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心身がボロボロです!なんて場合はとっとと逃げたほうがいいんですけど、そこまでじゃないけど仕事を辞めようか悩んだときにお勧めな考え方、意識の向け方をお話しします。
辞めるにせよ、続けるにせよ、前向きな気持ちで取り組んだ方がいいよね!
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ご無沙汰しています。リクエストさせてください。
現在働いている職場も含めて今後どのような働き方をしていくのが自分にとって一番ベストなのか分からなくなってしまいました。
中途入社で3年目になり、人間関係にも恵まれ自分の水に合っている感覚はありますが、給料は一人暮らしであればギリギリやっていけるかどうか。
営業事務の仕事をしていますが、仕事の抱え込んでしまう癖がありもしかしたらハードワーク気味かもしれません。
その為、去年などは会社へ行くのが億劫になったり、辛い時はパソコンの前に座ることさえ嫌になったりした事もありました。
周りへの影響も考えそれではいけないと思い、カウンセリングを利用したりしてネガティブな気持ちを吐き出すようにはしていますが、最近では何のために自分は働いているのだろうと虚しくも悲しい気分に陥っています。
今の職場に残るのか、それとも心機一転新しい仕事に移る方がよいのか。
けど、苦しい思いを抱えたまま職を変えてもまた同じことを繰り返してしまうとも思うので、先に自分の気持ちを整理してから今後について思案した方がよいのか根本さんのご意見を頂ければと思います。
宜しくお願いします。
(Sさん)
>苦しい思いを抱えたまま職を変えてもまた同じことを繰り返してしまうとも思う
ということが分かってるってことは素晴らしいですね。
ここ、自分を褒めるポイントですっ!!
ということで、今の職場に残るのか、それとも新しい仕事に転じるのか、あれこれ考えていらっしゃる方も多いでしょう。
で、そういうときにまずお勧めしたいのが「頭の中だけで考えない」てことです。
ぐるぐるするから。
妄想とかも出てくるから。
だから、迷ったときは自分の気持ちや考えをノートなどに書き込んで整理していくことがまずはおススメです。
カウンセラーに相談するときもメモを取りながらの方がより気持ちの整理がつくと思います。
で、ブラック企業で体もボロボロになって不眠気味だし、食欲も落ちてる・・・なんてときは、つべこべ言わずにその場を離れることが一番お勧めです。
ただ、問題はそこまで極端な状況ではない場合にどう判断したらよいか?ということなんですよね。
Sさんの情報を整理するとこんな感じですね。
・入社3年目で仕事は一通りこなせるようになっている。
・人間関係は良い。
・会社は自分の水に合っている。
・給料は安い。ギリギリ。
・ハードワーク気味。
・会社に行くのが辛い時期がある。
・自分なりに気持ちのメンテナンスは続けている。
こうした材料から自分の心を見つめていくんですよね。
まずは「何が辛いんだろう?」ということ。
仕事内容そのものが辛いのか、朝起きて職場に行くのがしんどいのか、仕事量がキャパオーバーなのか、抱え込み症候群が影響しているのか・・・。
もちろん、答えは一つじゃなくてたぶん複数です。
明確に「これだ!」というのが分からなくてもいいので、「これはいい、これはちょっと嫌、これはすごく嫌」みたいな感じで自分の日常を色分けしていくといいと思います。
もし、「ああ、これが辛いんだな」ということが何となく分かったら、それを解消する手立てがないかを考えてみます。
会社の制度を利用したり、働き方を工夫することで何とかできないかなあ?と。
これは時には先輩・上司の助言が役立つこともあります。
また、私がよくカウンセリングでお勧めしているのは、自分の仕事を全部書き出してみることです。
自分が何をしているか?ということを案外把握していない人も多いんですよね。
というのも「営業事務」と言えばそれに類するすべての業務を表してしまっていて具体的な作業は見えないものです。
伝票を振ったり、処理したり、請求書を発行したり云々の作業の他、「上司から頼まれた○○な仕事」とか「同僚のサポート」とか「だいぶ前の日付の領収書を出してきよった営業マンの尻ぬぐい」とか「お局様の愚痴にお付き合い」等、一言で「営業事務」と言ってもいろんなことをしてるわけです。
