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相手を傷つけてシャッターを下ろされてしまうとおろおろして何とかしようと頑張りすぎるものですけれど、それって相手からコントロールされてしまう状況を作ることにもなるんです。
やはりカギは自分軸。そんな彼のことよりも、自分に目を向けてあげることが最善手です。
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いつも勉強させていただいてます。
ロックマン捕獲→結婚→再びシャットダウン→離婚危機中の妻(28)です。夫(27)は仕事命エリートマンです。
愛情情熱を燃やし「一生一緒にいる」覚悟で学生時より6年交際。ふにゃふにゃの甘えん坊に育て、2年前に結婚しました。
結婚後は想いがより上昇してしまい、気持ちを注ぎ続けた結果、熱さと重さに耐えかねた夫から「一人になりたい」と切り出されました。
原因は不妊治療で夫の尊厳を傷付け、仕事の重荷になった事だと思います。
不安から夫を責め、泣き、不機嫌になりプレッシャーをかけました。また夫自身、今は仕事優先で子供が増える責任をまだ抱えられないという様子で、責任ある仕事も任され始めていたので、家庭でも社会でもストレスを溜め続けていたと思います。
現在夫は自室に篭り、食事も別、外出がちで、名も呼ばず顔も目も見ない、何か話しても「大丈夫」「自分でやる」と断られ、溜息を吐かれ、シャットダウンし自立度を高めています。
ですが、好きな飲み物を用意しとけば飲み、外出前もどこに誰と行くか伝え、仕事の出来事や相談、体調不良は自発的に話してくれます。
閉しているの微かに心を開いてくれる感じもあり、再びシャッターを開けるチャンスがあるのでは、と見守る日々です。
手懐けた人がトラウマを与えた場合、再びシャッターを開けてもらえるよう出来ることはありますか?長期戦になるのは覚悟しています。
(Mさん)
なるほど。それはなかなか辛いですねぇ。
ところで話は変わりますが、Mさんに近付いてくる既婚者とかはまだ現れていないですか?
こういう寂しいときに心の隙間にぐいっと入り込んでくる相手がいて、余計に問題がごちゃつくことがあるんですよね。
そして、そんなごちゃついた状態でカウンセリングにいらっしゃる奥様も後を絶ちませんで、天井を仰ぎながら「あたしはどうしたらいいのでしょー!」とおっしゃるんです。
もし、まだでしたらご注意を。
自分は「旦那一本!」(いろんな意味で)と思っていても、ついつい魔が差すことがありますので。
特にコロナ禍も過ぎた感のある昨今では飲みのお誘いも増えてきておりますので。
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さて、今日のテーマは大きく言うと「その手に乗るな!」ということでございまして、もう少し詳しく言えば「相手のコントロールに迂闊に支配されるな!」ということでございまして、もっと詳しく言えば「罪悪感を刺激するコントロールに乗っかると大変めんどくさいことになるよ!」ということでございます。
意味わかんないですよね?
まあ、順を追って話を進めて行きましょう。
まず、ご主人の心理から。
仕事命のエリートである彼(27)は、年齢的にもけっこう仕事を頑張らなきゃいけない時期かと思いますし、たぶん、たいへんプライドが高い方だと思います。
そして、結婚前から妻(28)よりふんだんに砂糖をぶっかけられて甘えん坊として育てられたお陰で、けっこう調子に乗ってる状態だったかと思います。
つまりは、なんだかんだMさんに「依存」が出てるんだろうと思うんです。
で、結婚後のMさんからの熱量&重量がどの程度のものだったかは分からないのですが、たぶん、甘えん坊の長男(5)としてはちょっと荷の重いものだったのかもしれません。
で、不妊治療がそこに追い打ちをかけたのかな?
ていうか、その年で不妊治療に踏み切るのは体質的な問題があったんでしょうか?
子どもを早く持ちたい理由って何かあるのでしょうか?
