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パワハラ、モラハラだったり、不誠実な態度だったりで傷ついたとき、「それは相手の問題だ」と毅然と言えますか?そこで「自分が悪い」とか思ってしまいませんか?
それってもしかして問題を切り離せずに、全部自分ひとりで背負い込んでる状況なのかもしれません。
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先日、お弟子向けのグルコンをやってたときに、もるもちゃんが「クライアントさんの話を聴いてたら、それって明らかにパワハラじゃん。上司の問題じゃん。と思うことがあって。でも、本人は自分が悪いと思っちゃってるんですよね。そういうのってよくあるんですよね」なんて言ってたんですよね。
ああ、あるよねー、そういうことー。めっちゃあるよねー。と思ったので、ネタにしてみようと思いました。
例えば、パワハラ。上司が何かと難癖をつけてきたり、感情的に怒ってきたり、明らかに他の部下と差別してきたり、ネチネチと文句を言ってきたり。
また、モラハラも最近多いですね。職場はもちろん、夫婦間でも、暴言吐いたり、相手を否定するような言葉を言ったり、感情的に相手を罵倒してみたり。
で、そうした暴力的な問題じゃなくても、人間関係にもいろいろと傷つく場面って多いと思います。
連絡なしに約束をドタキャンする、平気でうそをつく、相手の気持ちに胡坐をかいてコントロールする、明らかに体だけを求めてくる、都合のよいときだけ連絡してくる、既読スルーや未読スルーが当たり前、すぐにキレて感情的になって話ができない、みたいな“不誠実な”態度の数々。
でも、そこでいい人はみんな「私が何か悪いことしたのかな?」とか「私は実力ないからそんな扱いされても当然」とか「私には魅力がないからそういう扱いをされるんだわ」とか「私があんなことしたからこういう目に遭うのよ」みたいな受け止め方をしてしまいます。
心理学を学んでいたり、根本さんのブログを熟読していたりすると、「すべての問題は自作自演」とか「自分を見つめろ」とか「引き寄せの法則」とかいろいろ書いてあるので、なおさら、「ああ、自分が悪いんだわ。自分のせいなんだわ」と思い込みがちなのかもしれません。
で、ちょっと待った!です。
「それってほんまに自分が悪いの?ていうか、自分だけが悪いの?」という視点、どこかに行ってませんか?
この辺、ちょいとややこしいことがありますし、「いつもと言ってること矛盾してね?」と思われるのも微妙なので、できるだけ丁寧に説明していきたいと思います。
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そもそも親から「あんたのせいで」と言われてきたり、何かと家族を背負ってきたり、優等生でいい子をしてきたり、周りの空気を思い切り読んじゃったり、平和主義でもめごとを避けたかったり、やはり自分に自信が持てないとか自己肯定感が低いとかいう方は、やっぱり何かと「自分が悪い」という思いをデフォルトで持っているんですよね。
罪悪感ってのはその典型ですけれど、何か起きた時に「もしかして私のせい?私が何かしたから?」と受け止めてしまう方々です。
そもそも自己嫌悪とか自己否定がとても強く、犠牲的だったり、我慢しがちだったりしているはずです。
そういうときに「上司からきついこと言われた」とか「彼に約束をすっぽかされた」というできごとが起こると、その自己嫌悪が発動して、「そりゃ、あたし、仕事できないもんね」と思ったり、「そりゃ、あたし、全然魅力的じゃないもんね」と解釈したりして、自己嫌悪が出てくるわけです。
元々「自己嫌悪」があるから、嫌な出来事があったときに「自分のせい」と自己嫌悪することが癖になってしまっているわけです。
しかも、某カウンセラーさんはいつも「問題ってぇ、自作自演だしぃ」とか言ってるので、その言葉を拾って「ほら!やっぱりこの問題は自分が創っているんだわ。上司にそんな言葉を言わせてるのも私なんだわ」と“都合よく”解釈しちゃうんですね。
それって自己嫌悪することが目的になっちゃってるんですよね。
しかも、すでに背負い込み症候群を発動してるんですよね。
だから、ちょっと待った!なんです。
まあ、そういう見方もあるけどさー、ちょっと自分のこと、責めすぎてない?相手もたいがいなことしてるで。
そこで「問題の切り離し」をちゃんとしなきゃいけないんですよね。
仕事を割り振るように、問題をきちんと分けなきゃいけないんです。
上司が嫌味を言ったり、自分を否定する言葉を羅列したり、ひどい扱いをする、ということと、自分に自信がなく、自己嫌悪が強い、ということをきちんと分けるんです。
