セックスレスだけど、夫に愛されたい。居るときはイライラ、居ないときはキラキラ♪~パートナーとの距離が近づくとお互いに親を投影してその関係を再現する問題~



頂いたタイトルをそのまま使ってみました。笑
夫婦の心理的距離が近づけば近づくほど代理戦争のように自分の過去がそこに浮かび上がってきて問題を創り出すものです。
つまり、夫婦の問題と思いきや、実はお互いの母親との関係が出てきてる、という風に。
そんな心理の流れを解説しつつ、対処法を吟味していきたいと思います。

根本先生こんにちは!いつもブログ楽しく拝見しています~。
初めて投稿させて頂きます。
ズバリ、「セックスレスだけど、夫に愛されたい。居るときはイライラ、居ないときはキラキラ♪」というタイトルでお話したいのですが(何タイトルつけてんねんという感じですが)。。いいでしょうか。

文字通り夫といるときだけイライラします。一緒に居たくないですし、一緒にいる時間の2割くらいは心の中で彼に呪いをかけているような、、とにかく恨みに近い感情を持ってます。
夫がいないときは、世界がキラキラ♪という感じで仕事・友人関係・推し活などうまくいっており、経済的にも自立しており楽しいです。
そして?ですが?夫が大好きなのだなあと自分でも思うのです。大好きだからこそ、セックスもしたい、スキンシップも取りたい。けれど彼は受け入れてくれない、という状況が辛いです。

状況を箇条書きで説明させてください。
・結婚5年目
・セックスレス1年目(完全になくなったのはこの半年。新婚のときから頻度・内容ともに私はあまり満足していませんでした)
・子供ひとり
・妊娠時に夫の出会い系サイト登録が発覚し、私うつになる。2年ほど苦しみましたが、今は復活しています
・私自身は過干渉の母親のもと育った、勉強はできるが自己肯定感がないタイプ。アートやファッションが好きで感情的。セックスと恋愛も大好き
・夫は仏様のような感情が無風の母親のもと育った、俺様経営者。自信はあるようにみえますが結構傷つきやすいんだろうなあと思います。

私はスキンシップがないと不安になるタイプのようで、ここ半年セックスが全く無い夫に、恨みに近い感情を持っています。
話し合いは何度もしていて、夫からは「外に彼氏をつくってもOK」とまで言われています。←ここがなんともプライドをえぐられるところ。自分は愛されてないんだな、という無価値感を感じます。
一応、子供が大事なのと、夫以外の生活が楽しいので彼氏を外に作る気はなく、
ただ性的なことは確かにカラカラに乾いて欲しているので、近々女性用風俗を利用してみようかなあとは思っています。。

セックス含むスキンシップ→愛情 なので、カラカラに乾いている状態の今はまったく夫に愛情を感じません。よって日々の生活でもああしてあげよう、こうしてあげよう♪という思いやりがなくなり、そんな私を見て夫もうんざりしているようです。

夫はこの数年私に相当気をつかって(本人いわく、我慢していた。腫れ物に触るような気持ちだったとのこと)生活していたようで、この半年くらいは確かに私は夫婦生活うまくいっているなあと思っていたのですが、それは彼の我慢の上になりたっているようでした(全く気づきませんでした)。

先日、もう俺は我慢しない!!別居する!!と出ていってしまい、その晩はめちゃくちゃ泣いたのですが、翌朝から世界がキラキラしはじめ・・・食べ物がおいしい、空気も美味しい気がする。。と。

別居については受け入れ、いいよ好きにしな、いつでも帰りたくなったら帰っておいでね~としたところ、なんだか無かったことになり毎日帰宅することに。
ぶっちゃけ帰ってくんなと心の中で悪態づいています。。

話がとっちらかってしまいましたが、とにかく夫といるとつらい、求めてくれないことへの寂しさでどうにかなってしまいそうです。
なにか対処法があれば、お伺いできれば幸いです~。
(Rさん)

心理学の有名な逸話に「ヤマアラシのジレンマ」というものがあるんです。
全身に針が付いてるヤマアラシのカップルが相手に近付きたいと思って距離を縮めるとお互いの針がお互いの体に刺さって痛いんです。
でも、だからって離れて距離ができると寂しいから近づきたいんです。

