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もうこんな会社辞める!と思うことで、あ、辞めてもいいんだ、と許可が下りてちょっとホッとします。けど、そこで現実を見るとネガティブなことを考えてしまうので、ファンタジーの世界に意識を向け、会社を辞めてバラ色になる未来を空想します。
けど、それはファンタジーなので慰みにはなるけれど現実を変える力はありません。
だから、また翌日もそのファンタジーに浸る他なくなってしまうのです。
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「今の職場、やりがいもないし、先も見えないし、ここにずっといても・・・と思うので転職することを考えてるんですが」
「ずっとハードワークしてきて、これじゃ体を壊してしまうって分かってるんです。だからいつ辞めよう、いつ辞めようと思いながらここ何年か過ごしてきました。」
「今の彼は結婚する気がないみたいで。あたしももういい年齢だし、子どもを産むこと考えると別れた方がいいのかな?って思うんです。」
「ちょっとモラハラ気味で不誠実な夫とは何度も喧嘩してもうやっていけない!と思って離婚したほうがいいんじゃないかと考えてて」
友達関係でも「あの人とは合わないから切った方がいいかな、と考える」とか、親とも「距離を置いた方がいいんじゃないか」とか「一人暮らしした方がいいんだろうな」とか「そろそろ引っ越しを考えてるのだけど」みたいなのもありますね。
なんなら「根本さんのお弟子になりたいと考えてるんだけどー」「リトリートセミナーに行った方がいいんじゃないかと考えててー」というケースもあります。
まあ、思い当たる方も多いと思いますし、タイトルを見てすでに激痛が走っている方もいらっしゃるかもしれませんが、この「考える」ということが「慰み」になってることが案外多いと思うのです。
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ということで今日は代表して「会社を辞めることを考える」を例に話を進めていきますが、その他のテーマでも同じようなことが起きてますから自分に置き換えてグサグサ刺さればいいと思います!
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「会社辞めたいなあ。この仕事もう続けたくないなあ。」と思うんです。
それで「ああ、辞めてもいいんだー」って心がちょっとホッとする。
でも、そこから“具体的に”考え始めると気分が沈むんです。
じゃあ、実際辞めてどうするのか?
自分を雇ってくれる会社はあるのか?
ゼロから人間関係を構築することはできるのか?
今よりも条件がいい会社なんて見つかるのか?
うーむ・・・と悩むので、そこでちょっと気を逸らします。
好きなことをやって生きていくのっていいなあ。
根本先生も合わないところにずっといるのは良くないっておっしゃってるよなあ。
やっぱライフワークを生きるのって大事だよなあ。
自分もそういう生き方をしていきたいなあ。
・・・ファンタジー(空想)が始まります。
これで「慰み」になります。
実際「辞めてもいい」わけですし、涙が出てきたり、体がしんどいままだったりするなら「逃げるのも大事」なのですけれど、そうしてファンタジーの世界に意識を向けることで、とりあえず今日一日をしのぐことができるのです。
*ギリギリまで我慢してしまうあなたへ『逃げる技術』(徳間書店)
*セミナー動画:逃げる技術~今よりもっと自由で自分らしく生きられるスキルを習得する~
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そこで転職サイトを眺めたり、登録したりすることもあります。
エージェントからメールがバンバン来てちょっと嬉しかったりもします。
けど、腰が重たくなっちゃってたら動けないですし、ファンタジーの世界に浸ることに慣れると、そこから先の行動は起こせません。
そして、一日一日ファンタジーの世界で自分を慰めている状態が習慣化するのです。
「辞める辞める詐欺ですよねえ」とおっしゃるクライアントさんもいらっしゃいます。
「もうこの会社にいてもしんどい!辞めてやる!」と思うことがもう瞬間的にファンタジーになっているので、根本先生に「まあ、言うのは自由やしな」とニヤニヤしながら嫌味を言われてムカつくわけですね。
まあ、そこでムカついて「ほんまに辞めたるわ!」と思えたらいいのですけど、「そうですよねー。辞められないんですよねー」と思っちゃうんです。
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「仕事を辞める」という考えが慰みになることが悪いわけではないのです。
やっぱそれだけ苦しいし、辛いし、しんどいのは確かです。
けれど、それをファンタジーにしなきゃいけないくらい、○○○○○が低いんです。実は。
さあ、この○○○○○に入る言葉は何でしょう?
