結婚への執着、年齢や世間体へのこだわりを手放したい。



年齢って気になってしまうし、「結婚してないの?」というセクハラ発言におびえる日々も辛いですし、自分では結婚の優先度が高くないと思っていても、世間体を気にしてしまうと気分が落ちてしまいますよね。
世間に対して自分軸を確立するってことが課題なのかもしれません。

根本先生、こんにちは。
事あるごとに(大抵傷つく出来事があったときに)処方箋みたいに根本先生のブログでそのとき思いつくワードで検索をかけて、根本さんの回答で勝手に慰められたり心救われたりしております。いつもありがとうございます。
本も拝読していて、自分のなかの罪悪感や嫉妬心、無価値観と向き合っている最中なのですが、どうしても自分で解消できない悩みがありご相談させてください。

結婚への執着、年齢や世間体へのこだわりと、どう付き合っていけば良いでしょうか。

私はミドサー、都内在住の金融系専門職のOLです。30代前半からこの4年結婚相談所やら婚活パーティーやらマッチングアプリやら、かなり体育会系の婚活をしてきました。
300人には会っています。占いやら婚活コンサルやらを含め、数百万を婚活に投じてきました。
でも結婚できません。
そもそも、35歳以上は高齢出産で、(選ぶ男性の)足切りの対象になる、という世間体を内在化させてスタートした婚活でした。要は特に年齢による焦りに駆り立てられて、必死でした。
その必死さが、自分自身やフィーリングではなく「世間」と「結婚」に向いているので、手も繋げないような人とも、「結婚できるかも…!」という期待でデートしていました。いま思えばアホです。気づくのに数年かかり、上記の通り数百万円つぎこみました。高い勉強代でした。

いまはこちらの記事(※)で根本先生がおっしゃっていた優先順位の話に納得して、婚活千本ノックは止めました。私も既婚というステータスより、自分の精神の安寧を優先していることに気づいたからです。
東京で、一人で生きていくには十分な稼ぎがあり、一人で過ごすことも気に入っている。でも、です。自分らしい生き方が出来ているはずなのに、やっぱり未婚の自分を心の底から肯定できていないです。
高い勉強代を払った婚活千本ノック時代に、私は「好みの男性」の幅がものすごく狭い、ということに気づきました。私にとってのヘラクレスオオカブトはもはやメキシコとかとてつもなく遠いところに生息しているのか、もしくは結婚は来世なのか…と考えて少しだけ絶望します。

好みの男性の幅が少ないなら、それはそれで仕方ないから、ゆっくり探せば良い…と、頭では理解していても、どうしても焦りが頭をもたげます。それはどうしてなのか?と自問自答すると、やはりここ数年内在化した年齢のことが大きく、それが自分の無価値観につながっている気がします(年を重ねると自分の女性としての価値が減っていくのではないか…という思考がある)。
結婚への執着、年齢や世間体へのこだわりも、全部手放したいです。アドバイスいただけたら嬉しいです。
(Mさん)

文中※のこちらの記事とはこちら!

結婚に焦る気持ちは分かるけど、優先順位が下の方だからあまりエネルギーが入らないんじゃないの?

しかし、こういう配慮(※)ができるってのは仕事ができる証拠ですよねー。
文章もわかりやすく丁寧で、社会人スキルはめちゃくちゃ高い方なんだろうなあ、と思うのです。

が、まあ、だからと言って結婚ができるかどうか?というのは別問題でして、婚活中の常連様の顔を思い浮かべて思わずため息をついてしまうところでした。

「なんであんたに彼氏ができないんだろうねえ?」
「なんも問題ないと思うのになんで婚活がうまくいかないんだろうねえ?」

そんな“感想”を漏らしてしまうことも多くありまして、その勢いで「来世!来世!」と連呼している今日この頃です。

とはいえ、婚活を通じてうまく結婚までこぎつけた人だって少なくないわけです。

そうすると「何が違うんだろう?」ってみなさま興味を持たれると思うのですけれど、そりゃあ、それなりの理屈を付けることはプロですからできるのですけれど、でもね、そんな違いに注目する必要なんてないんですよ。

