夫のことに見切りをつけたのですが、現実(経済面)を見ると踏ん切りが付きません。



離婚に際しては経済的な面が問題になることが多いのですが、実際はお金の問題ではないのです。
自分を信じて飛び出せるように、ちゃんと自信を感じられるようにしていく必要があるのです。
そのための今すでに材料は揃っているものなのです。

根本先生、こんにちは。
いつも、なるほどーと深くうなずいたり、クスッと笑ったり、どういうことだ?とくびをかしげたり、百面相しながら楽しく拝読しています。

よい離婚について、先生の考えを聞かせていただけると嬉しいです。
お金に厳しく、怒りやすく、コントロールのきつい夫にずっと悩んできました。
根本先生を知り、早10年。
自分を変えようと、カウンセリングを受け、自己価値を取り戻しつつ、感謝を伝える、夫の考えをまず聞く、自分がいつも機嫌良くするように努力する、もしかして自分の方がコントロールしているのではないか、と反省してみる、などなど、考え得ることは全てやってきました。
また、夫のモラハラっぽいところは、夫の親への怒りを私に投影しているんだな、とも気づき、夫に責められても、「この怒りの原因は私ではない」と念仏のように唱えてやり過ごすことができるようになってきました。
しかし先日、子どもの教育費のことでもめた時に、
「この人はやはり、変わらないんだな。私は一生この人にお金のことで責められ続けるんだな」
と思い、
「もう、いいかな。この人から卒業しようかな」と見切りがつきました。
やはり、夫が怖い気持ちが取れませんし、これまで自分は、猛獣を手なづけるような気持ちでビクビクしていたんだな、ということにも気づきました。それは、夫にもよくないでしょうし、私よりもずっと上手く夫を愛してくれる女性がいるのではないか、とも思います。
もう、いいよね。この人を愛そうと、十分、頑張ったよ、私。
という静かな気持ちがあるのですが、経済的な面から踏ん切りがつきません。
体調崩しがちで、専業主婦をしてきました。
もう50代なので、フルタイムで働くことが難しいです。
賃貸で持ち家もなく、現実を考えたら動けません。

清々しい気持ちで、別れるにはどうしたらいいのか。そんな離婚があるのか。 
お役に立つような質問でしたら、取り上げていただけると嬉しいです。(匿名でお願いします)。よろしくお願いします。
(Yさん)

まあ、10年も頑張って何とかしてきたんですものねー。
そこからいざ「離婚」というのも大きな壁になるでしょう。

ところで、この10年でどんな変化があったのでしょうか?
それだけのことに意識を向けて来られたのであればだいぶ変わられたと思うのですよね。

>夫のモラハラっぽいところは、夫の親への怒りを私に投影しているんだな、とも気づき、夫に責められても、「この怒りの原因は私ではない」と念仏のように唱えてやり過ごすことができるようになってきました。

こういうことができるなんてかなり悟りの域に入られたと思っていいくらいですからね。笑

そこで離婚するってことは大きな方向転換ですよね?
だから一旦区切りを付けたほうが良いかもしれませんので、とりあえずやれることはやり切った自分を褒め称える儀式などを執り行うのが良いかもしれません。

この10年を承認し、自分自身を褒め倒し、そして、祝いのシャンパンでも開け、自らに特別なプレゼントを与えるくらいのことをしても良いと思います。

で、離婚問題について回るのが経済面での問題ですが、特にYさんはそもそも夫氏とお金のことで揉めることが多かったようで、その辺は重点課題になるかもしれません。

結婚前まではお金については問題なく来られたのでしょうか?
育った家庭とか、学生、社会人時代とか。

また、「夫の親への怒りを私に投影」と理解されてるということは、ご自身のこともだいぶ振り返られたと思うのですよね。

ご自身のパターンとか強みとか実家族との関係などについても見直されたと思うのですが、その辺の問題はあらかた解決してると解釈してよろしいでしょうか?

「経済面が心配で離婚ができない」という声は多数あるもので、お子さんを抱えている状態ではなおさらそこが心配になるのも無理はないかと思います。

しかし、その状況でも離婚される奥様は大量にいらっしゃるわけで何が違うかと言えば「気持ち」なんですよね。

「こんなやつとやってられるか!!」vs「離婚して経済的にやっていけるか不安」

というシンプルな図式になっておりまして、離婚したい気持ちよりも経済的不安の方が大きければ離婚することはできません。

そこでえいやって頑張ろうとしてもやっぱ不安の方が勝っちゃうんですよね。

だから性格的に見切りを付けても経済的に見切りが付けられなければ残念ながら離婚は絵に描いた餅のままなんです。

なので、私は「じゃあ、どうします?」って聞いちゃうわけですね。

今のままじゃ離婚するする詐欺にしかなりまへんで?と。

だからまずは「この10年で自分がどんだけ成長したのか?」と自己肯定感って言えば話は早いんですけど、「あたし、めっちゃ成長したよなあ」という実感が大事なのですな。

また、大事なのは自分の強さを再認識することですね。

10年取り組めたことで精神的に強くなったでしょうし、だからこそ見切りを付けることもできたでしょう。

しかも、出産という難行を行い、子育てという修行を経てきてるわけですから、相当強靭なメンタルを備えられているはずです。

そのことをきっちり認めてあげなきゃいけないわけで、自分は精神的に弱いなんて思っちゃいけないわけですね。

けっこうセルフイメージって過去を引きずりやすいのです。

先日もとある常連様が「この1年でだいぶ太っちゃったんだけど、そのことを認められなくて、つい前のサイズの服を買ってしまって・・・悲惨なことになっちゃってー」とおっしゃってたんですけど・・・・・・まあ、何となく言いたいこと伝わりますよね?笑

まあ、つまりはちゃんと自分の成長を認めて前の自分とはちゃうなあと実感して、今の自分なら前はできなかったこともできるかもしれん!という風に自信を付けていくことが大切なんだろうと思われます。

そうして、成長をちゃんと認めて自信を持つことができれば「見切り」だって付けやすくなるものです。

そうすると経済面だって「きっと今のアタシなら何とかする!」と思えるようになるはずです。

この記事のように「慰み」にならぬよう、お祈り申し上げます。

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