店員さんから感じの悪い扱いをされるのは自分自身が悪い態度を取っていたからなのか？～投影の法則～

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「自分は笑顔で接しているのに、なぜか店員さんから感じの悪い扱いを受ける――そんな経験はありませんか？心理学の『投影の法則』を通じてこうした体験を読み解くと、私たちが日頃持っている“人にはこうあるべき”という観念や、過去に感じたモヤモヤした感情が、無意識のうちに目の前の他者に映し出されている可能性があるのです。他人の言動にイラッとしてしまう時こそ、“自分の内側”を丁寧に見つめ直すチャンスだと気づけるはずです。」

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こんにちは、いつも胸に刺さるお話をありがとうございます。
「あなたが自分を扱っているように、他人から扱われる」という法則、を読んでふと思ったことがあり、メールしました。
投影については根本さんがブログでも何度もおっしゃっていて、わかったような気がしていたのですが、やっぱりわからない、と思うことが多く…。

たとえば、海外旅行中に３軒のお店に入り、そのすべての店員さんから感じの悪い扱いを受けたとします。で、なんでこんなことばかり起きるんだろう？　と思ったときに投影の法則で状況を読んでみるとします。すると、未熟な私は「私自身が愛想がなくて感じが悪い」のだ、という答えにたどり着いてしまいます。

でも、なんか違うんです。それじゃないような気がするんです。もちろん、心がそれを認めたがっていない、ということも考えられますが、私は愛想のいいほうで、常に笑顔で挨拶をしながらお店に入るタイプなのです。だから、私自身が…というのはちょっと違うんじゃないかと（認めたくない、という可能性もありますが）。

で、思ったのですが、私自身が「愛想がなくて感じが悪い」のではなくて、そういう人を私が「許せない」、そういう人を私が「イヤなやつだと思う」というところがポイントなのかな？　と。

つまり、私が私に対して、何か許せないことがあるのではないか？という方向で考えられるんじゃないかと。「感じの良い人でないとダメだ」という気持ちがあって、それを投影しているのかなとか…。

とりとめのない話になってすみません。こういう方向で考えると、ちょっとわかるような気がしたんですが、いかがでしょう？
（Ｎさん）

元ネタはこちら！

「あなたが自分を扱っているように、他人から扱われる」という法則

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「投影」は解釈がとても難しいですよねー。
でも、Ｎさん、とてもいい考察をされてますね。

＞で、思ったのですが、私自身が「愛想がなくて感じが悪い」のではなくて、そういう人を私が「許せない」、そういう人を私が「イヤなやつだと思う」というところがポイントなのかな？　と。

いいですね。その見方で良いですー！！

つまりはこういうことです。

＞私は愛想のいいほうで、常に笑顔で挨拶をしながらお店に入るタイプなのです。

これも素敵な心掛けですよね。
ただ、その裏側に「人と接する時は笑顔で接するべきだ」という観念があったとします。
（実際それがあるかどうかは別として、例えば、の話ですよ）

「笑顔で接するべきだ」という観念があるということは、同時に「人に接する時は感じの悪い態度を取ってはならぬ！」という観念があるということです。

そうすると感じの悪い店員さんに出会うと「なんやねん、あいつは」とイラっとしてしまうわけですね。

これは「自分が禁止していることを相手がしていたらムカつくよね！」という心理でして、「笑顔で接するべき＝悪い態度を取ってはならぬ」という思いを店員さんに投影するわけです。

また、似たような観念ですが「サービス業たるもの、お客様には笑顔で接するべき！」という観念を持っていたとすると、同様に、その観念を目の前のスタッフに投影するものですから、そのスタッフが笑顔でなければイラっとしてしまうわけです。

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「投影の法則」は「自分の心の中にある感情を相手に映し出すこと」を言います。

この“感情”というのは、そのときの自分の感情である場合も多いのですが、さっきの話のように“観念”（思い込み、ルール）も同じです。（“観念”は心の痛みが作り出すものですので元をたどれば感情なんです。）

また、感情と記憶（経験）ってのはつながってるものですからその記憶を投影することもあります。
「ああ、昔、感じの悪い店員さんに当たって散々な目にあって、あんときはめちゃくちゃ気分が悪かったな」という記憶（経験）を、目の前の店員さんに投影するわけです。

