母を「許す」ためのセラピーをひとつご紹介します。~妊婦さんでもOK!~



許しのプロセスには感情の解放を起点とすることが多いのですが、今回は妊婦さんからいただいたネタということで、なるべく胎児に影響がないやり方を紹介してみようと思います。
そして、自分や子供とつながりながら母を許していく流れを紹介していますが、妊娠してない方でも取り組めるかと思いますので参考にしていただければと思います。

こんにちは!
何年も前から先生のブログにお世話になっていました。
お陰様で最近結婚&妊娠できた30代のアラフォーです。
夫とは2年付き合って結婚したのですが、私が機能不全家庭に育ったこともあり、結婚に至るまでたくさん夫とぶつかりながら自分を見つめ、長年修正できなかった思考の癖やら鬱積した感情やら性格やらが少しずつ変化し、今ではとても生きやすくなったのですが…
出産に伴い今年の秋頃から、熟年離婚した独居の母の家に引っ越すのですが、母との関係性に悩んでいます。

母と接していると、かつて生きづらかった自分が母の影響をモロに受け似ていたことに気づかされ、イライラ&全否定&いじめたくなります。

かつて母は最初の穏やかな父と姉を捨て、不倫の末に一緒になった男を私の父とし、歪な家庭を築いた訳ですが、私が幼い頃はその両親が暴力を伴う喧嘩ばかり。
その当時は母と言うより女として夫に見捨てられないように必死で、精一杯母を守ろうとする私を平気で虐待するような母親でした。
それでも愛情深い幼い私は自分の性格を歪めながら母を愛し、どこが前かもわからない真っ暗闇のトンネルのような人生を苦しみ模索しながら生き、30歳を過ぎてからは母を背負うのを辞めて色々やらかしながらも、ここ数年でやっとトンネルの外の光の世界に抜け出せたところです。
ここ10年くらいの母は、子ども達に辛い思いをさせたことを悔やみ、不器用ながらも大切にしようと関わり続けてくれてはいます。
母の尊敬できるところは、幼い頃からほぼ毎日欠かさずご飯を作ってくれ、仕事も家事も一人で頑張り抜いたところです。
ですが、自分の力不足を棚にあげて、円満な家庭を築けなかったことを全て二番目の父のせいにし、被害者面で生きる母を基本的には見下しています。
そのため、母と一緒にいても、家族としてと言うよりは、都合の良いお世話係くらいの認識で、大切に接するのが難しいです。
それ故、本当にくだらないことですぐに親子喧嘩が勃発してしまいます。
少し前までは、なんでこんなに母にだけ残酷になるんだろう?と、事後に悲しくなることもありましたが、最近は悲しむこともなくなりました。
ただ、母とこのままのでは自分の新しい大切な家庭に悪影響が出てしまうのではという危機感があります。

大切な夫やこれから生まれてくる可愛い子どものためにも、どうしたら円満な親子関係が築けるようになるでしょうか???

文字数少なくしようと頑張りましたが、伝えたいことが多くて長文になってしまいました(汗
ブログに載せる上で省略していただいて構いませんので、採用してもらえたら大変ありがたいです。
どうぞよろしくお願いします!
(Mさん)

まずはおめでとうございますー!!

そして、なるほど「30代のアラフォー」という表現もあるのね?とまたひとつ知識を仕入れた筆者でございます。

母と同居することになったのはなぜなんでしょう?
経済的な面?
子育てのため?

里帰り出産みたいな一時的なものじゃなくて引っ越しってことですよね?

まあ、何らかの事情があると思われるのですけど、そもそも「母になると母との関係を見つめなおさざるを得なくなる」というお決まりの流れがあるのですが、もともといろいろあった母と同居ってことになれば、ますます考えさせられますよねー。

幼少期に虐待があり、自分よりも夫を優先するような母と接していれば、そりゃあ、恨みつらみ憎しみ怒りも満載されるでしょうし、当然ながら「癒着」という心理状態も想定せざるを得ないものです。