まあ、そうすると
「仕事では将来を期待され、エリートとしての矜持を胸に、頑張るで!と気合が入っている27歳のオレ」
vs
「家では妻からのプレッシャーに晒され、妻の感情面を面倒を見なきゃならず、え?子ども作るの?ほんとに?もう?と思う5歳のボク。」
という図式が生まれると思うのです。
そしたら「一人になりたい」と思う気持ちも分かるんじゃないでしょうか?
ちなみにこれは「自立vs依存」という風にも見ることができて、自立している自分は依存している自分のことが嫌いだから、依存側を切りたくなる、という心理もあるかもしれません。
けっこう旦那陣が一人になりたい=妻と距離を置きたいと思う理由に「仕事では活躍して尊敬され期待されているのに、家では全然扱いが違う」という不満があったりするものですね。
これは「家にいるときに感じる感情が嫌だから出て行きたい」という風に見ることもできるし、職場と家の立場の違いに苦痛を感じてると見ることもできるし、長年依存してきた彼が自立しようとして、要するに「夫は今、絶賛反抗期です」という見方もできます。
とはいえ、長年妻に依存心を引き出された悲しい立場でもあるので、
>好きな飲み物を用意しとけば飲み、外出前もどこに誰と行くか伝え、仕事の出来事や相談、体調不良は自発的に話してくれます。
というあたり、シャッターを下ろすのもちょっと中途半端な感じが否めないところは“可愛いところ”かもしれません。
育ちも良いのかな?
「一人になりたいけど、妻と離れるのは寂しいし、不安だし、けど、妻と関わり続けるのもしんどいし、けど、妻がいないとオレはダメだし・・・」という葛藤を彼が日々繰り返している様子もうかがえるようです。
Mさんの目からはそんな風に見えないかもしれないけれど、それは距離が近いからですね。たぶん。
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さて、彼を甘やかしてきたMさんは二人の関係では「自立」側に立ちますから、何かと彼を背負いすぎる傾向が芽生えるものです。
そうすると不妊治療で旦那を傷つけちゃった!と罪悪感を“必要以上に”持つようになります。
そして、その結果、彼がシャッターを下ろしちゃったとなると、「ああ、全責任はあたしにある。あたしが何とかしなきゃ。あたしが頑張らなきゃ」と思うようになるのですが、私からすれば「そんなに責任感じなくてもええんちゃうの?」という感想です。
おそらく6年+2年の間にすっかり彼を背負うような関係になっちゃっているのかもしれませんし、もしかすると「共依存」というお互いに依存し合う関係になっているのかもしれないし、そこが苦しいところなのです。
で、そうした罪悪感を持つと、相手の行動に振り回されるようになるだけでなく、この共依存というか「癒着」という関係が加速してしまうことがあります。
彼のご機嫌を伺うようになり、彼のことがずっと頭の中を支配するようになり、彼が笑ってくれるんだったらなんでもしたくなるし、彼がシャッターを開けてくれるようにあれこれ画策したくなるし、なんか必死になっちゃうと思います。
そうすると彼はここで学習しちゃうんです。
「ほほー、妻は罪悪感を刺激したらなんでも言うことを聞いてくれる」と。
この罪悪感を刺激して相手をコントロールしようとするのは古今東西老若男女コトの大小問わずあちこちで行われていることです。
「あんた、こないだ大きなミスしてくれたよな?これくらいの値引きはしてくれてもバチは当たらねえんじゃねえの?」
「これだけ安い給料で頑張って働いてるんだから少しくらい社員にいい思いさせてくれてもいいんじゃないっすか?キャバクラ、ゴチになりまーす!」
「勝手にあたしを抱いといて知らぬ存ぜぬはないでしょう?ちゃんと付き合ってくれるんだよね?」
「あんだけひどいこと言って傷つけといてよくもそんな偉そうな態度取れるわね。あのごめんなさいはウソだったわけ?」
Mさんの夫からすれば、シャッターを下ろすふりをしとけば妻がいいように動いてくれるし、何より自分のことを大事にしてくれるし、気を遣ってくれるし、なんでもしてくれるし、いいことがいっぱいあるよね~というわけです。
もちろん、彼にそんな意志はないと思いますが、コントロールされる側(=Mさん)は勝手に彼の気持ちを考えてあれこれ気を遣い、振り回されることになると思うのです。
それってしんどいっすよね?