その人はその人、自分は自分ですから。

まあ、これは私がまだまだ未熟(伸びしろが大きい)だからかもしれませんが、「こいつは安パイだろう」と思っていた方がいまだに婚活中で、「こいつは頑張らなきゃならねえな」と思った方がサクッと結婚したりしてますので、案外、私の読みというのも当たんないんです。

・・・あれ?もしかして今、自らマイナス・キャンペーン実施中っすか?ヤバい笑

さて、Mさんのお話。

読者のみなさまの中には「わかるー。わかりみしかなーい!」という方も少なからずいらっしゃると思うのです。

>東京で、一人で生きていくには十分な稼ぎがあり、一人で過ごすことも気に入っている。でも、です。自分らしい生き方が出来ているはずなのに、やっぱり未婚の自分を心の底から肯定できていないです。

なんで肯定できないんだと思われます?

>35歳以上は高齢出産で、(選ぶ男性の)足切りの対象になる

という「観念」はいまだに健在でしょうか?

そのほかに「女は結婚すべきなんじゃー!」「結婚してないのはなんか性格に問題がある」「行き遅れは世間の恥」みたいな昭和感とか漂っていますか?

何にそんな焦りがあるのでしょうか?

私がカウンセラーになりたての20数年前、あるミドサーのクライアントさんがため息交じりにこうおっしゃってました。

「根本さんは分からないかもしれませんが、30過ぎて未婚の女性への世間の風当たりってほんとうに強いんです。」

20数年前は30歳が結婚のひとつの分岐点でした。
ただ、そこから遡ることさらに10年20年前は25歳くらいで、クリスマスケーキに例えられていました。知ってる方いらっしゃいます?クリスマスケーキって12/25までに売れなかった分は大安売りか廃棄されてましたね。

そうして結婚適齢期というのは時代とともにどんどん下がっていっておりまして、アラフォーで婚活してても世間は何も言わないようになってきました。

とはいえ、出産年齢はこの数十年でそんな伸びたわけではないので、ここがたぶん女性陣が結婚年齢を気にする大きな理由になるわけですし、男性陣も子どもが欲しいとなれば、相手の年齢を気にしてしまうものです。

これは過酷で厳しいけれど現実として受け止めなければなりませんね。

そして、あちこちで書き散らかしていますけれど、日本人って「敬語」を使うじゃないですか。

そうすると相手の年齢が上なのか下なのかを確認しなければならず、また職位によっても上下が生まれるので、「年下の上司に敬語を使う」ことになりますよね。

それでどうしたって年齢を気にするようになるのですね。

「あ、〇年生まれなの?同じじゃん!けど、あたしは早生まれだから学年は1つ違いね」という会話が生まれたり、「もうため口で行こうよ。敬語だと壁ができちゃうから!」というセリフも年上の人が発する権限を持ってますよね。

敬語って美しい日本語なんですけれど、それゆえ、年齢を気にする国民性を創り出してしまっているのかな?とも思います。

だから、日本ってあれこれ年齢で区切るようになりますよね。
30までに主任になっとかないといけない、転職は35まで、結婚するなら32,3歳まで、家を買うなら30代で、みたいなやつ(実は筆者もよう知らんのですが)。

私のクライアントさんに大学からアメリカに移住し、その後、そちらでガンガン仕事している方がいらっしゃるのですが、彼女、アラフィフなのですが初産に挑む気満々なんですね。

不妊治療が進んでいるアメリカでは40代後半でも妊娠出産が可能で、お金さえあれば、ベビーシッターを雇いまくって子育てができますので、「全然平気っすよ!」と笑顔でおっしゃってました。(そんな彼女はパートナーを見つけるか、精子バンクを利用するかを大いに悩まれてます。)

「こっちの人は全然年齢を気にしないから、この年で子どもを産みたいって言っても応援してくれるだけなのよ」

日本人にとって年齢の壁ってとても大きいようです。

ふだんは気にしないようにしていても、社会がそんな風潮だとどうしたって巻き込まれてしまいますよね。

年齢に対して「自分軸」を確立するにはそれなりの覚悟が必要なようです。

ただ、心の世界を見ていくと、たいていのコンプレックスがそうであるように「年齢を気にする」というのは本当の問題を見ないようにする隠れ蓑になりやすいものです。

「もう〇歳だし」という言葉を使って「チャレンジすることへの恐れを見ないようにしている」「あきらめるための口実としてうまく利用している」みたいな感じもあって、「え?そう言うってことはほんとうは求めてんじゃね?」とかバッサリ言ってしまうこともあります。

「〇歳なのに○○できてない!」という話がでてくれば、「え?それほんとうに年齢のせいだと思ってる?」なんてキツい一発を見舞ってしまうこともあります。

年齢を気にする裏側に隠しているものって何でしょう?

