「バリバリ自分軸で自立系で武闘派な私」と「他人軸で周りに振り回されちゃう依存的な私」の両方が共存するとどうしていいのか分かんなくなるよね?



自分ひとりで何とかなる者に対しては自分軸が確立されているけど、他人が絡むと途端に他人軸になって振り回されちゃうという現象があります。
そんな真反対な自分に自分自身が振り回されちゃうので、考えすぎるようになるし、何もできなくなるし、という状態になるものです。

武闘派女子としての人生だと諦めるしかないですか?落ち着きたいです。34歳女です。
うつ病再発夫をいろいろありすぎて男として見ることができなくなりました。
同業夫の休職のストレスで自分も適応障害と不眠症になりましたが、幸せになりたい気持ちがあります。
夫に一生振り回されるのでは、という被害者意識と、執着、離婚の恐怖で悩んでいます。本当は傷ついて弱いのに強いフリをするのが苦しいです。
ちなみにラスボス母は離婚を止めてくる&私に愛がないのか情けないと叱責してくるので距離を置いています。
夫の本性は依存人間でした。いわゆるエリートですが、義母の溺愛、「すべてをこれまで奪われてきた」「自己犠牲、私のために生きたい」、というのが今は重すぎて、怖くなってきました。
倒れるまでは、私への忠実な愛と喜んでいたのですが、今は違和感があり、1年以上も働けず、私は働いているのに退職するかどうかも私に委ねるので、癒しを求めて他の男性に目がいきます。
仕事はやりがいがあるのでまだ辞めたくありません。こんな私になにか少しでもご助言いただけないでしょうか。
(Nさん)

そんなNさんのお話を聴くと大変上品な表現ではございますが「ほんまにアホやねえ」と言っちゃうんですけれど、やっぱりそれって失礼ですかね?カウンセラー失格!?笑

とりあえず、「ああ、あたしってなんてバカなんだろう」って呟いてみてください。5回ないし、10回ほど。

これが本日の主な助言になるかもしれません。

でも、それで少しは肩の力が抜けるかもね。あたしバカよね~♪と歌ってみるとなお効果は大きいです。

もし、そういう言葉にイラっと来てしまうのならば、もう分かってるんですよね。
「あんたに言われたないわ!」というわけで、その場合は、失礼しました!と敬礼したいと思います。

さて、おそらくNさんは早い時期に自立されて一人で頑張って来られたんだと思います。
お母さんに振り回されつつ、でも、自分の居場所を必死に探してきたのかもしれません。

けっこう難しい話になるんですけど、過干渉だったり、あれこれ押し付けてきたり、決め付けてきたりするおかんに対して子どもは表面上は従いつつも内側ではそれに反抗してガンコな部分を作って自分を守ります。

だから、自分軸が確立されていないかというと案外そうでもなく、ある部分ではめっちゃ自分軸なんだけど、主に対人関係においては他人軸になるものです。

両面を持つんですね。誰でもあることですが。

「自分で何とかできるもの」については主体的かつ自分軸で動けるけれど、
「相手があるもの」については受動的かつ他人軸になってしまう、という感じ。

だから、夫が絡む「離婚」という決断はできないけれど、一人で行動できる「浮気」はできちゃうんです。

もちろん、「浮気」をしたところで、相手が生じますから、やはりそこでは他人軸になって振り回されるんですけど。

もっと分かりやすい表現を使えば「オナニーは楽しめるし、とことんマニアックになれるけれど、セックスは気を遣いすぎて楽しめない」という状態になるものです。

例えば、

>本当は傷ついて弱いのに強いフリをするのが苦しいです。

と感じるのは、「自立して一人で頑張ってきたけど、ほんとうは不安で寂しがり屋で苦しいんだけど、でも、こういうときにも人にあんまり頼れないし、頼った経験がないからどう頼っていいのかもわからないし、結果自分ひとりでぐるぐると考えすぎてしまい、どうしていいか分からなくなって体調を崩す」という方に多いパターンです。

強くないわけじゃないんです。
けれど、自分の弱さを受け入れ、許された経験が乏しいために、自分の弱さを自分が猛攻撃してさらに自分を弱らせちゃうんです。

だから、Nさんや同志の皆様の中には「ほんとに強い私」と「けっこう弱い私」の両方が共存してるんです。だから、ややこしい。

これは先ほどの「バリバリ自分軸で自立系で武闘派な私」と「他人軸で周りに振り回されちゃう依存的な私」の両方が共存している図と同じです。

だから、そんなNさんには「とりあえずカウンセリングでも受けなはれ」という提案がぴったりなんですけれど、ただ、そこで注意が必要なのはちゃんとその「強さ」と「弱さ」を見極めてくれるカウンセラーじゃないと意味がありません。

たぶん、カウンセリングを受けるとNさんはカウンセラーにも気を遣い、カウンセラーの期待に応え、カウンセラーが喜ぶような答えを無意識に探しますし、カウンセラーからの提案を無防備に受け入れてしまう危険性もあります。

だから、ちゃんと相手は選びたいところですが、つい癖で「お母ちゃんに似た雰囲気の人」を選びやすいので、その点はご注意ください。

※こういうパターン、めっちゃあるあるです。

で、そうして周りに振り回されたり、どうしていいのか分からなくなったり、自分で決断がなかなかできなかったり、外野があれこれうるさかったり、夫がますますウザいこと言い出したりしているときに覚えといていただきたいのは「素直な自分の気持ちを探ること」です。

還るところは自分自身の心。本音。素直な気持ち。

とにかく「自分を見る」ということを強く意識してみてください。

「あたしは今、どんな気持ちなんだろうか?」
「あたしは今、何を感じているのだろう?」
「あたしの本音は何なのだろう?」
「あたしがほんとに欲しいものは何?」
「あたしは何がしたいんだろう?」

ということをひたすら自分に問い続けるわけです。

私のカウンセリングはけっこう鬼畜生なところがあるので、

「お母さんなんて嫌い!」
「旦那、うぜーんだよ!」
「勝手にやれよ!」
「放っといてくれよ!」

的なことを声に出して言ってもらっちゃったりします(照)。

だって、旦那のこと、めっちゃムカついてるでしょう?
お母さんに対しても、めっちゃ怒ってるでしょう?

