自分にできることが相手にもできるとは限らないという当たり前の話なんだけど、意外とそれって自覚してないんだよね、という話。



料理ができる人にとっては「冷蔵庫の中にあるありあわせのものでご飯を作る」ということは難しいことではないのですが、それは誰でもできることではありません。
そういうことが人間関係のあらゆる場面で起こるし、知らんうちにマウント取っちゃうので注意しようね!という話です。

昨日のネタにも通じるところがあり、かつ、ちょこちょここんな話を書いてるような気もしますけれど、「知ってる!」という方は思い出していただくために、「え?そうなん?知らんかった!」という方は新たな発見として心に留めていただくためにつらつらと書いてみようと思った次第です。

さて、私たちはどういうわけかこういう意識を持っています。

「自分ができるんだから相手もできるだろう」

「自分が分かるんだから相手も分かるだろう」

「自分が知ってるんだから相手も知ってるだろう」

そういう思い込みがあることすら気付いていないので、こういう事件が各地で勃発しております。

「こんな簡単なこともできないなんて、あなたやる気あるの?」

「これって常識ですよね?それが分からないなんてあたしのことバカにしてるの?」

「こういう風にしてくれないってことはあたしのこと、好きじゃないんだわ」

「こんなことするって、あたしのことなんて何も考えてくれてないのよ!」

得てしてこうした判断は誤解・勘違いのことが多いので、相手とすればそんなつもりもなかったりして、お互いの意識が豪快にすれ違ってしまうこともあります。

もう少し具体的な例を挙げましょう。

「今、後輩に仕事の引継ぎをしてるんですけど、全然覚えてくれないんですよ。いつも同じところでミスして。決して難しい仕事じゃないんですよ。要領を覚えたら誰でも簡単にできる仕事なんですよ。
けど、その後輩は決して頭が悪いわけでもなく、仕事ができないわけでもないのに、全然ダメなんです。
あたし、バカにされてるんですかね?それともその子、やる気ないんでしょうか?」

「ふつう、こういうことされたら嫌だってこと他人にはしないじゃないですか?けれど、彼ったら全然気にせずあたしが嫌がることをしてくるんです。もしかして、あたしのこと好きじゃないってことですかね?それともあたしのことバカにしてるんですかね?」

他にもいろいろとあると思います。

自分ができるから相手もできるという思い込み。

これ、自己肯定感が低いジャンルでこそ、めちゃくちゃ出やすいんです。

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自分をちっぽけに扱っていて、自分なんて大したことないと思ってます。

だから、そんなちっぽけな自分がやることなんて、誰にでもできると思ってます。

それなのに、自分はできるのに相手ができないとイラっとしちゃうわけです。

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こうした自己肯定感の低さから来る思い込みは次のような問題を起こします。

・相手に対して不毛な怒りを感じてしまい、時には攻撃してしまう。
・相手に見下されてるように感じてしまう。
・なんで自分ばっかり、という依存心(不満)が出てくる。
・相手に対してマウントを取ってしまう。

これは無意識的な反応だったり、自分に正当性があると思ったりするので、状況はかなりややこしくなります。

例えば、みなさんが「全国自立系武闘派女子選手権」で金賞を受賞するほどの武闘派だとするじゃないですか。

そうした目に見える結果を持っていると「そうなんだ、あたしは相当な筋金入りなんだ。意外。じゃあ、気を付けないと男どもを駆逐してしまうよな。もう少し手加減してあげよう。」という風に思えると思うんです。

けれど、そうとは知らずに「あたしなんて非力よー。全然、武闘派なんかじゃないのよー。根本さんの読者さんはすごい人ばかりだけど、あたしは全然なのよー」と思い込んでいると、目の前には次々と無残な姿に変わり果てた男どもが積みあがっていくのです。

それで「なんであたしにはパートナーができないんでしょうか?」とカウンセリングにいらっしゃるんですけど、私からすれば「まあ、そりゃそうですよねえ」ということになるんです。

よく「身の程を知れ!」という話を書いているのですが、それは世界平和のためにはとても大切なことだと思うからです。

自己肯定感が低いとそうして「自分ができることは相手もできる」という思い込みが強くなりますから、相手に対して勝手にマウントを取ってしまうことがあります。

「ええー、3億円の契約なんて全然大したことないよー。誰にだって取って来れるじゃない?全然ふつうよ」

なんて言っちゃったりします。

パートナーに対してだって

「アンテナつけるなんて簡単じゃん?ささっと屋根に登って取り付けるだけだからさ。配線はちょっとややこしいけど、説明書見ればすぐに分かるじゃん?それができないなんてあんた男らしくないわね」

なんて言っちゃったりします。

ちょっと怖くなってきました?

