個性を受け入れることは難しい~魅力や才能は忌み嫌われて封印し、隠してきたから今さらそれを受け入れろって言われても・・・~



才能と言えるレベルの個性って周りの人と違う部分だから「和」を重んじる環境では否定され、隠さざるを得ないものです。
つまり、それは魅力であり、活かすべきものなのに自分でもそれを嫌ってしまうんですね。
だから、なくしたいと思うようになるのですが、それだけの才能、なくなるわけもないんです。

中高生頃から異様な不安が付きまとっています。
特に勉強や仕事など、感情を切って結果を出さないと、道徳的に非難されるようなものについて顕著です。
勉強や仕事がそういうものだというのは私の主観ですが…

実は小学生の頃から元々そのケはあり、試験で正しく書けている漢字を、もっとちゃんと書かないと覚えているのにバツにされる気がする、と何度も消しては書き直して試験時間が足りなくなるのに、なぜかやめられない強迫的な部分がありました。

そんな意味の無い不安がどんどん表に出てきて、大学受験の時には、努力から逃げたかっただけなのかもしれないですが、「もし、頑張って勉強しても全問題、たまたま私が忘れているところや触れていないところだけが出たらどうしよう。」と謎の不安が襲ってきて、怖くて怖くて気が狂いそうでした。

仕事でもそういう面が顔を出して、常に異常に不安です。
私のせいで会社が営業停止になったらどうしよう、私のせいで取引先から切られたらどうしよう。
妄想に近いような強迫的な不安によくとらわれ、怖くて今やるべきことに手がつけられなくなって、困っています。
この異様な不安の正体は何なのでしょうか。
どうしたらなくなりますか?
(Mさん)

結論から申しますと「あきらめる」ということがお勧めなんですけどね。
ああ、自分ってそういう人間なんだよね、というあきらめ。
言い換えれば「受容」って言います。
自己肯定感と言ってもいいです。が、「こいつ、また自己肯定感のことしゃべってる」と思われるのがシャクなので「受容」って言ってみました。笑

で、その不安の正体なんですけれど、

>特に勉強や仕事など、感情を切って結果を出さないと、道徳的に非難されるようなものについて顕著です。

という風に感じるってことは、もしMさんが感情を切らずに結果を出さないでいると“道徳的に”非難されると思ってるんですよね?

この場合の“道徳的”というのはどういう意味なんでしょうか?

また、感情を切らないとどうなっちまうんでしょうか?

・・・というところから推測するにどうやらMさんは「自分は変態である」という自覚があるのかもしれません。

よく私のブログには地球人のふりをした宇宙人がやってきて「人間になりてぇ!」と訴えられているのですけれど、Mさんもやはりその類なのでしょうか?

>私のせいで会社が営業停止になったらどうしよう、私のせいで取引先から切られたらどうしよう。

という風に感じてるということは、事実はどうであれ、Mさんは自らの「力」を知っているということですね。

実力と言ってもいいし、影響力と言ってもいいですけれど。

だから、その力を封印しなければならないと密かに感じているわけです。

で、それを自意識過剰と見ることもできますし、そういう部分もあるのかもしれませんが、少なくとも「周りの人間たちと自分は違う存在」と感じていらっしゃることは間違いないようです。

でも、そういう風に「自分は周りの人とは違うみたいだ」と気づいていらっしゃる方はたくさんいまして、表向きはふつうの暮らしをしながら「実は・・・」という方はMさんの周りにもいらっしゃるかと思います。

そういう思いを持っていると、この和を重んじ、ときには同調圧力となる日本社会で生活していくにはちょっと大変でして、少しでも素を出そうものなら「Mちゃん、角が生えてるの?変なのー」とか「Mさん、もしかしてそれってしっぽ?」とか言われて笑われたり、バカにされたり、距離を置かれたり、村八分に遭ったりしてしまいますよね。

そうするとそんな皆さんは必死に角を隠し、しっぽをしまい込み、指が5本になるように起きるたびに確認し、何とか人間であろうと頑張るわけですね。

つまり「ちゃんとしてないと周りの人間たちとうまくやっていけない!」という怖れが非常に強いのかもしれません。

だから、それが強い不安の正体なんだろうと思います。

ある人は「本気を出したら地球を割っちまう」と自らのエネルギーを押さえて「おとなしい女の子」を演じます。

ある人は「素を出したら絶対浮いてしまう」と思って人目を気にしながら自分の振る舞いを調整します。

ある人は「ほんとの自分なんて誰も受け入れてくれないだろう」という絶望を覚えながら、できるだけ目立たないように生きてるんですけど、なぜかやっぱり目立ってしまったり。

