「なぜ今のような関係になってしまったのか?」と思ったら「感情」に目を向けてストーリーを描いてみると理解しやすく、また未来も見えてくる。



今の状況を理解するためにいろいろと心の中を見ていくことはとても大事なことです。
そのときは理屈よりも感情に目を向けてみることが有効で、いわば「感情の物語」すなわち「小説」を書くように自分を見つめていくと理解が進みやすいものです。

根本先生こんにちは。先生の著書に偶然辿り着き、ブログを読み漁っている最中の40代おそらく自武女です。
既婚男性と4年ほど不倫関係を続けています。
この関係を続けるのか否か自分で腹を括る胆力を得るべく、過去の自分と向き合っている最中なのですが。
こんがらがって来たので先生のお力添えを得たく存じます。
両親は幼少期に母親の不倫で離婚してます。
それ以来姉と私は父親に育てられました。
父はとても不器用な人、罪悪感と無価値観満々の孤独な人だと思います。
私も自分は父親に似てると思って父をなぞるように生きてるなあと感じていました。
母や姉にも父に似てると言われてきました。
が、4年前に今の彼に出会って軽く誘われて不倫の道に入って行った自分がよくわかりません。
ちなみに不倫は初めてで寧ろそれまでは母のようにはならん、と毛嫌いしていたはず‥
父のようになりたくないから母の真似事をしてるのか?
母が大好きで母のようになろうとしてるのか。
私自身も20代で離婚をしています。
シングルマザーでしたが数年前に子供も自立しています。
姉は安定した家庭を築いているので、自分の中にまだ父(母?)に対して手のかかる子供でいたい、とか罪悪感を抱かせたい心理があったりするのかな?
と、どこからどうアプローチして自分を癒やしていけば分からなくなっています。ご助言いただけると嬉しいです。
(Tさん)

不倫に至る経緯ってほんと無数にあると思っていて、話をお聞きしながら「ああ、そいうう場合もあるよねー。」とひとつひとつデータを積み重ねている最中でございます。

Tさんにとっても、父・母の影響ももちろんあるでしょうし、20代のときの離婚の影響だってあるかもしれないですし、また、不倫に至る経緯で何かあったのかもしれません(寂しさとかストレスとか安らぎが欲しいとか女の目覚めとか)。

だから、カウンセリングにおいてはその辺を事細かに事情聴取し、「なるほどー。そういうことかー」という理由を何となしに見つけていくようにします。

「起きてることは必然」と申しまして、意識的に望むと望まざると起きてしまったことは何か必要があってのこと。

つまりは、「なんでそれが必要なんだろうね?」というのがカウンセリングの軸になります。

Tさんが不倫を始めたこともそうだし、4年それが続いていることも何らかの必然的な理由があるわけですねー。

その「必然的な理由」というのもまた様々あるわけですけれど、その多くを「感情」に見ることができるんです。

つまり、Tさんが今の状況を求める「感情」があるのですね。

それは「寂しさ」という場合もあれば、「離婚や失恋の傷の痛みから既婚者相手がちょうどいい」という場合もあります。

また、Tさんもお考えのように幼少期に満たされなかった何らかの感情を彼を通して得ようとしているのかもしれません。

「子どもでいたい」という思いから「子どもでいられる相手」を選ぶとしたら辻褄が合うでしょう?

また、先日も紹介した「アンダーグラウンド」というところに理由を求めることもできますが、そこにも何らかの感情があるわけですね。

で、そうして求めてる感情が分かってきたら、「これからどうしたいんだろう?」という方向性も見極めていくことができると思うんです。

「そっかー、女でいたい私がいるけれど、パートナーを作るにはちょっとまだ怖い。そしたら、今の彼がちょうどいいんだ」ということが分かれば、「その怖れを癒せば、ちゃんとしたパートナーを作ることができるようになるかも」と希望を持てるわけです。

「なるほどー。お母さんを失ったことを私は『奪われた』と感じているのか。だからパートナーという存在を手に入れることを拒否してるのか。てことは、その幼少期の感情を癒せば意識も変わるかも」と前を向くこともできます。

私のカウンセリングは「何を求めているんだろうね?」というところを目指していくので、「どうしたらいいですか?」という問いには「どうしたいの?」とお聞きするんです。

その「求めているもの」をどうしたら手に入れられるだろう?ということを感情的に見ていくのですが、だからこそ、その裏側にある「なぜ求めているのに手に入らないんだろう?」というところに感情的ブロックを見るんです。

パートナーが欲しいのにできないのは、パートナーを手に入れないようにしている感情があるんです。

お金が欲しいのに足りないのは、十分なお金を得ることに抵抗を示す感情があるわけです。

ライフワークを生きたいのにそれが見つからないのは、それを今見つけてしまったら困る感情が何かあるんです。

それが罪悪感だったり、怖れだったり、無価値感だったり、喪失感だったりという心の痛みで、その痛みが「欲しいけど、今はいらない」という状態を作り出すわけですね。

でも、その痛みもその感情群もたいてい潜在意識にあって自覚できないことも多いので、表層意識では「彼氏が欲しい!って死ぬほど願ってるのに何でできひんねん!!」とぶちキレることになるのです。怖いぞ!笑

