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お母さんをお父さんから守るために奮闘してきた方が、なぜか、お母さんに対して強い怒りを持っていることに気付くことがあります。
でも、それはふつうのことで、罪悪感を手放すプロセスにおいて重要な場面です。
それは「愛で家族の絆を築く」ための一歩なのです。
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私は、子供の頃から、父が母に理不尽に暴言をはいたり、怒鳴ったり、時には暴力をふるったりしているところを毎日ではありませんが、見て育ちました。家の中は、いつも緊張感がいっぱいで、毎日ではないにしても、いつ怒るのかが怖くて、安らぎの場所ではありませんでした。
先生のブログの中に「苦しいのに続けているのは、罪悪感でもあるのか」というような文章が書かれていたと思いますが、それを読んだときあれ?と思いました。嫌なのに、なぜ、ここにいるの?修行(笑)
私は、一度も結婚したことがない実家暮らしのアラフォー女子です。父を憎み恨みながら、気がつくと母や家族がうまくいくためにはがテーマのライフワークもしていました。(笑)
また、いつのまにか、自分自身も子供の頃から人間関係においても、必要のない我慢をするようになってしまい、人間不信に陥ったり、心から楽しめなくなっていました。職場でも人が信じられず、心を閉じています。
自分が幸せになってはいけないとか、家族や母への罪悪感があるなと思いましたので、今、必死で先生の罪悪感を癒すアフォメーションを唱えたり、書いたりしています。
そうしていると、それに抵抗するかのように、父や母に対しての恨みがよみがえってきます。(母に対してもです。驚きです。)とにかく、抵抗感がすごく、自分を責めるほうが自分の今から目を背けられて楽だったんだなと感じています。根深いです。
根本先生、ワークを納得いくまで続けてみます。ありがとうございます。
(Mさん)
それだけMさんはお母さんのことが好きで、お母さんを守ろうとしてきたんじゃないでしょうか。
具体的には何もしていなくても、自分がお母さんの保護者・監視官になり、慰め役になってきたのかなあ、と思うわけです。
自分がいなくなったらお母さん、ひとりになっちゃうでしょ?(たとえきょうだいがいてもそういう気持ちを持つものです)
「私がいればお母さん、寂しくないでしょう?」というわけです。
子どもは親への愛が想像を絶するくらい強いので、それくらいのことは平気でやっちゃいます。
それは、こことか、
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>気がつくと母や家族がうまくいくためにはがテーマのライフワークもしていました。(笑)
こことかにそんな一面が見えるようです。
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>いつのまにか、自分自身も子供の頃から人間関係においても、必要のない我慢をするようになってしまい、人間不信に陥ったり、心から楽しめなくなっていました。
知らず知らずのうちに「お母さん、そっくり」な人生を歩むことってよくありますが、それだけお母さんのことが好きで、お母さんを守ろうとしてきたならば当然ですね。
それは裏を返せば、我慢しなければ、心を閉じなければ、お父さんとやっていけなかったからかもしれません。
逆に言えば、それだけお父さんを敵にして戦って来られたんだろうと思います。
私のブログ読者にはなぜかバリバリの武闘派が多いんですけど、こうして誰かを守るために時には盾となり、時には矛を突き立ててきた方ばかりなんですよね。
ということで、Mさんも立派な武闘派ですね!というのが今日の結論です。
どうか、安心して私のブログを読み続けて頂ければ幸いです(笑)
で、ここまではある程度想像は付くと思います。
そっから先は潜在意識の世界の話になります。
小さな子供は両親が不仲なのは自分のせいだと思い込み、罪悪感を覚えます。
だから、いい子になって両親を仲直りさせようとしたり(これは補償行為ね)、お母さんを守るためにお父さんと戦って平和を取り戻そうとしたりします。
たいていこのミッションは失敗するので、再び無力感という名の罪悪感を抱えることになります。
そして、自分を牢屋に入れるがごとく、修羅の道を進む方も珍しくありません。
ちなみに、そうした罪悪感の強さから家を出ることができず、「まるで監獄のような家」に住み続ける方もいます。(実際の居住性とはまったく関係ありません)
さて、そんな方には罪悪感を癒すアファメーションなどをご紹介してるわけですが、そうするとお父ちゃんへの怒り、恨み辛み、憎しみなどがわんさか出てくるもので、それはお恨み帳並びに藁人形などを駆使して思い切り吐き出すことをお勧めしています。
その一方で、なぜかお母ちゃんに対しても強い恨み辛みが出てくるんですよね。
なんで?こんなにも愛してるのに?ずっとお母さんの味方だったのに?愛してるのに?と思われるのですが、私からすれはそれはごくごく「ふつう」のことです。
だから、Mさんのように「暴れまくるお父ちゃんに傷つけられ、ひたすら耐えるだけのお母さん」の話をお聞きすると、「ふっふーん。ラスボスはおかんやな」と密かに思うのです。
お母ちゃんがもっと強かったら、こんなにも頑張らなくて済んだのに。
お母ちゃんがもっとしっかりしてたら、こんなお父ちゃんとさっさと別れられるのに。
お母ちゃんがもっと要領が良かったら、お父さんを怒らせなかったのに。
こんな思いが心の中にあるとしたらどうでしょうか?
