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タイトルがすでに概要みたいになっていますが。笑
昨日は感覚的な話をしたので、今日はゴリゴリに心理学的な分析をお届けしようと思った次第です。
親に対して求めていたものを何とか手に入れようとするのが夫婦関係ですので、そこを解くカギは実家にあり、かつ、「大人になる」というキーワードが付いて回るのです。
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結婚8年目、子どもはいません。3年前位までわたしの方が甘えて父と娘のようでしたが、最近は夫が小さな子どものようです。
呼んだらすぐ来て、ぎゅってして、ずっと傍にいて、俺のことだけ見て!すぐ応えられない場合もですが、わたしが自発的にそれらをしないと不機嫌になります。
酷い時は暴言・暴力に近いこともありノーと言うのも怖いです。4兄弟の末っ子で元々甘えん坊だったようですが、要求が多く細かくて疲れてきました。
夫は自己肯定感が低いです。最近脱サラして起業したのも不安の種だと思います。
そして、「親密感への怖れ」で「どんどん依存が出てくる」という状態のように感じました。甘えだろうと思っていても、ダメ出しされてばかりで一緒にいてもちっとも楽しくありません。夫も同じだと思います。
わたしはわたしで、父娘から自立しようとする反抗期なのでしょうか?以前の記事を読んでそう感じました。それこそ、最近はわたしが生理的に無理でセックスレスでもあります。
夫はわたしが変われば俺も変わる。変わらないなら俺はずっと怒り続けるだけ、と言います。わたしが向き合うべき問題もあると思いますが、こういう夫とはどう接すればいいのでしょうか?よろしくお願いいたします。
(Mさん)
元ネタはこちらですね。けっこう突き刺さっちまった方も少なくないようで。笑
また、こちらの記事も参考になると思いますので、ぜひとも熟読してくださいませ。
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「重たい女」の話を書くとたいてい「うちの彼(夫)が重たい男なんですけど!」という話がやってくるのが世の常でございまして、実は先日もそんなカウンセリングをしていたところなんですね。
根本先生はそういうときけっこう冷たくて「なんで離婚しないの?」と意地悪な質問をしちゃうんですけど、その目的は離婚を勧めるわけではなく、「その選択肢はあるの?ないならなぜ?もしかして癒着してるの?」という見通しの上でしてることなんですよね。(ネタバラシだ。)
なので、Mさんからそうしたお話を伺うと「えーっと、、、それって“夫”の話なんですよね?まさかMさん自身もそういうところがあるって話じゃないですよねえ?」とこれまた意地悪な目線を向けたりするんですよねー。性格悪いですよねえ?(そんなことない!と言うところです。)
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さて、結婚して家庭を持ち、年数を経ますと徐々に「実家での関係を二人の家庭に持ち込む」という現象が起こりやすくなります。
実家においてはMさんは娘で、夫は息子だったわけですから、「相手を両親に見立てて自分の子ども時代を再現する」なんてことが起きてくるんですね。
とはいえ、一概に娘、息子と言っても様々な形態があるわけでして、武闘派女子のみなさんなんかは「家を背負う」「母を守るために父と戦う」「過干渉母に侵入されぬよう鉄壁の防御を築く」「家族の調整役を担う」「母代わり、父代わりになって家を支える」等々の役割をこなしてこられたと思うのですが、それを夫婦関係でも再現してしまうわけですね。
夫氏は「4人兄弟の末っ子で元々甘えん坊」だったということで、それをMさんとの夫婦関係でも再現しているのかもしれません。
ただ、ここで重要なのは「実際やってきたこと」も再現されるのですが、「やりたいけど我慢してたこと」を夫婦関係で実現しようとするところです。
だから、夫がMさんに付きつけてくる「細かい要求」というのも実際にできてたかどうかは分かりませんが、少なくともその願望を「親」に対して持っていたことは間違いないと思います。
となるとじゃあMさんは実家でどんな役割をこなしてたの?というところが鍵になるところですね。
そうして夫が息子役を取れば、Mさんは必然的に母役(一部父役)を担うことになりますから、そうするとMさんのお母さんのようにMさんは夫に接することも出てくるようになります。
もしMさんのお母さんが「面倒見がよく、てきぱき家事をこなしてた」ならば、Mさんも彼に対して面倒見よく振舞わなけれならず、家事だっててきぱきこなさなきゃいけないような気持ちになります。(できるかどうかは別として)
そうして「母と息子」という関係が成り立って行くんですね。
もちろん、それが逆転して「父と娘」の関係になっている時期、ケースだってあるわけでして、そのときにMさんは親がしてくれなかったことを彼に求め、ついでに親がしてくれたことも彼に求めていたでしょうし、彼も自分の父親がしていたように振舞っていたり、父親にしてほしかったように振舞っていたりするものだと思われます。
だから「夫婦になって一緒に暮らし始めるとお互いの実家の影響をもろに受ける」ということになります。
そして、その主導権は「強い方」(自立側)が握ることになりますので、もし、Mさんたちご夫婦が「母と息子」になっている場合は、夫が主導権を握ってる(自立側)ということになり、Mさんはここで「自立」が求められていると分析できるわけです。
