本気でライフワークを生きたいから「ないもの」に目が行ってしまう心理~何かを足すのではなく、むしろ引いて、より自分に忠実になること~



本気でライフワークを生きたい気持ちが強い分だけ、自分に足りないものが目に付くものです。
けれど、そうして足りないことを追い求めることが果たして本当に“自分らしい”のか?については改めて自分と向き合う必要がありそうです。

いつもありがとうございます。
根本先生のおかげで、ライフワークに忙しく楽しく生きています。
本当に、めっっっちゃ楽しいです。

そんな私ですが、最近、仕事のことで、長らく自分の中心に装備していた無価値感が発動して、苦しい気持ちになることがあります。

その仕事は、ライフワークのうちのひとつ(ライフワークはもうひとつあって、そっちも同じぐらいめっちゃくちゃ楽しいです。2つのライフワークの共通項がかなり多いので、どちらともに相乗的にのめり込んでいます)で、日々呼吸をするように勉強しているし(超楽しい)、将来、その分野の「職人」になりたいです。

その仕事は、ざっくり言うと「お子さんとその保護者さん」と接する仕事です。
そして、私自身は、子どもがいなくて、子どもを持つ予定も今のところありません。
そのことが、仕事に本気になればなるほど、私にとって「問題」になってきました。

子どもと関わる職種で、お子さんがいない方ですごく素敵な仕事をしていらっしゃる人を実際知っていますし、きっと世の中にたくさんいらっしゃると思います。

でも、自分自身については、「子どものいない私じゃあ、この仕事では職人になんてなれないじゃん」という思いが消えません。

お母さん方とお話する時も、相手は私のプライベートはご存知ないのに、勝手に心の中で「こんな私が生意気を言ってごめんなさい」と思います。そして純粋にお母さん方を尊敬しています。

お子さんのいる友人に相談したところ、「お母さん同士の話がしたいわけじゃなくて、その分野の専門知識を求めて来ているわけだから、そう思わなくていい」と言ってもらい、少し安心しました。

ですが、一応、元々資格職ではありますが、さらに別の資格を取るという行動にも出ている自分は、熱心なのか、自己攻撃をしているのか、分かりません。

このように「仕事の悩み」として悩んでいるのも、ダミーのような気がしてきています。
仕事については、お母さんの気持ちにより共感できるだろう育児中の同僚に、私にできない部分は頼ればいいと思えてきています。

私は、ここからどんな風にこの問題と向き合えばいいでしょうか?
もしかしてパートナーシップでしょうか?(唐突)
おかんでしょうか?(唐突)
情報が足りていない部分もあると思いますが、
よろしくお願いします。
(Sさん)

そうね、確かにパートナーシップだよね?あと、おかんと向き合うってことが必要なんじゃないかなあ?(テキトー)

ということで、そんなん言うたらおちんちんが生えてる私は女子のカウンセリングなんてできないじゃん!本も書けないじゃん!セミナーだってできないじゃん!という話になるんですけど、今日も桜がきれいですねっ!春ですねぇ(^^)

>でも、自分自身については、「子どものいない私じゃあ、この仕事では職人になんてなれないじゃん」という思いが消えません。

たぶん、今のお仕事に本気に取り組んでいて、その道を極める職人になりたい思いが強いからこそ、この思いが出てくるんですよね。

もっと子どもに寄り添いたい、もっとお母さんの気持ちを理解してあげたい、そのためには自分も母になることが必要だ!という思いに至るんだろうと思います。

だから、それだけガチなんすね~♪とN先生は答えられると思います。

ご友人が言うように専門知識を求めてるんだからそれでいい、という風に思えたら楽になると思いますし、そもそもSさんに子どもがいないことは保護者の皆様は周知の事実ですから、母としての共感を求めるなら別の人に話をするよね?という事実もあるかと思います。

そして、「子どもがいないからこそ言えること、できること」もいっぱいあると思うんですよね。

そしてぜひ考えて頂きたいのは、仮にSさんにお子さんがいらっしゃるとしたら、子どもたちや保護者への接し方が今とどう変わるだろうか?ということです。

実はここが案外盲点でして、今のSさんは子どもがいないことを弱点のように思われていますが、じゃあ、Sさんに子どもがいらしたら完璧になるかというと案外そんなもんじゃございやせん。