でも、それって少なからず誰にでもあるものなんですよね。
誰もが「個性」というものを持っていて、その「個性」というのは他の人と違うから「個性」なのであって。

でも、その「個性」というのを時には親すらも受け入れられない/理解できないことがあって、まず、親から非難されます。

「そんなんじゃ周りの人とうまくやっていけないよ。直しなさい!」と。

それが独特の個性、エネルギッシュな個性、パワフルな個性であればあるほど、隠すのって大変じゃないですか。(直すことはできないので隠すことにするわけです)

だから、膨大なエネルギーを隠すことに費やして、残りのエネルギーでなんとか周りの人たちと同調しながらやっていこうと頑張るわけですね。とはいえ、元々のエネルギー量も半端ないので、それでもどうにかこうにか人間として生きていけるんですけど、でも、やっぱある意味無駄なエネルギーをそこに使っちゃってるんです。

そうすると「本気で人を好きになることができない」とか「何かにドハマりすることができない」とか「情熱を傾けて何かに夢中になるのが怖い」などの問題が生まれてくることもあります。

例えば、先日例によって「恋愛がうまくいかねーんだけどよ?」とご相談に来てくださった方もまた似たような傾向がありまして、「なんでなんやろねえ?」とあれこれ話をしていきました。

そうするともうカウンセリングも終わりという頃に「実は気になってることがありまして」と切り出されたのは「あたし、たぶん性欲がめちゃくちゃ強いんです。」との告白。

今までそういう話は一度も出ていませんでしたからちょっとびっくりしまして「え?そっち?」と思わず言ってしまいました。笑

性欲がたぶんすごく強い→そんな女は嫌われる→だからそんな素振りは見せてはいけない→だから女を出さない服を着る→けど男をそういう目で見てしまう→だから男を遠ざける

みたいな流れがきれいにできあがってたんですよね。

また、ある人は周りの人よりも明らかに感受性が豊かで、何も言わなくても人のことが分かってしまうことに幼稚園くらいから気付いていました。

相手の気持ちが勝手に分かってしまう(入ってくる)ので、それに合わせて生きるようになった結果、自己喪失していました。

さらに人が思ってることと言ってる(やってる)ことが違うので人間不信にもなり、母親がその典型だったので小さい頃から不信感が強く、それゆえ孤独に生きてきました。

そして、なるべく他の人のことを見ないように、感じないようにしてきたので、ひとりで過ごすことが多く、友達もできませんでした。

だから人間よりも動物の方が好きで、将来は動物病院の看護師さんになりたいと思った時期もあったそうです。

また、ある人は小さい頃から癇癪持ちと言われ、厳しい親からその部分を常にダメ出しされてきました。あちこちの病院に連れていかれたこともありました。

だから彼女は自分を隠すことに決め、常に自分の感情を殺して生活するのが当たり前になったので、周りからは「何を考えてるか分からない」「気味が悪い」と言われることも多かったようです。

他にすることもなかったので勉強することにしたらものすごく成績が良くなってしまい、超一流大学に入るわけですが、でも、何がしたいのかは分からず、とりあえず学生時代に資格を取ってそれを仕事にしました。

しかし、その封印された情熱がずっとくすぶっていて、時にアンダーグラウンドでそれを解消していましたが、ずっと生き辛さを感じていました。

Mさんも少なからずその傾向があると思うのですが、私はそういう方々には「まあ、それだけ特殊能力を持ってるんだからしょうがないよねぇ。それを受け入れられたら活かすこともできるんだけどねえ」とブツブツ言うことにしています。

そして、さらにこの問題をややこしくしているのが「長いこと封印してきたので、自分の中でその存在がめちゃくちゃデカくなりすぎている」ということと「それに関して非常に繊細になっていて、ちょっとしたことで反応しやすくなる」ということです。

前者について。
ずっと見ないようにしていたことってとんでもなく大きなものに感じられると思いません?

時期はズレますが、個人事業主の皆様は年明けくらいからけっこうブルーな気分になるんですよね。「ああ、確定申告しなきゃ」。

1年間、放置されてきたわけです。
やらなきゃな、やった方があとあと楽なんだよな、と思いながら領収書の束を見るたびに「また今度でいいか」と思う生活を1年やってきたわけです。

そうすると確定申告の作業がものすごくめんどくさく、大変で、難しいことのように感じられます。いったい何日かかるんだろう?と思うとお正月も楽しめないわけです。

ところがいざ「しょうがねえなあ。もう期限が迫っとるしなあ」と思って重たい腰を上げてやり始めると、たしかに大変なんだけど「思ってたよりはマシ」という経験をされる方も多いものです。

「意外と早く終わった」「今はシステムに入力するだけだからけっこう楽だった」みたいな感じ。

ただ、それが1年前のことじゃなくて数十年にもわたって見ないようにしてきたとするならば、どれだけ大変なことになっちゃってるかは想像に難くないと思います。

先ほどの「性欲が強いんです」という女子。
実際にどれくらい強いのかどうかは分からないんです。誰かに話したこともないし、比べるものもないし。
話してみれば「意外とそんなでもなかった」ということも多いのです。

