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魅力や才能は光と影を創り出すもので、例えば「カリスマ性」という魅力を持つ人は周りの人に注目されやすかったり、期待されたりするので、それに応えようとすればするほどその魅力で苦しむことになるんです。
だから魅力を否定して隠したくなるんですけどなくなるもんじゃないんですよね。
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私はわりと恵まれた人生を歩んでいると思うのですが、誰かの生きがいでいることについて、時々、とても疲れてしまいます。
思えば、人の好意に応える人生であると自覚しており、贅沢な悩みかもしれませんが、しんどいなと思う時があります。
夫も両親も、夫の母も私と過ごすことを何より楽しみにしてくれていて、生きがいのように思ってくれています。
そのことは大変ありがたいのですが、私が心底満たされる時はひとりでいる時なので、しんどくなる時があります。
親子、嫁姑というよりは、まるでファンのように目を輝かせて、私との時間を楽しんでくれます。
唯一、弟のお嫁さんだけは、おそらく私のことをあまり好きではないと思うのですが、会いたいと思われることもなく、私に関わらないでいてくれるので、むしろすごく気楽で、私自身は弟のお嫁さんを嫌いではないです。
これ以上、私がいないと駄目な人を増やしたくないので、子供も作るつもりはありません。
思春期の時から、異性には勝手に好かれて、そのことで面倒になることも多く、ひとりでいる時が一番癒されます。
とても恵まれていると思いますが、誰かの生きがいでいることが疲れてしまうのは変わっているのでしょうか?
何かを要求されるわけでもなく、ただ、ありのままの私に対してキラキラした目で楽しそうに過ごしてくれるのですが、ひとりになると、ものすごくホッとして、そんな自分に罪悪感を持つことがあります。
根本さんの見解を聴かせて下さると嬉しいです。
(Yさん)
けっこう似た話をよくお伺いするんですけどYさんのカウンセリングってしたことありましたっけ?
人を惹きつけるカリスマ性があるっちゅうことですよねえ?
それは「才能」「魅力」と呼ばれるものなんですけど、人の生きがいでいることってなかなか重たいですよねえ。
魅力や才能って使い方を間違えちゃうと自分の首を思い切り締めることになっちゃうんです。
子どもの頃からめっちゃ美人だったとあるクライアントさんは中学生時代に自分の顔を傷つけて醜くなろうと真剣に考えたそうですし、大人になってもなるべく眼鏡にマスクをし、目立たない服を着るようにしているとのことでした。
特殊能力並みに人の気持ちが分かりすぎてしまうある人はカフェでお茶をしてるだけなのに周りの人の感情が見えてしまうのでしんどくなってしまう、と訴えていました。
Yさんももう少しドライというか冷たさがあったらもう少し楽なのかもしれないですけれど、やっぱり優しい方なんですよね。
「そんな自分に罪悪感を持つこと」があるってのもその優しさや思いやりを表してると思うんです。
だから、ありのままでいるつもりでも相手の期待に応えようとしてる部分がやっぱりどこかにあるのかもしれません。
せっかく目を輝かしてくれるんだからその思いに応えなきゃいけない、という。
それで疲れてしまうんだと思います。
ここがポイントなのですが「誰かの生きがいでいること」で疲れるんじゃなくて、「その思いに応えようとすること」で疲れるんです。
例えば、芸能人でもYoutuberでも推しがいることで「誰かの生きがいになっている」わけです。
そこで「そうしたファンの気持ちに応えたい!」と思うことはやる気にも力にもなりますね。
しかし、その思いが強すぎれば「ファンを裏切ってはいけない」「ファンの期待に応え続けなければならない」と“他人軸”になってしまい、疲れてしまうと思うのです。
でも、「誰かの生きがいであること」って、その誰かが勝手にしてることなんですよね。
その誰かのことであって、自分には関係ないことなんです。
ここで線引きができる、すなわち、自分軸を保つことができれば疲れません。
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とはいえ、その大ファンが家族であるということは距離が近すぎてなかなか辛いところですね。
そこで自分軸を保つってことはちょっと難しいかもしれませんし、ドライに対応すると言っても影響が大きすぎるので悩みどころかと思います。(ドライに出過ぎて嫌悪感をあたえてしまうと今後の付き合いに影響する、など)
家族だからファンサするのとはちょっと違いますものね。
とはいえ、基本は同じです。「私は私」でいることがとっても大切です。
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さて、私のカウンセリングではよく「才能を受け入れなはれ」という話をしているのですが、Yさんはそのカリスマ的な魅力についてはどれくらい「受け入れている」と言えるでしょう?