「あたしは子どもにはこういう風に接していますから、あなたもそうなさったらどうかしら?」

「あら、あたしも子どもがいますけど、そんな風には思いませんわ。」

「え?あなた、子どもにそんな風に接してるんですか?あたしはとても想像できませんわ。」

(敢えて嫌味っぽく書いておりまして、別にSさんがそんな態度を取るだろうということは想定しておりません。念のため。)

つまり、同じ母同士の部分が出てくると「あたしはこうだけど、あんたはそうなのね」という比較論が成り立ってしまい、ちょっと複雑な心境に陥ることもあるでしょう。

つまり、今のSさんは「母ではない自分のデメリットを見て、母であることのメリットを見ている」状態でして、翻って見れば「母ではない自分のメリットを見ず、母であることのデメリットを見ていない」という状態なのかもしれません。

ちょっと話を逸らしますけど、「セクシャリティの問題をなんで僕に相談するの?」とかつては不思議に思っていたことがありました。

それで、お客様に聞いてみたところ次のような答えが返ってきました。

「専門的な話を求めてるから性別は関係ない」
「この分野に詳しいのが根本さんだから」
「異性から見た視点というのが欲しいから」
「同性だと自分と比べちゃってイヤな気持ちになるかもしれないから」
「同性に相談する方がなんか恥ずかしい」
「あたしの直感が根本さんがいいと言ってるから」

みたいな感じでした。

よく私は弟子どもに「マーケットはアホやないで。めちゃくちゃ賢いねんで」という話をして「マーケット(お客様)をもっと信頼しはなれ」ということを伝えているのですが、Sさんも同じで、もっと保護者を信頼してみてはどうでしょう?ということです。

先ほどもチラッと触れたのですが、Sさんに相談してくる保護者の方はSさんに子どもがいないことを当然ながら知ってるわけです。

その上でSさんに話をしてくるわけです。

もちろん、懇談で選択肢がない場合もあるでしょう。

けれど、相手も「Sさんには子どもがいない」という前提で話をするでしょうし、Sさんの話を聴くでしょう。

つまり、Sさんに子どもがいるから、いないから、というのはあくまで「現状認識」であり、それをどう捉えるか?ってのは保護者側の問題になるのです。

だから、「子どもがいるとかいねぇとか関係ねぇんだよ。」というわけです。

ちなみに私のクライアントさんには「絶賛子育て中の保育士さん」もいらっしゃるんですけど、彼女たちの口からは時々「保育園の子どもたちには優しくできるのに、なんでうちの子どもには優しくできないんですかねえ?」とか「いろんな保護者さんを見てるから、つい自分と比べてしまって子育てにプレッシャーを感じる」などの話も伺っています。

ああ、そういうもんだよね~といたく共感するわけですけれど、ね。

ということで、ライフワークだと認め、その道の職人になりたいSさんに発動しているのは「完璧主義」という問題なのですな。

それはおそらくライフワークを生きる職人気質の方々にとっては付き物と言ってもいい問題で、より自分の技術を高めたい、より深く学びたい、より深く貢献したい、もっと質の良いモノを提供したい、と思えば思うほど、完璧主義になりやすいものです。

そして、完璧主義が発動するとどんな問題が起きるかと言えば「ないものねだり」です。

自分にないものが非常に目立つようになるんです。

それはSさんが今の仕事を極めたいと思えば思うほど、「母でない自分」がクローズアップされてしまい、そこに劣等感や罪悪感が出てくるようになるわけです。

でも、先ほどから話をしてますように、ないものに魅力を感じる一方で、あるものに魅力を感じていない自分が出てきます。

また、仮にないものを補ったとして、問題がなくなるか?と言うとそんなことはないわけです。

完璧主義というのはより自分を完璧にしようとしますから、仮にSさんが子どもができたらできたで、さらに「ないもの」を探し求めて完璧になろうとするでしょう。

でも、これはそれくらいガチで今の仕事に取り組んでいる証拠でして、誰もが持つものだと思います。

で、こういうご相談は経営者、技術者、カウンセラー、コーチ、医師、弁護士、会計士等の専門職の方からよく寄せられるテーマでもあります。

そういうお話を伺ったときに私が提案するのは「足すのではなく引くこと」がほとんどです。

完璧主義になり、よりレベルの高いプロを目指すとき、人は「広げる」ということを考えがちです。

医師に例えれば、内科が専門にも関わらず(内科と言っても広いのですが話を分かりやすくするためにざっくりお話してます)、外科から眼科から時には専門外であるはずの歯科まで広げようとするんですね。

