３年くらいセフレのような関係にやっている野良猫ロックマン氏がいるんだけど、親密感への怖れが強くて自分でもこれからどうしたらいいか分からずモヤってます。

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モヤモヤする関係であっても心理的にはなぜか「ほど良い」ものでして、なんでその関係がほど良いのかを読み解いていくのが一つ目のテーマ。
そして、親密感への怖れと向き合うのが二つ目で、さらには自分の本音と向き合っていくのも大切なプロセスです。
彼との関係をどうするか？というより自分の人生どうするか？という視点で見て行った方が分かりやすいかもしれません。

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まあ、お互いのニーズが一致してるから３年も続くんでしょうねー。

よくこういうお話を伺っていくと「感情的にはモヤモヤするかもしれないけれど、実はほど良い関係、ちょうどいい関係なんだよね」ということが分かってくるものです。

もちろん「えー、やだ」と抵抗を見せられるわけですけれど、でも、納得せざるを得ない情景が見つかるものでして、「ほら」と証拠を見せつけると「きゃー」と観念されることになっています。

だから、Ａさんの今についてもセフレみたいなけど、最後までするわけじゃないけれど、という状態が“お互いにとって”ほど良いのだろうと思います。

で、そういうわけでＡさんの本音としては彼とどうなりたいんでしょう？

まあ、そこが分からない・・・というか、分からないことにしてるのかもしれませんので、「彼がちょうどよい。ほど良い。都合が良い。」という理由を考えてみるといいでしょう。

・親密感への怖れがあるから付かず離れずの今の距離感がちょうどよい。
・ひとりになるのは寂しいけど、ちゃんとお付き合いするのも違うから、こういうあいまいな関係がほど良い。
・セックスが痛いからそれでも良いと言ってくれる彼がちょうど良い。
・彼のような存在がいれば恋人を作ったり、結婚したりしなくてよいからまことに都合がいい。
・仕事がハードだから息抜きとして付き合うにはちょうど良い距離感なのだ。
・心理的に家を背負ってるからちゃんとした関係は築けない。なので今の彼はほんと手ごろな存在でありがたい。
・体にコンプレックスがあるからとりあえず彼のような存在がいてくれると女としての自尊心も保てるからほど良い。
・女として自信がなく、ちゃんと彼女になれるとは思えないから、今くらいの立場がちょうどいい。

一応、パッと思い付く「ほど良い理由」というのはこんな感じなんですけど、あとはもっとパーソナルな理由もあるかもしれません。

セフレにしても、不倫にしても、「なぜそういう関係がほど良いのか？」という点を突き詰めていくと、「なるほどー！！！」と腑に落ちる理由があるものなんです。もちろんそれは心理的な理由ですけどね。

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親密感への怖れが強すぎるというＡさんの場合、たぶん家族との関係が相当影響していると思われますので、「例えば」の話をさせていただこうと思います。似たような、よくあるケースです。

うちの準レギュラーであられます「過干渉ヒステリック母」やこれまた頻繁に登場する「精神的に弱い母」、はたまた「子どもに無関心な母」の元で育つと、なんだかんだ母親との距離が近くなり、そこで様々な葛藤を抱えることになります。

一般的に長女がその役割をこなしますが、長女が何らかの事情で逃亡を図った場合、次女がまんまと母親に捕まるケースもよくあります。

また、頼りない父、働かない父、問題ばかり起こす父などが絡んできたり、怖い姉、暴れん坊な兄、取り扱いが難しい妹、超絶優秀な弟みたいなきょうだいの問題も関与したりすることも多いです。

要するに「なかなかホットなご家族ですなあ」という家庭環境で育った場合、何らかんだ家族に対してわだかまりを持ったまま自立して大人になっていきます。

家族という非常に近い距離でイヤな思いをたくさんしてきているので、恋人であってもその距離に近付けるのに抵抗が生まれる、、、というのが「親密感への怖れ」の代表的な背景ですが、Ａさんは思い当たるフシはございますでしょうか？

