心の中では嫌だなと思いながらも辞めることができません。



なんにせよ、自分の気持ち(本音)を押し殺して周りに合わせたり、相手が望むようにしちゃったり、人目を気にして我慢しちゃったりすることってありますよね。
そうするとやっぱり苦しいし、やがて心身にダメージが出て来ちゃいますから、やはりここは「自分軸」を確立することを目指していきましょう。
そのステップをご紹介したいと思います。

私はとても我慢強く、人間関係も、仕事も、他のことも、心の中では嫌だなと思いながらも、辞めることができないのが悩みです。

現在、派遣社員として、事務の仕事をしています。3か月ごとの契約更新です。5月からメーカーで働いているのですが、仕事が単調でつまらなさすぎて、本当は更新したくなかったのですが、次の更新をしてしまいました。秋まで、このつまらない仕事を続けるのかと思うと、つらくてたまりません。

社員から仕事を教えてもらって、たった3か月で辞めてしまうのは申し訳ないと思い、穏便に更新してしまったのです。
本当は辞めたかったのです。

いつもこんな感じで小さい頃から生きてきました。

もっと自由に生きていきたいです。嫌なら辞める、私にはどうしてそれができないのでしょうか。根本先生、アドバイスをよろしくお願い致します。
(Mさん)

で、シンプルかつあるあるなネタをありがとうございますー!

イヤなことに素直にNo!と言える人って日本人では少ないかもしれません。
和を大切にするし、平和主義だし、場の空気を読むし、相手の気持ちを考えたり、人からどう思われるかを考えたりしてしまいますからね。

「Yesって言った方がいいんだろうなあ」と何となく思ってその気はないのにYesと言ってしまってあとからしんどい思いをするってのは各方面で起きてる問題だと思います。
みなさんも少なからず体験があるかと思います。

心中では嫌だと思いながら辞められない、断れないのはなぜか?と言えば、やっぱりいい人でいたい、嫌われたくない、相手を不快な思いにさせたくない、という思いが強いからだろうと思います。

ということは基本的に心優しいんです。
それは多くのケースで当てはまりますが、長所が短所になっちまうって好例だと思います。

この問題って私は「習慣」だと思ってるんです。
しかも、幼少期からひたすら続く「習慣」です。

Noと言えないとか相手に合わせちゃうとか嫌だけど我慢してやっちゃうというのは、ウンコはちゃんとトイレでする、とか、ウンコをしたらお尻を拭く、とか、ウンコを漏らしたらパンツを変える、と同じくらいの習慣になってしまってるってことです。

は?そんなの当たり前じゃん!ウンコしたのに拭かないなんて気持ち悪いじゃん!と思われるかもしれませんけど、これらすべて赤ちゃんのときにはできなかったことですよね。

その後、親や周りの人からの躾により、皆さんも今では何の疑いも持たずにトイレに行き、ケツを拭き、パンツを履き替えてると思いますが、それと同じように人に気を使ったり、Noと言えなかったり、場の空気に合わせちゃったりしてると思ってください。

だから、辞めたいのに辞められなくてしんどいという気持ちも、満員電車の中でウンコがしたくなったときと同じ気分になるんですよね。ひたすら我慢し、周りの人に悟られないようにするでしょ?遠慮なくそこで漏らしちゃうってことはしないでしょ?

そう、Mさん始め、多くのみなさまが感じられている「辞めたいのに辞められず我慢して続ける」というのは要するにウンコ問題と全く同じ視線で議論ができるというわけです。

・・・・え?なんか違うって?え?

でも、「習慣」を変えるのって難しいじゃないですか。

仮に超高性能なウォシュレットシステムができて洗浄から乾燥まで完璧にこなし、「これでもうウンコしたときもお尻を拭かなくてもいいです!」なんて言われてもなんか気持ち悪くなると思いません?とりあえず一回くらいは拭いてからパンツ履きたいと思いません?

「辞めたいけど辞められない」に限らず「ほんとうは○○したいんだけどできない」という習慣もそれを辞めること自体が気持ち悪いんです。

だから、自分のこのパターンはクセになってんだなー、子どもの頃から身に付いた習慣になってんだなー、ということをまずは把握する必要があるのです。

小学生の頃、みんなはAがいいって意見なのに、自分はBが良くて、それで「あたしはBがいい!」と叫んじゃったんです。

そのとき周りの人は一斉に自分の方を振り向き、ある人は怒ったような顔をして、ある人は無表情に、ある人は悲しそうに「えー、なんでBなんだよー。Aの方がいいだろ?」と言います。

