、ということは、それくらい痛い、ということでして、できればその痛みの方に目を向けたいとカウンセラーは考えるのです。

そうしてその痛みを探っていくことがすなわち「親密感への怖れ」を溶かすことになります。

距離が近づいたらその痛みが出てきて、距離を離してしまうわけですから。

なので、やっぱりその痛みと向き合う時間を作ってみることがお勧めです。

なかなかここは一人で扱うのは難しいと感じるところですから。

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さて、当然、その相手にも親密感への怖れがあるわけですが、ここでカウンセラーとしてはもう一つの見方にも踏み込んでみたいと思うのです。

「その、近づき方で、合ってる?」

かつて、私のクライアントさんで文字通りの体当たりを繰り返す方がいらしたんです。

気に入った人がいたらとりあえず自分から誘惑して体の関係を持ちます。
そして、その“既成事実”を盾に恋人になることを半ば強要します。
相手はそこで、その後ろめたさから付き合うことにするか、ダッシュで逃げて姿をくらまします。
でも、付き合うことにした相手にしても無理やり感があるのでなかなかうまく行かず、もって数か月で破局します。
彼女は何とか体を使って彼をつなぎとめようとしますが、だんだんそんな彼女に怖れをなすのか、最終的には無理やり関係を切られることになっていました。

これを何度も繰り返すので彼女の心はボロボロになってました。

彼女の内側には強烈な無価値感があって「体以外に価値がない」という思い込みを持っていました。

彼からすれば「知り合ってすぐに体の関係に誘う女」ですから、相当遊んでると思われますよね?実際、彼女は経験人数はかなりのものですし、そこに命をかけてますからテクニックも演技力にも相当磨きをかけています。

そしたら、男はたいてい引いてしまうし、ちゃんと付き合う相手とは見れなくなります。

女子のみなさんも体の関係をすぐに持ちたがる男子は信用できないですよね?
彼女はその逆をやってしまったわけです。

だから、彼女には「体以外にもたくさん価値があるでー」という思い込みを作っていくプロセスをやっていったんですね。(そしたら実は体にコンプレックスがあることも分かってきたので、そちらも扱うことになったのですが)

彼女のケースはまた特別なのかもしれませんけれど、近づき方が相手からすれば「怖い」「キモい」「怪しい」と感じさせてしまうケースもあるものです。

さて、みなさんは意中の相手に近付くときってどんな風にされるでしょうか?

相手が気づいてくれるまでじーっと待つタイプもいれば、積極的に好意を示す人もいれば、外堀から埋めて行こうとする人もいれば、戦略的に彼を罠にハメようとする人もいるでしょう。

相手としてもぐいぐい来られて落ちる人もいるけど、ぐいぐい来られると逃げてしまう人もいます。

Kさんの文章の中に「なんとか返事をさせたくてしつこく連絡してしまいます。」という表現があるのですが、それって“何とか自分の思い通りにしたくてしつこく迫ってしまう”みたいな傾向があるのかもしれないと思ったのです。

もし、そんな行動があるとしたら相手は怖くて引いてしまうのかもしれないのです。

だとすると「近づき方」をチェックすることも大事なんですよね。

相手が野良猫だからあなたから逃げまわってるとは限らないのです。

よく野良猫男子を捕獲するには「待つ」ということが大事とお伝えしています。

向こうはビビりで恥ずかしがり屋だから、こっちが追うと反射的に逃げてしまいます。

美味しいエサを置いて「ここに来たら美味しい思いができるよー。幸せだよー。」と向こうから近づいてくるのを待つ(ときには物陰からこっそり眺めて待つ)のも大事ですし、近づいてきたからといって一気に捕獲しようとするとやっぱりダッシュで逃げてしまいますから、エサを食い切って昼寝でも始めるくらいまでは「待つ」という心意気が大事なのです。

つまり、「あたしはあなたにとって安全な女ですよー」ということをアピールしていくんですね。

そして、向こうから勝手に「檻」に入ってきたところを捕獲するわけです。

「ね?あたしといると嬉しいでしょう?安心するでしょ?幸せでしょ?」ということをそこで「教育」していくんですね。

だから、野良猫男子を狙うのであればこの「待つ」ということがポイントになるのですが、自立系武闘派女子のみなさまは「泣かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」を地で行っていますのでこの「待つ」が何よりも嫌いなのです。

それでついつい追いかけまわしてしまうわけです。

一般的に野良猫男子に惹かれる女子は「無価値感」が強い傾向があるものです。

自分には価値がないような、魅力なんて大したことないような、そんな思いが心の中に蠢いているんです。

だから強引な手を使ってでも彼を捕獲してその無価値感を癒したいという気持ちから、意図せず“彼の気持ちを無視した行動”に出てしまい、まんまと逃げられることになるわけですね。

無価値感が強いと「待て!」ができません。不安で、焦って、怖くて、どうしようもないからです。

けっこう強引な近づき方をする方は男女ともこの無価値感が強いんです。
自信がないから待てないんですよね。

だから、先ほどの“体当たり女子”と同じく、無価値感を癒していくことが第一テーマとなる場合も多いものです。

*セミナー動画「無価値感を癒して今の自分に自信を持つためのワークショップ」
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/45220

さて、Kさんの話に戻るんですけど、そういうことをされたら怒りが出てくるのは当然なのですが、じゃあ、なんでそんなにも怒りが出てくるのか?というのを考察させてもらいました。

やっぱり「彼」ではなく「自分」を見ることが王道でして、ここで「彼が~」と他人軸(彼軸)になってしまうことこそが、「逃げ」になるものです。

だから、私のセッションは「まあ、彼のことは置いといて、あなた自身の話をしましょうよ」という風に構成されることが多く、仮に彼の話をするにしても、あくまで参考程度なんですね。

なぜ、そんな音信不通ばかりする男を追いかけまわしているのか?
それはKさんのどんな心の痛みが作り出している現象なのか?

というところから「やっぱりその痛みと向き合うことにしませんか?」というのが私からのご提案ということになるのです。

よかったらご検討くださいませ。

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「怒り」が教えてくれること〜そこに癒やすべき傷があるんです〜


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