で、それが自分は好きなの!広くて浅いのがあたしの好みなの!というキャラの方はそれでもいいんですけど、それは「職人」ではないんですよね。
だから、職人として専門性を高めたい方はむしろ、余計なものを削ぎ落して、ほんとうに自分が目指したいことにどんどん集約させていくんです。

それがまさに「専門家」であり「職人」という意味です。

何かを足そうとするのではなく、いらんもんを引く、という発想です。

つまり、何かを捨てるってことなんですな。

その結果、「これに関してはめっちゃ得意なんすけど、それに関しては他の人に聞いてね」という切り分け、線引きができるようになります。

その「これができる」「これが得意」「これが専門」という部分にエネルギーをかければかけるほど自信も付くし、良い意味でのプライドを持つことができます。

そうするとそうでない分野に関しては「あ、それは自分は分からないっす」と胸を張って言えるようになるんですね。

つまり、Sさんがさらに職人を目指すのであれば、自分にないものを足す、という発想ではなく、自分にあるものを磨く、という発想が大事だし、さらに言えば、自分にあるものの中で優先順位を付けるなりなんなりしてそこから引いて、さらに集中したいところにエネルギーを向けるってことが必要なんじゃないかな、と思うんです。

だから、「別の資格を取る」ということが、「より専門性を高める」のであれば歓迎ですけれど、「ないものを補う」という目的であればあまりお勧めできません。

というわけで、ここまでは「職人」という話をしてきたのですが、そもそもSさんがいう職人と、私が今日お話ししている職人とで意味が異なり、豪快なすれ違いが発生しておりましたら申し訳ありません。

で、その上で、じゃあ、Sさんが本当に望む生き方ってどんなもんなんでしょう?という点がもしかしたら核心の問題かもしれません。

今のライフワークをどう育てていきたいか?ということですね。

ライフワークを生き始めた人たちの中でけっこう出てくる問題が「やりたいこと、好きなことがいっぱいあるんだけど全部はできん!けど、やりたい!どうしよう!」ということです。

そして、究極のところ「時間が足りない!1日24時間は短すぎる!」という問題に行き着きます。

Sさんは2つのライフワークをお持ちですからなおさらなのですが、好きなこと、やりたいことの中から取捨選択していくことが必要なんですね。

で、それは例えるならば、ヘラクレスオオカブト級の男子3名から同時に告白されたようなもんでして、悶絶するくらいの苦悩になります。

実は私たちが抱え得る最大の問題は「どれを選んでも幸せ!じゃあ、どれを選ぶ?」だと思っているんですけど、Sさんにとってはさらに一段深く自分と向き合い、「あたしはほんまのところ、どうしたいんや?どれが今のあたしにとってベストな生き方なんや?」ということを見極めていくことだと思うんですね。

好きなこと、やりたいことの中から「引く」という作業をするわけです。

それはある意味、良い果実を育てるために間引きする作業にも似ていますし、より会社の強みを際立たせるために黒字にも関わらずとある事業を売りに出す決断にも通じるでしょう。

あるいは、「もしかしてあたしはいろんな世界を知りたい人で、広く浅くがモットーなのかもしれない」と思われるのであれば、そっち方向にさらに舵を切ってもいいでしょう。

なので、こういうライフワークを生き始めた方々には「できれば自分を客観的に見てくれて、相談できるコンサル、コーチ、カウンセラーなどを付けたほうがいいですよ」とお伝えしています。

なかなか自分では見えない部分が出てきますし、「どっちを選んでも幸せ」って選択はなかなか苦悩を伴いますから。

ということで、この問題をきっかけに「あたしはほんまのところどないしたいんや?」というところを改めて向き合ってみられることをお勧めします。

例えば、こんなネタもあります。

芸術家タイプで天命遂行型で女性性が豊かな人は一つの仕事を続けるのが苦手でいろんな世界をふらふらするのが好き。

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「つい「他人軸」になるあなたが7日間で自分らしい生き方を見つける方法」(あさ出版)

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