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ふつう好きな人の前では欠点を隠してしまうものですが、関係がうまく行くほど居心地が悪くなってしまいます。
その欠点を相手に差し出す(晒す)ことでパートナーシップはより絆が深まるのです。
そして、欠点を受け入れてもらうとより安心感や自由を感じられ、より愛が育まれていきます。
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先日こちらのブログを知って以来、過去記事を毎日貪るように読んでいます。
もちろん、書籍の方もしっかり読ませていただいています。恋愛について質問したいことがあってメールをお送りしました。
人が恋に落ちる瞬間についてです。
自分の過去を振り返ってみると、自分の欠点を受け入れてくれたと思ったときに本気で惚れている気がします。
人は、自分が愛せない部分を愛してくれた人を好きになるのでしょうか?
例えば、私はわがままだったり、片付けができないことをコンプレックスに思っていたのですが、それをむしろ面白がってくれた人に本気で惚れました。
自分が受け入れられない部分を、自分の代わりに人に愛してもらおうとしているのでしょうか?
欠点は長所と表裏一体であり、直そうとしてはいけない。
欠点を自分で受け入れられていない時点でその恋は偽り…?
考えるうちによくわからなくなってきました。
自分で自信のある自分の部分については、褒められても特に心が動きません。
むしろ、表面しか見ていないと嫌悪感を抱くことさえあります。
一方、自分がコンプレックスに思っていることを肯定してくれた人には、簡単に心を開きます。
いや、心を開いているからコンプレックスな部分を見せたのか…?
よくわからなくなってきました…。
既出のネタでしたらすみません…。
(Tさん)
そう、そういうことなんで「欠点は直しちゃいけねーぜ!」ってことなんです。
以上っす!!!
けど、なんか事情は複雑そうなんで(?)もう少し話をしますね。
また武闘派女子に飛び蹴りとかされたら痛いし。
ふつう自分が欠点だと思っていたり、コンプレックスに感じてたりするところは「隠す」ものです。
これは投影の法則から言えることで「自分でも愛せないところをどこの馬の骨とも分からん男が愛してくれるわけはねえ」と思うからです。
だから、好きな人の前では極力そういう部分を見せないようにするでしょう。
ところが、自分のコンプレックスを隠しながら彼とうまく行ってもあまり幸せではありません。むしろ、うまく行けば行くほど怖くなります。
「私のあの部分を知ったら、きっと彼は幻滅して私の元を去っていくだろう」と思うからです。
でも、その部分を隠したままでは幸せを十分に感じられないので、ある時点で思い切って「告白タイム」が訪れるわけです。
自分のコンプレックスを隠してきた自分としては運命の瞬間ですね。
そして、そのコンプレックスの部分を彼が許してくれたとしたら、ほんとうに幸せを感じることができるのです。
※この辺の話題は男性にとっての「お帽子問題(別名:被り物問題)」を例えにして、よく講座などでご紹介しております。
そのため、パートナーシップの最終段階においては「お互いのコンプレックスをどれくらい愛せるか?」がカギとなります。
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で、Tさんのように「自分が愛せない部分を受け入れてくれた人」に対しては、基本、人は心を開きやすくなります。
人間関係のコミュニケーションのテクニックに「最初に自分の欠点を晒すと相手に信頼されやすくなり、かつ、場が和んで信頼関係が築きやすくなる」というものがあります。
そこで本気で惚れちまうかどうかは別ですけれど、みなさんも自分が嫌っている要素を受け入れたり、許したりしてくれる人が出てきたら、恥ずかしい反面、すごくホッとして安心すると思いません?