だから、無愛想な店員を見てイラっとした場合も、「あれ？今、自分はイライラしてるのかな？」という解釈もできれば「ん？もしかして店員は笑顔で接客すべきって観念を持ってるのか？」という解釈もできるわけですし、「昔、店員さんに嫌な思いをされたことがあったからか！」という解釈もできるわけです。

で、これ何が正解か？というのはなくて、自分がどう解釈するか？というところにかかってきます。

だから、正解主義（答えは１つである）が強い方はここで大いに戸惑いますよね。
「どれが正解なの？どれが正しいの？」って気にしてしまいますから。

だからＮさんのように「うーん、今の気分は悪くないのになあ。ああ、そうか。人には笑顔で接すべきって観念があることに気づかせてくれてるのかー」という風に自分の心を探りつつ、ピンときたり、腑に落ちたりするものを採用すればよいってことです。

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とはいえ、Ｎさんもお感じのように「認めたくない、という可能性もありますが」ということもよくあるものです。

それに表層意識では「ご機嫌だー」と思っていても、潜在意識は「ご機嫌ななめだー」ということだってあり得るわけですから、そこの判別って大変難しいのです。

特に「嫉妬」や「怒り」「惨めさ」「孤独感」「罪悪感」などの感情って感じたくないじゃないですか。

そうすると仮に周りの人に自分の中にある嫉妬を投影していても、「いや、自分とは関係ないし。自分は嫉妬なんてしてないし。」と思っちゃうことって少なくないんです。

むしろ、自分では認めたくない感情だからこそ投影されるってのもありまして、ここはほんとうにややこしいですよね。

だから「もしかしたら自分の中に嫉妬心があるのかもなあ」と謙虚に受け入れることをいつもお勧めしています。

そうやって「あるのかもなあ」と受け入れておくと、しばらく経って「あっ！確かに嫉妬してるわ！」って気づきがやってくるかもしれません。

逆に、しばらく経っても何も気づきが来なければ「あ、そういえば嫉妬してるのかも、と思ってたけど何も気づきがないから今回は違うんだろうなあ」と理解すればよいと思います。

要するに今すぐここで判断しないこと！です。

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投影の法則はそんな風に自分の心の中にある物を視覚化してくれる点で、自分を知り、理解するのにとても役立つものなのですが、自覚のあるなしもあれば、感情的、思考的抵抗も出てくるので、使い勝手がいいんだか、悪いんだか、分からないんですよね。

だからこそ「そっか！わたしは今、嫉妬してるんだ！！」なんて思い込む必要はなくて、「そういうこともあるんだろうなあ」と軽く受け入れといて、「ほんまにそれがあるんやったらそのうちハッと気づくやろ」としておくのがお勧めです。

むしろ「いやいや絶対嫉妬なんてしてないぞ！嫉妬なんてするわけないぞ！」と強い抵抗を感じられた場合はたいへん怪しいわけで、「これだけ抵抗が出るってことはきっと嫉妬心があるってことやな」と思った方が良いくらいです。

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まあ、ほんとうに解釈ってのは自由ですから、好きなように理解していただくのがいいと思ってます。

もし、納得できないようでしたらこういう場で私とかに質問してもらったらいいかな、と思います。

だから、

＞たとえば、海外旅行中に３軒のお店に入り、そのすべての店員さんから感じの悪い扱いを受けたとします。

そのとき「おお、神様は感じの悪いこいつらを笑顔にしなはれ！って指令を下しとんのやなせやから３軒も連続して感じの悪い店員を寄こしたんやな！よっしゃ、分かった！やったるで！！」と解釈することも可能ってことです。笑

あ、余計に混乱しちゃいました？すいません。

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冒頭の

＞「あなたが自分を扱っているように、他人から扱われる」という法則

という話もそんな解釈の仕方の一つだとご認識いただいたらいいかな、と思います。

他人にひどい扱いを受けたときに「あれ？最近自分のことをひどく扱ってたっけ？」という風に自分を見つめなおすきっかけとして使ってもらえればよいのです。

こういうとらえ方って心理学独特だと思うんですよね。
それがややこしい、分かりにくいってところでもありますし、面白さでもあります。

だから私としては面白いと感じてくれたらうれしいなあ、と思うのです。

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