思春期の頃からそういう目に遭って来てるわけでネガティブな思い出もたくさんあるんですけど、その一方で「それはあたしが魅力的過ぎるのよ」とどれくらい自覚されてるかが重要です。
よくこういうテーマのときには「『斉木楠雄のΨ難』に出てくる照橋さんをモデルにしましょう」と提案するんですけど、なかなかこのアニメを知ってる人がお客様にいらっしゃらないことが難点です。(私も息子がハマってよく見てるので知ってるだけですけど)
で、あるあるなんですけれど、みなさんは自分の欠点・短所については自信満々に語られるのに、自分の長所・魅力については自信なさげに語られるという傾向があります。
カリスマ性という素晴らしい魅力を持つYさんはどれくらいその自覚があり、対策を練って来られてるか?というところを考えたいわけです。
そんなカリスマ性なんていらん!こんなものがあるからしんどいだ!と思ったとしても残念ながらなくなるわけじゃないんです。
その魅力や才能から逃げまくったってしょうがないので、どこかで「しゃあないなあ。受け入れるしかないか」と肚を括ることが大事なのです。
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魅力や才能、しかも、ちょっと飛びぬけたものであれば、メリットも大きいものの、その裏にあるデメリットも大きくなります。
光が強ければそのぶん影も濃くなるように、長所は短所になり得る諸刃の剣であり、自らの才能で自分を苦しめることになりやすいのです。
だから、意外にもカウンセリングでお会いする方に、自分の魅力や才能を諸悪の根源のように捉えてしまってる方が珍しくないんです。
「ええー、それってあなたの素晴らしい才能なんだけどなあ」
「でも、そのお陰で嫌な思いをするんです。だったらいらないです。」
みたいな会話がよく交わされるんです。
しかし、やっぱりそれってなくなるものじゃないですから「受け入れる」ということは必須だと思うのです。
すなわち、Yさんの持つカリスマ性という魅力についても「メリットを活かし、デメリットに対応する」という意識が必要です。
これは皆さんが持つ魅力や才能についても同じことが言えます。
魅力を受け取れなーい!という問題じゃないんですよね。
魅力を受け取れないってことは無防備になり過ぎてる状態ですから、「まるで札束をぶら下げてスラム街を歩く」みたいなことになっちゃうわけです。
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人を惹きつけるカリスマ性はどのように使えばそのメリットを享受できるのでしょう?
やはり何らかの形で「前に出る」ということは必須かもしれません。
引いて隠れても目立ってしまうわけですから前に出てる人に迷惑をかけてしまいます。
つまりはリーダーシップを取る、ということです。
分かりやすく言えば、自分がトップになってもいいし、広告塔をかってでもいいでしょう。
そういう形でカリスマ性→影響力を行使することで良い影響を社会に与えられます。
で、どのサイズが自分に合ってるのか?ってのは色々と試しながら見つけていくことになりますね。
そうして「自らの才能・魅力を活かせる場を創造していくこと」なのです。
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一方、それに伴うデメリットも対策を練っておく必要があります。
目立つし、ファンができるほどの魅力なわけですから自分軸の確立が大事ですよね。
そうして(家族であっても)人との距離をきちんととることが必要かもしれません。
それはある意味寂しいことかもしれませんが、ひとりでいるときがホッとするのであれば、むしろ都合が良いかもしれませんね。
それからYさんから見てカリスマだな、魅力的だな、リーダーだな、と思う人を見つけてメンターにすることもデメリット対策になるんです。
要は自分と似たような人、自分の一歩先に行っている人を師匠として、その生き方を学ぶわけです。
そう簡単に見つかるかは分かりませんが、たぶん有名人の中にはけっこういるんじゃないかなあ、と思います。
メンターと言っても直接指導を請う必要はありませんから。
それから「ひとりで過ごす時間」を死守する必要がありますね。
何とか今の生活の中でひとり時間を創り出すことは難しいのでしょうか?
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まあ、そうして自分の魅力や長所、才能を受け入れてしまえば、それがある前提で物事を考えられるようになるってことなんです。
せっかく人に喜びを与えられる魅力なわけですから、それに蓋をするのはもったいないですし、実質不可能なことですね。
がんばって蓋をすればそこに問題が生まれちゃうわけですから開き直って受け入れるしかないわけです。
ということで「しゃあないな」と思って腹をくくるのがいいんじゃないでしょうか?
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