*
こうすべきなのにできていない。こうすればいいのにやらない。
そんな風に自分を責めることが癖になっていて、自分でもそれに気付けなくなっていることが少なくないものです。
その状態を「自分が自分に期待する」という風に言うんです。
*
学生時代ぶりのネタ提供です!
ざっくりなのですが、生きるのが下手なことに悩んでいます。
多分、仕事も人付き合いも適切で気持ちの良い距離感で付き合うことができないのだろうと思います。
仕事では、気持ちの切り替えや業務を要領よくできず、失敗せずにちゃんとしないといけないと思い、いっぱいいっぱいになって焦ってしまったり、
良きに息抜きしたり誰かに気軽に相談すればいいのに自分でなんとかしなければと誰かにうまく頼れず、孤独です
(以前よりは相談できているし全く0ではないですが)。
大して仕事は進んでいなく、自分はこんな量でつらいと思っていることに情けないです。
また、怒られること、上司が怖くて、子どものようにビクビクしてしまい、極端におびえたり声が小さくなります。
そんなこんなで、顔が死んでいるよと定期的にまわりに心配されます。
プライベートでは友達も身近におらず、地元にも1,2人くらい。
人の顔色を見た模範的な対応になってしまい、心を開くことが苦手で、こんな自分のことを好いてくれる人はあまりいないだろうと思ってしまいます。
自分に厳しすぎるなと思い、今年は自分の好きなことを遠慮せずにやろう、一旦人付き合いのことを考えるのは置いといて自分自身がやりたいことを優先しようと取り組んでいます。
それが心地よく、すこし気持ちが上向きにはなってはいるのですが、仕事で気になっていることの不安や自分がやってしまったことの脳内反省会で一喜一憂してしまって、なかなか定まらず。
また、最近の休日は疲れが抜けなかったり仕事が気になったりで土曜日は起き上がれず、日曜日に家のことをやって終わってしまいます。
まわりの人は、忙しいのに旅行に行ったり趣味に充実していたりして、仕事も忙しくつらいこともあるだろうに切り替えて、日々楽しいことを自分にあげられていて、「生きるのがうまいなぁ」と思います。
不完全燃焼感というか不足感というか、実力や経験や「これでいいんだ感」がたまっていく感じが少なく、これでいいのかなと思っています。
多分一朝一夕にはいかないことかと思うのですが、この状況、まずはどうすればいいでしょうか?
「今年は自分の好きなことを遠慮せずにやろう」をくさらず続けることでしょうか。
アドバイスいただけたら嬉しいです。
(Gさん)
お!社会人になられたんですねー。今さらながらおめでとうございますー。
そうですね。
>「今年は自分の好きなことを遠慮せずにやろう」をくさらず続けることでしょうか。
これはものすごく大切なので「できる範囲で」取り組んでみるといいと思います。
ポイントはGさんもおっしゃるように「続けること」です。
好きなことをやる効果ってのは絶大でして「自己肯定感」にも「自分軸」にもつながりますし、日々の生活の軸(よりどころ)になりますからぜひとも続けていただけたらと思う次第です。
*
さて、Gさんがどんな会社にお勤めなのかは分からないのですが、20代にして仕事で自信を付けるのはちょっと難しい時代でもありますし、経験を積んで実力を付けていく段階にいれば、そりゃあ自分のことを責めてしまいますよねー、という話です。
だからこそ、
>(以前よりは相談できているし全く0ではないですが)。
こうやって「以前の自分とは違うところ」を探して行くことは自己肯定感をあげることに直結していますので、ぜひ様々な面で意識していただきたいところです。
自分に厳しい人ほど「自分ができることは当たり前」になってしまい、「できないこと」を目を皿のようにして探す能力に長けていますので、こうした「成長分」に目を向けないと、どれだけ実績を残しても自信なんて付きません。
そして、
>自分に厳しすぎるなと思い、今年は自分の好きなことを遠慮せずにやろう、一旦人付き合いのことを考えるのは置いといて自分自身がやりたいことを優先しようと取り組んでいます。
こう言う風に考えられるようになったこと、そしてそこに取り組んでいるところだって成長分として捉えられるのではないでしょうか?
