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あいまいな関係だったり、付かず離れずの距離だったりという関係が続くとそれが当たり前になって動かしにくくなるのですが、裏を返せば「それが今の自分にとってはちょうどいい」ということを表しています。
だから親密感への怖れを乗り越えてでもつながりたいか?ということを決める必要があるんです。
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初心者ですがこれからたくさん課金をしたいと思っていますので、どうか採用してもらえますように!と願いをこめて投稿します。
家族構成は大学職員の父、専業主婦の母、2歳下の妹です。過干渉な母によって心がボロボロになり、自分の感情が感じられない後遺症で苦労しています。今は実家と連絡を絶っています。
自分のことを自立性も依存性も強い自立系武闘派女子だと思っています。今の困りごとは離婚後の恋愛が続かず、家庭を持ちたいはずなのに、実現していないことです。
この1年、アプリや結婚相談所を利用し、人生で1番初めましての人と出会いましたが、良い人とは思えても好きになる人はいませんでした。気が合いそうと思って何回か会ってみたところで、会話が深まらなかったり、セクハラにあったり、連絡クレクレ男で重く感じてしまい、すっかり疲れ果ててしまいました。今婚活は一時休止中という感じです。
誰も好きにならないように心がブレーキをかけている原因の1つと思われるのが、定期的に気になる人として浮上してくる存在の人です。
職場は別々ですが、採用の研修を一緒に受けていて仲良くなりました。年齢は4歳下で、知り合って6年になります。
知り合った頃はデートっぽく誘ってくれたりして、私が気になっているのかなという感じがありました。私も好きな気持ちがあってこのまま付き合えたらいいなと思っていましたが、2人でいるのが気まずいのか別の同期を呼び出したり、肝心な時に連絡が返ってこなかったり、私の誘いには乗ってくれなかったりしました。
好きでもずっとこの人に期待していてもしょうがないなと思い、私が婚活を始めて恋人をつくると、相手にも彼女ができました。
お互いに恋人ができてからの方が、仕事についても恋愛についてもより深い話ができるようになり、親友みたいな感じがしました。私の気持ちは恋愛の好きっぽさもあるものの、これはこれで良い関係だし、ずっと親友でいられたらそれでいいのかもと思う一方で、やっぱりこの人が結婚相手になったらいいのになと何度も思っており、気持ちが行ったり来たりです。
相手は私のことを感じ方や考え方が似ていて、信頼できて何でも話せる相手と言います。
去年の冬頃、相手がフリーになって会った時は、俺ら気が合うから一緒に住もうと言われました。私は正直嬉しかったのですが、相手は“同期としてのルームシェア”と言うのでむかついて、付き合うつもりじゃないならありえんと思って、冗談で流してしまいました。そうこうしているうちに最近相手は新しい人と付き合い始めたそうです。
今回恋人ができたと聞いて、すごく孤独を感じました。何となく私から離れていかない感じがしていたので、この人が結婚して家庭を持ったら今の関係は続かないかもしれない、私はまた孤独だなと思って落ち込みました。
この6年間お互い気になっているようで私が近づくと相手は逃げていき、相手が近づいてきた時には私が受け入れられないということの繰り返しをしている気がします。なので相手も私も野良猫なのかな?と思ったり、でも、お互い別の相手には野良猫ではないのに、2人の間にだけ野良猫なのは何でなのかなと思います。
要は傷つくのがこわいです。先日根本先生のワークショップを受けて、自分の親密感の恐れは、思春期のいじめ、離婚、離婚後の失恋など様々なきっかけが重なっていることを理解しました。
今は相手に恋人がいるわけだし、正直この人との関係は非現実的すぎてどうしたいのかわからないのですが、婚活を保険にしないで、できるだけ私の愛情に素直になってみたいと思っています。私はどうしたらいいでしょうか。この人の存在って何なんでしょうか??
(Tさん)
>これからたくさん課金をしたいと思っています
いいですねえ!
>これからたくさん課金をしたいと思っています
めちゃくちゃいいですねー!!
>これからたくさん課金をしたいと思っています
ぜひともお願いしますっ!(満面の笑みで)(手もみしながら)
ということで、いつも以上に気合を入れて文面を考えてTさんの文章を読ませてもらったんですけど、「やっぱおかんとの影響を何とかせんとあかんよなあ」というところから動かず、かず、「いじめもあったんや。あ、バツイチですよね?なんで離婚したん?」等々、文章とは違う方向に意識が飛んでいるところです。
とはいえ、こういう「付かず離れず」みたいな彼の存在ってけっこういろんなことを教えてくれるものです。そういえばちょっと前にも紹介しましたね。
さて、
親密になるのが怖い。
↓
けど、彼氏は欲しい。
↓
けど、自分は依存的だ。
↓
けど、ひとりは寂しい。
↓
けど、うまくやる自信がない。
↓
よし、付かず離れずでいよう!!
という戦略を立てるのが世の野良猫女子&男子でありまして、象徴的なのは、
>俺ら気が合うから一緒に住もうと言われました。
というくだりですよね。
読者の皆さんならどう思います?
「ルームシェアだろうが、同棲だろうが、めちゃくちゃチャンスじゃねえか!よっしゃ!これを機に押し倒しまくったるでー!!」
と鼻息荒く賃貸情報サイトを検索しまくって「お互い別々に過ごせる部屋がある」という建前のもと、「部屋に鍵なんてついてねえだろうな?各部屋にテレビの配線なんて来てねえだろうな?キッチンは2人で並んで料理できるサイズなんだろうな?」などと不動産屋に脅しの電話をかけるでしょうか?
