自立を手放すために「自分の弱さを見せる」ということはとても役立つし、大切なことなんだけど、ちゃんとその相手は選んだ方がいいですよ。



弱さを見せる、ということは自立を手放すための大切なプロセスですが、今までそれをやってきてない方はまず環境が整っていないのですね。
だから、まずはそれを見せても大丈夫な人を選んだり、イメトレしたりすることが必要なんです。
弱みを見せて拒否されたらひどく傷ついちゃいますから、その相手は慎重に選ぼうね!という話です。

根本先生こんにちは。
いつも勝手にお世話になっております。
男性性を駆使して生き抜いて来ましたが最近は「自分の弱さを人に見せる」を試みているところです。

わたしは学生の頃より朝が苦手なのですが、
「朝が苦手なんて社会人としてどうなの」
と認識していたので、無理して社会適合者を演じてきました。
あるとき同僚らと談笑中、「実はわたしは朝が苦手で朝は自分でもびっくりするぐらいのポンコツで」と告白し始めたところ、「ご自分のことをポンコツなんて言わないほうがいい。自己否定ですよね」と親世代の新人(男性)が話に入って来ました。
わたしは自己否定の意図はなかったのでそれ以上何も言わずニコニコしておいたのですが、「そうやって自分を低く見せるのってなんかメリットあるんですか?」と言われても、「ああ?(怒)」と攻撃に転じない穏やかな女性にそろそろなりたいです……
自分が隠している弱さを見せていく相手やタイミングも見極めないとだめなんでしょうか。早く楽になりたーい!とモヤモヤしている年の瀬です。
よいお年をお迎えください。
(Cさん)

えーっと・・・その新世代の新人くんはまだご存命なのでしょうか?それとも今頃、海の藻屑となられているのでしょうか?(おそるおそる)

「ああ?(怒)」ってのがまこと適切な表現で(他人事だから)笑えますけど、それを向けられたら固まってしまいそうですね。心臓止まるかもしれない。。。(こわい)

ということで、

>攻撃に転じない穏やかな女性にそろそろなりたいです……

という無茶な要求を私のクライアント様方もよくされるのですが、そのたびに「えーっと、来世の話で良いですか?」と思わず聞き返してしまうのです。

すると食い気味に「今世で!よろしく!」と目を輝かせられるのですが、そのたびに私は暗たんとした気分になって天井を見上げるのです。

「それって虎が狩りをせずに生きていきたいってことだよなあ。動物園にでも入りたいってことなのかなあ?でも、檻に入れられるのってたぶん嫌いだろうからサファリパークみたいなところがいいってことなのかなあ?でも、この人を管理できるサファリパークってあるのかなあ?となるとアフリカの自然保護区に放つ方がいいってことなのかなあ?でも、コネないしなあ。それにそんなところに放ったらライオンとかサイとかも駆逐しちゃって国際問題とかになりそうだよなあ。うーん。悩ましい。。。そりゃ、あんたは楽になりたーい!ってのんきに言ってりゃいいかもしれんけど、こっちはその方法を考えなきゃいけないわけで、、、うーん。。。死んだふりした方がいいかもしれんなあ・・・。」

などとうだうだ考えていると「はよ!はよ!」と急かされるので、とりあえず「ウンコしてくる」と席を立つことにしています。まあ、ウンコしたってアイデアが浮かぶわけじゃないんですけどね。ほんまどうしましょ?笑

それにしても、その新人くんの言葉、ほんと現代の若者らしくていいですねー。
自己肯定感って概念が学生にまでちゃんと届いている証拠で、素晴らしいと思います。
ぜひ、昭和のおじさんたちに揉まれずにその思いを持って大人になっていってほしいと思います。

まあ、ただ、そういうことを言っていい相手と決して言ってはならない相手がいるってことを見極める目は早い時期に習得しておきたいですよね。長生きするためにも。

さて、なんとなく雑談的な話をしつつ本題から目を逸らしていることがバレそうなので、「自分の弱さを人に見せる」というテーマについて渋々お話していこうと思います。

まず、そういう意欲を持たれたこと、素晴らしいです!

