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よく「善意が悪意になる」って話をします。自分としては良かれと思ってしたことを相手が悪く受け取ることなのですが、これってコントロールできないんですよね。
だから、自分が良かれと思ってしたことであれば何も自分を責める必要なんてないんです。
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彼女は早くにできちゃった結婚をして、結婚当初から旦那に暴力を振られずっと病んでいました。
私は、海外旅行や留学などで忙しかった事もありあまり相手に出来なかったのですが、私が忙しい時に限って大量の電話やメールが届いたり、手に負えないことが多々ありました。
昨夜、血のついた刃物と血だらけのパジャマの写真が送られてきて、旦那に刺されたとのこと。
警察に即通報すると、警察官から「彼女の旦那さんが反社会的な団体と関わりがある可能性がある為、彼女と連絡を取ることもやめてください」とのことでその場でブロックしました。
私が警察へ通報したことを彼女は怒っていたらしく、余計なことをしてくれたな、と駆けつけた警察官に罵声を浴びせたそうです。
すごいタイミングですが、なぜか京都に行かなければならないと思いたち3日前に京都旅行を予約して私は現在彼氏と新幹線に乗っています。
縁切り寺に行きたいね、と彼氏となぜか話していて急遽行くことになったんです。
ただ、昨夜の出来事が頭をめぐり釈然としないまま向かっています。
私は一体どうすればよかったのでしょうか?
一度にいろんなことが起こり、まるで台風のようで混乱しています。
(Kさん)
新幹線の車中からリクエストを送ってくださったということで、もう京都からは帰っていらっしゃると思いますが、無事に過ごされていますでしょうか?
京都は楽しめましたか?
しかし、その前に京都行きを思い立つってのはとても直感的でいいですねー!呼ばれたのかなあ?
さて、縁切り寺と言えば、うちのスタッフの方のKちゃんが日参している安井金比羅宮のことですね。
意外と穴が小さいそうなので潜り抜けるときには怪我にご注意いただきたいところです。はい。
さて、よく友達についてのご相談を頂くとき、「え?それって友達なの?」という疑問が付きまとい、「まあ、自分が友達だと思えば友達だけど、なんかちょっと違うくない?」と思うことも意外とあります。
Kさんのケースもそうですが、「けっこう深刻に悩んで相談したらバカにされた」とか「めちゃくちゃ厳しいことを言う友達で、話をするといつも傷つく」とか「正論ばかり言うので疲れる」等々。
もちろん、いいところもあって、気の合うところもあるのかもしれないけれど、友達というにはちょっとしんどいんじゃないかなあ?という思いもあるのです。
特に学生時代からの付き合いだと、その後、就職、転職、引っ越し、恋愛、結婚、出産、離婚等の環境の変化が起こるわけで、それまでと関係性が変わることってよくありますよね?
でも、古くからの付き合いからだから、という理由で友達関係を続けるとけっこうしんどいこともあるものです。
時間のある学生時代ならともかく、社会人になったり、出産したりして忙しくなるならば、その都度付き合い方を変えていく必要があると思うんですよね。
Kさんのケースでも、それまでも手に負えないことが数々あったはずなのに友達を続けてきたのはなぜなんでしょう?
意外かもしれませんが、そこにKさんのキャラが現れてるのかなあ?と思いますし、深読みすれば、そういうことから他にもイヤな思いをすることってないのかなあ?なんて思っちゃいます。
いい人というか、優しい人、義理堅い人、愛情深い人、とも言えるんですけどね。
我慢して付き合ってしんどい思いをしたことはありませんか?
犠牲しちゃって疲れちゃうことってありませんか?
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さて、今回の“事件”についてですが、いろいろと怖い思いをされたかと思います。
そんな写真送られたらそりゃあ、ビビりますよね。
彼氏がいてくれてほんと良かったですね。
で、結果的に関係を切ることになったんですけど、それはそれでよかったんじゃないの?と思うのです。
その友達はKさんが通報したことに激怒したそうですが、たぶん、それ、ふつうのことですし、むしろ、勇気をもって通報されたKさんをみんな称えると思います。
逆にそんな写真送ってきてどうしろって言うんでしょうね?