でも、自分の中では「とんでもないもの」になってしまってますし、長年そう思って隠してきたから「男を遠ざける」という部分まで癖になってしまっていて、なかなかすぐには変えられないのです。

後者について。
自分が隠しているものに対しては強い否定・攻撃があり、自分で自分を傷つけている状態です。だから、とても繊細なんですね。

癇癪持ちの彼女は自分はキレやすく、怒ったら手が付けられないと思い込んでいました。
だから、少しでもイラっとするとそれを猛烈な力で抑え込もうとしてきました。

絶対に怒ってはいけないのです。

これが「笑ってはいけない」だったらゲームとしては楽しいんですけど「怒ってはいけない」ではただただ苦しいだけです。

そして、怒りを封印するくらいですから、他のあらゆる感情も抑圧されているわけで、その結果、自分の感情が分からなくなり、周りの人も彼女が常に冷静で無表情なので「何考えてるか分からない不気味な奴」と思われるようになったということです。

でも、不思議なことに彼女の周りには「怒りっぽい上司」や「モラハラな元夫」という存在がおりまして、やっぱ投影が起こるんだなあ、バランスの法則だなあ、ということを実感させられたものです。

「自分を受け入れる」って難しいんです。

やっぱそういう自分が嫌だし、嫌いだし、その要素があるがゆえにしんどい思いをしてきたからなくなってほしいんです。

「人のことが分かりすぎるのは辛いのでこれをもうなくしたい」と思うのです。
「自分の中から感情がなくなったらいいのに」と思うのです。

でも、それってやっぱり「否定」ですから、受け入れていることにはなりません。

「知ってはいるけど受け入れてはいない」という状態ですね。

長年、否定、封印、抑圧して隠してきたんだから無理もありません。

いきなりそれを白日の下に晒せと言われたって抵抗しかありません。

自分にとっては短所であり、恥ずかしいものであり、直さなきゃいけないものだし、人から嫌われるものであり、迷惑をかけるものだと思い込んでいます。

だから「妄想に近いような強迫的な不安」を持って押さえ込んでいるんです。

それに「受け入れなさい」と言われてもどうしていいか分からないじゃないですか。

だから、私はもう少し先の話をすることにしています。

そうした個性って才能なんです。魅力であり、価値になり得るものなのです。

だから、それを「活かす」ということを考えていきます。

癇癪持ちってことは情熱の塊みたいな人なんだよね。
それってすでにどこかで出てない?
勉強や仕事での集中力がハンパないとか、何時間でも続けて勉強できるとか。
それに好きなものもきっと何かあるんだけど、そこにブレーキをかけてきたんだよね。
その情熱を平和利用できたらいいんだよなー。
興味あることって何かない?創作系で。
あ、小説とか詩が好きなの?
じゃあ、それを書いてみようか。

人の気持ちが分かりすぎるってことは要するにサービス業に向いてるんだよね。
1対1がいいと思うんだけど。
相手の気持ちに合わせたサービスができるから高額商品を扱うお仕事なんかほんとは合ってるんだよね。
あるいは癒し系の仕事かな。
興味あればカウンセラーとかヒーラーとか占い師とかもいいよ。
表向きはセラピストとかエステシャンでいいからさ。

性欲が強いってことはめちゃくちゃ女ってことだし、セクシャリティだって強いからいろんな方向で使えるんだよね。
創作系もいいし、女として自分を磨き上げるのもいいし。
まずは自分自身に対してそれを許可してみようか。
もっともっと性に興味を持っていいと思うよ。
そしたら、ガラッと雰囲気も変わってくるしね。

まあ、こういうのって才能に触れる部分だから抵抗も強いのですが、そうして「問題だと思っていた部分の良き面」が見えてくると受け入れやすくなるでしょう?

でもたぶん、その要素を抑圧してきた分、そういう道は避けてきたはずだからびっくりするかもしれないし、やっぱり抵抗も強いんですけどね。

自分を受け入れられると質問や疑問が変わってきます。

「どうしたらなくせるか?」ではなく「どうしたら活かせるか?」という方向に変わるんです。

「感受性の強さをもっと伸ばしたいし、もっと使いこなしたいし、人のために使いたいんです!」という風になります。

「なくす」という選択肢がなくなるので、「あるもんはしゃあない」と開き直れます。

そうすると別に活かそうと思わなくても活かせるようになっていくものではあるんですけどね。

Mさんの話から逸れてるようでギリギリ逸れてない話かと思いますが、さて、それくらいの不安を覚えるMさんの才能って何なのでしょう?

それを活かすとしたらどういう道があるのでしょう?

そこをじっくり考えてみるのもありかと思います。

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https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/45894

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