見捨てられる怖れ／嫌われる怖れ／否定される怖れ／受け入れてもらえないんじゃないか？という不安、の本当の意味～投影の法則～

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私たちは誰かから「嫌われたことで傷ついている」と思いがちですが、実は“自分で自分を嫌ってしまう”（投影の法則）ことこそが真実なのです。
だから、「自分を嫌った人を許す」ということも悪い方法ではないのですが、それですべてが解消されるかというと必ずしもそうではありません。
だからこそ、自分自身と向き合うことで、そうした怖れを解消していけるのです。

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見捨てられるのが怖い。
捨てられると思って彼に執着してしまう。
今は仲良くしてくれていてもいつかは見捨てられるような気がする。

嫌われるのが怖い。
否定されるのも怖い。
だから人に気を使っていい子をしてしまう。
どう思われるかが怖いから自分が思っていることを素直に伝えることができない。

ちょっと似ているけれど、自分なんて誰にも受け入れられないと思ってしまう。
だから誰かといてもつながっている感覚がないし、人を信じられない。

そんな思いって誰もが少なからず抱えていると思うのです。

中にはその怖れが強すぎて誰かと親密になることを避けたり、特定のパートナーを持つことができなかったり、自分を隠して生きていたり（それはとても不自由なこと）、犠牲や我慢を繰り返して生きている方もいらっしゃるでしょう。

これらをすべてひっくるめれば「自分なんて愛されないと思う」という観念が出てくるかもしれません。

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一般的にはこうした思いの裏には「トラウマ」があると見ていきます。

誰かに見捨てられてひどく傷ついた経験があるのではないか？

例えば、親が全然こちらを見てくれなかった、困ったときにも助けてくれなかった、大好きな人に振られた、仲が良かった友達に裏切られた、等々。

その「見捨てられた」という経験から、その怖れが強くなってしまった、と解釈します。

だから、そのトラウマを癒しましょう！という風に方向性を定めます。

そして、お話を聞いて感情を解放したり、その相手と向き合ったり、各種セラピーを用いたりしてその経験をクリアにしていく（ネガティブな感情をなくしていく）ものです。

それで解消されることもとても多いと思います。

嫌われたり、否定される怖れについても同様の見方をします。

大切な人に嫌われたと思った経験はありませんか？
信頼していた人に否定されてひどく傷ついたことはありませんか？

好きな人に受け入れてもらえなかった経験はありませんか？
それでとても傷ついちゃっていませんか？

そこから原因を探っていき、そこでのトラウマ（心の傷）を解消していこうとします。

もちろん私もそのアプローチを選択することもあります。

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けれど、本質的にはそうではないのです。

原則として、自分を傷つけられるのは自分だけ、なのです。

誰かに嫌われたとしても、その嫌われた自分を傷つけているのは相手ではなく、自分自身なのです。

事実、嫌われたからといって必ずしも傷つくわけではありません。

熱烈な阪神ファンは巨人ファンに嫌われても「しゃあない」と思えるものです。

そもそも嫌いな人に嫌われても大して傷つくことはないでしょう。お互い様ですから。

だから、ものすごく正確に表現すれば下記のようになります。

「彼に嫌われるような私なんて嫌い！ダメだ！最低だ！と思って自分自身を傷つける」

だから、自己肯定感がとても高い人は、彼に嫌われたって自分のことを傷つけようとしないので、彼に嫌われたことで傷つきません。

なんなら「あら、あたしのこと嫌うなんて信じられなーい！どうしてなんだろう？何か変なところに入っちゃったのかしら？」と彼の心配をしてしまったりするものです。

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そうして私たちは自分のことが嫌いになったので、それを目の前の人に投影します。

すなわち、「自分が自分のことを嫌っているように、この人も自分のことを嫌うだろう」と思っているのです。

でも、その人に嫌われたくはないものですから、表面に出てくる感情としては「嫌われるのが怖い」というわけです。

そう、なぜ、見捨てられる恐れが出てくるかと言えば、自分が自分を見捨てているからです。

なぜ、否定されるのが怖いかと言えば、散々自分のことを否定しているからです。

なぜ、自分のことを受け入れてもらえないと思うかと言えば、自分が自分のことを受け入れられないからです。

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見捨てられる怖れをさっきお話したような方法で癒していきます。