「自分軸」って言えば分かりやすいかもしれませんが、「これは上司の分、これは私の分」という風にちゃんと担当を分けるんです。
よく夫婦関係の話に「その問題も結局は50:50(フィフティフィフティ)で」という言い方をするんですが、上司とあなたの間も50:50です。
上司がそうしたパワハラをしたり、彼氏が不誠実な態度を取ったりすることと、自分自身の問題にきちんと線引きが必要なのですね。
そうしないとひどい扱いを受けているのにそのことに気付けないってことが起きてしまいます。
まあ、これってクセになってしまってるので自分ではなかなか気づけないんですよね。
「ややこしいことになるくらいなら私が我慢した方がいい」なんて思ってる方はなおさらっすね。
上司と自分、彼氏と自分の間にきちんと線を引いて、「上司は○○だと言っている。○○な態度を取ってる」、「私は○○と受け止めてる。私は自信がない」という風にきちんと区切るんです。
これは前にも紹介したことがあるんですが、とても大事な意識のあり方です。
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参考)自分や相手を俯瞰してみる意識の置き方について~自分軸の構築の仕方~
https://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/32443
こうして「自分やその人との関係をできるだけ客観的に見る」んです。
そうすると「相手がしてることってたいがいめちゃくちゃじゃね?それってパワハラじゃね?それって不誠実極まる行動じゃね?」ということに自分で気づくことができるでしょう。
「あたしにも問題はあるかもしれないけどさー、でも、その態度ってひどくないっすか?」という奴です。
上司と部下だと上下関係があって対等だとは思えないけど、人間的には対等です。
彼氏のことが大好きで、依存してたりするときは特に対等だと思えないですけど、ばっちり対等です。
とはいえ、そうは言ってもなかなか気づけないのでちょっとでも辛いな、苦しいな、と思ったら友達とかカウンセラーに相談してみるといいんですよね。
そうすると友達なんかは特にあなたの代わりに怒ってくれたりします。
「何それ、ひどい!それはちょっとひどすぎない?なんであんた怒らないの?」って。
実際、そういうセリフを友達に吐かれたことがある方も多いですよね。
でも、「もし、同じことを友達がされてたらあたしめっちゃキレると思うのに、自分が当事者になったらそうは思えない」というところがあるんです。
友達の話を聴くのって、客観的な立場ですから両方の関係を俯瞰してみることができます(もちろん、友達寄りの味方ですけどね)。
だから、それってちょっとひどくない?ってことに気付けるんです。
ただし!ここでも!注意点が!あります!
誰に相談するか?というときにちゃんと親身になってくれる人じゃないとかえって傷口に大量の塩を塗り込まれることもあります。
上司のパワハラを旦那に相談したら「そりゃお前が悪いんじゃねーの?」と理解してもらえなかったり、親に彼の不誠実さを話したら「男ってそんなもんよ。あんたが我慢しなさい」と言われたり。
なので、人に相談するときは、そろりそろりと話をしてみるといいですよね。
仲の良い友達だからっていきなり自分の傷を全部晒さなくてもいいです。
「あ、この人はちゃんと自分の味方になってくれる」と分かったらしてみてください。
武闘派なクライアントさんはよくスパルタな友達に相談を持ち掛けて、かえって傷を広げる趣味があったりしますので。
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そういう意識を持ってみると「ん?なんかあたしが悪いと思ってたけど、いやいや、向こうの方が悪いじゃん」ということも出てくると思います。
「そりゃ、ミスをしたあたしも悪いけど、何もそこまで言う必要なくない?」とか「そりゃ、こないだのデートでちょっと嫌なこと言ったかもしれないけど、だからってそんな態度とるのっておかしくない?」という風に。
それって大事なんですよ。ほんと。
「明らかに向こうが悪いじゃん!どう考えたってその態度、おかしいじゃん!」て思っていいんです。
そういう見方ができると「ちゃんと怒る」ということができるようになります。
それは何を隠そう「自分を自分がちゃんと守ってあげる」ということでもあり、「自分が自分の味方になってあげる」ということです。
「え?それってひどくない?あたし、そんな悪いことしたっけ?」という視点は、あなたがあなたの味方であることを表しています。
だから、ちゃんと怒ったほうがいいんです。
あんな言い方しなくてもいいじゃない!
