人生を変えるきっかけは「これ以上、自分をかわいそうな子にしない!」という思いかもしれない。



私たちは育ってきた家庭内の価値基準によって自分を判断するものですから、客観的に見れば価値に当たるものも、大したことのないもののように扱ってしまうものです。
せっかくのダイヤモンドをその辺の石ころと同じだと思っているわけですから、そりゃ人生は惨めなモノにせざるを得ないと思いませんか?

こんにちは。いつもブログや書籍のお世話になっております。
人生の立て直し方をお聞きしたいと思い、ご連絡しました。

就職氷河期の時期に大学院を中退し、新卒切符をなくしその後パートや派遣を転々としてきました。
中退後2年ほどアルバイトをして、その後10年ほどフルタイムのパートとして働いていました。
そこではある業務の実務をまかされ、やりがいを感じて働いてきました。
法律の改正などもあり、非正規切りのようなことがあり数名の方が契約が終了されました。

私自身の契約は切られませんでしたが、自分が尊敬していた人が契約終了になりました。
業務の内容も変わり、自分がやっていたことを自分より給料をもらっている人がやることになったりしました。
そこでただただ自分が搾取されていたような気持ちになり、その職場を辞めました。
その後同じような業務の派遣などをやってきましたが、以前の職場のようにやりがいを感じることができず、職場を転々としています。
一度正社員の採用に受かったのですが、自分には無理だとなってしまい1週間ほどで辞めてしまいました。
自分でもろくでなしだなと思います。

幸い私がやっていた業務は割と汎用性があるので仕事は切れず、パンデミックの際にも乗客は私一人のバスで仕事に向かったりしていました。
仕事があることに安心する反面、なんでこんなに報われないんだろうという気持ちになったりします。
あと、仕事はできるタイプではないので、日々プレッシャーに追われています。
仕事が安定しないことが、とても苦しいです。
また、10年働いていたところへの執着が手放せないところも、あるように思います。

気づけば44歳、独身、非正規です。
ここからどうやって人生を立て直せばいいのか、途方に暮れています。
流されて生きてきたツケをどう払えばいいのか、わからずにいます。

父は医師で兄も小さいころからそれを目指していましたし、現在医師です。
私は小さいころから勉強ができなかったので、最初からあきらめられていた感じです。
怒られないようにというか、その場しのぎで右か左を選んできたような感じです。

武闘派女子の多い中、こんな流されてきたタイプの相談であれなのですが、課金の方向性とか何かヒントをいただければ幸いです。
(Aさん)

自分は無能だ。
自分は仕事ができない。
自分は何の役にも立てない。
自分なんていなくても何も変わらない。
自信なんて全然ない。

的な思いに絶対的な自信がありません?

そして、ずっと惨めさ、虚しさ、無価値感、無力感等々で自分を責めることが癖になっていませんか?

まあ、これは完全なる推測ならびに思い込みならびに決め付けなのですけれど、Aさんにとって最も厄介な問題は「頑固さ」なのですね。

何の頑固さなのかって言えば「自分を否定することが当たり前になっているので、そこで価値や魅力を伝えられても絶対にそれを受け入れない」という感じのやつです。

Aさんに限らず、心当たりある方、いらっしゃいません?

まあ、この頑固さも「否定癖」から来るものですから、自分にダメ出しすることがパターンになっているとも言えますけれど。

「自分には能力がない」という思い込みを持ち、それを前提にしていると、Aさんが感じているような「不安」が付きまといますよね。

また、自分を否定することが当たり前ですから、仮に誰かに認められたり、成果を上げたりしたとしても、そこは華麗にスルーする他ありません。

それで「頑張ってるのに報われない!」という思いも常設化されますね。

なんなら、こうした自己否定がパターン化すると不思議なことに「自分を否定するにふさわしい環境」を選び続けるというできごとも起こります。

全然そんなつもりはないのにブラックな会社を渡り歩くことになったり、ホワイトな会社に入れたと思ったら上司が嫌な奴だったり。

私たちは自分の思い込みを現実化させることが得意なんです。

ほんとはポジティブな思い込みも現実化させることが得意なんですけど、自己否定が癖になっていれば、そんな思い込みは持てませんからね。

ネガティブな思い込みだけが現実化されるようになっちゃってるんです。

例えば、Aさんのお話をカウンセラーが聞けば、その非正規でずっとやってきた過去に光を当て、そこに価値や魅力や能力や成果などを探そうとするでしょう。

それに関連して人間性だとか地頭の良さとか得られたものとかに価値を見ようとするでしょう。

自分としては当たり前で何の価値もないと思っていることも、客観的に見れば大いなる価値であることはよくあるものです。

例えば、住民にとっては「田舎で何の魅力もない村」が都会の人から見れば「日本一星空がきれいな村」や「棚田の美しい、日本の原風景」になるように。

また、我々は揚げ足取りを主要品目に挙げる職業なものですから、「ほほー、中退したけど院まで行ってたんだー」とか「なるほど、非正規とはいえ、実務を一定期間任されるだけの能力はあるってことね?」とか、ねちねちとその価値を拾い上げることだってしています。

でも、そういう価値を聞いてもAさんは早速頑固さを発揮されるんじゃないでしょうか?