自分を見捨てたと思っている親と向き合い、許し、わだかまりを解消します。

そうすると、自分が自分を見捨てる原因になったできごとが解消されたので、自分を見捨てる必要がなくなります。

だから、その怖れが解消されたのです。

※分かりやすさのために日本語の文法を少し崩しているのでクドい表現になっちゃってます。お許しくださいませ。

しかし、現実はその原因を解消したからと言って「見捨てられる怖れ」が完全になくなるか？と言えばそうではないのですね。

前よりましになったけど、まだ残っている感じ、くらいになります。

それで全然問題がなければよいのですが、長年自分自身を見捨ててきた方は「副作用」と言いますか「副産物」を案外大量に作ってしまってます。

親との関係から始まった「自分を見捨ててる＝見捨てられる怖れ」ですが、当然、他の人たちにもそういう態度を取るようになり、パターン化します。

仲良くなった友達に対しても「見捨てられるんじゃないか？」と不安になるので、見捨てられてもいいようにあまり距離を詰めません。

恋人ができても「見捨てられるんじゃないか？」と思っているので、親密になることを避け、あまり相手を信用しないようにします。

そうすると相手とは親密になれずに寂しいし、心を開ける友達がいなくてつらい、という状況を創り出しますね。

その間、ずーっと私たちは自分を見捨てたままです。

そして、実際にその怖れや不安が的中して友達と疎遠になったり、彼に振られてしまったりしたとしたら、その見捨てられる怖れはさらに強化されてしまうでしょう。

そしたら、さらに自分のことが嫌になって今まで以上に自分のことを見捨ててしまうわけです。

きっかけは親のことだったとしても、その後の人間関係でどんどん自分自身を見捨ててしまうのです。

そうすると親とのわだかまりを解消したら、次は友達と、そして、彼氏とのわだかまりを順番に解消しなければその怖れがなくなることはないとも言えます。

ただ、１回、親とのわだかまりを解消していますから、２，３度目は比較的容易にできるので、癒しのスピードは加速しますが。

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だから、私たちは（すぐには信じられないかもしれないけれど）その真実に気づく必要があります。

「見捨てられる怖れがあるのは、自分が自分を見捨てているからだ。」

親が助けてくれなかったことが、友達と疎遠になったことが、恋人に見捨てられたことが原因なのではなく、それは単に「きっかけ」だったんです。

ほんとうの原因は「そのきっかけから、自分が自分のことを見捨てるようになったこと」なのです。
（そういうわけで、「すべての問題は自作自演」と言えるのです。）

だとしたら、「もう自分は自分のことを見捨てない」と決心し、自分と向き合った方が早くないですか？と思うのです。

「自分を見捨てない」とはどういうことでしょう？
どういう言葉が浮かびますか？

・何があっても自分の味方でいること
・自分のことをちゃんと愛してあげること
・自分を守ること
・もっと自分の魅力や価値に自信を持つこと
・自分をいっぱい褒めること
・自分をぎゅっと抱きしめてあげること

他にもいろいろあるかもしれません。

それを実際にやっていきませんか？
自分なりの取り組みとして。

「自分の味方でいる」とは具体的にどのようなことかを考え、それを実践してみるんです。

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そもそも「見捨てられる」「嫌われる」などは「受身」であり、「他人軸」ですので、その怖れが解消されることはあり得ません。

一時的に解消されたとしても、また何かのきっかけでぶり返すものです。

見捨てるかどうかは相手に選択権があり、自分としてはどうすることもできません。
どうすることもできないことを怖れるとしたら、その怖れは永遠に続きます。

だから「自分軸」に意識を戻す必要があります。

そういう意味でも「見捨てられる怖れ」は「自分が自分を見捨ててるから」という解釈は「自分軸」と言えるのですね。

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すぐには理解しがたい話かもしれませんが、「自分の味方になり、自分で自分を守る！」と決めて、自分と向き合っていくことで、ずいぶんと怖れが解消していくのが実感できると思います。

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