リトリートセミナーやカウンセリングでも「自分の弱さを許そう!」ってテーマはよく出てきますし、むしろ、リトリートとかはそんなセッションが次々登場すると言ってもいいんです。だから、みんなリトリートが終わると楽になって晴れやかな気分になれるんですね。(これは宣伝ですがマジな話です。)

で、自立系武闘派女子というのはスイッチが入ると怒涛の如く走り出すのが常なので、「弱さを見せよう!」と思うと、誰彼構わず弱さを見せようとする傾向があってアブナイんですよね。

それこそ通りすがりのおばはんにも弱さを見せようとして「あんたなんやねん、うちも忙しいねん」とけんもほろろに扱われまして、「弱さを見せようとしたのに拒絶された!せんせー、ウソついたんか?」と駆け込まれるのですが、そりゃ相手を選ばなきゃあかんよ、という話なんです。

例えば、その新人くんがCさんのようなお姉さまに

>「そうやって自分を低く見せるのってなんかメリットあるんですか?」

なんて正論を吐くのは「命知らず」ですよね?たぶん、うちの読者であれば、このセリフを見たときにドキッとしてその若者の命を心配しちゃったと思いますし、貴重な男性読者のみなさまは「こいつ、勇気あるなあ。俺にはできん。」と思わず感心しちゃったかと思います。

それと同様に、弱さを見せようとするならば、ちゃんと相手を選ばないと危険なのですね。

もちろん、その新人くんのように大阪南港に捨てられることはないかと思いますが、相手によっては自分が傷つくリスクも大きいのです。

で、ここでさらに意識しなきゃいけないことがあります。
ここが今日の本質と言ってもいいところです。

それは「環境問題」です。

あ、もちろん海洋ゴミの問題を語るわけじゃありません。

「今まで自立系武闘派女子として「弱みを見せない」て生き方をされてきたわけでしょ?
そのために社会適合者のフリを一生懸命してきたわけでしょ?

そうするとね、あなたの周りの人たちはあなたのことを社会適合者として見るし、何なら隙のない仕事ができる頼りがいのある姐さん、として見てるわけ。

そんなあなたが急に弱さを出したとしても相手はドン引きしてたじろぐだけだと思わない?

もちろん、そんな弱さを見せないっていうか、弱さがない人だって雰囲気をあなたは作り上げてきたわけだから、そんな人から弱さを見せられてもどうしようもないと思わない?」

例えば、似た話に「いつも人から相談されるので、たまには自分も相談したいと思って人に相談するとドン引きされる」というケースがあります。

このケースでも、あなたは「相談したい人」であり、「いつも相談に乗ってくれる人」というポジションを確立されてるわけです。

そうするとあなたに相談してくる人たちにあなたが相談を持ち掛けたとすると困り果ててしまうのです。

例えるならば、行きつけの店の飯を食いに行ったら料理人に「今日はあなたが料理作ってよ」って言われるようなもんです。

「え?それは違うくない?」ってことです。

もちろん、実はあなたも料理が得意で「いいっすよ。なんかテキトーに作りましょうか?」って話になるかもしれませんが、それはレアケースだし、それがお店の営業時間中だったら、やっぱり「それは違うくない?」ってなりません?

つまり、社会適合者のフリをして頑張ってるCさんは社会適合者として周りからは見られており、それゆえ、社会不適合者の一面を見せたところで彼らはそれをすぐには受け入れられないってことなのです。

さらにもうひとつの重要な問題があって、それは「慣れてない」ということ。

「弱みを見せる」ということに関してはバリバリ初心者でしょ?