ということでまずはMさんが取り組む課題は「自分軸」ということになります。
罪悪感に引っ張られることなく、「あたしはあたし、夫は夫」という風に見ることです。
その際、「あたしは夫のことを5歳児だと思ってみて来たけど、よくよく考えれば彼、27歳だわ。もういい大人なんだわ。」ということに“気付く”ということです。
彼もいち大人として自分の人生を自分で判断することができるし、この状況を何とかする力だってあるし、という点を“信頼”してあげる必要があるわけです。
そして、彼のことは彼に任せて、Mさんは自分自身のことに意識を向ける必要があります。
ロックマン氏との恋愛・結婚生活で、「ああああ、またシャッター降ろされたー!これで324回目だー!!くそーっ!どうしたらいいんだー!」というご相談を日々受けている私としましては、「とりあえず放っておけ。それで自分のことに意識を向けろ。」とお伝えすることが日課となっております。
なのでここからが本番です。(そう、相変わらず前戯は長く、しつこいのです。)
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例えば、なぜMさんは彼をそんなに甘やかしちゃったの?という疑問があります。
長女と末っ子みたいな素地があったの?
それとも彼がロックマンである以前に、Mさんがバリバリの自立系な武闘派だったの?
元々Mさんの母性が豊かで、かつ、彼がお子ちゃまに見えたからそういう関係になっちゃったの?
そうすると「Mさん自身の甘えん坊な部分はどうやって満たしているの?」という疑問も生まれます。(この点がMさんが浮気に走る要因になりやすいので注意が必要です。)
同時に「Mさんが彼に依存してしまう理由って何?彼に何を求めていたの?彼に何を見ていたの?」という点も非常に気になるところです。
うちのブログでもよく紹介していますが「親から与えられなかったものを彼氏に求める」という心理はメジャー中のメジャーでして、その点から考えれば、Mさんの家庭環境もとても気になるところですね。
そうして「自分」に意識を向けることを強くお勧めしたいわけです。
「彼のことを“信頼”し、自分のことに意識を向ける」というのはパートナーシップの基本形ですので、今後訪れる様々な問題の際にもこのことを思い出していただきたいものです。
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文面を眺めてみても、「夫」のことはたくさん書いてあるけれど、「自分」のことにはあまり触れられていないのが気になるところなのですよね。
それってふだんの頭の中がそうなってるからじゃないかとも思いますので、ここはひとつがっつり「自分」と向き合っていくことをお勧めしたいわけなんです。
けっこう自分のこと、放置する癖はないですか?
心身ともに丈夫だから「あたしは大丈夫」って思う癖があったり、自分のことを省みずに人に構ってばかりだったり。
それって心の中に少しずつ隙間を作っていくんです。
だから今の状況って正直「寂しい」んじゃないかと思うんです。
それで冒頭に述べた注意喚起も出てくるのですが、ここはひとつ、自分自身にもっと目をかけてあげるのもいいんじゃないでしょうか?
自分を大切にする。
自分に優しくする。
自分を喜ばせる。
自分の心の声を聴いてあげる。
自分を慈しむ。
自分をいたわる。
自分を愛する。
そんな時間を作ることが必要なんじゃないでしょうか?
つい他人のために頑張ってしまう方々は自分のことを放置しがちですからね。
その結果「自分を大切にするってどういうこと?」とか思っちゃいますから、他人や夫ばかりでなく、自分の面倒を見てあげる時間も作ってみてほしいと思う次第です。
◎そんな自分と向き合い続ける3日間。自分のことを良く知り、自分の面倒をちゃんと見られるようになります。
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