*
上司が苦手、嫌いということは珍しくないのですけれど、心理学・カウンセリング的には「投影の法則」を使って深堀りしていくものです。
もちろん、それは上司に限らずネガティブな感情を作り出すほかのできごとについても言えることです。
*
宿題「苦手な相手の良いところ100個挙げる」は苦行で、毎日少しずつやろうとしますが、その時間が憂鬱です。
個人セッション以外にも根本さんの動画に課金して、いろいろ学ばせていただいています。
お陰様で、自己肯定感が少しずつ上がってきて生活が楽になっているように感じています。
そんな矢先、少し困惑したことがあったので、書き込ませていただくことにしました。
先日、かなり苦手な上司が部署内に入ってきて誰ということもなく、「車ぶつけられてさぁ、これから修理しに行く」というので、周りの人は「そりゃ大変ですね」とか、窓から見えるその車を「結構な傷ですね」など会話しているのに、私だけ、思いっきり無視して仕事を続けてしまいました。
たぶんその上司からは態度悪いなぁと思われたと思います。
以前なら、苦手でもそれを横に置いて、普通に会話できたのに、今、それが出来ない、あるいは出来にくくなってしまいました。
確か、社会人になりたての頃に、年上上司との接し方が分からず、そんな態度を取ってたことがありました。
あるいは俺が嫌いな上司とは口をきかない!とあからさまな態度でいたこともありました。
だいぶ前に、そんなぶっきらぼうな子供から卒業できたと思ったのに、何故また戻る?
そんな感じて困惑しています。
これは良い兆候なのでしょうか。
それとも、ちゃんとコントロールが必要なことなのでしょうか。
(Hさん)
「大人」になりますとそれなりに対人関係をうまくやり過ごすことができるようになり、表面だけでも穏やかに過ごそうとするものです。
そうすると苦手な上司に対しても“ビジネスライク”に必要事項以外は話をしない、深入りするような会話はしない、飲み会でもできるだけ離れた席に座る、等の対応を覚えていきますよね。
だから、「苦手でもそれを横に置いて、普通に会話できた」ということができるんですけど、それは自分に嘘をついて無理をしている状態ですよね。
嫌いだけどそんなそぶりを見せないようにふつうに振舞う、という演技力を駆使してるわけですから。
でも、そうして表面上は繕っていても心はそんな状態ではないですから、蓋をされた感情がどんどん溜まっていくので苦しくなるのです。
だけど、自分と向き合い始めるとそういう嘘をつくのがしんどくなります。
嫌いなもんは嫌い、嫌なもんは嫌、ということに正直になっていくのですね。
メンタル的にはその方が“楽”だし、“健康”なのですが、実際ぶっきらぼうな態度を取ってしまうことでまた別の問題が生まれるんですけどね。
ということで、Hさんが自分の心とちゃんと向き合っている証拠かと思います。
*
さて、「嫌いな上司」というのはたいていの場合ボランティアでございまして、さあ、彼に誰を(何を)投影しているのか?というのを見ていくのが心理学の世界です。
つまり、彼が問題なのではなく、彼に映し出している誰かとの関係が問題なわけですね。
この投影を読み解くには大きく3つの見方があると思ってください。
1)立場に対する投影が起きている
2)過去の出会った誰かを相手に投影している
3)自分の中にある何かを相手に投影している
1)立場について
「上司」というのは「目上」の立場の人であり、「権威者」とも言えます。
過去にその目上の人との関係で未消化な感情がある場合、上司が変わったとしても上司に対してモヤモヤします。
子ども時代の目上の人と言えば、、、、父、母、祖父母、叔父・叔母、先生、コーチ等々がいるわけで、その人たちの関係性を思い出していきます。
ここでその上司が男性だから、男性の目上の人という見方もあるんですけど、必ずしもそうではないようです。
昨今の家庭では「母が絶対的権力者だった」というケースも珍しくないわけで、そうすると「母」との関係を「上司」に映し出すことも多いわけです。
その場合、母との関係でネガティブな感情をたんまり抱えているとなれば、上司が苦手になりますし、逆にそんな母に溺愛されてきたのであれば、上司にも溺愛されると思うようになります。
2)過去に出会った誰かを投影している
これも1)と似ていますが、必ずしも「権威者」とは限らないことがポイントで、例えば、同級生、先輩、後輩などを投影していることもよくあります。
その見つけ方としては「この上司と雰囲気や性格などがかぶる人って誰だろう?」と自分の記憶を検索することです。
そうすると「ああ、なんとなく中学のときの吹奏楽の顧問に似てるかも。あいつやたら厳しくて贔屓ばっかりしてネチネチして嫌な奴だったなあ。今の上司とそっくりや」と気づくわけです。
そうすると「顧問とのあの嫌な関係性を今の上司に投影している」ということになりまして、問題の矛先が「上司」から「顧問」へと変わるんですね。
