本当に自分がしたいことの見極め方~そもそも「自分」とは?「したい」とは?どのレベルでのお話なのでしょう?~



ほんとうの自分を知る、とか、自分がしたいことをしよう、とかよく言ってる筆者ですけれど、実は「ほんとうの自分」とか「したいこと」というのは様々なレベルで言えることでして、一概にコレ!とは言えないんです。
かなり心理学的な難しい話も出てくるかもしれませんが、参考にしてもらえたら嬉しいです。

“本当に自分がしたい事の見極め方のついて“の相談です。

はじめまして。
ではなく、以前根本先生のカウンセリングを受けた事がある、30代女性です。(10年以上前です!本当ににありがとうございました。)
現在は先生のブログや本を楽しく拝見させて頂いています。

相談です。

私は学生の頃から船で世界一周をしたいという夢があり、お金を貯めてきました。
社会人になり、お金が貯まったので、今まで二度、申し込みました。

1度目は、転職を機に。しかしIS問題で治安が悪くキャンセル。
2度目は、彼(お義父さんも)に結婚式を早めたいと言われキャンセル。
資格職で復職しやすいため、またいつでも行ける、という気持ちでいました。

折をみて行きたいな、と思っていましたが、彼が子供を強く望んでいたため不妊治療開始→すぐ妊娠。(私は子供は欲しくなかったため不安でしたが、今はとても大事な存在で、彼に感謝しています。)
子供がいると難しいため、もう諦めるしかない。と思っていたところ、船に数年前保育園ができた事がわかり、子供と一緒に楽しめる!とさらにワクワク。船の事は旦那も知っていたので、妊娠中相談すると、行っていいよと言ってくれました。

幼稚園の関係で行くなら来年しかないので、今年に入り申し込みたいと相談したところ、反対。理由は親の事(旦那の実家で同居です)
食事、洗濯などの家事は私がしていますが、介護が必要というわけではありません。私も気がかりではありますが、それを理由に止める、というのはなんか違う、、と思ってしまいます。
(それだけが理由ではないのかもしれませんが)

そしてあんなに行きたかったのに、反対されてから本当に行きたいか分からなくなりました。
過去の気持ちに囚われているだけなのか、それとも、諦め上手になったからなのか、分かりません。
(どんな事も良い面悪い面があるので、余程の事以外は旦那の意見に合わせてもいいや、と思っています。)
船の事以外も、同じように悩み、結局止める事も多いです。
ただ、育児の合間など、自分だけで完結できる事はすぐに行動に移すタイプです。

良く言えば、どちらを選んでも、その中でいい事を見つけるのが得意になったのかなと思いますが、これは機会を逃すもったいない考え方なのでしょうか?
また、迷っている時は、どのような基準でやった方が良いと言えるのでしょうか?

行っても行かなくても、私はこれで良かった、と思うと思います。

文章を書くのがとても苦手なので、分かりにくくてすみません。
ブログのネタにして頂けると幸いです。
(Sさん)

こういうお話には色々と言いたいことがいっぱいあって頭の中が混乱してしまうほどなのですよね。あとで「あああっ!忘れてたっ!」と思い出して、こっそり書き足したりするものですな。笑

さて、Sさんのお話を流れで見れば「世界一周旅行は“する必要がなかった”んだろうなあ」という風に読み解くのが私です。

とはいえ、まだ先がありますから「今までは」ということになるんですけどね。

必要があれば何度もチャンスもやってきますし、
必要であればそのチャンスをいつか捕まえられます。

それが何らかの事情で行けなくなるのであれば、「ああ、そういうことなんだろうねえ」という風に見るんですね。

必要なものってのはそれくらい確実に手元にやってくるわけです。

だから、もし結婚する必要があるのであれば・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ということなんですよ!みなさん!(あ、その怒りは抑えて、抑えて。)

私たちの「意志」ってのはとても大切なものですし、必要なものですけれど、「心」という視点から見るとけっこう弱っちぃものでして、意志の力だけで何とかなることって少ないのですな。

