過干渉な母親を持つと恋愛が長続きしなくなる理由~親密感への怖れ/癒着/秘密主義/セクシャリティの抑圧~



我がブログにおける準レギュラーと言ってもいい「過干渉な母親」。
その影響をモロに受けた分だけなぜか恋愛がうまくいかなくなります。
その心理的背景をいくつかのパターンに分けて紹介します。
ここを抜けるカギはやはり「親離れ」なのです。

はじめまして。過干渉の母に育てられたきっと武闘派の28歳です。

私は小さい頃から生きづらさを感じてます。捨てられた事なんて無いのに捨てられ不安が強いみたいで母の機嫌を伺いながら生きてきました。

もう母に干渉されたくないと思い、地元の病院を辞めて、地元から遠く離れた所に移住してきました。

移住する前から彼氏が出来て、お付き合いし3ヶ月目に入る矢先、彼から「好きじゃなくなった、別れたい」と言われ振られてしまいました。

私は半年以上お付き合いした事がありません。今までの彼は、嫉妬させて悩ます人、遠距離でそもそも続かなかった、学生時代10個年上の方はだんだん身体目当てだけな気がしてお別れしました。

直近の彼は5年ぶりに出来た彼氏で、新しい環境で楽しもうと思っていたのにです。

なんでだろと掘り下げした所、自分は中身が無く面白みのない人間だ(母から内面を磨けとすこぶる言われてきました)や、自分の悪い面のだらし無さや性欲など隠したい所をどこまで見せていいのか不安になります。

根本先生のブログや動画のおかげで、鏡に映った自分を可愛いと褒められるようになりましたし、自分は自分と割り切れるようになった所もあったのですが、まだまだ自己肯定感が低いようです。

自分磨きすればいいと言われますが、母に外見なんて磨いたって中身がないと意味ないよと言われてきた事や、中学生の時に私は男子と楽しく話してたのに女子から男好きと妬まれた事・煙たがられた事がトラウマのようで、自分磨きに抵抗があります。

顔はそこそこ美形で、体型は痩せ型なので、何を磨けば良いかわからず、、、(きっと磨かないといけない所はあるとは思ってます。)なりたい自分もわかっていないのもあると思われます。

この間違った潜在意識を変えるにはどうしたら良いでしょうか?教えて欲しいですT_T
(Rさん)

自分磨きをせよ!ってことをカウンセラーやコーチや先輩や上司や先生などがよく言うわけですけど(私もよく言ってる)、じゃあ、具体的に何をすればええねん!という問いに答えてくれる人は案外少ないのかもしれません。

ってことで、まあ、おそらくテーマは「親離れ」なんだろうと思いながら話を進めさせていただこうと思います。

「過干渉な母」というのは私のブログにおいては準レギュラー級の活躍を見せてくれる存在でして、必然的に私も色々と勉強させていただきました。

一言で「過干渉」と言っても様々なタイプがあり、また、その程度も様々なので、どれくらい自分に影響を残しているのかは個別案件になることが多いものです。

例えば、ある武闘派女子は何かと干渉して指示してくる母親だったのですが、最終的には自分の選択は尊重してくれる傾向があり、「あんたの好きにすればいい」と突き放されることが多かったようです。

一方、別の武闘派女子は何から何まで支配してくる母親で、罪悪感を煽るのが大変上手で、そのため母親にほぼすべてをコントロールされてきました。

上記2人では「けっこう似てるけど微妙に違う」という点で、その後の仕事、恋愛等のパターンに大きな違いが出てきまして、前者の方は最終決定権を持っていたために自分の力で道を切り拓いていきましたが、後者の方は自分の決断に自信が持てず、流されるように生きている状態でした。

ということで、Rさんのケースでもその影響を詳しく見ていくにはあれこれ質問をしながらお話を伺っていく必要があるので、それはまたの機会に譲り、あくまで今日のネタの中で言えるお話を伝えていこうと思う次第です。(なんか回りくどい言い方だなあ)

・生き辛さを感じている
・捨てられる不安がある
・恋愛が長続きしない

という3点から大風呂敷を広げて話をしてみたいと思います。

まあ、おそらくRさんの母殿は感情的に支配してくるタイプのようで、

A.怖れを使って相手をコントロールする
B.ヒステリックに自分の思い通りにさせようとする
C.罪悪感を刺激するような言い方をする。

みたいな傾向があったように思います。

もう少し詳しく説明します。

A.怖れを使って相手をコントロールする

メジャーなところでは「お母さんの言うことを聞かないと怖いおじちゃんがあんたを連れて行ってしまうよ」とか「あんたは一人じゃなにもできないんだからお母さんの言う通りにしておけばいい」とか「このままだったらあんたは幸せになれないよ。お母さんの言う通りにしなさい。」みたいな感じで、何かと不安や怖れを刺激して相手を支配しようとするタイプです。