そういう素直な気持ちを封印して表面上うまくやろうったってそうは問屋が卸しませんわ。

その怒りを本人にぶつける必要はないけれど、ちゃんと怒ってることは認めなきゃね。

それは弱さについても同じこと。

「誰かあたしを慰めて」
「寂しい」
「誰かに思い切り甘えたい」
「もう逃げ出したい」

みたいな本音もあると思うのですが、そうした思いに蓋をしたって苦しいだけです。

人は見たくないものを無意識に避ける傾向があるのですが、それは感情についても同じことです。

怒りを許せない人は、自分の中の怒りから目を逸らします。
悲しみを許せない人は、自分の中の悲しみを見ようとしません。
寂しさを許せない人は、自分の中の寂しさを無視しようとします。

それで「あたしは大丈夫!」と強がっている人はとても多いです。

セッションをしているとこんなシーンに出くわすことがあります。

「ずっと明るく元気なキャラでやってきたけど、ほんとはもうしんどいんだよね?だってすごく悲しそうだもん。誰も自分のことなんて分かってくれないって思って、期待しないように我慢してるけど、やっぱりそれって寂しいじゃん?でも、そんなこと言ってもしょうがないからって明るく元気に振舞うのってちょっと辛くない?」

なんてことを言っちゃったりします。

「口では大丈夫って言ってるけど、全然大丈夫ちゃうやん?」とか。

そうなるのも無理はないんですけどね。ずっとそうやって生きてきたから。それが自分の生き残る術だったから。

だから、Nさんや同志の皆様が自分の素直な気持ちをちゃんと認めることをお勧めするのは、お母さんも旦那さんもしてくれなかった「あたしを大事にする。あたしを守る。」ということをするためです。

つまり、Nさんはおそらくずーっと自分を大事にしてこなかったんだろうと思います。
けれど、その自覚はほとんどないでしょう。

こういうときに自分ではなく周りに振り回されちゃうってことは、自分という存在をあまり大切にしてこなかった証拠なんです。

「徹底的に自分の味方になる」ということが今のNさんに課せられた課題だと思います。

今までは人のために頑張り過ぎてきたのかなあ?
じゃあ、今度は自分のために頑張ろうね、というわけです。

そうして自分の本音、素直な気持ちと向き合っていきます。

たぶん、これがすごく怖いことかもしれませんから一人でやるかどうかは選択してください。

そして、その素直な気持ちを否定せずにただ受け入れること。
自分にとって都合の悪い気持ちだってありますから。

それだけです。
そこからの行動はあんまり考えなくてもいいです。

根本先生とかに相談すると「好きにしていいよ」「どっちでもいいよ」とかテキトーなことを言われます。笑

ひたすら自分の本音を受け入れること。
嫌なもんはイヤ。
好きなもんは好き。
ダメなもんはダメ。

そうするとたぶん不思議と気持ちは安堵してきます。安心するんです。

寂しさの本に書きましたが、私たちは誰かに何かをしてもらったときに安心するわけじゃないんです。
自分とのつながりを取り戻したときに安心するんです。

自分とのつながりを取り戻すのは何かというと自分の本音、素直な気持ちを受け入れることを言うんです。

例えそれが認めがたい感情であったとしても「自分はそう思ってるんだなあ」と受け入れるんです。

そうして自分の本音をちゃんと包み込むように受け入れられてから、今後のことを考えて行きます。
それは戦略だから考えてもいいです。

「本音を言えばさー、こんな旦那もういらんと思うわけ。けど、愛情がなくなったわけでもないし、応援したいきもちもあるしさー、なかなか離婚を決断するのって難しいのよね。悪い人じゃないしねー。でも、今回のことで正直、男として感じられなくなっちゃったからさ。これから先も夫婦でいることにメリットはないんだよね。好きな仕事だし、一人でもやっていけるからさ。おかんがウザいんだけど、まあ、それは無視しとけばいいかなってもんで・・・」

結論はまだ先延ばしでいいので、自分の気持ちに素直になっていくんですね。

そうして自分の気持ちが受け入れられるようになると行動もできるようになります。

そこでは「思考」はけっこう邪魔です。

それからもう一つ大切なことは、今できる範囲でいいので、自分が少しでもご機嫌になれるようなことをするってこと。

チョコレートを食べる、ワインをゆっくり飲む、ごろごろする、動画をひたすら見る、インスタでファッションをチェックする、キャンプ道具を磨く、美味しいものを食べる、筋トレをする、海を見に行く、エロい妄想に耽る、アフタヌーンティセットを貪り食う、なんでもいいんです。

自分を少しでもご機嫌にしようとすることもまた効果的なことです。

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早くに自立したので自分のことは何でもできるけど、人が絡むと途端に他人軸になってしまう問題。
 


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