だから、ちゃんと自分の価値をちゃんと評価してあげないとダメなんですよね。

特に皆さんの価値や魅力ってのはあって当たり前のものなので、そもそもそれに気付きにくいんですよね。

だから、余計にややこしくなります。

「人の気持ちを読んで言葉を選べる」ってのは特殊な才能なんですけれど、それができる人にとってはそれが自然なことだし、何なら自分よりも相手に配慮できる人を捕まえてきて「自分は全然できてない」とか思ったりしますから余計にややこしいんです。

さらに、類友って言いますけれど、そんな「人の気持ちを読んで言葉を選べる」人の周りには、やっぱり「人の気持ちを読んで言葉を選べる」人たちが集まりますから、そこではそれが常識になってしまいます。

それゆえ、自分の価値をちゃんと評価することが余計に難しくなってしまうんです。

さらにさらに、日本人って人を褒めるのが苦手なので、「人の気持ちを読んで言葉を選べるあんたはすごいよ」なんてなかなか言われません。

だから、「人の気持ちを読んで言葉を選ぶ」ということを意識せずにやっているだけでなく、それを周りから評価されるわけでもなく、また、類友に囲まれて生活しているものですから、ほんとうにそれが自分の価値だとは分からないんですね。

それで知らず知らずのうちに「人の気持ちを読んで言葉を選ぶ」ということが常識となりますから、そういう能力が自分より劣っている人に対してネガティブな感情を抱いたり、無意識にマウントを取ってしまったりするようになるのです。

つまり、そうした自分の価値が逆に人間関係を混乱させる要因になったりしているのです。

カウンセリングをしているとこういう事例にはよく当てはまりまして、「それはあんたが高性能レーダーを装備していて人の気持ちを察する能力が高いから、そんな問題が起きるんだよ」とか「自分がどれくらいセクシャリティ強いのか分かってないでしょ?そりゃあ、男たちがあんたをそういう風に扱うわけだよ」とか「自分のコミュ力の高さを分かってないでしょ?だから、いつも同じ問題が起きるんだよ」などと指摘させていただくことになります。

ふつう欠点・短所が問題を引き起こすと思うじゃないですか?
案外そうでもないんですよ。

自分が認めてない価値や魅力が問題を起こしてることってめちゃくちゃ多いんです。

だから、「自分の魅力を受け入れ、許し、解放していくことで問題を解決する」というアプローチが可能になるんです。

むしろ、そのアプローチの方が問題解決のスピードが早かったりするくらいでして。

でも、そういう環境ですからなんぼ魅力があるって言われてもなかなかピンときません。カウンセリングに続けて通ってくれたら「あんたはこういう魅力があるからー」「ええー?」「信じろ、思い込め!」などとやり取りして無理やり受け取らせることもできるのですが、なかなかそうも行かないでしょう?

だから、どうしたらいいか?

自分を客観的に見る機会をふだんから作るってことです。

セミナーに参加して利害関係のない場所に身を置いて人と接すると「あれ?これってふつうじゃないのかな?」ということが分かりやすくなります。

また、自分を見るんじゃなくて、人を見ることで自分を知ることもできますよね。
投影を使った「周りにいる人の魅力は自分の魅力」ということを採用してみてもいいでしょう。

その前提ってのは「あたしにもどうやら価値や魅力があるらしい」ということを知ることです。

「あたしなんて何のとりえもなくて」と嘘をつかないことです。

そういう意識を持つようになると、友達や上司や後輩や取引先や彼氏がさりげなく言ってくれる自分の価値、魅力に気づけるようにもなるでしょう。

「価値や魅力がない」という前提を捨てて「ある」という前提に変えてみます。

「何かはよく分かんねーんだけど、何かしら価値や魅力があるらしい」と。

そういう風に意識を変えるだけでも少しずつ変化を感じられるようになるでしょう。
(意地でも「ない!」と思いたい場合は何かしら別の理由があるのです。)

実際のところ、自分の価値が具体的に何かは分からなくても「ある」と思っておくことで自己肯定感はあがりますし、なおかつ、心に余裕を持つことができるようになります。

ということで、これ以上、新たな被害者や紛争の火種を作らぬよう、「自分にできることが相手もできるかどうかは分からない」という視点を意識してみることをお勧めいたします。はい。

★自分の価値を知り、受け取るシリーズ

〇ワークショップ「自分の価値を見つけて、ちゃんと受け取る会。」
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/35015

〇自立系武闘派女子のための恋愛講座~自分の魅力と強みを自分で見つけて自信にする!~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/37327

〇心理学講座「自己価値を簡単にあげる方法」
https://nemotohiroyuki.jp/podcast/32642

〇心理学講座「愛される価値とは?~無価値感について~」
https://nemotohiroyuki.jp/podcast/33533

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)

自己肯定感を高める100の法則 ありのままの自分をすきになる最もシンプルな方法

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