そして、その顧問との関係を見つめなおしていくってことをしていきます。
ちなみに「その顧問に誰を投影しているか?」という考え方もありまして、「ああ、なんとなくあの雰囲気、酒を飲んだ時の父に似てるかも」とさらに深堀ることもできたりして、そうすると「ラスボスはおとんだったか!」と気づかされることもよくあるのです。
逆に見れば、私たちが未消化になっている感情はその解放を狙って同じことを繰り返すことになっています。
つまり、父との間に葛藤を抱いていると、その葛藤が顧問に投影され、さらに上司にも投影されることになるんです。
そうして繰り返される問題を「パターン」という風に呼びます。
3)自分の中にある何かを投影している。
例えば、「上司はきちんとすべきだ」という思いがあると、それを上司に投影し、きちんとしているかどうかをチェックするようになります。
また、自分が上司になった経験があれば、そのときに自分が体験した感情を今の上司に投影することになります。
例えば「自分が上司のときはできるだけ部下の話に耳を傾けるようにしてきた」とするならば、それを自分の上司に投影して、自分の話をきちんと聞いてくれないじゃないか!と不満を覚えるようになります。
もちろん、これは自分が権威に対して期待していることも含まれるものです。
だから、上司が嫌だと感じるものは「過去の傷を思い出させる」とか「自分の観念に反する」ということをしているわけですから、自分自身の内面を振り返り、その傷を解消したり、観念を手放したりすることで上司に対する嫌悪感を減らしていくことができます。
*
ということでHさんにとっても、その嫌いな上司に誰を(何を)投影しているのかを見つめなおし、そのルーツとなっている人・コトと向き合っていくことが求められているわけです。
これがHさんのお話で「上司はボランティア」と表現した理由であり、その裏にある本当の誰かと向き合った方がいいっすねー!という提案でもあるのです。
*「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本」(学研プラス)
*セミナー動画:本気の手放しワーク 2024
*セミナー動画:『本気の手放しワーク』
*セミナー動画:「自立系武闘派女子のための恋愛講座~過去の恋を清算する、棚卸しと手放しセッション!~」
◎素敵な未来を「予祝」して引き寄せちゃうのはいかが?
東京:3/20(木祝)14:00-19:00 予祝ワークショップ&予祝パーティを開催する件。
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/54677
◎ライフワーク・グループコンサル~これからあなたは自分の才能を活かしてどう生きるべきなのか?~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/45894
◎自分らしい生き方を模索し、実践していくリトリートセミナーへようこそ!。
ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398
●3人の自立系武闘派女子が自分と向き合って幸せになっていく物語。
「ひとりで生きちゃう武闘派女子が頼って甘えて幸せになる50のトレーニング: 「頑張らないこと」を頑張りたいあなたへ」(小学館)
●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)
>問い合わせフォームから「根本裕幸へのリクエスト(ネタ提供)」をお選びください。
また、お弟子さんたちのオンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」でも随時ご相談を募集しています。

無料で読める根本のメールマガジン「予約の取れないカウンセラーが送る“毎日使えるココロの講座”」
より深く学びたい方のためのオンラインスクール「根本裕幸のメルマガ&動画で学ぶ、めっちゃ使えるココロの法則」。
*
今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!
『(準備中)』
*
★Youtubeの公式チャンネルでも同じ内容を公開してます!(チャンネル登録よろしくお願いしますー!)
(準備中)
*
★voicy/youtubeで配信した話を文字起こしして公開してます!テキストで読みたい方はこちらからどうぞ!
『(準備中)』
X(twitter) / Facebook / Instagram
★根本の個人セッションのご案内。
>根本のセッション
★お弟子さんたちのカウンセリングはこちらから。
>お弟子さんを検索する!
>オンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」
>お弟子さんたちのセッション・セミナー予定