そうするとそれこそ自分が人の弱みを受け入れる側だった経験から、誰でも自分の弱みを受け入れてくれるような期待を持ってしまうのです。

でも、人によっては弱みを受け入れることが苦手な人もいるし、ましてや、典型的自立系武闘派女子の弱みなんてとても受け入れられないと思ってしまう人だっているし、今回の新人くんのように何も考えずに正論を返して相手を傷つけちゃう人もいるわけです。

だから、ちゃんと相手を選ぶってことがここでも重要ってことなのです。

先ほどの料理人に料理を頼まれるって話で言えば、その料理人は何かの事情で「今日はあんたが料理作ってくれない?」って頼まなきゃいけなくなったらどうすると思います?

ちゃんと信頼できる料理人を見つけてお願いすると思うんですよね。
常連様には頼まないわけです。

さらに「慣れてない」となると、弱みの見せ方もはっきり言って下手くそです。

そもそもどうしていいのか分からないんですよね。

>あるとき同僚らと談笑中、「実はわたしは朝が苦手で朝は自分でもびっくりするぐらいのポンコツで」と告白

ってのが間違ってたかは分からないです。
もしかしたら絶妙なタイミングでこの話題を持ち出したかもしれません。

けれど、もしかしたら「その話題を持ち出す相手が悪かった」もしくは「タイミングがまずかった」もしくは「表現が違ってた」という可能性もあるわけですし、実際、慣れてない/苦手/よく分からないので、最悪のタイミングで話を持ち出しちゃうケースだってあるのです。

状況によってはそういう話をぶっこんだときに、

「えー!?Cさんもそうなんですかー?実はあたしもすごく朝苦手なんですよー。なんか安心したー」

「え?そうなんですか?意外です。毎朝颯爽と現れるから朝が得意な人でさすがだなあと思ってましたー。」

「えー、Cさんも苦手なことあるんですねー。何に対しても完璧だからCさんも人間なんだと思って安心しましたー。」

的な反応が返ってくるのが一般的かなあ?と思うのです。

でも、実際は、

>「ご自分のことをポンコツなんて言わないほうがいい。自己否定ですよね」

というポイントを絶妙にずらした新人くんの言葉が返ってきたってことは何かがズレてたのかもしれないんですよねー。

まあ、実際は彼のコミュ力がちょっと微妙なレベルだったわけですし、Cさんも即座に「ツッコむのはそこじゃねーだろ?朝、苦手だってとこだよ」とツッコミ返すのもアリですけれど、それはそれでツッコミの技術が求められますよね。

また、他の同僚もその彼の言葉に「おいおい、そこじゃねーだろ」的なツッコミを入れなかったわけですよね?

※彼のそのツッコミはマジメなテンションで、別にボケたわけじゃないですよね?(確認)

だから、やっぱり初心者はきちんと相手を選ばないと返り討ちにあっちゃいますよ!という話です。

事実、弱みを見せようと思ったら恥ずかしさや抵抗から怒りまみれの「脅迫」「恫喝」になったり、「長い前置きによって何が言いたいのか分からなくなっちゃった(てへ)」とか、「大したことじゃないんだけど・・・」と執拗に言ったおかげで相手に軽く受け取られちゃったり、すごく深刻な雰囲気を作りすぎて誰も何も言えない空気になっちゃったり、失敗もいろいろと報告されております。

そういうわけで「弱みを見せることに関してはバリバリのバージンである」という自覚を持つことが大事なのです。

となると「弱みを見せたい!早く見せたい!」とRG並みのフリを見せたとしても、股を開く相手は慎重に選ばないと思い切りスベって事故を起こしちゃうのです。

自立を手放すために「弱みを見せる」ということは大切なプロセスであり、それゆえに貴重なバージンを誰に捧げるか?という点については慎重かつ綿密な選定作業が必要になると思ってください。

カウンセリングでも「あんたの黒い部分を全部出してみな」と“請求”することはよくありますし、「誰にも言えない恥ずかしい話をします」と缶チューハイを一気飲みしてお話される方もいますし、自分でも愛せない部分を人に差し出すのは相当な覚悟が要るものです。

さらっとスマートにきれいに上品にできることとは限りません。
っていうか、そんなことを目指しちゃいけません。

「朝が苦手で」なんて毎朝職場で言ってる人なら全然抵抗がないけれど、社会適合者のフリを完璧にこなしていたCさんともなれば、それは清水の舞台から飛び降りるほどの重大な決断なのかもしれませんよね?