その点でいけばMさんにとっては「夫は夫、あたしはあたし」と線引きを意識して自立し、夫との心理的な距離を離すべく仕事や趣味、推し活に意欲を燃やしたり、あとで触れますけれどセクシャリティを解放して「母」ではなく「女」に戻ることを強く意識することが求められます。
夫の要求に嫌々でも応えていくと、よく言えば「母性」がより強められて彼を息子のように扱ってしまいますし、悪く言えば「奴隷」となって彼の要求に応えざるを得ない状態を作ってしまいます。
だから、毅然とNo!と言えるだけの「自立」や「男性性」が必要なことも間違いありません。
だから、その点で言えば「体を鍛える」「仕事に打ち込む」等々の方法も選択肢に入ってくるものです。
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これがお子さんがいる家庭ですと、どうしたって子どもの方が子どもですし(当たり前だ)、子どものお陰で母親という役割を作っていきますから、息子化する夫を受け入れられたり、毅然とした態度を取れたりしやすいものです。
とはいえ、基本は子どもがいようがいまいが同じことでして、「母・息子」になっちまってるな、と思えば、「今は自立が求められているんだな」と解釈することが良いかと思います。
ただ、この辺はちょっと複雑でして「母・息子」にしてしまってるのも妻側がそれを主導しているケースもあります。つまり、夫として対等に向き合うよりも、夫を息子化させるべく砂糖漬けにしちゃうケースでしてダメンズメーカーさんがよく選択される手法ですね。
となると別のアプローチが必要ってことになりますが、Mさんのお話を伺う以上、たぶん「夫が自立で、妻が依存の立場」って解釈で間違いないと思います。
というのも、Mさんのお話を読めば圧倒的に主語が「夫」の文が多いわけでして、それを見ればMさんが夫に依存し、夫軸で生活されてることがよく分かるからです。
だから、「自分軸」を取り戻すことが大事なんですよ、というわけです。
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さて、「3年前位までわたしの方が甘えて父と娘のようでした」とのことですから、今とは立場が逆だったのですけれど、こうした立場の変化というのはお二人の関係を見ていく上で非常に重要なポイントになります。
つまり「何があって立場が入れ替わっちゃったの?」というところでして、3、4年前にお互いの心境に変化を与える何らかのできごとがあったのでは?と思うのですね。
たぶんMさんの問題を解決していく上ではここを深掘りしていきたいな、と思う次第です。
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とはいえ、そういう立場の逆転というのは長い付き合いの中では往々にして起きる者でして、「3年前位までわたしの方が甘えて父と娘のようでした」ということは、元々「娘」をやっていたってことですよね?
で、こうして立場が逆転しているならば、相手の気持ちを理解するのは案外容易です。
というのも今のMさんの気持ちはかつての彼の気持ちであり、彼の今の気持ちはかつてのMさんの気持ちだからです。
そして、やり方は違いますが、内情は同じようなことをしていた可能性も非常に高いんです。
つまり、今の彼は自分の思い通りにならないと不機嫌になって怒るわけですが、もしかしたら似たようなことをかつてのMさんは彼に対してしていたのかもしれません。
そうすると、かつて自立側にいたMさんは彼にそのやり方を教えた可能性もあるんですね。
「そっか、自分の要求を通すためには不機嫌になって怒ればいいんだ」と自分のやり方を通じて彼を教育してしまった可能性があるってことです。
なので、ますますMさんの子ども時代の話とか、父・娘だった頃の関係性に注目する必要があるものです。
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さて、暴言・暴力的な夫に対しては冒頭にご案内した2つ目の記事が役立つと思いますので、そちらを参考にしていただければと思うのですが、もしかするとお二人は「癒着」している可能性もある、ということは自覚していただきたいです。
「癒着」の状態になりますと、主語が「夫」になりやすいだけでなく、時々その主語も飛んでしまいます。
例えば、
>呼んだらすぐ来て、ぎゅってして、ずっと傍にいて、俺のことだけ見て!すぐ応えられない場合もですが、わたしが自発的にそれらをしないと不機嫌になります。
という一文などは途中まで「え?これMさんがしてるの?え?どっちのこと?」と思っちまいました。
癒着するとまるで自分のことのように夫の話をしちゃうんですね。
また、少なくともMさんが依存の立場であることは先ほどお話したように文章のほとんどが「夫は」という主語で成り立ってることから分かります。
つまり、Mさんの頭の中はずいぶんと「夫」に占められてしまってるわけです。
だから、少なくとも夫への依存を手放して自立することが求められていることがよく分かります。
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とはいえ、暴言・暴力で支配されてしまいますとどうしたって依存的にならざるを得ないもので、だからこそ「逃げる」ということも選択肢に入れておく必要があります。
つまり「逃げられるくらい自立する」ということは今のMさんにとっては最低限目指す方向だと思うのです。
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さて、
>わたしはわたしで、父娘から自立しようとする反抗期なのでしょうか?