自信のなさ?
恐れや不安?
無価値感?
惨めさや恥ずかしさ?
自己否定?

だから、そっちを見ていくんです。

コンプレックスの裏側と向き合うのはほんとうに嫌な気分がするし、できれば避けて通りたいと思います。

「年齢のせいにさせといてよ!」と思ってるわけですから、逃げたいんですよね。

だからカウンセラーと一緒に本丸突入しましょうよ、という話になるのですけれど、そこにチャレンジした分だけリターンはデカいですよ。

さて、例によってMさんのお話からだいぶずれてしまいました。

しかし、数百万も投資し、4年も婚活を続け、300人の男と出会っていらっしゃるわけですから、筋金入りの武闘派女子であることは間違いないわけですし、好みの男の幅が極小であることや結婚の優先順位がいまいち高くないことに気づいたことはとても大きいと思います。

だから、

>やはりここ数年内在化した年齢のことが大きく、それが自分の無価値観につながっている気がします(年を重ねると自分の女性としての価値が減っていくのではないか…という思考がある)。

という思いもよく分かるのですが、いただいた情報から言えることは「なるほど!Mさんは心置きなく女を楽しむ!ってことが課題かもしれないっすね!!」と明るく元気にお伝えしてしまう次第です。

とはいえ、まだ「かもしれない」であって「確定」ではないので、お手持ちの勝ち馬投票券はお捨てになりませんようにお願いします。(え?)

「今を楽しんでいますか?」という質問をされたらどうお答えになりますか?

これについてはMさんのことですから「いえーす!」と答えられる可能性も高いな、と思っています。

でも、「女を楽しんでいますか?」と言われたらどうでしょうか?

胸を張って「いえーす!」と答えられるでしょうか?

「そもそも“女”ってなに?」とか思っちゃいませんか?

「年を重ねると女性としての価値が減っていくように感じる」と思っている女子はものすごく多いわけですが、その呪文によって「女であることを封印していこう」という心理が生まれますね。

あるアラフォーの婚活女子が「もう短いスカートなんて履けない!」とおっしゃっていましたので、ミニスカートしか履かない4,50代のクライアント連中のお話をしたうえで、「本音はどうなん?履きたいの?履きたくないの?」とお聞きしました。

「世間体が気になって恥ずかしいけど、そりゃ、本音は履きたいし、そのお姉さま方が羨ましい」とおっしゃっていました。

「じゃあ、本音に従えよ!」という至極簡単なアドバイスをするわけですが、もちろん、そこはカウンセラーですのでもう少し詳細な話を耳元でささやくんです。

「今、まさに自分軸を確立するチャンスよ。世間に対して自分は自分を実現するチャンスよ。」

その翌月、彼女は「案外平気だった。全然問題なかった。あたしの思い込みだった。」と方向してくださいました。

「女を楽しむ」ということを推奨したいのはもちろんなのですが、同時にここで「自分の内側にある観念をひとつひとつ取り上げて検証していく」という作業を進めたいのです。

「それってほんまなん?試してみたん?じゃあ、試してみない?」て感じで。

さらに、その思い込みのルーツを探っていきます。

「母親がそんなことをずーっと言ってた」
「叔母が結婚してなくて、そのことを親戚の人が嘆いてた」
「かつて年齢を理由に振られたことがある」
「テレビやネットの情報番組をよくチェックしている」

周りからの情報を“無条件に”インストールしていたり、トラウマが原因だったり、そこで苦労している人を知っていたりするんです。

そのひとつひとつを検証していくと「あ、これ要らん奴だわ」と気づくことができます。

だからMさんのようなご相談を現場に持ち込まれた方にはあれこれと質問攻めにするのがマナーだと思っています。

優先順位が低いのはなぜ?昔から?
どんな恋愛してきたの?
仕事と恋愛のバランスってどうだった?
セクシャリティになんか問題感じることある?
お父さんやお母さんってどんな人?
思春期はどんな過ごし方をしてたの?
男に対して本音ではどう思ってる?
趣味とか推しとかはある?
男と親密になることに対してなんか抵抗ある?
そもそも結婚に対してどんなイメージがある?