だから、1週間、1か月と「業務日誌」を書くつもりで自分がしている仕事を書き残してみるといいでしょう。
抱え込み症候群があるSさんの場合、これをやってみるだけで「なんか余計な仕事やってんなあ」ということに気付けるかもしれません。
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また、はっきりとこれが辛い!ということが分からない場合は、オフタイムの過ごし方を工夫することで改善することもできます。
これは誰もが考えることなんですけど。
例えば、仕事とプライベートのオン/オフの切り替えはうまくできてるのか?とか、仕事終わりにちゃんと心身を休めるようにしているのか?とか、睡眠をちゃんと取れるように意識しているのか?とか、ちゃんと食事をとっているのか?とか。
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さて、「何がほんとうに辛いんだろう?」ということを考える一方で、そうしたネガティブな感情にかき消されがちな「価値」について目を向けていきます。
「今の職場に出会えてよかったこと」
「今の職場で学んだこと」
「今の仕事で得た知識、スキル、経験」
こうした点に注目するんですね。
ネガティブな気分のときって、なかなかこの価値は見えないのですが、よくよく考えてみれば・・・という風に数日にわたってあれこれ探してみるといいと思います。
以前はできなかったことができるようになっていたり、困ったときに助けてくれる同僚がいたり、新たに知識や経験を得ていたり、何かしらの価値ってあるはずなんですね。
いつも言ってますけど、私たちは自分に厳しいので、自分が得た価値を低く見積もりがちです。
そして、そこをスルーして転職してあとから気付くこともあれば、その価値をスルーし続けて心身に不調をきたすようになることもあるんです。
つまり、この価値を見つめることこそ、「なぜ、自分がこの職場で働いているのか?」の一つの答えになります。
ネガティブな思いをちょっと横に置いてやってみる意識を持てばここまでは何とか一人でできることかと思います。
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さて、少しこれを発展させていきましょう。
まだまだ辞めるかどうかの判断は別にしておきます。
そもそも仕事について自分が前向きなのか、あるいは生活のための手段としてちょっと引き気味なのかという点、つまり、仕事についての姿勢を改めて見つめ直してみましょう。
本来の自分はバリバリ仕事をしたいタイプなのに、雑務だけこなしているとしたらそれは苦痛です。
一方、仕事はあくまで生活の手段と思っているなら、もう一段、割り切りは必要でしょう。
自分がどういうつもりで仕事をしているのか?を改めて見つめ直してみるんです。
というのも、「いい人」ってなんだかんだ「流されやすい」んですよね。
入社3年目ともなると仕事にも人間関係にも慣れてきて「余裕」が出てきてると思います。(←これ、重要)
そうすると「仕事ってあくまで生活の手段なのよ」と割り切っているつもりでも、それがあいまいになって、その余裕に余計なことを詰め込みがちなんですね。
周りの人から頼まれた仕事を引き受けちゃったり、良かれと思って他の人の仕事をサポートし始めたり、特に人間関係が良い職場で「いい人」は自ら仕事を増やしちゃうことが多いんです。
これ、めちゃくちゃよくある話ですし、こうした優しいいい人たちの頑張りのお陰で成り立ってる会社も多いと思うんですよね。
だから改めて初心に帰るというか、自分が何でこの仕事をしてるのかを定義しなおすわけです。
そうしてもっと割り切って仕事をするようになれば、その辛さからは解放されることもよくあることです。
ここではもうちょっと「ドライ」になってみましょう、というわけです。
言い換えれば「いい人を辞める」ということがSさんの新たな課題になるかもしれませんね。
そうして自分の仕事に対する意識を改めて確立していくことだけで仕事が苦痛じゃなくなることも多いんです。
「仕事が辛いのは、仕事そのものじゃなくて、自分がいい人になって抱え込みすぎるからだった!」という風に。
