自分本来のエネルギーを封じ込める「自己嫌悪」「怖れ」「恥ずかしさ」という“鎧”について~エネルギーが強い人ほど自己嫌悪もまた強くなる~



自分本来のエネルギーを何らかのきっかけで封印することにした場合、「自己嫌悪」という方法が使われることが一般的です。
そうして自分を封印するので外の世界に対して怖れや恥ずかしさを感じるようになるのです。

最近のカウンセリングで立て続けに似たテーマがあがりましたので、これは神様がネタにしなはれ、と言ってくれていると勝手に解釈してみました。

似た話というか同じ話は過去に何度も書いてると思うのですが、大事なことだし、一言一句同じになるわけじゃないのでコアな読者のみなさまは過去記事と表現の違いなどを比べて一人ニヤニヤされると良いかと思います。

さて、「自分のエネルギーに怖れをなしてそれを封印してしまう物語」をお持ちの皆様へ。

内面に強力なエネルギー(例えばセクシャリティ)を持っていると私たちはそのエネルギーを怖れるようになります。

もちろん、それは感覚的なもの。
だから、「抑えましょう!」と思って抑えるというよりも、人間関係や難からのトラブルを通じてエネルギーを封印することになります。

「親がすごく過干渉で、自分を思い通りに支配してきた。」
「母親が自分に嫉妬していて、自分を抑え込んできた。」
「性的な被害に遭って女を出さないようにしてきた。」
「周りから注目されるのがイヤで気配を消してきた。」
「なぜか変な噂を立てられるので大人しいフリをしてきた。」
「思う存分振舞ってたら親が困るので自分を押さえることにした。」
「爆発すると周りがドン引きするので情熱を押さえてきた。」
「自分はすごく感情的だと思っているので至ってクールに振舞ってきた。」
「本気を出すのはカッコ悪いと思って力を敢えて抜くようにした。」
「自分は不完全な人間だと思い込んで自分を出さないようにしてきた。」

・・・まあ、そういうケースはゴマンとあるわけですが、要するに「本来の自分を出したら嫌われるし、誰かを傷つけるので、なるべく害のないように自分をコントロールしてきた。」というわけです。

そうすると「内側には炎が燃え盛り、熱い熱いエネルギーがたぎっている一方で、外側からは全くそうは見えない」という人物ができあがります。

・とても情熱的なのにクールに見せる。
・すごくエネルギッシュなのに大人しく振舞う。
・めちゃくちゃセクシーなのに清純派を装う。

と言った感じです。

いわば、本来の自分を隠してペルソナ(仮面)をかぶっているのですが、仮面どころか分厚い鎧で自分を覆ってしまってるような感じですね。

だから、生きづらいし、つまんないし、退屈するし、面白くありません。

とはいえそんな内側の自分を外に出すことはできないので、例えばある人は「アンダーグラウンド」を作り、そこで自分を解放します。

・ふだんはおとなしく、静かなタイプだけど、不倫相手の彼に対してはめちゃくちゃきつく、激しく、情熱的。

・物静かで穏やかな人物なんだけど、競艇狂いでスタンドでは絶叫している。

・ふだんは良い人なんだけど、酒を飲むと手が付けられなくなる。

・何かにとりつかれたようにずーっと仕事している。

みたいな感じ。

また、ある人はそのエネルギーを封印しすぎて病を持ちます。
多くは精神的なものですが、それが婦人科系に出たり、胃腸に出たりする人も多いものです。

病名まで付く人もいますが、グレイゾーンで経過観察って人も少なくありません。

で、意識的には穏やかで安定した幸せな毎日を望むんですけど、封印している情熱が内面で暴れまわるので、その真逆な人生を選ぶことも多いものです。

で、理由はともかく本来のエネルギーを封じ込めるにはそれなりの巨大工事が必要になります。
それだけの巨大なエネルギーを封じ込めるためには、かなりの分厚いコンクリートが必要になるわけです。

そこで私たちが使うのは「自己嫌悪」です。

「こんな自分ではダメだ」
「今の自分では愛されない」
「自分なんて必要とされるわけがない」
「自分は汚いし、穢れている」
「自分なんかは必要とされない」
「自分は誰かを傷つける存在だ」
「自分には何の価値も魅力もない」