そういう質問を通じて「なぜ、そんなに頑張って婚活したのにうまくいかなかったのか?」つまり、「なぜ結婚を望んでいないのか?」の理由を明らかにしていきます。

これに関してはもうめちゃくちゃ多種多様なパターンがあるものです。

母親が全然幸せそうじゃなく、結婚・出産への否定的な話をいっぱいしていた。
父親がお世辞にも尊敬できるタイプじゃなく、母のことを不憫に思っていた。
20代で大失恋していて、実はまだその痛みが残っている。
思春期になぜか女子から嫉妬されていじめに遭ってたことがある。
大好きな人に振り向いてもらえなくて魅力ないんだなとずっと思っている。
結婚したらそれに縛られて不自由になると信じ込んでいる。
誰かと一緒に暮らすよりもひとりで気ままに過ごす方が好き。
仕事を相当頑張らなきゃいけないからそもそも恋愛に回すエネルギーが残ってない。
実は母親と癒着していて、男よりも母を優先しているマインドがある。
実家が快適じゃなく、中学生から早く家を出たい、自立したいと思ってきた。

そうした背景が見えてきたときに「選択」です。

その問題と向き合って乗り越えることで結婚を手に入れたいか?
今の生活がそれなりに幸せなので、その年齢や結婚の観念さえ手放せたらいい。
結婚できるかどうかは別として武闘派らしくその問題とがっつり向き合ってみたい。

「なるようになる」と思ってます。

私の元には結婚してる人もしてない人も訪れてくださいますし、結婚してるから幸せだとか、結婚してないから不幸だとかは思いません。

けれど、あれこれとお話を伺っていくと「ああ、なるようになってんだよな」と思います。

「そうなる理由」が必ず見つかるからです。

これこれこういう理由で「今」が作られているんだよね、という話を心理面から見つけ出すことができます。

「過去のことは全部説明できる、未来のことはどうにでもなる、だから、今を楽しんで生きるのが大事じゃね?」

そうして「なるようになるかー」という境地に至ることができればどんな気分で日々を過ごせるようになるでしょうか?

そこを目指したいんですよね。

★自分らしい生き方を模索し、実践していくリトリートセミナーへようこそ!。

◎9/14(土)オンライン:1DAYリトリートセミナー~ライフワークやパートナーシップと向き合い、自分を深く知る1日を~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/50757

◎10/12,13,14 ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398

◎女性性とセクシャリティとサレンダーとコミットメント~実習メインのグループセッション~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/43397

お弟子を検索する!
根本のセッション

●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)

問い合わせフォームから「根本裕幸へのリクエスト(ネタ提供)」をお選びください。

また、お弟子さんたちのオンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」でも随時ご相談を募集しています。


無料で読める根本のメールマガジン「予約の取れないカウンセラーが送る“毎日使えるココロの講座”」
より深く学びたい方のためのオンラインスクール「根本裕幸のメルマガ&動画で学ぶ、めっちゃ使えるココロの法則」


今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!

年齢を気にしてしまう心理とそのコンプレックスとの向き合い方


★Youtubeの公式チャンネルでも同じ内容を公開してます!(チャンネル登録よろしくお願いしますー!)


★voicy/youtubeで配信した話を文字起こしして公開してます!テキストで読みたい方はこちらからどうぞ!

年齢を気にしてしまう心理とそのコンプレックスとの向き合い方

★自宅で、カフェで、移動中に、どこでも学べる根本の心理学。
根本の著作一覧
根本裕幸のサイン本屋さん
セミナーセミナー動画・DVD販売・音声配信サービス販売サイト

あわせて読みたい