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器用貧乏を自称される方って何でも器用にこなしちゃうがゆえに、自分を中途半端な存在だと思っていたり、かえって強みや特徴が分からなくなったりするものです。
また、あれこれできちゃうので目先が変わりすぎて本当にやりたいことになかなか向き合えなかったりもするんですよね。
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私の悩みは、いわゆる「器用貧乏」の傾向があることです。
好きなことにエネルギーを注いでがんばっているとそれが人から評価され、求められればどんどん尽くしてしまい、自分から辞めることができず、その結果人生においていくつものことを同時並行してしまっています。(仕事、趣味、ボランティア活動、創作活動など)
どれも自分の特技を活かした好きなことなので「辞めたい!嫌だ!」と積極的に思うことはないのですが、当然の結果としてわたしのエネルギーや時間が分散されてしまっています。
本当にエネルギーを注いでやりたいこと(創作活動)は心身ともに大変な労力をとられてしまうので、細々したことでそこから目をそらそうとしているのもあるのかもしれません。
かといって他の活動も嫌いなことじゃないし、それなりに楽しかったりするから自分からやめようという気にならなかったりするのです。
これは好きなことのなかでも優先順位をつけていった方がいいぞ、ということなのでしょうか?
好きなことだけしている、という状態に満足をしていたけれど、フォーカスがとっちらかっちゃっている今の状態はよくないなぁと感じています。
根本先生、どうしたらいいでしょうかー!??
(Aさん)
先日も何かのおりに器用貧乏の話をしておりまして、「ああ、それって辛いよね~」という話と共に過去の様々なクライアントさんのことを思い出しておりました。
「多趣味と言えば聞こえはいいですけど、あたしは何も極めてないんです!」という主張をされる方、「何かを始めると極めたくなってインストラクターとか師範とかになっちゃうんですが、あたしは何がしたいんでしょう?」とおっしゃる方、そして、Yさんのように「あれこれ手を出して、どれも楽しいから選べない!けど疲れる!」と嘆く方。
まず、私たちは「幸せな選択」というものが苦手です。
慣れてないというのもありますが、「どっちを選んでも幸せ」というケースにおいて、人生最大とも言えるほど悩むものです。
「回らない寿司とオシャレな焼き肉屋、どっちがいい?」と聞かれたときの方が、「牛丼とサイゼとどっちがいい?」と聞かれたときよりも悩みませんか?
ハイスぺ・イケメン2人から同時に告白されたら死にそうにならない?
だから、Aさんがおっしゃるように「どれも楽しいの!好きなの!」という状況において何を取捨選択するか?というのはかなり悩ましい問題なのです。
「どれを選んでも幸せなんだから、どれでもいいじゃん!」という風にはならないのが現場の人の気持ちです。
とはいえ3次元に生きる人間ですので、楽しいから全部やりたい!と思ってあれやこれやに手を出していると疲れるばかりでなく、時間もなくなります。
どれもできてしまうし、なんでも楽しめる器用さがあるからこその悩みですね。
贅沢な悩み、と思うかもしれませんが、実はけっこう深刻な悩みなのですね。
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ただ、Aさんもうっすらお気づきのように、Aさんのように器用な方ってのは、なんでもそれなりにできてしまうがゆえに、自分の実態がぼやけてしまうことになるんです。
つまりは、自分の核というか軸となるものが分かりにくくなってしまうのですね。
>本当にエネルギーを注いでやりたいこと(創作活動)は心身ともに大変な労力をとられてしまうので、細々したことでそこから目をそらそうとしているのもあるのかもしれません。
そう、これが今回の中心テーマなのかなあ?と思ったのです。
例えば、創作をされてる方って手先が器用だったり、センスが良かったりするじゃないですか。
そうすると料理でも、洋裁でも、絵画でも、ファッション系でも何でもそれなりにできちゃったりすると思うんですよね。
好きかどうかも大事だけど、できることの喜びも大きいし、誰かが喜んでくれたらこれまた嬉しいので、そうするとあれこれ手を出して「楽しい!面白い!」なんですけれど、肝心要な創作活動は放置されてしまうわけです。
だって、本当にエネルギーを注いでやりたいってことはプレッシャーかかりますよねー。
Aさんのように心身ともに膨大なるエネルギーを必要とするのはもちろん、場合によっては「お金にしなきゃいけない」とか「それなりの賞を取らねばならない」とか「早く代表作と言われるものを創らなきゃいけない」という風に思ってしまうとすればなおさら目をそらしたくなるのが人間てもんですね。
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こういうのって仕事のデキるサラリーマンにも言えることでしてね。
あれこれ器用なもので周りから色々と頼まれるわけです。
で、頼まれごとは断らないいい人なので、気が付けば自分の仕事そっちのけで後輩の尻拭いをしたり、他部署に招かれてあれこれ話をしていたり、上司に頼まれてお客さんの相手をしたりしていて便利屋になってしまうんですよね。
それで定時を過ぎてからようやく自分の仕事に取り掛かる、みたいな感じになるわけです。
けれど、頼まれるのは嬉しいし、相手を喜ばせたいし、イヤなことじゃないので引き受けちゃうんですけど、やっぱりそれでは疲れちゃうわけです。
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というわけで「器用さを長所に活かすにはどうしたらいいんでしょう?」というテーマをお届けするのですが、そこではやはり徹底した自分軸が求められるわけです。
Aさんがおっしゃる、
>これは好きなことのなかでも優先順位をつけていった方がいいぞ、ということなのでしょうか?
