「話し合い?話したい?」

よく「彼が向き合ってくれなくて・・・」という話を伺います。

ちゃんと今後のことを話し合おうと思ったのに、彼は曖昧な返事をしてさーっと逃げてしまったり、逆切れして話し合いにならなかったり、拗ねてしまったり、無視されたり、反応してくれなかったり・・・。

一般的に女性は「話す」ことが得意。普段から女の子同士でだいぶ訓練されてます。
だから、「話す」ことはふつうのことで、つい、男性も同じようなものだと思いこんでしまうことがよくあるんです。


でも、男性は「話す」ということは「会議」とか「営業トーク」とかビジネス以外では慣れてません。

それに「感情」が苦手。だから、感情的な空気になるとどうしていいのか分からなくなって逃げたくなってしまいます。

結論を出したがる男性心理から言うと、感情的な話に対しては、どう答えたらいいのか?どう応対したらいいのかが分からなくなってしまうんです。

「じゃあ、どうしろって言うんだよ?」
「俺が悪いってことでいいじゃねえか」

とか言われたこと、ありませんか?

「いや、そういうことじゃなくて・・・」というと、「じゃあ、どういうことだよ。ちゃんと分かるように説明してくれよ」となったりするわけです。

それに「ちゃんと話す」というのは、多分に“罪悪感を刺激する”響きがあり、悪いことをしていなくても、悪いことをしているような感覚を持っている男性にとっては、非常に居心地の悪い語感があるのです。

すなわち、「ちゃんと話す」=「取調室で根掘り葉掘り聞かれる」=「裁判所で自分の罪が裁かれる」みたいな風に捉えてしまうのです。

例えば、男性同士で、「あの件、ちゃんと話し合おうや」ということになれば、白黒はっきりさせるための議論ないしケンカが想定されるわけですし、「根本君、あの件についてもう一度話し合おうよ」と上司から言われたら、以前出した結論がひっくり返りそうな予感がヒシヒシと伝わってくるものなんです。

つまり、「話し合い」にあまりポジティブなイメージを持っていないところがあるんです。

そもそも、「ねえ、ちゃんとこれからのこと話し合おうよ」と誘う女性の側にも、彼から聞き出したいことや伝えたいことがあるわけで、若干、警察官、もしくは、検事のような雰囲気をまとってしまうものかもしれません。

カウンセリングで、そういった経緯を伺っていると、ふと、疑問に思って逆に、こう質問させてもらうことがあるんです。

「話し合いがしたいんでしょうか?それとも、話したい、つまりは、自分の話を彼に聞いて欲しいのでしょうか?」と。

「話し合い」と「話す」は違いますよね?

話し合い、というのは、お互い対等に目的に沿って話をし合うことで、“一方的な話し合い”ということはありえないんですよね。

そもそも、話し合いということは、相手が理解し易い言葉を使い、相手の話を理解しようとすることですよね。

だから、彼が聞きやすい言葉を使う準備があり、また、彼の話を受け入れ、理解しようとする準備がないと、話し合いはむつかしくなってしまうと思うのです。
さらに、沈黙も1つのコミュニケーションと理解する必要もあります。

そういう意味では、もし彼に対して何らかの感情が溜まってしまってる状態(不安、怖れ、怒り、不信感、無価値感、罪悪感など)では、なかなか“対等”になることも難しければ、ちゃんと話を聞くことも難しくなってしまうと思うんです。

そういうときは「話し合い」ではなく、「話したい」ときなんですよね。

「でも、どうしたらいいんですか?」となると思うんです。
私もこの質問を、おそらく数千回は聞いているはず(!?)。
たぶん、どこかに書いたような気もしますが、改めて。

もし、ちゃんと話し合いたければ、まずは、自分が相手の土俵に上がることが大事。
男性が「会議」的なコミュニケーションしかできないのであれば、「会議」を設定してあげるわけです。

コミュニケーションにおいては、多くの場合、女性の方が得意です。
大学生と中学生くらいの差があることだってめずらしくありません。
だから、大学生が中学生に合わせてあげるのは、ごく自然なことだと思うんですね。
それで、彼に合わせて会議を設定してあげるんです。

場所は自宅はあまりお勧めできません。
逃げ道がたくさんある上に、感情的になったときにすぐに話が終わってしまいます。
だから、公共の場。できれば、ホテルのラウンジなんかをお勧めしたりしています。
ざわざわとしている上に、雰囲気が優雅で紳士淑女になりやすいし、そうすると話をしやすくなるし、また、席間が空いているので他人に聞かれる心配も少ないんです。

どうやってそこに呼ぶかと言うと、第三者を絡ませるのがいいでしょう。
1対1では、なかなか動いてくれないことが多いですから。

そして、話し合いは30分~1時間と、時間にも制限をつけます。
人が集中して話し、聞けるのは、その時間が限度と言われるから。

奥様同士の井戸端会議が何時間も続くのは、ね、分かりますよね?あんまり聞いてないからですよね?

そうまでして話し合いたい内容かどうかは要検討ですが、参考になりましたら、幸いです。

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