モラハラ彼氏と共依存してたら物理的に別れてもなかなか執着は取れないものなんです。



助けたい、という気持ちが強くあった分だけ、別れた後もその思いが執着となって残りやすいものです。
それは罪悪感や無力感という感情がかかわっていて「ほかにまだできることがあるんじゃないか?」と思ってしまうからです。
できればそのルーツを遡り、根っこから解決していきたい問題なんです。

こんにちは。
元カレの手放しについて質問です。
半年以上前にモラハラ彼氏と共依存になり、死闘の末に別れたのですが、私の執着がひどく、困っています。
受けた暴言に対しての怒りや悲しみをひと通り感じたあと、感謝を向けてみたり、相手の幸せを祈ってみたりするのですが、そういったポジティブなエネルギーで見ようとすると途端に連絡したくなってしまうのです。
心が晴れて、軽くなったような感覚のあとにそうなります。
まだ、最低な奴。と思っていた方が自分を抑えられてマシなのです。
これは、私の手放しの方法が間違っているのでしょうか?このような感覚になるってことは、感謝などを向けるのは時期早々という事なのでしょうか。
そんな感じで何度か連絡してしまった事がありますが、もう彼には新しい彼女が出来たみたいなので、これを機に離れたいです。
付き合っていたときは、彼の見ている世界がとても苦しそうなので、安全で安心な世界もあるよ、一緒にそっちへ行こう、優しい世界もあるよ、と、そんな気持ちで奮闘してました。
彼の中の傷ついた男の子をもっともっと愛したかった、安心させてあげたかった、
でもあれじゃ私が持たなかったから別れて正解だわ。。といった具合に
彼の事が頭の中で延々と繰り返されて、ちょっと鬱っぽくなって来てしまい参っております。
ちなみにハラスメント系の彼が3連続ほどで続いているので、この失恋で一気にダメージを受けている感じもします。
記憶をまとめてぶっ飛ばしたいです!
(Nさん)

本文を読ませていただきながら「まこと武闘派女子でございますなあ」と渋茶をすすりながら冬空を眺めておったのですが、最後の一言で茶菓子にしてました干し柿もろとも吹き出してしまい、家内にバレぬよう、こっそり床を拭いているのどかな昼下がりです。

その「ハラスメント系の彼が3連続ほどで続いている」という一言がたぶん本命なんだろうな、と思うんですけど、やっぱ武闘派女子ってのは、そういう男子が好きなの?と思わざるを得ないものですね。

やっぱり、これですよね。

>彼の見ている世界がとても苦しそうなので、安全で安心な世界もあるよ、一緒にそっちへ行こう、優しい世界もあるよ、と、そんな気持ちで奮闘してました。
>彼の中の傷ついた男の子をもっともっと愛したかった、安心させてあげたかった、

この「助けたい!救いたい!楽にしてあげたい!」というみなさまの思いがハラスメント系彼氏、すなわち、傷ついた男どもを引き寄せてしまう、いや、そんな皆様だからこそ、「こいつは傷ついとるな」と察知した相手に近づいてしまう、のかもしれません。

何か心当たりありますか?

前世で悪行の限りを尽くしたがゆえに今世ではその罪滅ぼしに奔走している、とか?

助けられなかった男たちがこうして積み重なると、どうしてもそうした傷ついた男たちしか男に見えなくなり、同じパターンを繰り返してしまう、ということはよくあるものです。

そのルーツをたどれば「父」とか「兄」に行きつくことが多いものですけれど、その一方で、何らかのトラウマを抱えている(特に虐待や性的なトラウマ)ケースも少なくないものでして、可能性としては多方面にて考えられるものです。

「助けたいけれど助けられなかった」という無力感は罪悪感を呼び、そして、その罪悪感や無力感を癒すために助けが必要な人を求めます。

けれど、そんなうまいこと助けられるわけもなく、再び無力感と罪悪感を強めて、さらに傷ついた人を求めるようになります。

そこで「傷ついた人を助けられた」という経験を仮にしたとしても、「でも、自分はこの人のようにあの人を助けられなかった」と罪悪感がぶり返しまして、また次も助けが必要な人を求めてしまうんです。

この悪循環にハマっている人って少なくないんじゃないでしょうか?