だから、意志の力を徐々に潜在意識に染み込ませていく作用がとても大切でして、そうして、いわゆる「心から望む」という状態を作り出していくことが現実化のポイントになるものです。

そういうわけでやりたいことがあってもそれを潜在意識に届けていくと「忘れた頃にやってくる」という状態になるんですね。

だから、あくまで“今時点”の話になりますけれど、Sさんにとっての世界一周旅行は「やりたいことには違いないんだけど、絶対やんなきゃいけないことではなかったんだろうね」という風に解釈するわけです。

ただ、繰り返しになりますが、“今時点”ですので、子どもが手を離れてきたら、とかになったら話は変わるかもしれません。

「自分が本当にしたいこと」という言葉が世の中を跋扈しておりますけれど、その意味は実に深いものです。

私も安易に使ってしまうことが多いのですけれど、まず「したい」と思う気持ちはどこから出てきてるのか?というところがポイントなんですね。

意識(思考)レベルだけではたいへん心許なくて、なかなか実現は難しくなります。

潜在意識でも浅いところから発せられたものは、それより深いところに「えー、やだ」という思いがあるかもしれず、実現可能性は低くなります。

潜在意識も徐々に深まってくると、それが「本音」「本心」である可能性が高くなりますから、「本当にしたいこと」がその名の通り「本音で、本心で、本気で、したいこと」という意味になりまして、そうすると実現可能性は高くなっていきます。

この辺も「はい、ここまでが浅いところで、そこから先は深いところね!」という線引きがされているならいいんですけど、そういうわけじゃないのでややこしいですよね。

さらに、厳密に言うと「自分が」という「自分」ってどの自分??という哲学的命題が出てくるものです。

先ほどの話の流れで言えば、思考(顕在意識)、潜在意識の浅いところ、より深いところに「3人の自分」がいると思っていいくらいでして、それぞれの意見がズレた場合、パワーバランスにより、深いところの自分の意見が採用されることとなります。

つまり、思考の自分が思っていることは実現確率が低く、潜在意識の浅いところの自分がやりたいことは実現確率は上がりますが現実化しないことも多く、さらに深いところにいる自分が望むことは実現確率がぐーんと上がるというわけです。

ところが、深いところの「自分」というのはなかなか認知しづらいものですから、ふだんから自分の心と向き合い、心と対話する習慣を持ってないとなかなか気付きにくいものです。

だから、そうした心の深いところを知るためには「外側に映し出されている現象」に目を向けると良いですし、「自分がどう行動するか?」というところを見ると分かるものです。

それで「世界一周旅行がしたいと思ってきたんだけど、ここまでの流れを見ると、潜在意識の深いところの自分はそれをあんまり望んでなかったみたいだね」という言い方ができるわけですね。

なお、ここで言う「3人の自分」というのもあくまで便宜上のものでして、正確な表現を使えば、自分というのは無限に存在すると言ってもいいくらいです。

なので、この自分は「お菓子食べなよ」って言うし、あの自分は「アイスの方が美味しいよ」って言うし、その自分は「えー、太るで」と言うし、別の自分は「勝手にすれば?」と冷たいし、ある自分は「彼に会いたーい!」って言い出すし、どうしたらいいの!?と混乱することになるわけですね。

そう、私たちはみんな多重人格者なのですよ。

ちなみにこの辺の話はこの本にも書いているし、動画でもしゃべってるのでピンと来た方はチェックしてみるといいと思うよ。

『7日間で自分で決められる人になる』(サンマーク出版)
*セミナー動画:「決断力を身に着けて人生を変える~自分らしく、自分の人生を決めていく!~」

さて、ここまで扱ってきた「潜在意識」というのは言い換えると「個人的無意識」と呼ばれるものであり、基本的には「個人」に属するものです。

しかし、それよりさらに深い「無意識」という領域が心の中にはあり、ここでは「個人」というのはほぼ消滅していきます。

つまり「自分」というものがない世界なのですね。
それは「家系」「地域制」「国民性」「社風」みたいなものとも言えます。

そうすると「私が本当にしたいこと」という言葉自体が成り立たなくなりまして、この無意識の領域に達すると、かっこよく言えば「私に与えられた使命」とか「私が生まれてきた目的」になり、ひねくれた言い方をすれば「自分の意志とは関係なくやらされていること」などとも言えます。

