思春期には誰もが自分を嫌って自分を隠し、キャラ変してしまうもの~自分を知る、受け入れる、活かすのが自分らしく生きる道~



思春期ってのは他人軸にやりやすいもので、人間関係の中で自分を否定し、嫌い、それまでの自分を隠してキャラ変してしまうことがよくあるものです。
そのまま大人になると変化の分だけ生き辛くなるのですが、そこから自分を取り戻していくプロセスについて語ります。

こんにちは!いつも楽しくブログ見てます。
私は、小学生の頃は自分で言うのもですが割と優秀で学級委員やら部活の部長をやっていました。
一番自分らしく、自分軸でいられていた時期だったと思います。
しかし、中学生になって優等生キャラの自分が嫌になってキャラを変え、自立型というよりは、大人しいキャラに変わりました。
無意識にその時に自己否定してしまったのか、中学生頃から自分に自信が持てなくなってしまいました。人との境界線もあいまいになってしまい、人と癒着しているような感覚になってしまうこともあります。
それから今では社会人になって、働きだしてからはせっかく周りがいい環境でもうまく立ち回れず人間関係を壊してしまうことが多いです。
本当の自分がよくわからず、人に流されてしまい、生きるのが辛くなってきてしまいました。
病院に行ったら「おそらく発達障害ではないか」と言われたのですが、思い当たるふしはあるものの、小学生くらいまでの人との境界線が引けていた時期は自分の感情をコントロールできていて、そんな傾向はなかったような気もします。
根本さんのブログで見た、エネルギーが強すぎるのかなとも思っています。

自分らしく生きたいと思いつつも、本当の自分もよくわからないし途方に暮れています。
何かアドバイスをいただけたら幸いです。
(Eさん)

カウンセリングやグループセッションではときどき「あたしはブログによく出てくる自立系武闘派女子とは違います!」とふしだらなことをおっしゃる方がいまして、とりあえず「自覚がない人って多いんですよねー」と軽くあしらうんですけれど、よくよく話を聞いてみれば「たしかに!」と思う方もいらっしゃるんですよね。

で、そういう方々のことは敬意を込めて「隠れ自立系武闘派女子」と呼ぶようにしています。

彼女たちの多くは「子ども時代は暴れん坊だった。お転婆だった。しかし、思春期を機に大人しいキャラを身に着けるようになり、以後の人生は何かとこじらせまくることになっていた。」という歴史を持っているようなのですが、Eさん、心当たりはあります?それともすごくあります?

内側に強力なエンジンを積んでいながら気配を消して生きていればそりゃあ生きにくくなることは当たり前ですよね?

とはいえ、それを封印するにはそれなりの理由があるものでして、未だにその呪いがかかり続けてるのだろうと思うのです。

例えば、とある武闘派女子は思春期の頃までボスだったのですが、好きだった男子が自分よりも手下の子の方が好きだということが分かり、そこで自信を失い、何事にも恥ずかしくなり、一気にキャラ変しちゃったんですね。

そのとき彼女が自分自身にかけた呪いは「あたしはかわいくない。いい女じゃない。それなのに偉そうな態度を取っていて恥ずかしい。」というものでした。

だから、それ以降彼女は男が寄ってきても素直に好意を受け取れず、前に出ること、目立つことが怖くてできなくなり、彼女曰く「ひっそりと隠れて生きてきた」という状態になっていました。

とはいえ、彼女を見れば華があることも分かるし、しっかり自立系だし、隠れてるつもりでも目立っちゃうわけで、そりゃあ生きにくいよねえ、ということでした。

また、別の武闘派女子は元々活発な女子で男子たちに飛び蹴りをするような気の強い女子だったのですが、中学にあがった頃から友達や先生から「女の子らしくない」「気が強くて怖い」みたいなことを言われるようになり、やはりそこから隠れ蓑を纏って生きるようになったそうです。

話をしていくとその節々から気の強さが見え隠れしますが、自分を「ふつう」に見せることに躍起になっていて、オシャレも控えめで、ふつうのOL、ふつうの人と、ふつうの恋愛をしていました。

そうなると「こうすべき、ああすべき」「これはあかん、あれもあかん」と様々なルールで自分を縛るようになっており、思わず「もしかして緊縛プレイが好きなの?」と聞いてしまうほどでした。

まあ、そんな方々も徐々に「素」を出せるようになっていきまして、やりたいことを見つけて転職したり、起業したりしていますし、「あら、なんか素敵な人じゃん!」という方と結婚したりしているみたいです。

