女優な人生~その有り余るほどの才能ゆえに自分を見失ってしまう問題とどう向き合うか?~



人の気持ちが分かり、相手が望むように動ける、というのは間違いなく才能でビジネスの面ではめちゃくちゃ効果を発揮しそうですが、24時間ずっとそんな“女優”を演じていたらそりゃあ疲れちゃいますよね?
ほんとうの自分に戻れる時間を作るっていうか、本当の自分を見つける旅に出てみませんか?

根本さん、こんにちは。
いつも勉強させて頂いております。
私は自分がどうしたいのか考えて、そこから言動、行動をするので他人をコントロールしてしまうところがあります。
他人の限界を瞬時に見極めて、どうしたら私の言いたいことが伝わるのか、あるいは伝わらないのか判断して会話をして、例えば意見の相違があったとして、私の言うことをわからないだろうなと判断したら譲ります。
そのまま会話を続けていても、おそらく不毛な時間が過ぎるだけなので、その人がわからない、という情報を手に入れて、それ以上、言い合いに発展させたりすることもありません。
昔から相手がどう思っているのか、何を考えているのかわかるので、それに沿った対応をしているため、自分の思い通りになることが多いです。
思春期の時は異性から好かれることが多くて、友達の好きな男の子から好かれることが恐怖でした。
今も親子、夫婦、嫁姑関係など、何もかもうまくいっていて、みんな私と一緒にいたいと言ってくれるけれど、私はひとりでいる時が一番楽だし、他人との間に温度差があります。
両親や義母はまるで私のファンのような関係で、一般的な関係とはだいぶ違うと思います。
夫も何もかも私と共有したいタイプで、私の役に立つことが大好きで大切にしてもらっていると思います。
身近な人に好かれて、何もかも自分の思うようになって、何でも持っているけれど、とても退屈に感じます。
身近な人は私との時間を持ちたがるけれど、私は他人といると色々なものが見えすぎて消耗するので、ひとりでいる時がほっとできる時間です。
何もかも手に入っているのに、退屈だなぁと思うのは何故でしょうか?
(Yさん)

お、前々日のネタに続いて天才シリーズですねっ!笑
昨日のネタにも通じるお話でもありますね!
それがご自身の才能だということにYさんはどれくらい気づいていらっしゃるのかなあ?
めちゃくちゃ高性能レーダーを完備している(女性性豊か、感受性豊か等)上に、コミュ力も高いでしょうし、器用さもあります。

要するに、相手を気分良くさせてあげることが天才的に上手だと思うんです。

だから、確かに他人をコントロールしちゃうとも言えるんですけど、でも、相手も心地よいのだから別に問題ないんじゃない?と思います。

占い師なんかをやってみるとめちゃくちゃ人気が出そうですねー!笑

でも、よくあるんですけど、才能が豊かな方はその才能に溺れちゃうことも多いんですよね。
サラブレッドは速く走れる能力がある故に、その細い脚を痛めやすいものです。(あ、まもなく菊花賞の出走です!笑)

人間でも周りに比べて頭が良すぎると浮いてしまうので、だんだん自分の能力を隠す/出さないようにしてしまうことがよくあるものです。

場の空気を読み、相手が何を思っているか?どうしてほしいか?が分かってしまい、その通りに動ける能力があるってめちゃくちゃ素晴らしいんですよねー。何かお仕事で活かせばすごい稼げそうだなあ・・・。

何もかもうまく行っていることはそんな才能がもたらす恩恵の一つです。
それができていることは大いに誇りにしてみてほしいんですね。

決して悪いものではありませんから。

でも、確かにその人生は退屈しそうですね!
何でも思い通りになっちゃうのってまずはつまんないんですよね。

ゴルフでもボーリングでも釣りでもゲームというのは「うまく行かないからハマる」ものですね。

最初から300点満点が保障されてるボーリング場に誰が通うでしょう?
必ずパーで上がれるように作られたゴルフ場を誰が贔屓にするでしょう?

うちの武闘派な読者たちはよく「なんでそういう難しい男に行くのかね?」という行動をとるわけですけど、やはり難易度が高い方が燃えちゃうんでしょうね。しょうがないです。

だから、人って変な話ですけど「思い通りに行ってほしいけれど、思い通りに行ったらつまんない」んです。

だから、「思い通りに行かないこと」を追いかけてるんですよね。

そして、あるレベルでうまく行ったら、人は自然とレベルを上げて次に挑戦するんです。

ゲームで一面をクリアしたら、より難しい二面があるように、です。

そして、そうして難しい局面を克服しようとすることで自分自身が成長するわけですが、その成長を人はほんとうは望んでいるし、その成長に喜びを感じるものなのです。

だから、難しいことを成し遂げた時の方が感動は大きいんですね。

そういう風に見るとYさんの場合も、周りの人間関係がとても良好ならばよりその関係性を深めたり、広めたりしたくなるものなんです。

けれど、そうしたヴィジョンが見えずに退屈してつまんなくなってしまうのはなぜなんでしょうね?