あるいはTさんと同様、「ちゃんとお付き合いするってことなら一緒に住んでもいいけど、ルームシェアだったらイヤ」と形を気にしちゃうでしょうか?
ま、どちらを選んでも「自分らしい」のであれば問題ないのですが、その選択に「野良猫魂」が現れちゃってると読むこともできるんですよね。
このケースに限らず、「なかなかうまく行かない彼」との関係を“事情聴取”しておりますと、「あ、そこ、チャンス!」と思われるシーンをスルーしちゃってるケースがあるものです。
それで後悔することもあるんですけど、でも、それが自分なんですよね。
そこに「野良猫女子」が現れてるわけです。
そして、親密感への怖れがそうして出現しちゃってるわけです。
だからそんな自分を責める必要はありません。
*
こうして付かず離れずの相手ができてしまうとモヤモヤもあるけれど、でも「今の自分にはちょうどいい」と思いません?
好きな人はいる。
その人と会える。
この先があるかも、とドキドキもする。
けど、傷つくほど距離は縮まってない。
「安全」なんです。
そして、そういう関係って意外とその距離で「安定」しちゃうものですから、間に他の人と付き合うことがあってもさほど盛り上がらず、長続きしません。
その場合も、彼の存在がいい感じに防波堤になってくれるので、「やっぱ彼がいいのかな。あたしは彼を求めてるのかな。」と思うことで失恋のダメージもあまり残りません。
それがよく現れてるのがこちらの一文ですね。
>お互い別の相手には野良猫ではないのに、2人の間にだけ野良猫なのは何でなのかなと思います。
*
で、こうした関係というのはいわゆるアンダーグラウンドでもよく起こるものです。
不倫やセフレというのはその典型的なものでして(結婚していなくても、していても)、あいまいな関係だけど、一定距離が空いているので「安全」であり、「安心」です。
だから、ずるずると長続きしちゃうものなんです。
*
さて、こうしたあいまいな距離感、付かず離れずの関係を打ち破るのって心理的な抵抗がすごく大きいのです。
なんせ今の距離が今の自分にとって「ちょうどいい」わけですから、そもそも本気で彼と離れたいとか近づきたいとかは思えません。
つまり「親密感への怖れを乗り越えてまで彼に近付きたい」という意欲はとうの昔に消えていますから、本音としては「現状維持」なのかもしれません。
そもそも関係が固定化しちゃった状態を動かすのって相当骨が折れますね。
「長い間友達だった人と恋人になる」というのはけっこうハードルが高いですよねー。それと似たような感じです。
そのため何かの“事件”が必要になることが多いものでして、仕事、実家、健康、金銭、妊娠等々、けっこうインパクトが大きい事件が必要です。
「マンションの契約更新の時期に来てるから・・・」「もうすぐ○○歳になっちゃうから・・・」「異動になって部署が変わるから・・・」程度ではちょっと難しいものです。
だから、「自分はどうしたいか?」という答えをきちんと導き出せるようになる必要がありますから、やはり毎度おなじみの「自分軸」は重要課題となります。
◎ワークショップ「自分軸とは何?なぜ自分軸が大切なのか?どうしたら自分軸が確立できるのか?」
東京・神楽坂:2023/7/16(日)14:00-16:30
大阪・西梅田:2023/7/23(日)14:00-16:30
オンライン:2023/7/29(土)19:30-22:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/49488
*文庫版『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』 (だいわ文庫)
*新書版『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(フォレスト出版)
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>できるだけ私の愛情に素直になってみたいと思っています。私はどうしたらいいでしょうか。
自分の気持ちに素直になることはものすごく大事だし、効果的なものですが、問題は「ほんとうに素直な気持ちを自分が受け入れられるのか?」という点です。
やっぱ見たくない気持ちもそこにあるんですよね。
親密感への怖れ、は自覚できてるし、受け入れられています。
けど、それを「感じる」ということに対してはどうでしょうか?
その怖れを乗り越える意欲は出てくるでしょうか?
また傷つくかもしれない。
また依存的な自分が出てくるかもしれない。
また支配されてしまうかもしれない。
また逃げられなくなるかもしれない。
そういう怖れと真正面から向き合うことができるかどうかが課題になります。
昨日は「怒り」の話をしたのですが、「怖れ」も同じく「感じたくない感情」ですから、自分ひとりで向き合うのはたいへん難しいものです。
向き合おう、しっかり感じようと思っても、つい逃げてしまうのが感情の世界ですもんね。
だから、そこはコミットメントが必要ってことですし、ひとりでやらないようにすることです。
では、どうしたらもっとコミットできるのか?と言えば、先ほどの話に戻るんです。
「どうしたいか?」を自分で決めることです。
彼とどうなりたいのか?
自分は今後、どう生きたいのか?
傷つくリスクを受け入れつつ、これからどうしていくのかを「自分で決める」ということが必要なのです。
これがTさんや同志のみなさまにとって一歩目の課題になるでしょう。
*
つまり、Tさんの今後の流れをざくっとおさらいしてみると、
1)その彼との今の距離感が「ちょうどいい」ということを受け入れる。
2)その上で、彼と今後「どうなりたいか?」を決める。
3)そこで出てくる親密感への怖れ等々の問題と向き合い、癒していく。
という感じでしょうか。
相手の出方を伺うとかするのは遠回りになりますから、「まずは自分が自分のことを決める」というところから始めていきましょう!
★セミナー動画:ワークショップ「親密感への怖れを徹底的に癒すワーク集」
https://nemotohiroyuki.jp/manwoman-psychology/49020
★決められる人になる本と動画
*『7日間で自分で決められる人になる』(サンマーク出版)
*セミナー動画:「決断力を身に着けて人生を変える~自分らしく、自分の人生を決めていく!~」
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