お察しの通り彼女たちには「ほんとのあんたってさー、こういう人でしょ?」みたいな話をいっぱい伝えることになるわけで、それと「今」のギャップを埋めていくことをやるんですね。でも、言葉にすると「埋める」になるんですけど、実際は「ジャンプアップ」というケースが多く、しばらくはじわじわ変わって行き、何かのタイミングで一気に変わるんですよね。「な、なんかあった?ずいぶん雰囲気が違うけど?」と思わず言ってしまうこともあります。

その過程では自分が自分にかけた呪いを解く必要がありまして、はてさてEさんは中学の頃にどんな呪いを自分にかけたんでしょう?

優等生が嫌になった理由が何かあるんでしょうか?

で、こうした思春期に自分に呪いをかける事件はほぼ全員が体験しています。

学校や家庭の教育の影響も大きいのですが、「こういう自分ではダメだ」と何かのきっかけで思うようになり、そんな自分を否定し、隠したり、ごまかしたり、直そうとしたりします。

その理由やきっかけは様々で他人からの言葉もあれば「このままではみんなに嫌われる」「こんな自分じゃ異性にモテない」「自分はかわいくないから愛嬌よくしないと」「周りから浮かないようにしなければ」等々、自分で“勝手に”判断したこともたくさんあるでしょう。

また、逆に頭なり、容姿なり、運動神経なり、笑いのセンスなりが良かったがゆえに周りから嫉妬され、それを隠さなきゃいけないようになったケースも多々あります。

要するに「自分が持っているもののすべてを一方的に嫌う」ということをしちゃうんですよね。

だから、魅力も価値も分かんないし、何がしたいのかも分かんなくなるんです。

それは元々持ってるエネルギーが強ければ強いほど、それを押さえつけるために強力なエネルギーが必要となりますね。

そして、自分を抑え込むためには周りの反応ならびに意見等が気になりますから、どんどん他人軸になっていき、自分を見失うようになるのです。

つまり、Eさんもそうして「自己喪失」しちゃったんだろうと思うのです。

だから、まずは日常生活の中で「自分軸」をより強く意識したいものです。

今Eさんがどんな環境で暮らしていらっしゃるかは分からないのですが、とりあえず「私は私、人は人」という意識を強く持つのが望ましいものです。

つまり、日常の中で「私」をできるだけ意識してみましょう。

私は今何が食べたいのか?
私は今何を着たいのか?
私は今どこに行きたいのか?
私は今何を感じているのか?

そんな風に自分にあれこれと問いかけてみてください。
答えが返ってこなくても構いませんので、続けてみましょうねー。

で、Eさんのテーマに限らずカウンセリングの中では「ほんとうの自分」というか、「こんな自分もいるよね」という風に「自分を知る」ということをかなりやっていきます。

長所価値魅力もそうですが、反対に苦手なこととかダメな部分とかを知って受け入れることが大事ですね。

中には短所だと思ってるけど実はそうでもないってこともあるんです。

先日はこんな話をしました。「東京の下町出身でしょ?ってことはやっぱ江戸っ子の血が流れるってことだし、そういう環境で育ったんだから見栄っ張りになっちまうのも仕方がないってことよ。」

かっこつけたり、見栄を張ったりして、人前でつい背伸びしちゃうのがしんどいって話だったと思うんですけど、それを江戸っ子という理由で「あきらめなせぇ」と言うこともあるんです。だってそれもまた「自分らしさ」ですから。

また、これはうちのクライアント様あるあるなんですけれど「恥ずかしいとか嫌だと言っても性欲が強いのは動かせねえ事実なんでしょ?だったらそれはあるものとして受け入れなきゃ話が進まねえよ」なんてことを伝えたりします。

いいとか悪いとか嫌とか関係なく、「あるもんはある」「ないもんはない」という事実を受け入れていくことってすごく大事なんですよね。

ふつうのOLでいたかったけど自分にはそれが向いてない。
穏やかで優しい人と結婚したかったけど自分は野良猫が好き。
ボロボロになるまで頑張るのはもう嫌なんだけどそもそも頑張ることが好き。
たまには求められたいと思っていても、追いかけるのが好きなんだからしょうがない。
仕事に疲れたから専業主婦になりたいと思っても働くのが好きだからそれは無理。