「でも!!!!」と声を大にして言いたくありません???

その反応が「問題」なんですね。

ちょっと厳しい見方ですけれど、「なぜ、自分をそんなかわいそうな子にしておくのか?」という視点を持ってみると再び激しい自己嫌悪に襲われていいでしょう!笑

でも、その中で、「なんでそんな自分をいじめてるんだろう?」「なぜそんなにも自分を惨めにしているのだろう?」「なんで自分をもっと認めてあげないんだろう?」という思いが出てきたら、人生変わり始めます。たったそれだけでね。

自己否定が強くて自分で自分を認められないと、他者にそれを求める「承認欲求」が強くなります。

誰かに認められたい、誰かに褒められたい、誰かに見つけてほしい、という依存心が強く出てくるのですね。

だからこそ、かわいそうな子で居続けなければいけなくなります。

誰かに「あんたは価値のある子だよ」と言われるのを待っています。

もちろん、それを言われてもすぐには「はい!」とは言えませんね。
それを待ってたと思われるのもイヤだから、2,3回は「え?違います」と言いたいわけです。

でも、人はそんな何度も同じことを繰り返してくれるほど暇ではないので、たいてい1,2度で「ああ、この人は受け取てくれない人なんだな」と思われて、以後、そういうことはなくなります。

また、自己否定が強くなると「価値があるよ」と言われても、ネタか、フリか、ボケか、にしか思えないので「バカにされてる」なんて被害者意識を持つこともあります。

そこを乗り越えて「いやいや君は本当に価値があるんだよ」と強く伝えてくれる白馬に乗った王子さまを待ち続けるのですけれど、ご存知の通り、JRAでも白馬はあまりいないし、王子さまはもっといないので、万馬券どころではない賭けをしているようなものなのです。

だから、そのやり方を変えることが人生を変えるきっかけになるわけでして、多くの方が「もう自分を惨めにしない!」と決意することで、生き易さを手に入れられています。

ということで、だいぶ遠回りしてAさんの話に戻ってくるのですけれど、どうやらAさんは父~兄のラインから自分を無能だと決めるに至ったみたいですね。

最近、ネタを頂くときに家族のことを書いてくださる方がいてほんと助かります。ありがとうございます。話がとても早いです。

父が医師で、兄も医師を目指すだけ優秀で、ってことは、そこを基準にしていれば自分は頭が良くないと思い込むのも時間の問題だったと思います。

そういえば、かつて京大を主席で卒業するような英才が「自分はデキが悪い奴だ」と思い込んでカウンセリングに来られたことがあります。

とりあえず日本語が不自由なのかと疑ってみたのですが、どうやら父も兄も東大を出ていらして、彼もそれに続けと東大を目指していたのですが、残念ながら少し足りず京大に行ったとのことです。

それで父・兄からバカにされてきたそうですが、私とすれば「やっぱり日本語がちょっと不自由なのかな?」と思ったのですけれど、どうやら彼は真剣な様子。

似たような話はそこらへんに転がっていまして、家庭内の比較の問題なのですね。

ちなみにそういう方には米長邦雄棋士の「兄たちは頭が悪いから東大に行った」という名言をご紹介しておこうと思います。

Aさんのご家庭がどんな雰囲気だったのかは分からないのですが、「最初からあきらめられていた感じ」ということですから、兄ばかり期待され、妹はあまり期待されなかったという背景が透けて見えますけど合ってます?

よく「きょうだい」ってのは目の上のタンコブになることが多いのですが、Aさんにとっては兄ちゃんがまさに比較対象だったみたいですね。

「兄弟姉妹の心理学 弟がいる姉はなぜ幸せになれないのか」(WAVE出版)

医師家庭によくある話なのですが、Aさんのご両親も「医者にあらずんば人にあらず」という価値観をお持ちだったのでしょうか?

それとも兄がいる妹あるあるで、Aさん自身が元々負けん気が強く、兄のあとを追いかけ、追い越すことを目指した武闘派だったのでしょうか?

「あいつ勉強はできるけど弱っちぃ奴で、あっしは喧嘩では一度も兄に負けたことはございやせん」という武闘派な妹もいるのですが、Aさんもそんなタイプですか?

それとも「兄は勉強もできるけど、スポーツも万能で、それなりのイケメンで、笑いだって取れる超優秀な人で、ずっとそれがコンプレックスだったんです」的なパターンでしょうか?

そうすると「兄との競争心」というところを発端に、ほんとは文系だったり、芸術の才があったりしても、それはあまり価値のあるものとは認められなかったということもあり得ますよね?