そうすると子どもとしてはお母さんの言うことは絶対ですから、常に怖れや不安を刷り込まれてお母さんの顔色を伺うようになりますし、何かと自信が持てず、何をするにも不安や怖れが付いて回るようになります。

B.ヒステリックに自分の思い通りにさせようとする

この場合は怒る、泣く、拗ねる、と言った演技をすることで相手を自分の思い通りにしようとする手法で、何かとヒステリックで感情の浮き沈みが多いタイプです。
子どもとしてはとにかく感情的に迫ってくるので言うことを聞かざるを得なくなり、お母さんのご機嫌を常に伺うようになります。

ただ、このケースではきょうだい構成にもよりますが、その母に対抗すべく「クールな女」になるか、母のやり方を真似して「感情的な女」になるかのどちらかが多いものです。

C.罪悪感を刺激するような言い方をする。

「お母さんはかわいそうな人なの」という立場にいることが多く、お父さんや周りの人の悪口を言いながら「だから、あんただけは味方でいてね」的な懐柔策をとるものです。

そして「あんたがお母さんの言うことを聞かないからお母さんこんなになっちゃった」とか「お母さん、こんなに頑張ってるんだからあんたもお母さんを手伝って」みたいな言い方をすることで子どもの罪悪感を刺激して、自分の思い通りにさせようとするわけです。

常に自分を被害者の立場に置き、周りを加害者に仕立てるやり方ですから、子どもは常にお母さんを助ける、慰める、ご機嫌を取るという行動に出ざるを得なくなり、大人になってからも常にお母さんの存在に引っ張られるようになるものです。

まあ、A~Cどのケースでも「母親の顔色を伺う」→「母親と心理的に癒着する」という傾向がありますので、「親離れ」が課題になるわけですね。

※もちろん過干渉な親がこのA~Cに当てはまるわけではなく、このミックスだったり、別パターンも存在することは言うまでもありませぬ。

さて、じゃあ、なんで過干渉な母親だと恋愛が短期で終わってしまうのか?についてお話していこうと思います。

一つ目の理由としては「心理的に近い距離において嫌な思いをたくさんしてきたもんね」ということになります。

心の距離感についてはちょくちょくこのブログでも出てくるメジャーな話ですけれど、パートナーってのは元々他人なわけですから距離は遠かったわけです。

ところがお付き合いをするとなるとそこから距離は徐々に縮まって行くんですね。

一方、母親ってのは自分にとって最も近い距離にいた存在なんです。(だって、そのお腹の中から生まれてきたわけですし、一般的には一番面倒を見てくれた存在でもあるわけですし。)

その母親との関係で嫌な思いをたくさんすれば、誰かとその距離感に至ることは抵抗が出ると思いません?

だから、好きな人と距離を縮めたい気持ちがある一方で、ほんとうに親密になると「またあんな嫌な思いをするんじゃねえか?」と思って抵抗が生まれるわけです。

それで「恋愛が長続きしない」という問題が出てきたり、「いつもあいまいな関係の人ばかり」だったり、「そもそも異性を好きになれない」だったり、「親密になってくると逃げたくなる」だったりする問題が浮上してくるんです。

また、二つ目の理由としては「母との癒着」という問題でして、それは物理的な距離ができても変わらないことが多いものです。

母との癒着があると頭の中が母に乗っ取られたようになり、常に母親基準で物事を選ぶのが当たり前になり、そのことにすら気付かなくなるものです。

だから、仮に彼氏ができたとしても“無意識に”彼よりも母を優先してしまったり、「母がどう思うか?」を考えちゃったりするようになり、パートナーを置き去りにしてしまうわけです。

つまり、潜在的には「母と結婚しちゃった」状態になっておりまして、それゆえ、好きになる人は「幸せになれない人」ばかりになりやすいものですし、彼氏ができてもそれは愛人ポジションに入りますからなかなか距離が縮められなくなるのです。

さらに三つ目の理由はけっこう嫌なもんでございますが、「母と同じことを彼にしてしまう」というパターンが生まれやすいことです。

母にされてすごくイヤなことがいっぱいあったのに、なぜ母と同じことをしてしまうかといえば、近い距離で母親のやり方を学んできたからです。

好きな人とはうまくやりたいし、愛されたいし、愛したいですよね?

そうした欲求を満たすには相手をコントロールできたら理想だと思いません?