けど、たぶん、このできごとは氷山の一角で、今までもけっこう過激な写真や文章を送られたこともあったのかもしれません。
だから、Kさんは全然悪くないと思うんですけどねー。
で、ちょっと彼女の話に触れますと、癒着とかDVの問題ってこういうことになるんですよね。
暴力沙汰になったとしてもそれがおかしいと思わないというか、感覚がマヒしてしまうので、自分たちの状態が客観的に見られないんですね。
私もかつて夫からモラハラ的な言動を繰り返されていた奥さんをカウンセリングしたことがありましたが、聞けばずいぶんひどい目に遭っていらっしゃるようなんです。
しかし、始めからひどかったわけでなく、徐々にエスカレートしていったので、今の状態が客観的にヤバいとは感じられなくなっていたのですね。
それで、すぐにご両親に事情を話し、相談するように勧めました。(カウンセリング終了後だとスルーされそうなので、その場で電話してもらいました。)
結果、「すぐに帰ってきなさい!」ということになり、その日のうちに子どもを連れて実家に戻られたそうです。
皆さんも「ゆでガエルの話」って逸話、聞いたことがあろうかと思います。
これは主にビジネスの世界で言われることですが、DVやモラハラについても同じようなことが言えます。
徐々にひどくなっていくのでその状況が客観的につかめなくなり、気が付けばひどい精神的(もしくは肉体的)な損傷を負ってしまうのです。
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で、話を戻しまして、Kさんは友達を救おうと思って通報されたわけですが、それを友達は否定的に受け取って逆上されたんですよね。
「善意が悪意として受け取られてしまう」という事件はけっこう起きているものです。
彼のためを思って言ったのにキレられた、とか、会社のためを思って進言したら煙たがられた、とか、まあ、ほんとよくあると思います。
カウンセラーの世界でも珍しくありません。
もちろん、言葉のアヤとか、何か伝え方が不十分だったみたいなこともあるかもしれませんが、あくまで心は良かれと思ってやったことですよね。
そうして、悪気どころか相手を助けたくてしたことであれば、何も責められることはないと思っています。
友達を何とか助けなきゃ!と思って警察に連絡したことですから、Kさんに何ら落ち度はありません。
まずは、そこが基本です。
だから、善意が悪意として取られた場合には、悲しかったり、寂しかったり、ムカついたり、悔しかったりすると思いますが、「それはそういうこと」として“違い”を受け止めることが大事だと思っています。
もちろん、悔しがったり、悲しがったりした後に。
「ああ、彼女は今、そういう状態なんだなあ。残念だ。」と。
「そうか。彼はそういう風に受け取っちゃうんだ。悲しいけどしょうがないよな。」と。
これってまさに「自分軸」の姿勢なんですね。
私は私、友達は友達。
自分にとっては善意でも、相手にとってはそうとは受け止められない事情が何かあるんです。
これ、プレゼントでもそうですけど、「相手が喜ぶかな?」と思ってあげたものが相手の好みじゃなかったとしても、「ああ、残念!」でいいんです。
そこで自分を責めるのはお門違いもいいところです。
そして、同時に長期的な視野に立つこともお勧めです。
「今の彼女」だったら悪意として受け取ってしまうことも、この先、いろいろ変化があったら違う解釈ができるかもしれません。
「あのときはイヤなことをしてくれたと思ったけど、今から思えばほんとありがたかった。」なんて風に。
だから、今はしょうがないよなあ、なんて思って未来を楽しみにしてみると良いかもしれません。
「いつか(私の善意に)気づいてくれたらいいなあ」という風に。
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先ほども話しましたが、人は変わります。
皆さんの周りにも悪い男につかまってすっかり変わっちまった奴とか、ヤバいビジネスに手を出してすっかり人格がおかしくなった奴とか、仕事しすぎて性格が変わっちゃった奴とかいるでしょう?
その逆に、かつてはイヤな奴だと思ってたけど実はいい奴だった、とか、前は嫌いだったけど今はすごく気の合う奴とかいませんか?
それって相手も変わるけど、自分も変わるから起きることなのです。
よく「自己肯定感があがると出会う人が変わる」なんて話をしますが、自分が変わったから出会う相手も変わるんですね。
そうすると今まで付き合っていた人とは合わなくなることだってあるんです。
「自分を見つめ、自己肯定感をあげることをしていたら、周りの友達の愚痴や悪口ばかりの会話がしんどくなって距離をおくことにした」という話はとてもよく耳にします。
だから、自分や相手の変化に合わせて距離感を変えていくこと、つまり、付き合いを変えていくことってすごく大事なことだと思っています。
恋人ってのはふつう1人限定なので、そうした変化が別れ話になりますけれど、友達って何人いてもいいし、一言に友達と言っても親密な関係から少し距離のある関係までとても広いので、「友達をやめる」ってなかなかないんですよね。
「友達って選んだ方がいいよね!」というのはそんな事情から以前よりよく申し上げているところで(もちろん、パートナーも選ぶものですが)、「イヤだけど昔からの付き合いだから」とか言ってないで、さっさと距離を置いたほうが自分も楽になりますし、その分、新たないい出会いが巡って来るものです。
それ故に、「ちょっと嫌だなあ」とか「ちょっとあいつおかしいぞ」と思っても今までのような関係を続けちゃうことがあるんです。
でも、その心の声をよく聴いて、素直に従ってみるのが一番だと思うんです。
★友達含め、自分軸で人との付き合い方を学ぶ本。
>新書版『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(フォレスト出版)
>『人のために頑張りすぎて疲れたときに読む本』(大和書房)
>「敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法」(フォレスト出版)
> 講演会「人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本」出版記念講演会
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『善意が悪意になる!?よかれと思ってやったのに。』
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