さらには、
お母ちゃんがもっとちゃんとしてくれたら、私、もっと甘えられたのに。
お母ちゃんがもっと強かったら、私が強くならなくてもよかったのに。
お母ちゃんがもっとしっかりしてたら、お父ちゃんがあんなに暴れなくても済んだのに。
なんて思いがあるとしたら?
そして、さらに深く掘り下げていくと、
お母ちゃんはお父ちゃんを助けられなかった。
お父ちゃんの痛みをお母ちゃんは刺激するだけで助けてあげなかった。
お父ちゃんの苦しみをお母ちゃんは分かっていなかった。
こんな恨み辛みがあるとしたら?
お父さんのことは物心ついたときから嫌いで敵だったと思うのですが、物心つくまではお父さんのことが大好きだった、と仮定してみましょう。
そこで娘はお父さんの心の痛みを見ます。その罪悪感を感じます。そのやるせなさ、苦しみ、そして、自己嫌悪を知ります。
そんなお父さんを助けたいと思います。
けれど、自分には何もできません。
「お母ちゃん、お父ちゃんを助けたってよ」という思いを持っても、それは虚しくかないません。
そうすると娘は罪悪感に無力感がてんこもりになっていきます。
そうしてみると「お母さんに対して強い怒りがある」というのは至極もっともなことなのです。
この辺はけっこうディープな話になるんですけど、ぱっと見、お父さんがお母さんを攻撃しているので、被害者であるお母さんに恨み辛みを持つ、憎しみを持つなんて許せないわけですね。
お父ちゃんと一緒のことをしてしまうわけですし、それもできないわけです。
そうするとお母さんに対して持ってる怒りや憎しみは当然ながら潜在意識に押し込められ、その反動で、お父さんに対する怒りや憎しみを増幅させることになります。(そうすることでごまかすわけです)
それが罪悪感を癒そうと思ったり、お父さんを許そうと思ったりしたときに、じゃじゃじゃじゃじゃーん!!と「えええええーっ!あたし、お母ちゃんにめっちゃ激怒してる!!」ということに気付いたりするのです。
なので、遠慮なく、お母ちゃんへのお恨み帳をじゃんじゃか書くといいと思います。
意外とお父ちゃんに対するものよりたくさん書けるかもしれません。
でも、そのプロセスは「いい子を卒業して自分らしく生きる」ための自分軸養成プランに含まれることです。
自分自身の人生を生きるためにも、御恨み帳は遠慮なく書きまくって頂きたいところです。
そうすると、自分がご両親をそれぞれ愛していて、それぞれを助けようとしてきたことに気付けますし、同時に、両親の愛も受け取れるようになります。
そうすると、その場所にずっと居続けた意味も分かるでしょう。
「両親が幸せになってから、私は自分の幸せを考えよう」と思っていたことにね。
でも、当然ながら順番は逆で、「私が幸せになることが、両親を仲直りさせることだ」ということなのです。
よく人はその逆のことをして「両親を助けさせるために自分が病気になる」などの「問題を作ることによって家族の絆を深めようとする」というパターンを持ちます。(家族の5つの役割で言う「問題児」の助け方)
※参考:家族の5つの役割~組織・グループの問題解決に役立つ視点~
>https://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/22433
しかし、それは自己犠牲的なパターンなので、その絆を深めるツールは愛だけでなく、「罪悪感」になってしまうんです。
「愛」で家族の絆を取り戻すならば、「自分が幸せになる」ということなんですな。
分かりやすく言えば「結婚式での両親への手紙」です。
だから、Mさんにおかれましては、これを機会に両親を手放し、「あたしの幸せってなんじゃ?」というところに目を向けて頂ければ幸甚です。
間もなく発売。罪悪感本!
↓
「いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本」(ディスカバー21)
講演会もやってます!!
>https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/30756
>https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/30727
★自分を癒す、自分を解放する、本来の自分と再会する。(リトリートセミナーは本年は軽井沢のみです)
6/23,24 軽井沢プレミアム・リトリートセミナー
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/29926
★自分のありのままを受け入れて愛してあげよう、という会。
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ワークショップ『自分を愛する、ということ』
札幌:7/13(土)15:00-18:00
仙台:7/15(月祝)15:00-18:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/27420
★動画付きでより深い内容を学べるオンラインスクール。月額3,240円で毎週月曜日配信。
https://www.mag2.com/m/0001677732.html