*
>大して仕事は進んでいなく、自分はこんな量でつらいと思っていることに情けないです。
という風に思うのも、元々怒られることが怖くて、人前で緊張してしまい、ひとつのことに膨大なエネルギーを費やしてしまう癖があるんだろうと思いますが、Gさんに限らず、多くの人がハマってしまうのが「基準を高く設定してしまう問題」です。
「顔が死んでる」と言われるくらいですから、常に緊張している状態なんでしょう。
だから、必要以上に自分自身にプレッシャーをかけていることが想像できるわけです。
*
さて、そういうお話はよく伺うわけですが、そのような状態のことを
「自分が自分に期待している」
という風に表現します。
「これくらいできるのが当たり前」
「これくらいできなきゃおかしい」
「これくらいできるはずだ」
という思いなのですが、それを発展させると
「これくらいできないと上司に怒られる」
「周りの人たちはふつうにやっている」
「これくらいでは周りの人は信頼してくれない」
みたいな表現にもなります。
つまり、意識はしてないと思いますが、「これくらい」という基準を設定し、(ここが肝心ですが)「自分はそれができる」と自分が自分に期待しちゃってるんですね。
よくよくお話を伺うとたいがい「できないこと」を「これくらい」に設定していることが多く、さらにそれが「周りの人もあなたにそこまでは求めてないと思うよ」という相当厳しい基準になってるんです。
「これくらいできなきゃおかしい」と自分では思ってるんですけど、「いやいや無理でしょう?」というわけです。
それはもう「自分を責めるために設定された基準」としか思えないこともあります。
*
そうして自分に期待をかけてしまうと、常に「背伸び」をしなきゃいけなくなります。
また、その自分が自分にかけた期待に応えられないと周りからバカにされたり、失望されたり、怒られたりすると思っているので常に強いプレッシャーをかけることになります。
これらの世界はほとんどが自作自演なのですが、「いや、ほんとに上司がそう言ったんです」みたいな感じで、現実の人物を登場させてその期待に説得力を持たせようとすることも多く、自ら仕掛けた罠に自らが引っ掛かる状態になるんですね。
で、カウンセリングなどでこういうお話をさせてもらうとたいていは「いや、違うんです。それくらいできなきゃダメなんです。それくらいできて当然なんです。」と否定される方が多いのですが、そうやって常に自分を追い込む癖がついてない?と思ってしまうものです。
親がとても厳しかったり、過干渉だったり。
進学校に入って周りとの競争が激しかったり。
周りからすごく期待された時代があったり。
きょうだいと自分を比較してみたり。
そうして自分を否定しまくるわけですね。
それはまるで「鬼軍曹」とか「鬼教官」を意識の中で飼っていて、常に自分を監視しているような状態です。
80点を取れば「なんで100点じゃないんだ!」と怒られ、
100点を取れば「たまたまだろ?調子に乗るな!」と怒られるわけです。
そうして常に自分に対して厳しくしてしまうことになるのですね。
心当たりがある方はこの辺の本や動画をガン見することをお勧めする次第です。
*「今日こそ自分を甘やかす」(大和書房)
*セミナー動画「○○すぎる人のための自分を徹底的に甘やかす講座~もっと深く自分を許し、愛する~」
*
こうして鬼軍曹を飼い慣らしながら常に自分を厳しい目で監視して「自分が自分に期待する」状態を作ってしまうと「正解主義」にハマるようになります。
「本当はこうすべき」という「正解」を持つようになるんです。
「これくらいできて当然」という基準もまた「正解」のひとつ。
そして、常に「正しくあろうとする」という姿勢を持つのですが、でも、困ったことにその基準も正解も流動的なんですね。
テストで80点取れば「90点くらい取るべき」と思い、次のテストで90点取れば「いやいやこれは100点とらなきゃダメでしょ」と思い、念願の100点が取れれば「採点が甘かっただけ。調子に乗んな!」と思うわけです。
そうして「否定することを目的とした基準を設定する癖」ができてしまいます。
Gさんの言葉を揚げ足取ると、
>仕事では、気持ちの切り替えや業務を要領よくできず、失敗せずにちゃんとしないといけないと思い、いっぱいいっぱいになって焦ってしまったり、
>良きに息抜きしたり誰かに気軽に相談すればいいのに自分でなんとかしなければと誰かにうまく頼れず、孤独です
ここにはGさんが設定した厳しい基準や正解がいくつも見えますよね。
「気持ちの切り替えをちゃんとせねば」
「業務を要領よくこなすべき」
「失敗してはいけない」
「息抜きをすべきだ」
「誰かに気軽に相談すべきだ」
わずかな文字数の中にこれほどの「期待」を自分にかけていればそりゃあ息苦しくなるのも当然です。
もちろんそうなってしまうのにも理由はあるわけですが、どうしても「自分はダメな奴だ」と思い込みたい自分がいるのでしょう。
だから、こんな問いかけを自分にしてあげてください。
「なぜ、そんなに自分をいじめたいの?」
「なぜ、そんなにも自分を苦しめたいの?」
「そんなにも自分のことが嫌いなの?」
「そんなに自分を追い詰めて何がしたいの?」
おそらくこれらの言葉も自分を責めるものに聞こえてしまうかもしれませんので、優しく慈愛深いお姉さんの声を想像してみるといいと思います。