そんな「近づくと苦しい、けど、離れると寂しい」というジレンマのお話なんですけれど、パートナーシップにおいて特に自立系なカップルの場合によく見られる現象です。

「好きだから近づきたい。けど、近づくとお互い傷つけあってしまう。」
「距離が近づくと相手にイライラしてしまう。だからと言って離れるのは辛い。」

いわゆる「親密感への怖れ」という問題なんですけれど、たぶんRさんご夫婦にも似たようなところがあるんだろうなあ、と思いますし、この手のご相談は常に頂いているものですから、あの手この手その手さまざまなアプローチがあります。

前提としてRさんはそんな旦那さんのことが大好きなんだろうと思います。
だから、そこまで恨めるし、呪えるし、怒りを覚えることができるんです。

「怒り」ってのは嫌な感情なんですけれど、怒りを覚える対象って「大事な人(コト、モノ)」に限るんです。

どうでもいい人相手にわざわざそんなしんどい感情を沸き立たせようと思わないですから。
(もちろん、そんな怒りも抑圧して無感覚になってしまって感じられなくなることもよくある話ですが。)

Rさんの心情を分析してみるとこういう流れが見えてくるものです。

〇夫のことが大好きー!!
 ↓
〇なのに全然触れてくれない!
 ↓
〇あたしはスキンシップが大事なの!
 ↓
〇あたしのこと大事にしてくれてない!!
 ↓
〇めっちゃムカつく!!!

というわけです。

前提が「夫のことが好き」なので、夫に触れられたいし、夫とセックスしたいのが本音なのですよね。

でも、そういう話し合いを何度もして夫からは痛い言葉しか出てこないわけですから、「もう諦めなきゃいけないの?」という心境にもなると思うんです。

だから性欲だけに目を向けて女性用風俗を使ったとしてもあまり満たされないんじゃないかと思います。(とはいえ、一時的な喜びは感じられると思うので試してみてもいいですけど)(ちなみにうちのクライアントさんの中には女性用風俗に行くか根本さんのカウンセリングを受けるかを大いに悩んで後者を選んだ方がけっこういらっしゃるんです。)(ということは私の競合相手は女性用風俗なのか!?笑)

で、大好きなのに全然触れてくれない夫氏が家にいると何かと気になってしまうし、怒りも覚えるし、つまり「夫軸」になってしまうので心は穏やかではありません。

それで一人になる(夫と離れる)と世界がきらきらしてくるんだろうと思います。

ってことはRさん自身、あまり怒りっぽいタイプではないということなのかな?

ほんとは怒りたくなんてないんですよね。ただ仲良くしたいだけですよねー。

しかし、夫の気持ちが自分に向いていなくて、頑張って何とかうまくやろうとしているのに、全然よくならなくて挙句の果てには一時的とは言え、家を出て行ってしまったのですから、実はハートブレイクも相当デカいんじゃないかと思うんです。

その一方で、武闘派女子として立派に自立されてるRさんのことですので、その葛藤の元凶である夫がいなくなれば空気だって美味しくなるのはごくごく自然なことなのです。

そうした流れから分かるのはやっぱRさんも自立系だし、セクシャリティが豊かだし、もちろん女性性だって強めなんだけど、その自分のエネルギーの扱い方がまだうまく行ってないのかも?ということです。

Rさんの中にも何かしらのブロックがあるんだろうと思われます。

>・私自身は過干渉の母親のもと育った、勉強はできるが自己肯定感がないタイプ。

準レギュラーである「過干渉な母親」の話はあちこちで出てきますよね。
最近だとこちら。

過干渉な母親を持つと恋愛が長続きしなくなる理由~親密感への怖れ/癒着/秘密主義/セクシャリティの抑圧~

だから、Rさんの中には「親密感への怖れ」というのをどうしたって持ってしまうものだと思います。

夫との心理的距離が、母親とのそれに重なり始めるとかなり重たい気持ちになるし、母親との関係がそこに再現されてる可能性も高いと思います。

つまり、専門的な分析(こう言うとなんかかっこいいね!笑)をすれば、夫との距離が縮まったときに夫に母を投影して転移(※)が起きているのかもね?ということになります。

だから、夫との関係性を見ていく上で母親との関係を見つめ直すことは必須科目だろうと思われます。

※「転移」とは、夫に母親を投影し、まるで母親に接するように夫に接してしまう状態のこと。

一方、旦那様のほうに目をやりますと

>・夫は仏様のような感情が無風の母親のもと育った、俺様経営者。自信はあるようにみえますが結構傷つきやすいんだろうなあと思います。

ということですので、だいぶ彼はお母さんに気を遣いながら育ってきたんじゃないか?(つまり、彼自身が母親から愛されてる実感をあまり得られていないんじゃないか?)と推測されます。