で、自立系武闘派女子を名乗るほどの皆様ですと、家から逃げていても情が厚い分、なんだかんだ家を気にしてしまうものです。

高校から家を出て、それ以来実家とは距離を置いてる・・・なんてケースでも「いやあ、意外と家を背負ってるねー。」ということもあるんです。

そして、長年その意識で過ごしてますから、自分ではそうと気づかないくらい「当たり前」のことになっています。

昨日も「子ども時代は姉・母に、結婚してからモラハラ夫にずっと頭を押さえつけられて生きてきたんだけど、ずっとそういう生き方をしてきたからそれに気付かないし、我慢と犠牲を繰り返すのが習慣になっちゃってるよね」というカウンセリングをしたところです。

だから、Ａさんも「家を背負ってる」とか「母と癒着してるかそれに近い関係にある」と言われても全然ピンと来ないかもしれませんが、だいぶその傾向はあるんじゃないかとふんでおります。

で、「親密な距離でイヤな思いをしてきたから、誰かと親密になることを避ける」というのは分かりやすいと思いますが、同時にもうひとつのパターンも生まれます。

それは「精神的に家にエネルギーを割いていて他のものにエネルギーを向ける余力が少ないから、セフレのような関係くらいしか作れない」というものです。

実際は「家」だけでなく「仕事」にも相当なエネルギーをぶち込んでる可能性もあり、そうするとなおさら「恋」に回す余力がなくなりますよね。

その少ない余力で男女関係を築こうと思ったらセフレとか不倫がちょうど良かったりする、ということです。

もちろん、家を背負ってるんだったら彼のことも背負おうとしてしまうし、おそらくすでに仕事も背負っていらっしゃると思いますから、けっこうな負荷をかけてスクワットしてる状態なんですよね。それってめちゃくちゃしんどいっすよね？

だから、その荷物を下ろそうぜ！ということがカウンセリングの方向性になるわけです。

ここまではあくまで「例えば」の話ですのでＡさんにぴったり当てはまるかどうかは分からないんですけど、たぶん、状況は違っても心理的にはそんな状態になっているんじゃないかと思います。

だから今の彼が「ほど良い」という風に解釈できるわけです。

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もちろん、それは彼にとっても同じことですが、それは彼の問題ですのでここでは扱いません。

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さて、もう一つ気になるのが「挿入されると痛いのでできない」という部分です。

そして、彼がはじめての男性だったということでしょうか？

それまではどんな恋をしてきたのか？あるいは、全然恋愛はしてこなかったのか？気になるところでもあります。

セックスって非常に象徴的なものでして、どんなセックスをするかでその人の本質が見えてくるものです。裸になるのは体だけじゃなく心もなんですよ（うまいこと言うでしょ？とドヤ顔で）。

経験が少なくて痛いというのもあるし、彼があんまり前戯をしてなくて準備が整ってないから痛いというのもあるかもしれませんが、要するにそれは「男性と受け入れることに対する拒否感」として読むことができます。

つまり、男性器を受け入れられないだけじゃなく、男性（のエネルギー）を受け入れられないってこととして見るんです。

ここからも「親密感への怖れがとても強いみたいね」ということが分かりますが、その一方で、「女としての自分をどう扱ってきたの？」という点も気になります。

例えば、いい大人であるはずなのにまだまだ自分は子どもだと思っている、とか。
周りから女であることを否定されてきたし、自分でも否定してきたので、女を感じること自体に抵抗を覚えるようになった、とか。
性的トラウマがあるので男性に対して恐怖心があって心を開くことが出来ない、とか。

要するにセクシャリティの問題なんですけれど、「はじめて経験したセックスに魅了されてしまった」にも関わらず、後々痛みを感じるようになるということは、やはり何らかの事情でセクシャリティを封印してきた歴史を感じさせますね。

何があったのでしょう？

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さて、こうした問題はお察しのように「頭では理解できる」し、「腑に落ちる」と思います。

読者のみなさまの中にも「ああーやっぱりー」と妙に納得してしまった方もいらっしゃるかと思います。

「ああ、おかんとの関係を引きずってるし、ちょっとした性的なトラウマもあるから親密感への怖れが強いのか―。なるほどー。・・・。・・・。で、どうしたらいいわけ？ねえ、どうしたらいいの？」ということになろうかと思います。

まあ、おかんとの関係が問題であればそこを見つめ直し、手放しワークをやっていくことも一つの手ですし、女性として自分をもっと扱えるようにファッションやメイクを見直すのも良いことですし、できることは山ほどあります。というか、こういうケースをよく扱っているだけに手はとてもたくさんあります。たくさん宿題出し過ぎて「どれからやればいいか分かんない！」と言われるほど手は広いのです。笑