だから、Tさんにお聞きしたいのは「ほんとうに欲しいモノってなんだと思う?」「なぜ、今の関係を必要としてるんだと思う?」という点で、そこから過去の恋愛やら離婚やら親との関係はもちろん、仕事や趣味などについてもいろいろとお伺いしていきたいところなのです。

でも、そうしたことを頭で考えてもなかなか理解できないことも多いんですよね。
感情って理屈では割り切れないですし、古い感情は忘れてしまってます。

だから、「母親のことが大好きだから母親と同じようなことをしているのか」と仮説を立てても「でも、ほんまにおかんのことが大好きだったんかなあ?」というところで詰まっちゃったりします。実感がないからですね。

なので、もしTさんが今日の相談文をそのまま事前アンケートに書いて来られた場合、私は逐一「で、正直どう感じているの?どう思ってるの?そう思うの?」とチェックしていくかもしれません。

>私も自分は父親に似てると思って父をなぞるように生きてるなあと感じていました。

そう思うとどんな気分になりますか?イヤな気分とかします?

>母が大好きで母のようになろうとしてるのか。

そうなの?お母さんが大好きって感覚って覚えてます?

>自分の中にまだ父(母?)に対して手のかかる子供でいたい、とか罪悪感を抱かせたい心理があったりするのかな?

どう思います?そういう実感ってあります?

なんて風に。

そういう風に考えてピンと来たら分かりやすいんですけど、これ、難しいのがピンと来るから正しいってわけじゃないからなんですね。

少し難しい話になりますけれど、「ピンとくる」って、確かに自分の本音を指し示してることも多いのですが、罪悪感なり、怖れなり、自己否定的な感情なりがあると、「ピンとくる」ということすら都合よくコントロールしちゃうんです。

だから、仮に「お母さんのこと、まだ許せてないんでしょうね。嫌いでしょ?」と言われたときに「はっ!」としてピンときた!からといって、本当に「お母さんのことが嫌い」なのかどうかってすぐには判断できないんです。

逆に、同じことを言われて「全然ピンと来てない」場合も同様で、「嫌い」ということを認めたくなければ、ピンと来ないように心がブロックしちゃうこともあるのです。(こっちの方が多いかな)

・・・ということで、ますます分からなくなったでしょ?笑

ますます混乱させてしまうかもしれませんが、“よくあるケース”として、こんな心理もあるんです。

「女として寂しいし、満たされたい自分がいる。一人で生活は成り立つけれど、心のよりどころが欲しいし、たまにでいいから安心したり、癒されたりしたい。エステや友達とのおしゃべりでも多少は満たされるけど、やはり男の人に求められたり、抱かれたりすることで自分が深く癒され、満たされるような気がしている。

でも、今の生活は乱したくないし、誰か特定の人と末永く一緒にいるってことはちょっと考えられない。もちろん、いつかはパートナーを持って結婚に至らなくても一緒にいられる関係を築きたいと思うけど、今はそこまでは求めていない。

女であることを感じるだけなら女性用風俗という手もあるけれど、それは一時的なものだし、もっと深い関係の方がいい。

そうすると既婚者の彼がちょうどいいんだと思う。
奥さんとも表面的にはうまくやっているけど、ちょっと心に隙間を持った人。
そんなに恋にのめり込むタイプでもなく、自立して仕事を頑張ってる尊敬できる人。
そういう人とたまに会って、男と女になるくらいがちょうどいいんだと思う。」

つまり、ここでは両親とのことも、かつての離婚のこともあまり出てきません。

もちろん、その寂しさや満たされない気持ちを作っているのがそうした原因である可能性もあるわけですが、より強い欲求として「女としてこのまま終わりたくない」とか「たまにでいいから深くつながった安心感が欲しい」という思いがあるわけです。

私のカウンセリングっていわば、そんなストーリーをその人の中に見出すことにあって、脚本家よろしく「じゃあ、この先はどんな物語にしましょうか?」を打ち合わせる場がカウンセリングだったりするんですね。

そのときTさんは主演兼監督ですな。

なので、そうした話をちゃんと聞いてみないと「何がほんとうに今必要なのか?何に注目したらいいのか?」が分からないんですよね。

とはいえ、手ぶらで返すのも何なので笑、いくつか課題を出しておきましょう。
ええ、ワークショップのテキスト作ったりしていたので、私の脳裏にはいろんなワークが思い浮かぶモードになってます。笑

(1)今の彼との関係で得られているものって何でしょうか?感情的、物理的、時間的、経済的、肉体的、さまざまな点で考えてみてください。

(2)その得られているものを今の自分が必要としているのはなぜでしょうか?また、それらはいつから得られなかったものなのでしょうか?

(3)今の彼との関係が今の自分にとって「ちょうど良い」理由を考えてみてください。

(4)20代の離婚がその後の自分に与えた影響を書き出してみてください。また、そのほかに失恋した経験などがあれば、その影響も一緒に。

(5)子ども時代、自分はどんな子どもだったのかを思い出してみてください。母親がいなくなって父子家庭になったあとの自分はいったい何を感じていたのでしょうか?

(6)Tさんから見てお父さんはどんな人生だったのでしょうか?同様に、お母さんはどんな人生だったのでしょうか?

(7)Tさんがパートナーという存在に対して求めているもの、そして、怖れていることは何か?を改めて書き出してみてください。

これらの課題に取り組んでみるだけでもいいヒマツブシになると思いますよ!笑

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