そしたら、相手を思い通りにするためには母親がやっていたやり方を真似すればいいわけです。

もちろん、そこまで考えてやってるわけじゃないんですけれど、仮に母が罪悪感を刺激して相手を支配するタイプであれば、“無意識に”自分も彼の罪悪感を刺激するような言い方をしてしまうものです。

「あんたが待ち合わせに遅れてきたから体がすっかり冷えちゃったじゃない。風邪でも引いたらどうしてくれんの?」みたいなことをニュアンス的に匂わしちゃうわけです。

こうしたパターンってのは“無意識に”やっちまうものですから、自分でもなかなか気づけないことが多いです。

また、彼もそのことを指摘してくるわけじゃないのでますます気付きにくいんです。

それで目の前には「恋愛が長続きしない」という結果だけが残ることになります。

さらに、過干渉な母親の影響としては「秘密主義になりやすい」という点も見逃せません。

過干渉な母親はよく娘の机の引き出しを開けて手紙を読むって行動に出るわけですが、娘もそれを学習し、読まれたくない手紙はどこかに隠すようになります。

それが「手紙」ではなく「本音」とか「気持ち」とか「素の自分」でも同じことでして、表面的には母親に従順なんだけど、陰では母親に中指を立ててる、なんてことにもなるんですな。

そうすると彼氏ができたとて、そのパターンは変えられず、彼氏の前で「自分じゃない自分を演じる」ということをやっちまうわけです。

それに疲れれば自分からお別れを言いますし、そうでなければ、彼氏の方から「俺に心を開いてくれてない」「何か隠し事してる?」などと疑われたりするものです。

別に秘密主義になってるわけじゃないのですが、出して良いものと出しちゃまずいものを常に選別する癖が付きますから、Rさんにとっても

>自分の悪い面のだらし無さや性欲など隠したい所をどこまで見せていいのか不安になります。

という風に感じられるのだろうと思います。

まあ、こういう訴えをされる方も多いので「じゃあ、カウンセリングの場面で出しちゃいましょうぜ」という感じで、どんな悪い面があるの?ほんとにだらしないの?性欲はいかに?みたいなところをあれこれ話して気を楽にしてもらうことが多いものです。

さて、一般論をつらつら書き綴ってきましたが、Rさんのケースをもう少し見ていきましょう。

>なんでだろと掘り下げした所、自分は中身が無く面白みのない人間だ(母から内面を磨けとすこぶる言われてきました)

>母に外見なんて磨いたって中身がないと意味ないよと言われてきた事

かのようにRさんは28歳になった今でも母親の多大なる影響を受けていることが確認できるわけですが、でも、なんでお母さんは中身を磨けと口を酸っぱくして言ってたんでしょう?

お母さん自身がそこにコンプレックスがあるんでしょうか?
それとも逆にお母さんは外見に自信がないんでしょうか?

「内面を磨け」と言われてきたことから、Rさんは「自分は内面がダメなんだ=中身がない」と思うようになったんでしょうか?

あるいはここには書かれてないけど、だいぶお母さんにダメ出しを喰らってきて、すっかり自己肯定感を落としてしまったんでしょうか?

けど、(こういうことを言われるのはイヤかもしれませんが)外見には少々自信あり、なんですよね?(大事なことよ、それは。)

だから、もしかするとRさんの本音はもっと外見を磨いてきれいになりたいと思っているのかもしれません。

もしそういう本音があるなら今日からぜひ美容に邁進してみたらいかがでしょうか?
ファッションにもどんどん興味を持って勉強していけばいかがでしょうか?

中身も大事ですけど、外見もその人の個性だし、重要なものですよね?

そんな風に考えてくれば、もしかしてRさんのお母さんはRさんのきれいさに嫉妬してたのかもね?なんて勘繰りたくなるほどですけれど、その辺は断言できませんな。

内面を磨く方法も無限にありますが、とりあえず今のRさんにとっては母親との癒着切り(=親離れ)をしていくことが最初の提案になると思います。

それが十分内面を磨くことになります。

それはカウンセリングとかセミナーとかそういう場でやっていただく方が手っ取り早いのですが、「いやいや本とかセミナー動画でやりたい」って場合はこちらがお勧めです。

「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本」(学研プラス)
*セミナーDVD『本気の手放しワーク』

親離れをする時間というのは自分できちんと作っていただいてその時間に集中的にやるのがお勧めで、それ以外の時間はぜひ外見を磨くって方向に意識を向けてみるといいでしょう。

たぶん、そっちにもすごく興味があるんじゃねえかなあ?と思うので。(違ったらごめんね。)

母との癒着が切れていけば行くほど美容やファッションが楽しめるようになりますし、また、好きなことや興味あることをやるわけですから、それ自体が内面を磨くことにもつながるものです。

さて、最後になりますが、母親との癒着で秘密主義になるとお話ししましたが、そこで自分がひた隠すのが「セクシャリティ」です。

母に女であることを知られるのってめっちゃ抵抗ありませんか?

性欲というより大人の女性の魅力というものを封印してしまうことにより、生き辛さやモヤモヤや欲求不満のイライラなどを抱えやすくなるものです。

だから、自らのセクシャリティと向き合っていくことも母との癒着を切ることにつながりますし、もちろん内面を磨くことにもなりますし、より美しく、きれいになる秘訣にもなりますので、ここもまた見過ごせないテーマとなるでしょう。

ということで「自分らしい生き方をするぜ!」という気持ちで、今日お話ししたことを参考にしていただければ幸いです。

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