ってことは「まあ、そりゃ些細なことで喧嘩も勃発しますわなあ」と思うわけです。

そして、じゃあ、その母とがっつり向き合いましょうか!という話になるわけですけれど、現在、ご懐妊中ということであれば、ちょっと強度は調整せねばなりません。

かといって、出産後にやろうかと思ってもその時点でもう同居されてるわけですし、そもそも絶賛子育て中ともなれば、母と向き合う時間なんてなかなか取れないでしょう。

ということで、たいへん難しい案件ということで、10秒ほど天井を見上げることにします。

感情ってお腹の赤ちゃんにも多大なる影響を及ぼすものですので、あまり強い怒りなり恨みなりを抱えること、悲しみや寂しさを強く感じることなどは避けたいものです。

母と同居になることでイライラしたり、不安になったりすることは胎教にもあまりよろしくないので、できれば出産までは笑顔になれるよう過ごしたいものです。

>それでも愛情深い幼い私は自分の性格を歪めながら母を愛し、どこが前かもわからない真っ暗闇のトンネルのような人生を苦しみ模索しながら生き、30歳を過ぎてからは母を背負うのを辞めて色々やらかしながらも、ここ数年でやっとトンネルの外の光の世界に抜け出せたところです。

たしかにめちゃくちゃ愛情深い娘でいらっしゃいますから、まずは改めて自分の愛の強さに誇りを持っていただきたいものです。

そして、30過ぎまで母を背負って生きてきたにもかかわらず、それをきちっと下ろすことができたことはほんとうに素晴らしいことですので、この成功体験もまた自信に変えていただきたいと思うのです。

しかし、その一方で、背負ってきた母を下ろしてしまえば楽になると同時に積年の恨みつらみも出やすくなるものです。

まあ、出てきてしまったものはしゃあないってことで、ひたすら排便することが望ましいものですよね。

ってことで、私がよく個人セッションなどで使う方法をひとつお伝えしたいと思います。

「自分の感情を息に乗せて思い切り吐き出す」というものです。

言葉にする必要もなく、話す必要もなく、ただただ、その感情を思い切り吐くんです。

「5メートル先にある壁に息をぶつける感じで腹ん中の思いを全部吐き出してください」という感じでやるものです。

これ、呼吸法にもなりますし、案外、運動にもなりますので、これならば妊婦さんでも大丈夫かな?と思うのですが、体調を気にしながらトライしてみてください。

妊娠中じゃない皆さんがやる場合は、ただ息を吐きだすだけでなく、そこに「声」を乗せることもお勧めします。

あー、とか、あ”ーーとか、うぉー!!!とか、やっぱ最後は「あ」か「お」で終わるようにしたほうがより息は吐きだせるのですが、言語化する必要はなく、ただ出てきた感情を吐き出すんです。

また、妊婦じゃない皆様におかれましては、そこで声を発するだけでなく、地団太を踏むのもお勧めですし、息を吐き出す際も、全身の力を使うのが望ましいです。

ただ、これらの方法は近所迷惑にならない程度にやるのが良いのでご自宅だと難しいかもしれません。

そういう場合は枕やクッションを顔に当てれば済むことですし、マットの上で地団太を踏むことで案外インナーマッスルも鍛えられるかもしれません。

さて、

>少し前までは、なんでこんなに母にだけ残酷になるんだろう?と、事後に悲しくなることもありましたが、最近は悲しむこともなくなりました。

という話なのですが、まあ、そりゃ、癒着もしてるし、恨みつらみもたまってるしね、ということだろうと思います。

「ほんとうは愛してあげたい人なのに、その人を愛せない悔しさ」みたいなものがMさんの中にはあるんじゃないかと思うのです。

愛情が深いゆえに、また、罪悪感も強くなります。
罪悪感が強くなれば、愛したい気持ちを引っ込め、壁を作り、愛せないような状態を作ります。
そして罪悪感はまたそこで増えていくので悪循環を招きます。

だからここはひとつ「あたしは母を愛したかった。幸せにしたかった。笑顔にしたかった。」という素直な思いに着目しましょう。

この「 」内の言葉をただつぶやくだけで良いです。
1回といわず、何度も何度も淡々と声に出して言ってみてください。

もし、苦しくなってきたらそれが罪悪感だなと解釈いただいて、次にはこんな風にアファメーションします。

「あたしは娘としてベストを尽くしました。あたしの罪はすべて許されています。」

これまた淡々と声に出して言うだけでよいです。

さて、妊婦さん専用のセッションというわけではないのですが、せっかくなのでお腹に来てくれた赤ちゃんにも手伝ってもらってこの問題と向き合ってみましょう。

経産婦さんもその当時の記憶が生々しくあると思いますので一緒にやってみてもいいと思います。

また、いずれ出産したい気持ちをお持ちの方も一緒にやってみると「引き寄せ」になるかもしれませんし、出産する予定は特にない方は、最初のセッションを飛ばして次から取り組んでいただいてもかまいません。

