野良猫・ロックマンはなぜ愛情表現ができないのか?



彼らは心理的に言う「自立」の状態にあります。
しかし、それは前向きな自立というよりも、依存時代に傷ついて無理やり頑張って自立した状態と言えるので、弱さや甘えを徹底的に嫌うのです。

いつもお世話になっております。

野良猫・ロックマンの愛情表現について質問です。

もうすぐ7年になるパートナー(?)がいます。
※ロックマンの為「彼女、付き合う、結婚等」のワードを受け入れてもらえないのでここではパートナーという表現にさせて頂きます。

彼はストレートな愛情表現をしてくれないので、嫌われたのか、それとも愛なのか分からなくなる事があります。
昨年「愛について」の先生のセミナーに参加して、自己肯定出来ていれば自ら愛に気付ける事は重々承知しているのですが、勘違いかもしれないと思う事もあります。

彼の例では、
(1)私の精神状態がどん底の時、敢て距離を取ったり、恋愛関係は終わりと宣言された。
⇒後々何故そんな事を言ったのか聞くと、優しさ故の行動だそうです。(え?)

(2)いつも支えてくれてありがとう、と感謝と愛の言葉をメールで送る。
⇒人生は自分が主役、誰かに評価されて感じる幸せでなく自身で幸せを感じられるように、心の声に耳をかたむけなさい、との返事

後者の例はまさに自己肯定感について!
実は彼も根本信者?
でもこれは私からの「愛してる」に対しての答えとすれば、自立して一人でやってね~とも捉えられなくもありません。
私には解釈が難しいです。先生なりの翻訳と彼らの愛情表現を教えてください!
(Yさん)

まあ、皆さんがこよなく愛するロックマンとか野良猫君たちは心理的な距離が縮まることを必要以上に怖れるんですね。

これは彼らというよりも「自立」って心理になるのですが、依存時代に辛い思いをして「こんなしんどい思いは嫌だあああああ!」って自立した人たちは、当然のように「依存」を嫌います。

自立ってのは「ひとりでできるもん」「ひとりで生きられるもん」「誰にも頼らないもん」って思考を作り出しますから、パートナーシップのように「二人で生きる」と言うことに対しては大変抵抗が生まれるものになります。

だから、距離が縮まると逃げる(野良猫)、シャッターを下ろす(ロックマン)等の行動に出るわけです。

そして、「ひとりで生きるもん」って決めた以上、特定の彼女・恋人・配偶者を持つことには自信が持てないので“事実上”お付き合いをしているパートナーに対しても、それを認めることができません。

だから、愛情表現や愛情と取られる行動はしないように心がけます。

でも、ほんとうに「一人で生きるもん」だったら誰とも付き合わなきゃいいのですが、そこが悲しさで、内面に抑圧している「依存」を持っているがために、何だかんだ付かず離れずの距離を保とうとしてしまいます。

だから、うまく行ってると思えば冷や水を浴びられるし、距離が離れてもうダメか、と思えば気のある素振りをするし、女子からすれば「何を考えてんねん!はっきりしろや!」と怒鳴り付けたくなる状況が生まれるのです。

とはいえ、自立系武闘派女子と呼ばれる彼女たちは、そういうMプレイがことのほかお気に入りであり、彼らを助けたい衝動もあるので、むしろ、そういう態度を取られるとコーフンしてしまって一層夢中になってしまうという性癖があります。

さて、彼らが嫌う「依存心」なのですが、それを言い換えると「弱さ」「甘え」「自分では何もできない」「感情的」「ニーズ」などの要素を指します。

「ねえ、○○してよ~」という甘えやニーズに対して彼らは嫌悪感を覚えるので、サクッとシャッターを下ろします。

「とても辛いんだけど・・・」という「弱さ」に対して彼らは恐怖心すら覚えるので、サクッと気配を消して脱走します。

「ねえ、手伝ってよ」という思いに対しても彼らは「そんなの自分でやれや」と突き放すことを特技としています。

それは彼らが「依存」を嫌ってする行動であって、「彼女」を嫌ってする行動ではないことに注意を向ける必要があります。

彼らが抱える矛盾というのは、内面に依存を持ちつつ、それを嫌って隠して表向き自立しているところで、そこには大いなる葛藤が存在しています。

油断して気を許すと内なる依存が出て来て武闘派女子たちの餌食になってしまう怖れがあるので、そこに繋がる行動を一切遮断して、ある種、修行僧のようなマインドで生きているものです。