こうした呪文を日々何百回、何千回も繰り返して唱えているんです。
だから、それはもう習慣化してしまい、自己嫌悪していることすら気付かなくなります。

何かとダメだしをする努力をしますし、何かにつけて自分を否定しますし、うまくいくことがあってもそれをつぶしにかかります。

そうして自分本来のエネルギーを嫌うことで、それを出さないように封印するんです。

エネルギーの強い自分を「最低最悪な奴」と定義づけることで、そいつを外に出さないようにするわけですね。

だから、エネルギーが強い人ほど自己嫌悪が強くなるものですし、その結果、仮面というか鎧というかコンクリートを分厚くする必要があるのです。

そうして強烈な自己嫌悪で自分を否定するにもエネルギーが必要ですね。

だから、その内なるパワフルなエネルギーを自己嫌悪に回すことでコントロールしています。

自分のエネルギーを使って自分を抑え込むのです。
だから、この循環は意図的にそれを断ち切らなければ永遠に続きます。

さて、そんな強烈な自己嫌悪を持っている自分が人前に出るなんてどう思います?

いやいやそんなの怖いよ、と思うはずですし、そんなの恥ずかしすぎる、と感じます。

好きな人の前に出るとそれがめちゃくちゃ恥ずかしくて、怖くなるのです。

つまり、その自己嫌悪が恥ずかしさや怖れを作っているのですが、これがいわば外側に見せる顔になります。

怖がり。恥ずかしがり。

つまり、自己嫌悪という壁の外側に怖れや恥ずかしさをコーティングするようなものです。
もちろん、コーティングと言っても数ミリなんて薄さじゃなく、数十センチ級に渡ることもあります。

極度の恥ずかしがり、怖がりになるのですね。

で、怖かったり、恥ずかしかったりすれば、新たなチャレンジをしたり、自分を成長させたり、大好きな人とラブラブになったり、ライフワークを生きたりということからは残念ながら遠ざかるようになります。

結果、人生がつまんない。何のとりえもないふつうの人生。不完全燃焼。なんか自分を生きられてない気持ち悪さ。退屈さ。面白みのなさ。などを味わうようになるのですね。

もちろん、それだけ自分を封印してしまってるわけですから「誰もあたしのことなんて分かってくれない」「ほんとうの自分は誰にも理解されない」「どうして誰もあたしを見てくれないの?」という不満ももれなく付いてきます。

そして、内側の自分と外側の自分の間に大きなギャップを生じさせることになるのです。

さて、ここから心の世界における興味深い傾向について一つお話ししたいと思います。

様々な要因から自分を封印する。

そのために強烈に自己嫌悪する。

外側に内側とは違う自分を作り上げる。(仮面・ペルソナ)

生きにくさを感じる。

という流れになり、恋がうまくいかねー、仕事がつまんねー、人生おもんないー、という理由から何とかしたいと思って根本先生のブログにたどり着いたりするんですけど、そこからが肝です。

「生きにくさを変えたいと思う」→「もっと自分らしく生きたいと思う」

という理由でカウンセリングを受けたり、セミナーを利用したり、たくさんある根本先生の本を読んだり、さらにたくさんある根本先生の過去記事を読み込んだりするのですけど、そこである葛藤が生じます。

「本来の自分で行きたいと思う自分」vs「本来の自分を出しちゃいけないと思う自分」の葛藤です。

そもそも自分本来のエネルギーに怖れを感じて封印してるわけですから、自分らしく生きるためにそれを逆に解放するというのはめちゃくちゃ怖いというかイヤなもんです。

自分本来のエネルギーを「嫌われるもの」「迷惑をかけるもの」と定義してしまってるのに、それを思う存分出しましょう!なんて言われたらすごく迷うんです。

それって自分本来のエネルギーを「嫌悪すべきもの」と思い込んでるがゆえに、そこに抵抗が出てくるのです。

だから、「ライフワークを生きたいんです!パートナーとめくるめく愛を堪能したいんです!」と言いながらも、実際その道を進むことに対しては鬼のような抵抗が出てくるのです。

例えば、個人セッションの連続コースを受けてくれて「おぉ、なんかだんだん良い感じになってきたねえ」「はい。そうですね!ありがとうございます!」なんて会話を交わした直後になぜかカウンセリングを受ける機会を遠ざけてしまう、とか。

「自分らしさをどんどん解放していきましょうね!」「はいっ!」とお話ししたあとに「え?なんでそこに行くの?」と思われる選択をする、とか。
かつてあるお客様は「それってめちゃくちゃ抑圧的で修業系じゃね?」というセミナーに通い始めましたし、「え?そっち?」と思われる人にカウンセリングを受けていたりしました。