その態度なんやねん!
もっとマシな言い方あるやろ!
いくらなんでもそれはあたしをバカにしすぎてるわ!
ひどいわ、そんなん。ありえへんわ。
って思っていいんです。
いい人を長くやっていると、怒ることを忘れてしまいますね。
それはあきません。
ちゃんと怒れるようになっておきましょう。
だって、皆さんも自分の後輩や友達が同じ目に遭ってたら愛用のバズーカ抱えて上司や彼の家に突撃するでしょう?
自分のことになるとねー、急にねー、大人しくなっちゃうんですよねー。
だから、ちゃんと怒るところは怒ることが大事で、それはちゃんと自分を俯瞰して、問題を切り分けてみることができたら徐々にムカついてきますから大丈夫です。
(ただ、武闘派の皆様におかれましては、その後の復讐等で火力を使いすぎないことを提案したいと思います。ほら、上司の家を燃やすだけならまだしも、延焼とかしたらめんどくさいでしょう?)
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だから、パワハラとかモラハラとかDVとかになってるならば、それはやっぱりしかるべき場所に届け出ることも大事ですね。
職場なら人事か総務などにそれらしき対策室が設置されてると思いますし、弁護士やカウンセラーに相談することでしかるべき対応ができるようになります。
そもそもパワハラやモラハラはじめ、不誠実な態度を取ってる本人は、自分がそうしてることにほとんど気付いていないものです。
むしろ、自分は正しいことをしてると思い込んでいたりします。
だからそれはちゃんと「全然ちゃうで」ということを教えてあげなきゃいけないわけです。
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で、最後に「じゃあ、自作自演ってのはどこに行ったんだ?」という話をしておきます。
50:50という話をしましたが、上司のパワハラは上司の問題なので、それはそっちで解決してもらうことにします。そして、その態度に対してちゃんと自分で自分を守ってあげて自分への被害を最小限にします。
怒りは自分を守るための大切な行動の一つですね。
そして、それはお前の問題だろ!と突っ返した後で、自分を見つめます。
「そもそもなんでそれを上司の問題だと思えずに、自分が悪いと受け止めてしまったんでしょうね?自己肯定感が低い?じゃあ、それをあげていきましょうね」というのが基本線でしょうか。
抱え込んだり、自分のせいだと思い込んだり、自己肯定感が低かったり、自分の魅力に自信が持てなかったり、というのは、他ならぬ自分自身の問題です。
だから、そこと向き合っていきましょう。
さらに掘り下げるならば、「なんでそんな上司や彼氏を引き寄せちゃったんだろうね?」という視点を見ていきます。
これも自分が悪いという結論に至るのではありません。そもそも自己嫌悪なんて私は推奨してませんし。
そこで、自分のことをちっぽけに扱いすぎ、とか、罪悪感強め、とか、もっと自信持てばいいのに、とか先ほどと同じような原因が見つかって来るでしょう。
「自分の問題」というのはこういうところなんです。
「上司のパワハラによって、自分の問題に気づくことができた」という意味で、自作自演と言えるんです。
つまり、上司のパワハラという問題と、私の自己嫌悪の問題とは別々に捉えないとヤバいぜ!というお話でした。
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ちなみに「私が変われば相手も変わる」というのは真実で、自分の自己嫌悪の問題とちゃんと向き合っていけば、上司の態度を変えることだって可能になります。
ほら、うちの読者には突撃部隊というか好戦的な武闘派女子が多数揃ってるじゃないですか。彼女たちにパワハラなんてしようものなら、即、ネクタイ掴まれて市中引き回しの刑に処されるので、そんな勇気のある上司なんていないんですよね。
つまり、自己嫌悪を癒して突撃部隊に入隊すれば上司はビビってあなたにパワハラなんてできなくなりますから、相手も変わります。
けど、それもアリだけど時間がかるでしょ?だから、パワハラは風紀委員にさっさと訴えて、それとは別に自分の問題に取り組んだ方が早いと思います。
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