個人セッションでイメージワークをやったり、昨日の記事でも紹介しましたが１ＤＡＹやリトリートではロールプレイセッションをやったりするんですが、そういうときに今の彼でもいいし、男性そのものでもいいだけど、少しずつ距離を縮めていくワークを作ることがあります。

例えば、人によって自分から近づいたり、相手から近づいてもらったりするのですが、ゆっくり距離を縮めて行ってそのとき感じる感情と向き合うことをやってみます。

少しずつ距離を縮めるうちに怖れだけでなく、恥ずかしさ、抵抗、嫌悪感、劣等感、惨めさ、罪悪感、無価値感、競争心、悲しみ、不安感等々様々な感情が出てくるものです。

その感情と向き合って解放してあげるとその距離が大丈夫になるので、また少しだけ近づいて自分の感情を見つめるということを繰り返していくと、やがて彼とつながることを自分に許せるようになり、安心感、安堵感、安らぎ、喜び、愛情などを感じられるんですね。

実際の男女関係ではそんなゆっくりゆっくり距離を縮めていくなんてことは難しいし、また、カウンセラーのサポートもないので出てきた怖れをどうすればいいか分からなくなって逃げたくなるので、こういうセッションが有効になるんですね。

「なんか怖いよねー。ワケ分からんと怖いよねー。けど、大丈夫。ちょっと深呼吸してみましょう。そして、相手をちゃんと見てみましょう。相手も怖いって分かるかな？お互いここで怖れが出てくるんだよね。だから、このくらいの距離の方がお互いちょうどいいって思ってしまうみたいなんだ。けれど、それだとモヤモヤした関係が続いちゃうでしょう？だから今日は思い切ってここから一歩近づいてみようか。」

で、もちろん、こうした怖れなどの感情を感じられない場合もあります。
けれど、それは雰囲気というか空気というか表情で分かるものです。

「なぜかは知らんけど罪悪感が出てきてるみたいね。」みたいな感じで。

でも、そうしてちゃんと相手の人と向き合っていくとその怖れを越えてつながりを体験でき、その感覚を体が覚える（潜在意識にインストールできる）ので、実際の場面でも距離を縮めることができるんです。

もちろん、「母」の存在が大きければ「母を手放すワーク」なんてのをやることもよくあることです。
そうしたセッションを通じて自分でも信じられない感情が溢れてくることもあるものです。

頭では分かるし、自分なりにやってみたけどイマイチ変化がないって場合は、そういう場にチャレンジされるのがお勧めです。

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Ａさんの話に戻ります。

どうしたいのか分からないような関係が３年も続くと、それが日常になって習慣になってしまい、関係も膠着状態になります。

「いったいあたしたちはどうしたいの？どうなりたいの？」という疑問が日々日々強くなっていくんですけど、何も変えられず、何も変わらないという状態になります。

そこで「どうしたいのか？」を見つめることは実は勇気が要ることです。

そして、それを決めるために「自分の感情に素直になる」ということも大事なんですけど、それにすら抵抗を覚えることもあります。

「ほんとうは彼のことが好きで、彼ともっと近づきたいし、ちゃんとお付き合いしたい」という気持ちが本音であっても、親密感への怖れやセフレのような関係が習慣化したことによって、その本音に蓋をしちゃってることだって少なくありません。

だから、自分の気持ちに素直になってみようぜ！というテーマでカウンセリングをしていくことも必要かもしれません。ちょっと怖いし、イヤだと思うけどねー。

セフレもそうですし、不倫もそうですけど、３年も続いてしまうと「ほんとうに望んでいる関係じゃないんだけど、何も変えられずずるずる過ごしてしまう」というものです。

確かに「ほど良い」距離感ではあるけれど、それがほんとうに望んでいる関係じゃなかったら後悔しちゃうことだってありますよね。

ということが分かっていても腰が重たくなって動けなくなってしまうものですけれど、そこはちょっと勇気を出して自分の心を見つめていきたいものです。

なので、自分の人生を変える、自分がほんとうにしたいことを見つける、そんな意識で取り組んだ方がまだハードルが低くなるかもしれませんね。

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