となれば、その弱み、誰になら見せられるのでしょう?

家族?恋人?親友?上司?先輩?後輩?

たぶん、ほんとうは隠している不適合者の部分、ていうか、弱みもたくさんありますよね?

そういう「弱さ」をその人に見せよう、と思ってみてください。

そして、その人にそれを告白するシーンを想像してみてください。

実際にやる前に「イメトレ」です。

もし、誰も見つからなかった「神様・女神様」をイメージしてみるといいですよ。

今、そんなイメージワークを思い付いたのでvoicyで話してみました。
「有料放送(1,000円)ですけどね!!!
良かったらチェックしてみてくださいませ。
https://voicy.jp/channel/962/693335

こういう「弱みを見せる」というのもスキルのひとつなので経験が必要です。

以前、とあるクライアントさんが「なんか人に迷惑をかけたり、心配されたりするのが嫌で何でもひとりで何とかしようと頑張っちゃうんですよね」とおっしゃってました。

それでけっこう限界で、でも、周りの人たちはそんな彼女の様子に気付いていなくてカウンセリングに来られたわけです。

まあ、「弱みを見せるなら根本さんでええやろ」とバージンを捧げてくれたわけですね。(なんかそう書くと責任重大な気がする。笑)

すると根本さんは「ああ、さすがは武闘派女子だねえ。うちには同志が履いて捨てるほどいるのは知ってるよねえ。まあ、それだけ頑張り屋さんってことだから、人に言うのは勇気が要るよねー。今日もかなり頑張った?緊張した?」等々と深刻にならず、かつ、軽くもなく話をしてくれたんですよね。

そしたらなんかすーっと肩の荷が下りたそうで。

それでカウンセリングの中でも「自立を手放す!」というテーマで話をしてたこともあって、早速翌日、上司を別室に呼び出して話をすることにしたんですね。

でも、慣れてないじゃないですか。かなり深刻な表情をしていたそうで、上司の方が表情硬く、ビビってたそうなんです。

それで単刀直入に「実はもうこの仕事をひとりで抱えるのは限界なんです。人を入れるか、他の人に仕事を振るか、何とかしてください。」と頭を下げたんですね。

おそらくその上司さん、彼女の深刻な表情から「もしかして命を取られるかも」と覚悟していたのか、あるいは「辞めるとか言い出したらどうしよう」とビビッていたらしく、彼女のその告白にかえって安心したそうなんです。

「あなたにはいつも頑張ってもらってるからありがたいと思ってたんだよね。ちょっと頑張り過ぎだと思ってたけどやっぱりそうだったのか。言ってくれてありがとう。人に振ってもいい仕事があったら教えてくれ。こっちでも考えとくし。今日はやらなきゃいけないことだけやったら帰っていいよ。体調は大丈夫なのか?」等々、いつもより饒舌に話してくれたそうですし、その後、うまく手配してくれて、後輩にあれこれ仕事を振ってくれるようになりました。

それどころかちょくちょく「大丈夫か?」と声を掛けてくれるようにもなったそうで。

ただ、周りの人たちも彼女に対して「ちょっと抱え込み過ぎだよね」と思っていたそうで色々心配してくれたみたいなんですね。

知らぬは本人だけ、というのはまさにその通りでした。

まあ、こんな風にうまく行くことばかりではありませんが、ちゃんと段階踏んで弱みを見せていくと信じられないくらい息がしやすくなるものですし、軽くなります。

ということで、まずは「イメトレ」、そして、バージンを捧げる人の選定、そして、徐々にそれを広げていく、という戦略で進めて参りましょう!

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