また、友達からヘラクレスオオカブト級の男を紹介されたのに尻尾を巻いて逃げちゃった、とか、職場からすごくいい話を頂いたのになんだかんだ言い訳付けて断っちゃったり、情熱を傾けられる趣味を見つけたのになぜかそこが閉鎖になっちゃったり。

こういうの、意図的なものじゃなくて無意識的なものなので本人は悪くないんですけどね。
それくらい抵抗が強いんだねー、という話です。

つまり「自分を解放したい自分」vs「自分を封印したい自分」で大喧嘩してるわけですね。

さて、ここまで読んでこられたということは何かしら自分に思い当たる節があるからだと思うのですが、じゃあ、こういうケースにおいてカウンセラーはどう向き合うか?についてお話ししたいと思います。

あ、あくまで私個人の場合ですので、他の先生はまた違うことをおっしゃるかもしれません。

ひとつめは「そもそもなんで自分のエネルギーを封印するようになっちまったのよ」という原因を見つけていくやり方です。

要するに何らかのトラウマがあって、それで自分らしく生きられなくなっちゃったんだから、その原因を取り除いていきましょうね、というわけです。

ふたつめはその分厚いコンクリートに穴を開けるべく、その強烈なエネルギーを許し続ける(自分を解放し続ける)アプローチ。

これはけっこう怖いんですけど、案外早く楽になれます。
ただ、自己嫌悪が強い分、一時的に混乱することもあって、継続的なサポートが必要だと思われます。

これは「自分とつながる」とか「自分自身をもっと自由にする」などの意識で、とりあえず内面的に自分を許していくアプローチでもあります。

みっつめはこれまた王道なんですけど強烈な自己嫌悪に対して、自己肯定感し続けるアプローチで、これは嫌悪感も出てきますが一人でも取り組めるので宿題にすることが多いですね。

「自分のここがイヤだ!ダメだ!」と思うところを思いつく限り書き出していきます。
けっこう気分悪くなりますが、なぜか安心感や快感が伴うこともあります。

そして、その書き出した要素に対して自己肯定感のおまじない「それでもええやん」「それが今の自分なんやからしゃあないやん」という言葉をかけ続けます。

コツコツやっていく必要がありますが確実な方法です。

これを習慣化できれば、自己嫌悪に対して「ま、しゃあないよな」とか「それでも大丈夫や」という思いが自然と出てくるようになります。

これは先ほどの「自分vs自分」という喧嘩をおさめるために「自分自身と仲直りする」プロセスでもあります。

よっつめはそうした内側のエネルギーの強さを見つめながらライフワークをデザインする、つまりはこれからの人生のヴィジョンを描く方法です。

そして、そのヴィジョンを先取りして「今できることをやっていく」というアプローチです。
いきなりここに来るのが難しい場合もありますが、この先取り方式は楽しさや面白さ、そして、自由を感じられるので慣れてくると一気に変化します。

実際、先月お会いしたときと全然雰囲気が変わってて「何があったの?ヤバい注射でも打ったの?」と思わず聞いてしまうことがよくあります。

自分の内側にあるエネルギーを自己嫌悪で封じ込めるってのは多かれ少なかれみんなやってるんですけど、それが強い人ほど「もったいない」んですよね。

それは自分が全然幸せじゃない生き方をしちゃうこともそうですが、それだけのエネルギーがあるなら周りの人を幸せにしてあげるパワーを十分有してるんです。

それが活かされないのってもったいないよねー、と思うんです。

さらには、自分の可能性を封印してしまうことにもなるので、人生が退屈でつまらないだけでなく、勝手に罪悪感も抱えます。

そして、何よりその鎧によって自分を封印してしまってるので何かと孤独で寂しいんです。

ということで、思い当たるなあ、としみじみ感じた方は「みっつめ」あたりで紹介した「自己嫌悪を許しまくるワーク」に取り組んでみるのもアリかと思われます。

ほかにも自己肯定感をあげるアプローチなら何でもいいんですが、自己嫌悪を直視するという荒療治はそんな情熱的な皆さんにとってはやる気になるかなあ、なんて思いまして。笑

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『「いつも無理してるな」と思った時に読む本』(大和書房)

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★ライフワーク本&セミナー動画

「つい「他人軸」になるあなたが7日間で自分らしい生き方を見つける方法」(あさ出版)

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 『自分本来のエネルギーを封じ込める自己嫌悪とその解放について
 


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