カウンセラーは今の時代、専門性を持った方がいいよ、自分の好きなことや興味あることを専門にしたらいいよ、ということをお弟子さん制度では伝えている。
10年続けられるカウンセラーになるためには「売れ筋」を追いかけることよりも「好きなこと」をお題目に掲げる方が続けられると思うからだ。(もちろん「売れ筋を追いかけるのが好き」という人はそれで全然構わない。)
そうすると「あたしはヲタクなのですが、オタク専門カウンセラーというのもありなんですか?」という声が上がった。
K!naCo(きなこ)である。
この、ひらがなにすればまことに和風なのだがローマ字に記号を合わせるとなんだかおしゃれな店に見えるところがヲタのセンスというべきか。
さて、私は兼ねてから推し活を推奨していることはブログなりセミナーなりに接している方はよくご存じだと思う。
この間の女性誌の取材では、たまたま別記事で推し活特集があったこともあって、取材時間の半数が「推しは世界を救う」という話で非常に盛り上がった。
と同時に推しの世界にもさまざまな問題が生まれる。
今回の記事にあるような突然推しのグループが解散してしまって途方にくれたり、同担拒否問題が常にくすぶっていたり、SNSでの交流で生まれたややこしい人間関係だったり。
推しがいることは精神衛生上非常に素晴らしい効果をもたらすが、光あれば影ありで問題もまた生まれやすい。
とはいえ、推しメンが突然グループから脱退してしまい、夜も眠れず飯も食えず生きていく望みが消えてしまったという気持ちを果たしてどれくらいの人が理解できるのだろう?
私はいわゆるヲタクではないが、不思議とかねてからヲタなクライアントに数多く接してきたので、その絶望も少しは理解できる。
すなわち「なぜ、あたしが推してるグループのメンバーは次々やめていくの?」と途方にくれる姿や「まさかすばるが脱退するなんで信じられなくて昨日は一晩中泣いた」という話や「兵役から帰ってくるのをずっと待ってたのになんで休止なの?」という嘆き節などをいろいろと聞いてきた。
でも、できればその話を「そうそう、めっちゃ分かる。ほんとそうだよね」と共感してもらいたい方も多いはずである。
そんなヲタクたちの味方になってくれるのがK!naCo(きなこ)なわけである。
そんな彼女はいつも推し活について熱く語るのだが、この記事は彼女のカウンセラーとしての本質を表しているのではないだろう>
>推し活って『推しを推すだけの活動』じゃないんですよね。
そう、まさに彼女の主張がここに集約されていると思う。
具体的には、
>大好きな推しを応援すべく日々のお仕事に精を出したり、
>少しでも可愛いと思える自分で推しに会うために自分磨きをしたり、
>同じように推しを愛でるヲタク仲間と想いを共有してつながりを作ったり、
>推しが同じ空の下にいることを感じて自分の孤独感や寂しさを癒したり、
>推しが頑張っている姿を見て「私も頑張ろう!」と自分を励ましたり、
>推しの情報をいち早くキャッチできるよう情報収集能力を身に付けたり、
>場合によっては推しと話すために他国の言語能力を習得したり、
等々、推しがいることのメリットが数多く語られている。
はっきり言えば、この話は推しがいなくて日々退屈さや単調さを感じながら生きてる人たちに読んでもらいたいと思った。
推しがいるってこんなに素晴らしいことなんだ!ということを思い知り、思わずヲタクたちに嫉妬してしまうかもしれないからだ。
じゃあ、推しがいない人はどうやって推しを見つけたら良いか?
先日ヲタにそれを聞いてみてら明快な答えが帰ってきた。
「ヲタクに相談すればいい。その人の好みや性格や生き方などから適切な推しを見つけて上手にハメてくれるから」
ちょっと怖いような気もするが要するに推しコンサルをしてくれるらしい。
そんな方も彼女のカウンセリングを受けてみると良いかもしれない。イキイキとした日常が戻ってくるのだから。