という気づきはとても素敵でして、Mさんが聡い方であることもよく伺えます。
聡明だからこそ、夫の言うことをちゃんと聞く奴隷になりやすいって傾向もありまして、今の状態もなるべくしてなったんだろうな、と思うのですね。
つまり、Mさんも夫も別に悪いわけじゃありません。こうなるのが必然だったということです。
「母・息子」の関係で、Mさんが依存、夫が自立、という話を展開してきましたけれど、夫婦関係というか近い距離での人間関係ってのは得てして複雑なものでして、そういう部分もあるけれど、違う部分もあって、それらがごっちゃになってるのでなかなか読み解くのが難しいんですね。
この角度から見れば夫は確かに自立だけど、別の角度から見れば妻が自立ってこともあるわけです。
ややこしいですよね、ほんと。笑
そうするとかつて「父・娘」だった部分から見れば、Mさんが自立して大人の女子になろうとしている図にも確かに見えますよね。
夫の支配的な態度は子どもの自立を阻む過干渉な親として見ることもできますよね。
そして、実際にそういう部分もあるんだろうと思われます。
関係性が逆転すると言っても、完全に逆転するわけではなく、ある程度は元の要素が残るものです。
つまり、かつて「自立=妻、依存=夫」だった状態から「自立=夫、依存=妻」に変わったとしても、最初の状態がそこかしこに残っているんですよね。
だからこそ、やはりMさんの育った家庭環境ってのが気になってしまうのですけれど、少なくともこの点から見ればMさんが少女から大人女子に変貌を遂げようとしていることは間違いありませんね。
ということはカギはやはりセクシャリティでして、夫に対して「娘」でも「母」でもセックスがタブーになるわけですから、レスは致し方がないと思います。
そして、この状態を放置すると完全に女を捨てる道に進むか、あるいは毎度おなじみの「旦那もいるけど彼氏もいる問題」の方に移行していくかの分岐点にいると思うのですね。
だから、案外カウンセリングの中ではここを扱っていくことが多くなるんです。
「娘」でも「母」でもなく「妻」として、「女」として自分を扱えるようになるためです。
そして「娘」を卒業し、「母」にNGを出すことで、夫婦関係も改善していくんですよね。
だから、結局のところセクシャリティを扱っていけばいいってことになるんですけどね。
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Mさんがお仕事をされてるかどうか、ふだんどういう生活をされているのか、どんな価値観を持っているのかについては明らかにされてないので分からないのですが、夫とのレスというよりも、セックスについてはどのように捉えていらっしゃるのでしょうか?
無い方が都合がよく良い、なのか、ほんとはしたいけど夫では無理、なのか。
また、「大人の女性」という点についてはどうお感じでしょうか?
娘の要素が強ければ「まだまだあたしは子ども」と思いますし、母の要素で見れば「もうそれは終わったことにしたい」となりますし、どんな思いをお持ちでしょうか?
また、「お金」や「仕事」についてはどのような思い、考えをお持ちなのか、「家」「子ども」についてはどうなのか、色々と“調査”したいことがあるものです。
なので、そうした点を含めて話を膨らませて行けば「じゃあ、今はこういう風にするのが良いねー」とか「これからはここを目指して行こうねー」という話ができると思います。
だから、その辺まで踏み込むのであればカウンセリングとかグループセッションとかリトリートがお勧めですので検討していただければ幸いです。
◎問題を深く掘り下げて「どうすればいいか?」が見えてくる、問題を解決するためのセミナーです。
9/16,17,18 ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/49905
◎女性性とセクシャリティとサレンダーとコミットメント~実習メインのグループセッション~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/43397
●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)
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