だから、彼らは彼女からの愛情を一切受け取りません。

自分が愛されてる、求められてると思って気を許したら、あれだけ嫌ってる依存心がにゅーっと出てきてしまう可能性があるからです。

また、愛情を受け取ることで距離が縮まることもまた彼らにとっては恐怖でしかないので、やはりそれはできないことになってしまいます。

ということで、Yさんの(1)(2)に関する疑問にもある程度答えが見えてくることと思います。

>(1)私の精神状態がどん底の時、敢て距離を取ったり、恋愛関係は終わりと宣言された。

「そういう弱い部分を助けることはできないよ。だって僕はもっと我慢してるんだもん」というのが正解かと思います。

弱さを嫌ってるからこその行動ですね。

自分が自分の弱さを見ないようにするので、彼女の弱さからも目を逸らすわけです。

それを「優しさ」と表現するのはいわゆる詭弁という奴で、思考的な人がよく使う、自分を正当化する方法だと思っておいてください。

>(2)いつも支えてくれてありがとう、と感謝と愛の言葉をメールで送る。
>⇒人生は自分が主役、誰かに評価されて感じる幸せでなく自身で幸せを感じられるように、心の声に耳をかたむけなさい、との返事

これもうまいこと言ってるように見えて、「受け取れません!」という表現だと思います。

また、こうした彼の言葉も自己啓発系ビジネス本などからの引用であることが多いです。

そういう風に「突き放されている」と感じる行動を自立系の人たちはよく取ります。
そして、女性と違って男性は言葉をあまり大事にしないし、論理的思考も発達しているので、それらしき発言をして「分かってる風」を装います。

ところが、そもそもが依存を嫌って取っている言葉なので、行動には「は?言ってることとやってることが全然ちゃうやんか!」という現象が起こります。

だから、彼らをロックオンしてる女子たちには「言葉よりも行動を見てください」と平身低頭お願いしているわけです。

「一人で生きなよ」的な発言をする一方で、何だかんだ会ってくれるのならば「ふふーん、彼は私と一緒にいたいのね~」と解釈するのが正しいですし、「俺の前で弱さを見せるな」とか言いながら、何だかんだ心配してくれる素振りを見せるのであれば、「なんだ、あたしのことほんとは気になってるのね」と思っていいんです。

とはいえ、距離を縮めるのを怖がったり、自分の依存心を抑圧したりしているのでなかなか先には進めないんですよね。

彼の気持ちを大事にして、また、二人の意志を尊重して、お互いの同意の上で先に進めたいと思うのはやまやまだと思いますが、そうした方法はいたずらに時間ばかりが過ぎることになるので、あまりお勧めしていません。

理論でがちがちに自分を固めた内面弱めな男子ですから、大人女子である皆さんと歩調を合わせていくことはちょっと難しいのです。

なので、そういう男子をこよなく愛するのであれば、リーダーシップがとても大切です。

「はい、ここに名前書いてね~。はあい。よくできました~!じゃ、ここにハンコ押してね。はい。ありがとう。よくできましたね!」って言って市役所に提出するくらいの思いが必要なわけです。

一緒に、は理想だけど、彼の精神年齢は全然そこまで追いついてこないから、私がリードしてあげるわ(はあと)というわけです。

その際に自己肯定感がとても大切なことは言うまでもありませんが、もう一つ大切な見方を今日は紹介しましょう。

ちょいどディープな話です。

Yさんにとって彼って誰なのでしょう?

投影の法則、すなわち「鏡の法則」「人は鏡」というルールに従うのであれば、「彼は私」でもあります。

彼のような心理が自分自身にもないのか、注意深く見つめていくことはリーダーシップを取る上でも、自己肯定感をあげるためにも、とても大切です。

自分が精神的に弱っているときに、そんな自分を責めて否定していなかっただろうか?
自分は他者からの感謝や愛情表現を素直に受け取ることができているだろうか?
自分は彼に十分な愛情表現をしているだろうか?
自分は彼との将来に明確なヴィジョンを持てているのだろうか?
自分は彼との関係が、今の状態がベストだと思っていないだろうか?

他にも彼の言動から見て取れるものを、自分自身に取り込んで、見つめ直す、ということは、膠着した関係性を動かすにはいい方法です。

良かったらじっくりそこと向き合ってみてください。

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