*
さて、こういう心理で自分をがんじがらめに縛ってしまってる方はとても多いと思うのですが、じゃあ、そこからどうしたら抜け出せるのか?どうしたらそうした考え方から脱却できるのか?を考えてみましょう。
そういう風に自分に厳しくしてしまうのも理由があり、その理由を手放していくのも一つです。
ただ、そこに取り組むにしても鬼軍曹に支配されている状況では難しくなるものです。
だから、まずは「もうそれを辞める」と決める必要があります。
「もうこんな状況はイヤだ。自分責めを辞めるぞ!」と決意するのです。
もちろん、1、2回そう思って抜け出せるならこんなにしんどくならないわけで、そう決意するのは1000回とか10000回とかいうオーダーになります。
事あるごとに「もう自分を責めるのは辞める」「自分にもっと優しくする」と言い続けることです。
自分が「もう分かったよ。もう責めるのをやめるよ」と音を上げるくらい繰り返し決意するんです。
それを「コミットメント」と言います。
こうして自分に厳しく、自分に期待をかけてしまうのが癖になっていると、それはそれは「頑固な自分」が出てくるものです。
梃子でも動かねえ!とコミットしている自分がいるんです。
だから足繁くカウンセリングに通って繰り返し同じことを伝えてもらうことも役立ちますね。ひとりでは難しいと感じるところもあるからです。
そうして「自分が自分にかけた期待を手放す」ということに取り組んでいくと、少しでも自分に優しくできた分だけすごく楽になります。
文面を拝見すると以前のGさんよりも自分に優しくできるようになってるように思えます(だから前向きなことが浮かぶようになってますね)。
だから、そんな自分を尊重し、応援し、そして、「まあ、これが今の自分なんだしねー」という風に自己肯定感をあげる魔法を自分にかけてあげてください。
◎そうした慢性的な問題と向き合い、自分を愛せるようになるためのセミナー
5/3,4,5 ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~ゴールデンウイークに人生を変える旅に出てみませんか?~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/48425
★決められる人になる本と動画
*『7日間で自分で決められる人になる』(サンマーク出版)
*セミナー動画:「決断力を身に着けて人生を変える~自分らしく、自分の人生を決めていく!~」
★自己肯定感をあげる動画&通信講座&書籍&ムック本
*自己肯定感とは?(Youtube)
*セミナー動画「自己嫌悪克服トレーニング~自己攻撃パターンからの脱出~」
*自己肯定感アップカウンセラー資格取得講座(キャリアカレッジ)
*「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)
*自己肯定感を高める100の法則 ありのままの自分をすきになる最もシンプルな方法
*「マンガでやさしくわかる敏感すぎるあなたがラクになる方法」(日本能率協会マネジメントセンター)
*「ムック本「書くだけで「自己肯定感」が高まるワークブック」」(宝島社)
*ムック本「自己肯定感を高めるお得技ベストセレクション」(晋遊舎)
●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)
また、感想を送ってくださったり、SNSで感想をつぶやいてくださったりすると根本がめっちゃ喜びます!
>問い合わせフォームから「根本裕幸へのリクエスト(ネタ提供)」をお選びください。
また、お弟子さんたちのオンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」でも随時ご相談を募集しています。
(こちらの方が圧倒的に採用率&回答率が高いです!!)

より深く学びたい方のためのオンラインスクール「根本裕幸のメルマガ&動画で学ぶ、めっちゃ使えるココロの法則」。
無料で読める根本のメールマガジン「予約の取れないカウンセラーが送る“毎日使えるココロの講座”」
*
今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!
*
★Youtubeの公式チャンネルでも同じ内容を公開してます!(チャンネル登録よろしくお願いしますー!)
*
Twitter:https://twitter.com/nemotohiroyuki
Facebook:https://www.facebook.com/nemotohiroyuki/
Instagram:https://www.instagram.com/nemotohiroyuki96/
★根本の個人セッション/グループセッションのご案内。
>根本のセッション
★お弟子さんたちのカウンセリングはこちらから。
>お弟子さん一覧
>オンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」
>お弟子さんたちのセッション・セミナー予定
〇根本の著作一覧
〇1か月通じて一つのテーマにてお届けする講座スタイルのオンラインスクール(毎週月曜配信!)
〇セミナーセミナー動画・DVD販売・音声配信サービス販売サイト