「許し」のひとつのプロセスを紹介したいと思います。

お腹をなでながらこんなことを思ってみます。

「この子はなぜあたしを選んでくれたのだろう?」
「あたしのように、あたしを助けに来てくれたのかしら?」
「どんな思いであたしのお腹に来てくれたんだろう?」
「今、この子はお腹の中で何を感じているのだろう?」

そこで「ママ?」と呼ぶ声を想像してみてください。

もし、その子が自分に伝えたいことがあるとしたら何だろう?って想像してみてください。

「大好き」という声が聞こえるかもしれないし、「あたし(ぼく)がいるから大丈夫!」という声がするかもしれないし、「まあ、なんとかなるんちゃう?」と気楽な思いがやってくるかもしれません。

何も聞こえなくてもかまわないので、ただお腹をなでながら、その子とつながっていることを感じてみてください。

そして、そのとき湧き上がってくる思いをただ味わってみてください。

これは心が深い平安に包まれるまで続けましょう。

その平安が訪れたら、その穏やかな気持ちの中で「母」を思い出します。

30何年か前、自分が母のお腹の中にやってきたわけですが、そのときの自分はいったい何を願い、何を目的に、何を母に伝えにやってきたのでしょう?

もし、夫婦喧嘩が絶えず、機能不全家庭になることを承知の上で、そこにやってきたとするならば、どのような覚悟を持っていたのでしょう?

そのときのMさんは母の孤独を癒したかったのでしょうか?
母に平和をもたらしたかったのでしょうか?
それとも母を笑わせ、楽しませたかったのでしょうか?

どんなミッションを持ってそこにやってきたのでしょう?

これを想像している間に気持ちが揺れ動くこともあると思いますが、それはそれで構いません。

そこから生まれて今日に至るまで、そのミッションを果たすために自分がしてきたことを思い出してみてください。

どれくらい強い思いをもって母を愛してきたのか?

その母を思う「愛」ともう一度つながります。

ここでは怒りや不安、罪悪感など愛とつながることを阻む感情が邪魔をしてくるかもしれませんが、そこは意志の力で母に向けた内なる愛に注目していきます。

どれほど愛情深い娘だったのか?を改めて深く感じるのです。

ここでは母からの愛はあまり重要ではありません。
自分が母に向けた愛のほうに着目するのです。

そこで母に対してネガティブな感情が出てきたとしても、それは無視してください。

ただただ母への愛のほうに意識を向け続けてください。

そうすると母からの愛も受け取れるようになるのですが、もうひとつ、こういう見方ができるようになります。

「母が母であったおかげで得られたもの」

問題に目を向ければそりゃあ山ほど出てくると思いますが、逆に、その問題の大きさと恩恵の量は比例するわけですから、今日はその恩恵に目を向けるんです。

母が母であったからこそ、自分はこういう風になれた。こういう大人になれた。こういう女でいられる。

これを受け取るのです。

自分のことがさらに誇らしくなるくらい、そして、母のことを「まあ、許したってもええか」と思えるくらいまで、受け取り続けます。

そうすると「まあ、むかつくこともあるばばぁだけど、まあ、しょうがねえか」という悟りにも似た気持ちがやってくるでしょう。

もちろんこのセッションを1回やってここまでたどり着ける方もいらっしゃると思うのですが、ふつうは何回も繰り返してようやくふと「ま、もうええわ」という気持ちになるものです。

これが「許し」のプロセスとなります。

くれぐれも体調に気を付けて実践してみてください。

この「まあ、しゃあないか」的な気持ちになると、「母が幼い子供のように見えた」とか「母の苦しみが痛いほどわかるようになった」とか「母もほんとうに大変だったんだな」という風に思えるようになります。

そうなればもう喧嘩なんて起こらない!ってわけでもないのですが(苦笑)、その規模と修復期間はだいぶ小さくなります。

ただ少なくとも自己否定や自分に対するイライラはだいぶ解消されるかと思います。

同居が始まるまでの間、ふと思いついたときに繰り返しやってみてくださいませ。

ちなみにこのセッションをすると実際に胎動を感じられることも多いので、子どもと一緒に取り組んでる感がして、それも良い経験になると思います。

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