そして、私たちの人生はこの無意識に支配されるところが非常に大きいものなのです。

だから、このレベルの話をしていくときは意外なことに「受身言葉」になるものです。

「それが自分自身に与えられた使命なのだから、それを粛々と実践していくことしか我々にはできない。」

「私たちの使命、ヴィジョンは“呼ばれるもの(Calling)”と言われ、指し示されるものである。」

「流れに身を任せて生きるということは、目の前にやってきたものをただ受け入れていくことで、常に何者かを信頼して委ねることである。そこに自分の意志は一切関係ないものである。」

この「何者か」という部分を「神」と置き換えてもいいですし、「あっちの人」という風に見てもいいですし、「大いなる存在」と言ってる人もいますし、「サムシング・グレート」と表現する方もいます。

でも、私たちの人生って自分の意志が反映されてきた部分って意外と少ないと思いません?

「不思議なご縁で巡り合った」
「なぜか分からないけどここにいる」
「たまたま偶然が重なってこうなった」
「何かに導かれるようにここに来た」

それくらい私たちは無意識の影響を受けて生きているのです。

こうしたレベルを扱って、無意識や潜在意識の深いところのパターンを変えようと思うと1対1ではなかなか難しく、私の中心軸にある「リトリートセミナー」の2日目くらいになってようやく扱えるようになる感じです。(もちろん、それが私ですので、他の方はいきなり無意識を触れる方もいらっしゃるかと思います。)

あ、ちなみに9月のリトリートセミナー、申込ができるようになっていますので、正式な告知はまだですが行こうと思ってる方、そして、呼ばれてると思った方はぜひともエントリーしといてくださいませ

そういう風に見てくると「本当に私がしたいこと」というのは様々なレベルで言えることが分かってきます。

だから、「本当に結婚したいの!今世で絶対に結婚するの!ね、分かった?ニヤニヤしない!来世とか言わない!あたしは必ず結婚するの!」と言いながらものらりくらりと逃げまくっていたり、確率の低いところにBETしたり、「え?そこ?なんで?」と思われるような人を選んだりしてるのなら、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、まあ、そういうことだと思ってもいいですよ。みなさん!笑

なので、手っ取り早く自分の本心を知りたければ「自分の周りと自分の行動」を見てみるといいのです。

自分の周りには自分のマインドが投影されていますし、行動は私たちの無意識によってなされます。

「結婚したいとか言いながらも全然婚活とかする気になれないし、アプリ開いても気が滅入るだけなんですよね。結婚したいと本気で思ってるつもりなんだけど、そういう風にしてるってことは今はまだしたくないのかなあ。ヤバいんだけどなあ。」

「最近仲のいい仲間がカウンセラーとして売れ出してきて、これ一本で食べて行けるようになってきているってことは、そういう流れが来てるってことなんだよね。だから、それにただ乗っていけばいいんだよね。」

とはいえ、こうした無意識や潜在意識の深いところからくるメッセージってけっこう「弱い」んです。基地局から離れてると電波が弱いってのと同じで。

そうすると「周りの人たちが最近活躍してきていい流れが来てる!」と思っても、比較と競争の罠により嫉妬したり、劣等感を覚えたり、自分を責めたりすると、流れに逆行するようなことをしちゃいますし、そもそも「売れるのが怖い!」と思ってたら、むしろその流れから逃げちゃったりするわけですね。

だから、カウンセラーってのは「感情を癒しましょう」とか「思考を変えましょう」という提案をすることが多くなるわけです。

さて、Sさんの話に戻ります。

>良く言えば、どちらを選んでも、その中でいい事を見つけるのが得意になったのかなと思いますが、これは機会を逃すもったいない考え方なのでしょうか?