それはやっぱり「他人軸」になってしまっているというか、人間関係が「後手」になっているというか、「主体性」を失っているからというか、だと思うんですよねー。

とはいえ、完全なる他人軸で受動的なわけじゃないので、ちょっと分かりにくいところなんですよね。

>昔から相手がどう思っているのか、何を考えているのかわかるので、それに沿った対応をしているため、自分の思い通りになることが多いです。

つまり「相手がどう思っているか?」に対応することが天才的にうまいので、「自分の意志を貫く」ということができなくなっちゃってるんだと思うのです。

例えば、「今日は絶対ピザが食いてぇ」と思ったとします。
けど、一緒にいる相手はどうやら和食を希望してるっぽいんです。
チェーンの居酒屋やファミレスに行けば和食もピザも食えるんですけど、相手は地元密着型の大衆酒場に興味があるようで、その手の店にピザ窯はないんです。

そのときに「どうしたら相手がピザを食いたくなるか?」も考えるYさんですが、相手の心を読むとどうやら大衆酒場のごちゃごちゃした感じや年季の入った店構えやアクの強い女将とのやり取りも楽しみにしているようで、今日はピザが入り込む余地はなさそうです。

となったらYさんはそこで自分のピザ欲を引っ込めて「えっ!ほんと?あたしも今日は大衆酒場で熱燗をくいっと入れたい気分だったのよ!」と満面の笑みで対応するんですよね?

じゃあ、引っ込められたピザ欲はどこで満たされるの?と思うのですが、そこは「相手が喜んでくれたらそれがうれしい」という部分も大きいので、一見相殺されたように思えます。

それに大衆酒場で楽しめる術も女将や常連客に好かれる手立ても十分お持ちなYさんですから、楽しいっちゃ楽しいんです。

でも、やっぱりその日食べたかったピザは食べられないままなんですよね。

そこでもしうまいこと相手の気持ちをコントロールしてピザ屋に誘導することに成功したとすると今度は罪悪感が生まれますね。

大衆酒場で一杯やりたかった気持ちを我慢させたような、変えさせたような罪悪感がそこに芽生えちゃうのです。

そうするとピザを食べたかった気持ちは満たされるけど、そこに罪悪感がある分だけ心から楽しめないんです。

また、もしそういう能力を使って相手の気持ちを自分の思い通りにできちゃったら、さっき書いたようにつまんなくなっちゃいますよねー。

つまり、私がこうしたい、私はこれが欲しい、という欲というか望みが常に抑圧されるか、罪悪感付きになっているじゃないかと思います。

これは手に取るように相手の気持ちが分かり、その通りに行動することができる器用さが産んだ悲劇のようなもので、才能がかえってめんどくさいことになってる一例だと思うのです。

そして、そんな風に常にアンテナを使って相手が喜ぶ行動をとっていたら疲れて消耗するのも当たり前なので、一人でいるのが一番楽となるのでしょう。

こういう方を私は時々「女優」と呼ぶことにしています。
Yさんはまさに「名女優」ですね。

与えられた役を完璧に演技する女優なんですけど、当然ですけど演じている間はその役に徹するけれど、撮影が終われば一人の人間に戻るものです。

が、Yさんは引っ張りだこの人気女優らしく、引っ張りだこで超絶忙しいんです。

そりゃ、疲れますよねー。

つまり、自分に戻ることなく、常に相手が求める役割を演じ続けているのかもしれません。

そうすると「ほんとうの自分」というのを見失ってしまうのかもしれません。
その豊かな才能を持つがゆえに、自分自身の本音が見えなくなってしまっているのかもしれません。

「自分を満たす」つまり「自己充足」ということがなかなかできていないのかもしれませんね。
とはいえ、相手を喜ばせるということで満たされている部分もあるのですけど。

だから、退屈なんでしょうね。

じゃあ、この部分をどう解消していけばいいのか?という話なんですが、これって才能が作り出しているモノなので実は難易度高めです。笑

まずは、一人で過ごす時間を増やす必要があります。
そして、自分自身の内面とじっくり向き合う時間を作ります。

私は何が好きなのか?
私はどうするのが喜びなのか?
私の心が喜ぶツボは何なのか?

要するにライフワークを探すプロセスを一つ一つ歩んでいくんですね。

カウンセリングだったらそういう話をして、Yさんの内面を掘り下げようとするでしょう。

Yさんがすごく感動した経験とか、すごく怒りを覚えたこと、思い切り自分を出した経験等々。

好きな食べ物は何?
どんな服が一番好き?
何をしているときが楽しい?

そういう基本的な話や、場合によってはセックスについて話を聞いてみるかもしれません。
「まずはセックスしているときに自分を思い切り出してみない?」と。(その意味や意義や目的はたくさんあるんですけどここでは割愛しちゃいます。)

要するに女優じゃない時間を作っていくんです。

そしたらきっと「自分が何をすると喜びを得るのか?どういう生き方が自分らしいのか?」が見えてきます。

というか、もっとストレートに言えばYさんが一番欲しいのに手に入れてないもの、喉から手が出るほどヤリたいことなのにヤれてないことなどを見つけていくんです。

女優じゃないときのYさんってどんな素顔なのでしょうね??

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◎たぶんYさんのような人にとっても効果的なセミナーはこれだな。

オンライン:11/7(日)13:00-16:00 私の生きる道はこれぞ!ライフワークを見つけて実践するグループワーク。
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/42179


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