ということですね。
「本当にエネルギーを注いでやりたいこと」から目を逸らさないようにするし、そこに全エネルギーをぶち込むんです。
そして、その休憩時間に他の好きなことをしてリフレッシュに充てるわけです。
「本当にエネルギーを注いでやりたいこと」をより充実させるために、その他の好きなことが役立つわけですね。
でも、まあ、人ですから、それにエネルギーを要するとか、プレッシャーが付きまとうって場合には逃げたくなるのも無理はないわけですね。
なぜ目を逸らしたくなるか?という心理と正面から向き合ってみることもいいかもしれませんね。
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さて、器用貧乏さんの中にはAさんのように「本当にやりたいこと」が見つかってない人も多いと思います。
何でもできるがゆえにゼネラリストになってしまい、スペシャリストになれないという葛藤を抱えます。
どれもそれなりにできるわけですから、それも大いなる才能なんですけれど、そういう方の中には「一つのものに集中するキャラじゃないんだよねー。ちょこちょこといろんなことに手を出しちゃうタイプなんだよねー」という方も珍しくありません。
いわば「循環器科」ではなく「内科(総合)」みたいなタイプの人。
それぞれのジャンルではその道のスペシャリストにはかなわないけれど、広い知識を持っているのでとても役立つ人になります。
だから、それも立派な才能として受け止める必要があるんですよ、みなさん。
際立った何かがあるのもすごいけど、なんでも器用にこなせるのもすごいことなんです。
しかし、器用なゆえに自分がほんとうにしたいことが分からなくなっているのも辛いので、そこではやっぱり自分の心の動き、すなわち、感情に注目していくわけです。
自分が好きなもの。ワクワクすること。テンション上がるもの。ずっとやってるけど飽きないこと。何だかんだ離れられないモノ。
そんな中にそれはあります。
好奇心が強くてあれこれ手を出すし、それなりにこなしてしまうけれど、結局自分がほんとうにやりたいことって「なぜか続いちゃう」ものでもあるんです。
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筆者個人の話になりますけれど、多分私はAさんほどの器用さは持ち合わせていないのですが、欲深い癖に飽き性で、かつ、ストレングスファインダーで「着想」が1位であるがゆえに、やりたいことがたくさん浮かんでしまい、時にパニックになりそうなこともあるんです。
各地を回って現地のお客様に会いに行きたいと思うし、やりたいセミナーのアイデアも色々とありますし、voicyで定期的にラジオ番組を流したいと思いますし、youtubeライブももっとやりたいですし、お弟子さんたちに対してもあれこれ思い付きますし、仕事関係だけでもやりたいことがたくさんあるのですね。
どれも楽しそうだし、面白そうだし、出来たらいいな、と思うことではあるのですが、体は一つであり、時間も有限であるがゆえに、取捨選択を常にしなきゃいけないわけですね。
だから、その中でも一番やりたいこと、そして、実現可能なことを一つずつやっていくことにしています。
「やりたいんだけどできねえなあ」と悔しく思うこともありますが、案外それも慣れってものでして、むしろ「もっとやりたいと思わせてくれよ。そしたらできるよ。」なんて謎の目線を持っていたりします。
そして、こうした話はライフワークのセッションをしていますと大変よく出てくるものでして、好きなこと、やりたいことを“情熱順”に優先順位を付けることをよくお勧めしています。
それから忘れちゃいけないのが「自分らしさ」でして、例えば「voicyで毎週〇曜日21時から1時間の定期放送をし、それをYoutubeでライブ配信する」というアイデアは以前からあるんですけれど、「ああ、これは自分の性格上、続かねーなー」と思って棚上げにしています。
他にも「やったほうがいいんだろうなあ」と思うけれど、「自分には合わないよなあ」という理由で遠ざけていることは数知れません。
優先順位を付ける際にはこの「自分らしさ」についても着目する必要があると思うのです。
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「本命君に告白するのってすごく怖いよね?」というお話を唐突にするのですが、やっぱり本命君とは絶対うまく行きたいですからものすごく慎重になるし、エネルギーを使うし、失敗を恐れるし、考え込んでしまうものですよね。
ライフワークについても同じでして、自分が本当にエネルギーをぶち込みたいものほど、そこと向き合うことに大きなプレッシャーを感じるんです。
私たちは大好きなものほど怖れを感じるものですから。
そのときに必要なことはその先に見るヴィジョンなんですね。
それくらいエネルギーを注ぎ込みたいことの先には夢や理想の実現を見ていると思うのです。
そのヴィジョンにフォーカスしていくと、その強い怖れはワクワク感とかドキドキ感とかスリルとかに変わるんです。
そうすると本当にやりたいことに向き合うことができるようになります。
目の前には「怖れの川」が流れていますが、その向こう側にはトキメキを与えてくれる美しい世界が広がっています。
その川を越えるにはそのヴィジョンを信頼して一歩前に踏み出してみるんです。
すると不思議なことに足元にはちゃんと橋がかかっていて川に落ちることなく渡れます。
しかし、その橋は巧妙にカモフラージュされているのでパッと見は分からないのです。
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