A.自己肯定感
B.勝馬投票券
C.うんこ臭い
仕事に関してね。
そんだけ頑張って仕事してきたのに、それが全然自信になってないんです。
元々「自分は能力がない」という思い込みを持っていることも影響してるかもしれません。
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また、女性性が豊かな人あるあるなのですけれど、「えー、目標とかそういうのないもん」という問題もあります。
「辞めてどうする?」というアイデアがないんです。
どうせ会社辞めるなら楽しいことしたい、面白いことしたい、と思うのも女性性。
けど、何が楽しいのか?面白いのか?が「生活費」にはつながらないので、そこで混乱しちゃうのも女性性。
現実を見て「職務経歴書作っても全然売りがない」とか「給料がたぶん下がる」という現実を見て引いちゃって、それを考えると凹んでしまうのも女性性。
つまり、今の状況はしんどいからそこから抜け出したいと思うんだけど、その先のことが分からない、考えられない、という状態になるのですね。
女性性って安定を求める心理があるから、その先が保障されてなければ動けないって点もあります。
だから、「会社を辞める」ためには「結婚しかない!」という結論を出しがちです。
でも、そこで「でもね、婚活もそんなやる気がないの」と思うのも女性性。笑
そこでセッションルームのテーブルに突っ伏して「ああああ、もうどうしたらいいのー。教えてよー」と無茶ぶりをしてくるのはたいてい女性性が豊かな人になるわけです。
最近は私の教育が浸透してきているようで、「好きにしたらええやんとかはナシで!具体的にどうすればいいのか教えて!」と言ってくる奴が増えました。笑
「だから、辞められないのよね。なんだかんだ今の場所にいるのがどこか心地よいのだし、楽しくはないかもしれないけれど、慣れてるから要領分かってる分こなせるし。だから、辞められないって決めたほうがいいと思うけどねー。それもイヤだと思うけど。」
「うん。それはイヤ。辞められないとか言わないでほしいーーー」
まあ、ここまでが定番のやり取りですね。
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会社を辞めることを考えるのがファンタジーで、それが慰みになっていて、それでまた次の日も仕事頑張れるのは確かですね。
でも、なんだかんだ言いながらもその状況にある程度満たされている現実があるのかもしれないんです。
「今の仕事ってたぶん60点くらいだと思うのですよね。100点じゃないけど、30点でもないんです。まあ、そこそこ満足してるところもあるのよね。それは会社の知名度だったり給料だったり人間関係だったりするのかもしれないけれど、60点あるのに動くのってなかなか無理なのよ。100点を取りに行った結果が30点とか最悪じゃん?」
だからまずは「辞められないんだ、あたしは」という自覚を持つことがお勧めです。
そうすると現実を見なきゃいけなくなりますから。
現実を見た上でどうするかを決断するのです。
まあ、この辺は男性性のなす業ですから女性性が豊かな人はここでウダウダしてしまうんですけど、そのウダウダは別に悪いもんじゃないのでどんどんウダウダしてもらってよいです。
何かで腑に落ちた瞬間、どどどどどどどーって動きますから。
けど、ファンタジーの住人になっているとしたら、そのウダウダはファンタジーの世界でのウダウダですから現実を変える力はありません。
現実を見てウダウダするのは良いけれど。
それで、「なんだかんだ言って給料いいし、仕事だってあるし、ここがたぶんあたしの居場所だし」って腹を括れたら60点が70点くらいに上がることもあります。
覚悟を決めた分、「文句言わずにちゃんとやろう」と思えるからです。
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一方、現実を見た上で「やっぱ辞めるしかないよな」という結論を得てもすぐに辞める決断ができるわけではありません。
女性性が豊かな人は辞めた後のことを綿密に決めないと安心できないので、基本、計画的犯行を好みます。
とりあえず次の職場を見つけてから辞める。
しばらくはのんびりして、それから動き出す。
留学したいから辞めたら1年くらい海外に出る。
一旦実家に戻って休養してから仕事探す。
起業塾に入って自分がどんなビジネスできるのかを探す。
もちろん、ここには「ワクワク」がなければダメですよ。
まずはこうした「方針」を決めて、実行に移していきます。つまりは色々と調査を始めます。
転職サイトに登録するのが一歩目。
貯金額を確認して働かなくても生活できる期間を確認する。
社会人でも受け入れてくれる留学先を探す。期間や予算も。
実家の親にしばらく養ってくれー!とお願いする。
どこの起業塾が自分に合うのかを調べる。
そうして、「辞めた後に何をすればよいのかがある程度確定する」状態に持って行くのが必要なのですね。
もちろん、今の業務をこなしながらこの作業を進めるわけですから、やはり「ワクワク」がないと厳しいですよね。
でも、だんだん辞めた後のことが現実になってくれば、辞めることに前向きになっても来るのです。
そうすると実際に辞める日(Xデー)も定まってくるってことです。
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中にはトラブル(たいていは病気)が起きて、辞めざるを得なくなる人もいますし、うちのクライアントさんにも多いです。
まあ、それはきっかけになりますが、トラブルが起きちゃうとその収拾に当たらなきゃいけませんからけっこう大変ですよね。
でもまあ、命をそこで拾えたならこれからの人生を変えるには大きなモチベーションになると思うで、それも案外悪いことじゃないのです。
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ファンタジーの世界は慰みをくれるので、必ずしも悪いものではないのですけれど、それが必要なくらい辛い自分がいるのは確かですし、また、ほんと痛み止めの薬にはなるけど元は変わってないので、ずっとその世界を欲しなければいけなくなります。
それはしんどいと思うので、今日の話に激痛が走っている方は、やはり何か動いてみることが大事なんだろうと思うのです。
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