だからこそ、お二人の心理的距離が近づいたときに、彼もまたRさんに母親を投影して、

>夫はこの数年私に相当気をつかって(本人いわく、我慢していた。腫れ物に触るような気持ちだったとのこと)生活していたよう

ということが起きたんじゃないかなあ、と思います。

よく「パートナーシップは代理戦争」という表現を私はしています。

妻と夫と1対1で向き合っているつもりでも、妻は夫に、母、父、きょうだい、元彼等を投影し、夫も妻に同様の投影を起こしているので、「え?それって旦那に言ってる言葉じゃなくて、お母ちゃんに言ってる言葉だよね?」みたいなことが起こるんです。

まあ、そういうお互いに母親という最も近い存在を投影し合うということは、それだけ心理的な距離が近づいた証拠とも言えますから、まったく実感は伴わないのですが、お二人の関係は「けっこう順調なんすよね、ほんまは。」ということになるんです。

「これだけ心理的距離が近づいた、すなわち、お二人がちゃんと夫婦になったからこそ、この問題が出てきた」ということなんです。

なので、そういうお話をお聴きすると「まあ、実はめでてぇっちぇ、めでてぇ話なんすよ」ということになります。

Rさんはお母さんとの関係から、相手との距離が縮まると支配されるような怖れなどを感じて防衛的になり、主体的な行動ができなくなったり、その距離から逃げたくなる(けど、逃げられずに固まることもある)わけです。

そうしたRさんの心理は

>セックス含むスキンシップ→愛情 なので、カラカラに乾いている状態の今はまったく夫に愛情を感じません。よって日々の生活でもああしてあげよう、こうしてあげよう♪という思いやりがなくなり、そんな私を見て夫もうんざりしているようです。

という文章によく現れているように思います。

「夫の愛情を感じないから、日々の生活で自分から与えることができない」という“受身”になっているでしょう?

これってまさにお母さんとの関係に由来してると思うんですよねー。

だって自立しているなら「夫の愛情を感じないからこそ、自ら愛を与える」という戦略を実行できるものですけれど、そこで受身すなわち“依存”になってしまうのは、まさに母親に抑えつけられてきて依存してきたことを示唆してると思うのです。

一方、旦那さんもお母さんとの関係から、相手との距離が縮まると愛されている自信がなくなって不安が強くなり、相手に過剰に気を遣い、尽くすようになって疲れてしまうのです。

で、そういうときはお互いにお互いの問題と向き合っていくのが王道ですが、それに先に気付いたRさんがリーダーシップを取ることが求められています。

すなわち、まずはRさんが母親との関係を見つめ直し、親密な距離でも自分らしく振舞えるように自分の心を整えていくのです。

夫の問題は夫にしか扱えないので、それは彼を信頼して任せます。
(とはいえ、夫婦というのは影響力を与え合うので、夫と母親の問題に妻が介入することも不可能ではありませんが、それこそ専門的なサポートが必要で、その距離感や扱い方については繊細な対応が求められますからあまりお勧めできません。)

ということで「夫のことが大好きで、夫とイチャイチャしたいし、夫と幸せになりたい!」という本音にウソをつくことはお勧めできませんので、そこにフォーカスして今の問題と向き合って行っていただきたいと思う次第です。

そのために何をさておいても「母と向き合う」ということをやっておきたいところです。

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それと同時に、これは母親との影響を見ていく必要がありますが、やはりセクシャリティ・ブロックを解消していくことも必須科目になるのかな?と思います。

よくレスのご相談の際に「なんでその状態で我慢ができると思う?」と問いかけるんです。

もちろんケースバイケースの答えがあるわけですが、何らかの要因でセクシャリティを抑圧してしまっている状態が想定されるからです。

つまり「レスになるだけのマインドが自分の中にある」ということです。

そうした点を掘り下げつつ、「ああ、こういうプロセスを歩めば夫との関係はずっと良くなるよね。だってこんな問題が出てくるほどお互い親密な距離にあるわけだからね!」という戦略を描いていきましょう。

まあ、こういう問題ってのは人生の分岐点を象徴しているので、向き合えば向き合うほど人生が好転していき、どんどん生きやすくなる!ライフワークが見えてくる!という現実が手に入ることが多いのです。

なのでじっくり向き合う価値は大いにあると思いますので腹をくくって取り組んでいくことにしませんか?

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パートナーとの距離が近づくとお互いに親を投影してその関係を再現しやすくなる。


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 『パートナーとの距離が近づくとお互いに親を投影してその関係を再現しやすくなる。

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