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さて、さらに発展形。
ここまで意識を進めてくるとけっこう前向きに仕事に対して向き合えるようになってきてるはずなので、改めて今の仕事と向き合ってみます。
「この職場でさらに学べることって何だろうか?」
「この仕事を通じて自分がさらに成長できるのはどんなところだろうか?」
この視点を持ってこれまた数日、もしくは数週間考えてみます。
そこで、もし「学ぶことがもうない」と思ったら前向きに転職ができます。
逆に、「まだまだ学べることはある」と思えたら前向きに今の仕事ができます。
例えば、この仕事に就いたときは「生活のために仕方なく」だったものが、そこでの仕事内容や人間関係によってその思いが変わり、「より生活を充実させたい」とか「もっと学んで成長したい」という意欲が芽生えてくることもあります。
分かりやすく職人さんの例を挙げますと、料理人にせよ、美容師にせよ、自分が学びたい技術を学びに就職し、そこで一通り学びを終えたら次の店に移ります。
それを繰り返してやがては自分の店を持ったり、憧れの店で働いたりすることを目指していきます。
私がお勧めする転職の理由は「より成長するため。より学びを得るため。」です。
ネガティブな理由で仕事を辞めてしまうとSさんがおっしゃるように、同じことを繰り返しがちになるんですよね。
なぜかというとまだそのステージでの学びを終えていないから。
「この職場で体験すべきことはあらかた体験できたぞ」と実感して、“次のステージ”に行くために転職するわけです。
そうすると転職活動そのものが楽しめるようになっていきます。
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また、「仕事は生活のため」と割り切るのであれば、仕事に対してはよりドライな姿勢に転じつつ、ライフワークを充実させることを意識的にやっていきます。
それは「今の仕事はつまんないけどライフワークを支えてくれてるからすごく感謝できる」という領域に自分を持って行くためです。
そうすると「今の職場環境は悪くないけど、ライフワークを生きるためにはちょっと負担が大きすぎるし、いい人が多すぎる」などと思えたら、より自分が割り切って仕事ができる環境に転じることも前向きな選択となります。
で、こういう話をすると「仕事は生活のためと割り切りたいんだけど、かといってそれ以外の時間でしたいことが見つからねえ」と思う人もいらっしゃると思います。
だとしたら、仕事を辞めるのは先送りにして、プライベートをいかに充実させるか?に注目した方がいいと思います。
つまり、自分がほんとうにやりたいことを自分と向き合いながら試行錯誤していくんです。
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つまり、こうした自分の内面を見つめ、前向きな意識に変えて前に出ることによって、次のステージがより自分らしい生き方ができる環境になっていくんですね。
ある意味、理想形なんですけど、こういう意識を丁寧に持つことで自分の生き方そのものが見つめられるようになるので、この問題は実に大きな「恩恵」だと思います。
これからの人生、Sさんがどのように生きていくかを考えるチャンスが来てる!と捉えて一つ一つやっていきましょう。
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余談ですが、ふだん女性性、女性性という話をしていますが、今回に関しては「男性性」を使うことがとても役立ちますし、重要なんです。
だから、敢えて「考える」とか「意識する」という能動的な言葉をよく使っております。
★そんな自分の救いになるであろう本や動画をご紹介しまーす!
*「つい「他人軸」になるあなたが7日間で自分らしい生き方を見つける方法」(あさ出版)
*セミナー動画:ライフワークをデザインするワークショップ~こんなご時世だからこそ、「自分らしい生き方」改めて見つめ直してみませんか?
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★自分に厳しい人がもっと自分を甘やかせるようになる本
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