その視線はとても痛いもので、「Bがいいというお前は間違ってる!おかしい!」という主張に溢れたものです。

そこでもまだBを主張するならばさらに攻撃されるんです。
そして、「じゃあ、お前ひとりでBをやれよ」みたいなことになり、とても孤独な思いをさせられます。

そして「あたしもAがいい」ってぼそっと言い、周りの人は「だったら始めからAにしとけよ」とか暴言吐かれるわけです。

そこで辛い思いをしたり、孤独になるのが嫌だったりしたら、次からは自分の意見は言わなくなり、持たなくなり、周りの合わせるのが癖になります。

いわゆる「自分の意志を持たない」「無思考状態」になるんですね。

そして、周りから攻撃されないように、浮かないように、嫌われないようにすることが優先されるようになり、大人になっても自分の思いを我慢することが習慣になっていくのです。

※ちなみにこのAを「マスクをする」とか「ワクチンを打つ」という言葉に置き換えると日本人の大人の中でも現在進行形で起きてることがよく分かると思います。

だから、Mさんがつらい思いを我慢して仕事を続けるのも幼少期から脈々と続いている習慣が原因と思っていいでしょう。

辞めたいと思っても「3か月ですぐ辞めちゃうなんて」と考えて辞められず、つまんない仕事を我慢しながらし続けるのは別に今に始まったことじゃないってことです。

例えば、恋愛でもさほど好きじゃない人から告白されて断るのが申し訳なかったりして付き合っちゃうってケースだってたくさんあります。

そのとき賢い人ほど「付き合ったら印象が変わるかも」「一緒にいたら好きになれるかも」などと期待してみるのですけれど、まあ、そういう風になることはめったにないんですよね。

それで「ああ、なんてあたしはバカなんだろー」とかは思うんですけど、やっぱいい人は辞められないんです。

だから、各方面においてこの素直な気持ちを我慢して流されるという経験をされてるんじゃないかと思います。

そして、そこで自己嫌悪して自己攻撃して凹むところまでがワンセットですね!笑

まあ、結局のところ「自分軸」と「自己肯定感」という話になるわけです。

人にどう思われるか?とかたった3か月で辞めるのは申し訳ないと思うのは、自分よりも他人を優先したあり方ですから「他人軸」ということです。

自分を大切にしないまま他人を大切にしようとするものです。

「あたしが我慢すれば丸く収まる」みたいな思いがいつもあるのかもしれません。

また、自己肯定感が低い状態だと自分の気持ちを認めることができませんし、それを表現することに抵抗を覚えるわけです。

だから、ついつい流されちゃったり、何かと我慢することが癖になったりしてしまい、しんどいんだけど、つらいんだけど、でも、自分にはどうすることもできないみたいな気分になっちゃうのです。

「穏便に済ます」という我慢をずっとされてきたんじゃないでしょうか。

ということで、こういう場合は「自分軸を確立して自己肯定感をあげる」という王道路線を進むのがまずはおススメですし、ひとりではなかなか難しいので一定期間カウンセリングなどを利用してサポートしてもらったりするのが大事だと思います。

ということで宣伝タイム!!!

<自分軸>
◎ワークショップ「自分軸とは何?なぜ自分軸が大切なのか?どうしたら自分軸が確立できるのか?」
 大阪・西梅田:2023/7/23(日)14:00-16:30
 オンライン:2023/7/29(土)19:30-22:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/49488

*文庫版『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』 (だいわ文庫)

*新書版『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(フォレスト出版)

<自己肯定感>
セミナー動画「自己肯定感をあげる3daysプログラム」

セミナー動画「自己嫌悪克服トレーニング~自己攻撃パターンからの脱出~」

自己肯定感アップカウンセラー資格取得講座(キャリアカレッジ)

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)

自己肯定感を高める100の法則 ありのままの自分をすきになる最もシンプルな方法

「マンガでやさしくわかる敏感すぎるあなたがラクになる方法」(日本能率協会マネジメントセンター)

「ムック本「書くだけで「自己肯定感」が高まるワークブック」」(宝島社)

ムック本「自己肯定感を高めるお得技ベストセレクション」(晋遊舎)

「習慣」を変えるためには「習慣」を新たに作ることが分かりやすいので、日々何らかの取り組みをしながらそれを習慣化させることがいいでしょう。

で、いきなり対人関係において自分軸で振舞おうとしても難易度が高いですから、まずは「自分ひとりでできること」から始めていくのがいいと思います。

スタンダードなものとしては「今、あたしは何が飲みたい?あたしのお腹はどんなメシを求めてるんだ?今、あたしを満たしてくれるスイーツは何なのだ?」という風に自分に問いかけをし、「ビール、牛丼、モンブラン」という回答が返ってきたらそれに素直に従うってことです。

そこで「また飲むの?」「太るよ」「カロリー高いよ」みたいに思考が働くと思いますけど、とりあえずそれを無視するところから始めます。

これが第一段階。

つまり、「対自分」に対して自分軸を確立していくということです。

そして、それができるようになってきたらもうちょっと深めていきます。

「それ、本当に欲しいもの?今、あたしが求めてるものはそれなの?」と改めて自分に問うわけです。

そうするとまたここで葛藤が出てくるわけですね!