また、昔ながらの男尊女卑の風潮が残る家庭だと女の子ということで、あまり勉強させてもらえなかったパターンも未だにあるみたいですけど、そういう点はどうだったんでしょうか?

要するにAさんにとっては兄が基準になっていたり、父の権威が大きかったりしたようで、ゆえに「Aさんの個性」という点については蔑ろにされてきたのかもしれません。

少なくともAさん自身はご自分の個性についてはあまり価値を見て来られなかったと思うのですよね。

後々「搾取されていると感じた」ということで会社を辞められていますが、それに似た思いを家庭内で感じたことはありませんか?

で、父との関係がけっこうヒントになるのですけれど、「権威との葛藤」という現象が心理学ではよく言われるところでございます。

父が権威者で、その父との関係があまりうまく行っていないと、父に対して怖れや苦手意識や嫌悪感が芽生えます。

そうすると父を投影する、上司、経営者、ならびに社会に対しても、怖れや苦手意識や嫌悪感を持つようになるのですね。

つまり、父に愛されなかったと感じている分だけ、自分は社会からも愛されないと思い込んでしまう現象です。

それで上司との間に問題が生まれたり、葛藤を抱えたり、喧嘩したりするようになって、能力とは関係なく、不遇な目に遭うことも少なくありません。

Aさんが正社員に抵抗を覚えるのも、ずっと非正規で働き続けるのも、頭の上に漬物石(=権威との葛藤)を置かれてるからかもしれません。

となると、「え?お父ちゃん、ほんまにAさんのことを愛してなかったん?全然愛情感じられへんかったん?」という点に注目してみると良いわけです。

中には父は別に娘に医者になることを求めたわけでもなく、兄が勝手に医師を目指していただけだったのに、兄との競争心や元々ある負けん気などが災いして、勝手に自分を惨めにしている方もいらっしゃるものです。

また、家族の中から無能扱いされることが当たり前になっていると、仮にテストでいい結果を出しても相手にしてもらえず、時には笑いのネタにされたりして、いつしか自分をピエロとして扱うようになることも実際よくあることです。

だから、Aさんが育った家庭内に原因があると思うのですけど、そのあたりは検討されてみましたか?

こうして育った家庭環境についてあれこれお聞きするのもAさんの個性、価値、魅力、才能いを見つけるためでして、自他ともにそれを封印してきたということは、今のAさんはダイヤの原石をゴロゴロ持ち歩ているような状態かもしれません。

もったいないですよねえ。

右利きなのにずっと左利きのふりをして生きるのは。
相当なハンデを背負ってレースに出走するようなものですからね。

リトリートセミナーってそういう隠れた才能をあれこれと見つけていく場なんです。
だから、課金を検討されてるならリトリートが一番お勧めなのです。

私たちの価値や魅力、才能ってのは自分で気づいていなくても、今までの人生のあちこちで顔を覗かせているものであり、言われてみれば「ああ、なるほど」と思うものも珍しくありませんし、「え?それってダイヤだったの?え?その辺の石ころかと思って思い切り蹴とばしてきたわ!」なんてこともよくあるものです。

人生の立て直しを始めるならば、自分ではあまり価値があるとは思えない過去、そして、今の自分に価値を見出すことであり、それを今度は活かしていくことではないかと思うのです。

そして、カウンセラーってのはそういう仕事をしてるものですから、機会があればぜひ課金に次ぐ課金をして根本先生の寿司代を賄っていただければ幸いです。(ということを書くと引くよね~♪)

◎【5/3,4,5受付中!】ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398

◎大阪:3/20(水祝)、東京:3/24(日)12:00-17:00 ゆるむ・解放する・アク抜きする・頭を空にするワークショップ
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/51973

根本の個人セッション
お弟子さんを検索する!

★武闘派女子のみなさまのための新たなバイブルが生まれましたっ!

戦闘力上がりすぎてひとりで頑張っているあなたへ1日5分、スキマ時間にととのう本(ハーパーコリンズ社)

●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)

問い合わせフォームから「根本裕幸へのリクエスト(ネタ提供)」をお選びください。

また、お弟子さんたちのオンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」でも随時ご相談を募集しています。


無料で読める根本のメールマガジン「予約の取れないカウンセラーが送る“毎日使えるココロの講座”」
より深く学びたい方のためのオンラインスクール「根本裕幸のメルマガ&動画で学ぶ、めっちゃ使えるココロの法則」


今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!

『(準備中)』


★Youtubeの公式チャンネルでも同じ内容を公開してます!(チャンネル登録よろしくお願いしますー!)

(準備中)


★voicy/youtubeで配信した話を文字起こしして公開してます!テキストで読みたい方はこちらからどうぞ!

『(準備中)』

★自宅で、カフェで、移動中に、どこでも学べる根本の心理学。
根本の著作一覧
根本裕幸のサイン本屋さん
セミナーセミナー動画・DVD販売・音声配信サービス販売サイト

あわせて読みたい