また、そもそも「罪悪感」があることで、「自分を傷つけること」を趣味にしてしまう傾向も生まれてしまいます。

罪悪感は自分を罰しようとする感情ですので、それに取りつかれると「幸せな道」は到底選ぶことができず、「いばらの道」に進んでしまうんです。

「この人と一緒になれば幸せになれるって分かっているのに、なぜか問題のある人を選んでしまう」というお話も多いですが、これも罪悪感が絡んでいるケースが多いのです。

実際、このパターンを持つ方には「男を癒す才能」があることも確かです。

そして、みなさまもそれを潜在的に知っているがゆえに、男を癒してあげたいと思い、癒しが必要な男にヨダレを垂らしてしまうわけです。

ところが、その能力はあるけれど、やり方が分からない/間違っているがゆえに、助けようとしても助けられない、というパターンにハマりやすくなるんです。

困ったもんですねえ。

カウンセラーやヒーラーというお仕事も癒し系のお仕事なわけですけれど、お仕事であるがゆえに、一定の距離を保つことができます。

「お金」や「時間」というものが線引きになり、「心理学」や「メソッド(方法)」が客観性を与えてくれます。

そもそも「人が人を癒せるのか?」という根源的命題もあるわけですけれど、そうした距離感の中でできることをやっていき、結果的に「癒されました~♪変わりました~♪」という状態を目指すんですよね。

ところが、それが「恋人」で会った場合、そもそも心理的距離がものすごく近いわけです。

そうすると主観と客観がごちゃまぜになって「ミイラ取りがミイラになる」という現象を起こしやすくなります。

そもそも相手が癒されることを表向きは望んでいるわけではないので、そこでもひと悶着ありますよね。

つまり、無意識であれ、癒してあげたい人を恋人にしてしまうのは「自分の心も体も全部捧げて相手を癒そう(満たそう、喜ばそう)とする」ようなものでして、潜在的には娼婦マインドや奴隷マインドといった罪悪感由来のパターンが根付いていると言ってもいいんですね。

だから、そういう方をカウンセリングする場合には「まあ、その才能は仕事として活かすことにして、プライベートはむしろ自分を癒してくれるくらいの人を求めたほうがいいんだけどねえ」と恐る恐る提案することにしております。

とはいえ、急にはそんなパターンを変えられないので、その根っこをじっくり見極めたうえで、そのパターンを手放した行くことを最優先させることが多いものです。

「いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本」(ディスカバー21)
*セミナー動画:『私の幸せを阻む「罪悪感」を「愛」で癒して「私」を自由に解放するワークショップ』
*心理学講座動画:『罪悪感と癒着の心理』
光の瞑想~疲れや罪悪感などを癒すイメージワーク~

だから、そんな罪悪感がらみの恋愛にハマってしまう方には「彼を癒す前に、まずは自分を癒せ」という風にお伝えします。

助けてあげたいけど助ける方法が分からないわけですから、まずは自分が助けられることで助ける方法を学べ、というわけです。

ハラスメント系彼氏をコレクションしている方のみならず、なかなか幸せなパートナーシップがやって来ねえなあ、とお感じの方は、かつて好きになった男たちを列挙してみて、その傾向を探ってみるといいでしょう。

・寂しさを抱えている人ばかりを好きになっている。
・不信感が強く、人を寄せ付けない人が気になっている。
・一人で全部抱え込んで頑張ってる人に憧れを持つ。
・笑顔の裏にある影に惹かれてしまいがち。
・報われない人生を歩んできた人を放っておけない。

まあ、そんな単純じゃないかもしれませんが、ある程度の傾向は見られるかな?
こういうのを「恋の棚卸し」って呼んでるんです。

*セミナー動画:「自立系武闘派女子のための恋愛講座~過去の恋を清算する、棚卸しと手放しセッション!~」

ということで例によって大幅な寄り道をしてるような気もしますので、Nさんのネタに話を戻したいと思います!

>半年以上前にモラハラ彼氏と共依存になり、死闘の末に別れたのですが、私の執着がひどく、困っています。

>そういったポジティブなエネルギーで見ようとすると途端に連絡したくなってしまうのです。

それくらい共依存ってのは抜け出しにくいということなんです。

これはしっかりと認識してないとNさんのように強い力で引き戻されてしまいます。

何度も何度もコミットしないといけないんです。

特に「助けてあげたい」という気持ちを持っていると、「別れ」=「助けてあげられなかった」わけですから、散々な思いをして別れたのに無力感や罪悪感が残ります。

そんなハラスメントをする相手だったのに、別れたあとに「あの人は大丈夫かな?ちゃんとやってるかな?」なんて心配しちゃったりするんですよね。

中にはそれでよりを戻してしまって同じことを繰り返したり、あいまいな関係を継続していたりするケースもあるんです。

「この男とは絶対ない!」と頭ではわかっていても、共依存が強い分だけ、体が勝手に引き戻されてしまうんです。

だから、Nさんにとっては「手放しの方法が間違っている」のではなく、「手放しの途中にある」と思った方がいいと思います。

共依存(癒着)の関係を断ち切ろうというのは、酒、たばこ、ギャンブル、甘いものなどの依存症を何とかしようというのと似ているわけでして、そう簡単にやめられるものじゃないんですよね。

物理的に別れたら終わり、ではなく、むしろ、会うことがなくなってからもその問題は続くんです。

酒浸りだった人が家に酒を置かなくなったらもう大丈夫!なわけないですよね?