この辺のやり取りは傍目に見てると面白いと思いますけど、本人としては「えー、やだー」「なんかムカつく」「うわー、屈辱的」な感じで展開されていくものです。

Eさんのように「自分」を否定してきた場合は、自分を知れば知るほど否定的な気持ちも出てきやすいものです。

情熱的な自分をダメだと思い、そんな自分を大いに嫌って大人しくしてきたわけだから、ほんとの自分が情熱的だと知ることは悔しいし、イヤだし、ムカつくことなんですよね。

それを「認めざるを得ない。ぐすん。」と思うならば「それも自分なんよねー。しゃあないよねー。」と受容していくのが一番なんです。

始めはそうしてイヤな気持ちにもなりますが、それが受け入れられるようになると明らかに気分が楽になります。

情熱的な自分を出せなくても、自分は情熱的なんだ、と受け入れることができるだけで楽になるんです。

もちろん、そのうち出したくなるものですけどね。

だから、ある意味「自分探索」「自己発見」「新たな自分との出会い」「ほんとの自分の発掘調査」「心の探検」みたいな感じでワクワクしながら取り組んでいくのがお勧めです。

Eさんの話にほとんど触れてないので少し具体的な話をしますと

>私は、小学生の頃は自分で言うのもですが割と優秀で学級委員やら部活の部長をやっていました。

というわけですから、Eさんは成長が早く、また、リーダーシップ気質なんだろうと思います。

となるとEさんが今何らかの形でリーダーをやっていればまだマシですが、全然そんな地位に付いてないとなるとそれだけで生き辛くなると思います。

また、大人たちからの覚えもめでたいはずで、それが社会にでれば経営陣や上司から期待をかけられる存在になるはずなのですが、もしそうなってないとすれば生き辛いのも納得です。

なので、中学になってEさんが自分の何を嫌い、何を怖れ、何を禁止し、何を封印してきたのかを改めて考えてみましょう。

子どもの頃の自分を取り戻すのは、子どもの頃によく聴いていた音楽や見ていたアニメ、よく遊んでいた場所などを改めて見直してみるのも分かりやすい手です。

ただ、思春期ってのはセクシャリティが発達する時期でもあり、それゆえ「恥ずかしさ」という感情が出てくることも多いんですね。

となるとほんとの自分はこうだ!と気づいても、それを「恥ずかしい」と捉えてしまうこともあるんです。

だから、それを「現代風」というか「今の自分に合わせて」成長させてあげれることが一つの目標になりますね。

また、思春期に自分と強く抑え込むと強固な鎧で自分を纏うようになるわけで「頑固」になっちゃうことも多いんです。

無理ないですけどねー。

けど、そうすると「自分を知りたい」と思って人に聞いても、その人の話を素直に聞けなくなりますし、その時は「なるほど!」と思ってもすぐに忘れちゃって身にならなかったりするんですね。

しかも、対人不信もあれば、そもそも人の話も疑ってかかるようになりますから、誉め言葉を逆の意味で解釈しちゃうこともあるのです。

だから、「あたしは頑固だから人の意見を素直に受け入れられない」ということをまずは受け入れることが必要ですね。

そうすると「頑固なりに受け取れるようになる」ものです。

なので、Eさんにお勧めしたいことは「自分を知る」から「自分を生きる」というプロセスを目指して継続的にカウンセリングなりグループセッションなりを受けてみることでして、そのためにEさんから見て「まだマシなカウンセラー」を見つけることがお勧めですし、できればそんなカウンセラーを2,3人見繕いたいものですね。

今まで封印してきた魅力や価値や才能もその分、内側で磨かれていますし、大人しい子をやってきて身に着けたスキルがどこかで役立つことも大いにありますから、これからの人生に大量の可能性を見ていただけたらと思う次第です。

◎ワークショップ「自分軸とは何?なぜ自分軸が大切なのか?どうしたら自分軸が確立できるのか?」
 東京・神楽坂:2023/7/16(日)14:00-16:30
 大阪・西梅田:2023/7/23(日)14:00-16:30
 オンライン:2023/7/29(土)19:30-22:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/49488

【保存版】自立系武闘派女子とは?

根本の個人セッション

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◎女性性とセクシャリティとサレンダーとコミットメント~実習メインのグループセッション~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/43397

◎ライフワーク・グループコンサル~これからあなたは自分の才能を活かしてどう生きるべきなのか?~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/45894

★自分軸を取り戻すための本。

*文庫版『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』 (だいわ文庫)

*新書版『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(フォレスト出版)

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