ああ、この人の前では隠さなくてもいいんだ。
ああ、この人は私を受け入れてくれるんだ。
その思いはものすごい脱力感を伴うものなので、一気に惚れちまっても仕方ないと思います。
つまり、私たちは自分が嫌悪している自分の要素をものすごく愛してもらいたい、許してもらいたい、けど、怖い、恥ずかしい、そんなわけはねえ、と葛藤しているわけですね。
そもそも初めての顧客先に訪問した際に「私、こう見えてけっこう抜けがあるもので、もし、ご迷惑かけちゃったらすいません」的な話を最初にすると、相手も力を抜いて話をしてくれることが多いです。
ふつう欠点やコンプレックスは「隠す」ものですから、それを明らかにしてくれる相手は「自分に心を開いてくれている」と感じられるのです。
だから、皆さんも「弱さを晒していいんでっせ」と思っていただけたら幸いです。
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さて、この辺の話をあれこれ考えてしまうと迷宮に迷うものでございまして、そんなTさんの思考を少しほぐしてあげなきゃいけませんよねー。
>自分が受け入れられない部分を、自分の代わりに人に愛してもらおうとしているのでしょうか?
それは悪いこっちゃありませんぜ。
人がそこを愛してくれることで、自分もそこを愛せるようになっていくでしょう?
好きな人が愛してくれているのだから、自分も愛してよい、と許可を出しやすくなります。
要は順番の問題ってことですね。
>欠点を自分で受け入れられていない時点でその恋は偽り…?
欠点を自分で受け入れられることは理想のひとつですけど、現実的にはなかなか難しいですわねー。
だから、自分が受け入れる前に、彼に受け入れられちゃうことだってふつうに起こると思うのです。
順番の問題なので、気にしなくてもよいですね。
よく自分の欠点やコンプレックスに対して、
「必ずしも自分でそれを許し、愛そうとしなくてもいいのです。パートナーにその役割を任せても大丈夫なんでっせ」
という話をします。何事も自分でやらねば気が済まぬ自立系な皆さんからすると、すぐには受け入れられない話ですけど、すでにお話してきた流れからご理解いただけるでしょう。
>自分で自信のある自分の部分については、褒められても特に心が動きません。
>むしろ、表面しか見ていないと嫌悪感を抱くことさえあります。
私はむしろこっちはけっこう問題なんちゃうの?と思っておりましてー!(笑)
Tさんは自分の魅力や価値をあまり受け入れられてないんちゃう?と思ってしまったのです。はい。
自分が自身のあるところがどうして表面的な部分なんでしょうね???
なぜ、自信のあるとこを褒められて素直に受け取れないのでしょうね???
自分の自信のある部分を褒められたときもニコニコしながら「あざーっす!」と言えるようにトレーニングする必要がありそうですねー。
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>一方、自分がコンプレックスに思っていることを肯定してくれた人には、簡単に心を開きます。
>いや、心を開いているからコンプレックスな部分を見せたのか…?
欠点やコンプレックスって信頼があるから見せられる、わけではなく、心理的な距離が離れてる人にも見せやすいもんですよね。
どうでもいい人には自分の欠点を晒しても問題ないでしょ?
もちろん、モノによりますけど、嫌われたっていいと思っている相手には意外と出しやすいんです。(なので、さっきの営業マンの話にしても、顔合わせの最初に欠点を言ってしまうとその後の付き合いがしやすくなるわけですね。)
で、別に好かれなくてもいいと思っている人に気軽に自分の欠点を晒したところ、それを余裕で受け入れてくれたら「あれ?この人、すごくいいかも」と思ってしまうのは、ここまでのお話でご理解いただけると思います。
とはいえ、欠点やコンプレックスだと思っているところは様々なレベルで現れてくるので、初めは素直に欠点を晒せたけれど、付き合っていくうちに出てきた別の欠点については隠してしまう、なんてこともあるわけですね。
因みにこういう話をすると「私は彼に欠点を晒したんだけど、それを否定されました!めっちゃ傷つきました!東京湾に沈めてもいいですか?」という質問が来ることが多いんですけど、「ああ、それはまだ相手に受け入れる準備ができてなかったのねー」とお伝えし、「じゃあ、自分で受け入れたらいいよねー」と提案します。
そう、人知れず彼の命を私は救っているんですねっ!!(笑)
・・・ということで、自分の弱さ(欠点、コンプレックスなど)は自分で愛しても、パートナーに愛してもらってもどちらでもいいんです!けど、それを否定したり、隠したりするのはしんどいよね!というお話でした。
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