飲みたくなる衝動、ちょっとだけならいいかという誘惑、ときには体調に出ちゃうこともありますよね。

だから、そこは覚悟してじっくりじっくり彼を手放し続けることが大切なんです。

>彼の事が頭の中で延々と繰り返されて、ちょっと鬱っぽくなって来てしまい参っております。

それくらい頑張ったわけですし、それくらい共依存だったんだと思います。

アルコールなどを辞めた方が鬱っぽくなるって話を耳にしたことはありませんか?

要するにそれくらい彼にどっぷりだったということです。

で、そんな状態を作り出すわけですから、まさかひとりで何とかしようとはしてませんよねえ???(悪い顔をして)

まさか、ひとりでこの苦境を抜け出そうと奮闘してるなんてことはありませんよねえ?(同上)

もちろん、誰かに相談とかしてますよねええ?

別にカウンセラーに頼れ!ってわけじゃないんです。
友達でもいいし、先輩でもいいし、家族でもいいです。

こういう依存症みたいな状態ってのは「自立」が作り出します。
それも「超自立」が。

だから、「自立」して一人で何とかしようとしているうちはどうしても時間がかかってしまうんですよね。

で、当面なのですけれど、

>そういったポジティブなエネルギーで見ようとすると途端に連絡したくなってしまうのです。

というときに「彼以外」に連絡するのはどうでしょうか?

もちろん気持ちは彼ですよ。新しい彼女がいる元カレですよ。

でも、そこで敢えて別の人に連絡してみるわけです。

「ああ、まだ彼への執着が残っているんだな」と思いながら。

あるいは、連絡したくなったら「この記事を読み直す!」という手もありますが、どうかな?少し弱いかな?

そうして、誰かに連絡して話をしたり、ラインしたりして気持ちを外に出したのち、そのときの気持ちをノートに書いてみます。

どんなことを書いてもいいです。

そうして「彼を手放す!」という決意を新たにしていくのです。

こういうのって頭でわかっていてもなかなかできるものではないので、「手放すことを常に選択する」ということを頑張ります。

そうしてカウンセリングなどを使いながら手放しのプロセスを進めていただければと思うのです。

「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本」(学研プラス)
*セミナー動画:本気の手放しワーク 2024
*セミナー動画:『本気の手放しワーク』

◎12/22(日)東京:1DAYリトリートセミナー~ライフワークやパートナーシップと向き合い、自分を深く知る1日を~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/50757

◎東京/大阪:ロックマン対策会議~ロックマン愛好家のみなさまがいかにして幸せになるかを会議する~
東京:1/13(月祝)12:00-17:00
東京:1/25(土)12:00-17:00
大阪:2/2(日)12:00-17:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/54372

根本のセッション
お弟子を検索する!

★自分らしい生き方を模索し、実践していくリトリートセミナーへようこそ!。

◎ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398

●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)

問い合わせフォームから「根本裕幸へのリクエスト(ネタ提供)」をお選びください。

また、お弟子さんたちのオンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」でも随時ご相談を募集しています。


無料で読める根本のメールマガジン「予約の取れないカウンセラーが送る“毎日使えるココロの講座”」
より深く学びたい方のためのオンラインスクール「根本裕幸のメルマガ&動画で学ぶ、めっちゃ使えるココロの法則」


今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!

モラハラ彼氏と別れたのに彼に執着してしまうのは、助けたい、癒してあげたいという気持ちが失敗感を覚えてるから。


★Youtubeの公式チャンネルでも同じ内容を公開してます!(チャンネル登録よろしくお願いしますー!)


★voicy/youtubeで配信した話を文字起こしして公開してます!テキストで読みたい方はこちらからどうぞ!

モラハラ彼氏と別れたのに彼に執着してしまうのは、助けたい、癒してあげたいという気持ちが失敗感を覚えてるから。

★自宅で、カフェで、移動中に、どこでも学べる根本の心理学。
根本の著作一覧
根本裕幸のサイン本屋さん
セミナーセミナー動画・DVD販売・音声配信サービス販売サイト

あわせて読みたい