器用な方なんだろうと思います。
つまり、女性性が豊かで柔軟性・適応能力がとても高いんだと思います。

だから、与えられた環境の中で幸せを見つけることに長けているので、とても素晴らしい才能ですし、どんな環境でも幸せになれると思います。

そして、それが自然に備わっている才能ならば、先ほどの話で言えば潜在意識の深いところの自分がそういう生き方を推奨してるってことになりますから、それで何ら問題はありません。

「また世界一周旅行に行きたくなったら行けばいいや」と思っておくといいでしょう。

一方、そうした順応性がネガティブな要因から出来上がっている可能性もあるんですよね。

両親がコントローラーで、両親が望むように躾けられてきたような場合、元々備わってきた才能というよりも、後天的に処世術的に必要だから身に着けた能力と言えるんですね。

そうすると「その中でいい事を見つける」としても、あんまり幸福度が高まらないですし、相手への不満が徐々に溜まってしまうようになります。

だから、この辺は一概には言えないところなのですよね。

>また、迷っている時は、どのような基準でやった方が良いと言えるのでしょうか?

先ほど紹介した本や動画の中で私は「自分らしい決め方を知っておこう」という提案をしています。

「決め方」にも個性があるんです。

だから、「迷ったときはSさんらしい基準でやったらいいと思いますよ!」というあいまいな回答をされると思います。笑

もし、自分の無意識に答えを聞こうと思えば、コインを投げたらいいと思います。
「表だったらA、裏だったらB」という風に。

最近はスマホでもルーレットがあって、迷ったときに無意識の声を教えてくれるので、私も活用しています。(個人セッションの抽選も最近はこちらに変えました。)

自分の意志を取り除いて、天の声に任せるならば、こういうやり方がお勧めです。

でも、人によっては「理屈を突き詰めて決めるのが好き」という人もいれば、「人に聞いてその通りに従うのがいい」という人もいれば、「直感で選ぶのが好き」という人もいるものです。

私はルーレットを回す以外には「感覚的に決める」ということをやっていて、やっぱり自分の意志は横に置くんですけれど、そうした方が「自然な選択」ができるような気がしています。

ということで、どういう基準でやるかどうかを決めること自体がSさんの個性が出るところですから、まずはそれを考えてみるのもアリかと思います。

・・・ということでちょっと難解に思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、自分に置き換えて捉えてみられると「決める」「選ぶ」ということに抵抗がなくなると思いますし、自分のことがもっと知れると思います!

◎ライフワーク・グループコンサル~これからあなたは自分の才能を活かしてどう生きるべきなのか?~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/45894

●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)
また、感想を送ってくださったり、SNSで感想をつぶやいてくださったりすると根本がめっちゃ喜びます!

問い合わせフォームから「根本裕幸へのリクエスト(ネタ提供)」をお選びください。

また、お弟子さんたちのオンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」でも随時ご相談を募集しています。


無料で読める根本のメールマガジン「予約の取れないカウンセラーが送る“毎日使えるココロの講座”」
より深く学びたい方のためのオンラインスクール「根本裕幸のメルマガ&動画で学ぶ、めっちゃ使えるココロの法則」


今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!

『(準備中)』


★Youtubeの公式チャンネルでも同じ内容を公開してます!(チャンネル登録よろしくお願いしますー!)

(準備中)


★voicy/youtubeで配信した話を文字起こしして公開してます!テキストで読みたい方はこちらからどうぞ!

 『(準備中)』

★自宅で、カフェで、移動中に、どこでも学べる根本の心理学。
根本の著作一覧
根本裕幸のサイン本屋さん
セミナーセミナー動画・DVD販売・音声配信サービス販売サイト

あわせて読みたい