「ラーメン食いたい」と思ったとき、第一段階はそれをとにかく実践します。

でも、そうすると「確かに小腹が空いてるけど夜中にラーメン食ったら太るよなあ」とか「ラーメン屋に行くのめんどくせーなー」とか「家にあるカップ麺は飽きてるしなあ」とかマイナスな思いが動くと思います。

さらに食った後も「なんか胃がもたれとる。やはり年を取ったのぉ」と後悔したり、「なんか腹いっぱいになって眠たくなってきたー。シャワー浴びんのめんどくせー」とか思ったりするわけです。

そのマイナスな思いの中には「思考的なモノ」もあれば「感情的なモノ」もありまして、さらに「本音」なのか「本音を装った偽物」なのかもあるのですが、まあ、この段階ではそこまでは考えません。

もちろん「よかった!美味しかった!」というポジティブな思いだって当然あるでしょう。

そこで、第二段階ではそうした心の声を聴くことをやっていくわけです。

「本音は何なんだい?ここでラーメンを食うことがあたしの幸せなのかい?ほんとに求めてるものはラーメンなのか?ほんまはかつ丼が食いたいんじゃねえのか?」みたいな感じで対話をしていきます。

ここで、あまりに長く葛藤してしまうと時間はどんどん過ぎていきますし、寝る時間も遅くなりますし、明日朝起きるのがまたしんどくなりますよね。

そんな雑念を受け止めながら「さて、あたしは本当にラーメンが食いたいのか?」と心に聞き続けるわけです。

そうしてできるだけ自分の本音を探っていきます。

始めのうちはここで大変苦労されると思います。
ラーメン食うかどうかを考えているうちに時計の針がてっぺんを超えちゃったり、気が付けば寝ちまってて朝になってたりすることもあるかもしれません。

でも、大事なのは「本音を問う」ということ。

で、「やっぱラーメン食おう」となったらおもむろにお湯を沸かせばいいですし、「いや、やめておこう」と思ったらとりあえず風呂を溜めに行くのがいいでしょう。

・・・という風に「あたしは何が欲しい?」からの「それは本音なんか?」という問いかけをして「どうするか?」を決めて行動するのが第二段階というわけです。

思考と感情が凌ぎ合う場になるわけですけれど、本音って非常にシンプルです。自分の感情もまたシンプルです。

ややこしくて考え込んでしまうのは思考が動いているからで、だからはじめは苦労するんですよね。

でも、そういうトレーニングを重ねていくとだんだん本音に気付けるようになります。

つまり、第二段階のゴールは「自分の本音に従う」ということです。

この辺までやってくると対人関係にも少なからぬ変化が表れているものです。

自分に対して本音が分かるようになると自分に対する自分軸が確立されていきますから、それがつい他人にも出ちゃうからです。

そうして次なるステップは「対人関係において本音で生きる」ということになります。

ここは「周りの人はAがいいと言っている。けど、自分はBがいいと思ってる」という状況に際し、果たして自分はどちらを選ぶのか?というのは実は自由です。

Aになびいてもいいし、Bを貫いてもいいんです。

大事なのはそれが自分が納得しているか?です。

「Bがいいんだけどまあ、ここは周りの顔を立ててAにしよう」でもいいし、「いやー、ここはBなんだよねー。だから申し訳ないけど自分はBで行かせてもらうよ」でもいいし、どっちも正解です。

つまり「自分で決める」ということですね。

こうして自分軸を確立していくとだんだんMさんもその仕事を辞める決断ができるかもしれないし、逆に納得した上で続けることができるようになるかもしれません。

ただ、Mさんの問題を解決していこうと思ったら、そこでBを選んでも大丈夫!という自己信頼を持つことが大事でして、ここは自己肯定感をあげていくプロセスとなります。

とりあえず「自分軸」を意識して行けるよう、まずは取り組んでみてはいかがでしょうか?

◎ワークショップ「自分軸とは何?なぜ自分軸が大切なのか?どうしたら自分軸が確立できるのか?」
 大阪・西梅田:2023/7/23(日)14:00-16:30
 オンライン:2023/7/29(土)19:30-22:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/49488

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