自分が問題だと感じていることは結果に過ぎなくて、本当の問題は別のところにあるのかもしれない。



そもそも論を見ていくと「他人をマウントしてしまうことをやめたい」という思いも、「その裏側のストレスや完璧主義が原因じゃない?」と見えてきます。
だとすると「マウントしないようにする努力やテクニック」よりも「ストレスを解消して、完璧主義を手放す」方が本質的だと思うのです。

根本さん、今晩は。
以前夫婦関係の悩みをネタとして取り上げて頂きました。そちらの問題は少しずつ良くなってるのですが、今回は違う悩みです。

「自分に自信が無いからマウントを取りに行く」行為をやめられません。もうそんなことしたくないです。
例えば新しく入社した新人さんの電話対応時の言葉遣い一つ一つが気になってしまう。
仕事の進め方が自分と違うのが気になってしまい、自分のやり方を押し付けてしまう、グサッと指摘してしまう。怒ってるつもりはないのですが、感じ悪かったなと後から反省することが多いです。
また、私は大雑把なのですが、物凄く細かい仕事の仕方をする同僚に対しても、そこまでしなくてもいいのにと思い、何だか揚げ足を取られているような気持ちになってしまいイライラしてしまいます。
人の出入りが多い会社なのですが、自分のせい?と思い悲しくなります。
円滑な人間関係を築きたいのに、どこかで望んでいないんでしょうか。

これでも夫婦関係の改善のために上がった自己肯定感のおかげで少しましになってきてるんです。でもまだ足りないんでしょうか。
ヒントを頂けると嬉しいです。
(Mさん)

>「自分に自信が無いからマウントを取りに行く」行為をやめられません。

って思うMさんはいい人で、優しい人なんです。(ここで言ういい人ってのはポジティブな意味ですよ、もちろん)

まあ、そういうとMさんのような方は「いや、そんなことありません!!」とピシャっと断言されたりしますけどね(笑)

押し問答になっちまうのもアレなので、とりあえず、「そう思う私ってほんとうは優しい人なんだ」とか「優しいからそういういう風に思うんだ」と胸に手を当てて思って見ましょう。
けっこう気分悪くなると思います(笑)

で、まあ、そういうところなんですよね、ほんと。

ついつい「完璧」を求めようとしてしまうでしょう?
もちろん、意識的には「完璧じゃなくていい」と分かっていると思うのですが、それでもクセなのか思考なのか分からないけれど、なぜか完璧を求めてしまうんです。

>でもまだ足りないんでしょうか。

っていう発想がそれに当たりますね。

「ここはダメだなあ」と思うところを見つけると悲しくなったり、惨めになったり、申し訳なくなったりして、自己嫌悪するんですね。

時には「自己肯定感をあげようと色々頑張ってるのに、まだまだダメだよなあ」などとさらなる追い打ちを自分にかけることもあります。

そして、「まだまだ頑張りや努力が足りない」と思ったり、「何が足りないんだろう?」と思ってみたりするんです。

ダメな自分を許せずに、完璧な人になろうと頑張るのが「通常運転」になってるんです。

だから、ここまでのプロセスはほんと手癖のように勝手にやっちゃうものです。だから、なかなか気付きにくいんですよねー。

なので「何が足りないんだろう?」と思ったときは、むしろ逆で「足りすぎているので、何かを捨てなきゃいけない」と思い直すことをお勧めしています。

「足りなくてダメな自分が出ている」のではなく「足りすぎているからダメな自分が出ちゃってる」ってことです。

そこで「完璧主義を捨てよう」「ちゃんとしなきゃを捨てよう」「理想の自分を追い求めることをやめよう」ってことですね。

まあ、一言で言えば

「起きてしまったことは必然で正しいのだから、それを悪く思って責める必要なんてないのよね~。もし頭を使うなら何でそんなことをしちゃうのかを考えた方がいいのよね~」

という話です。(ええ、全然一言じゃなかったです!笑)

つまり、

>「自分に自信が無いからマウントを取りに行く」行為をやめられません。もうそんなことしたくないです。

ということを思ったのならば、こういう風に考えてみるんです。

・なんで自分に自信が持てないんだろう?
・なんで自信がないからマウントを取りに行っちゃうんだろう?
・なんでそんなことはしたくないんだろう?

さらに言えば、

・なんでそういうことをやめなきゃいけないの?
・自信がついたらマウント取りに行かなくなると思う?

なんて意地悪な質問をすることもあります。

私のカウンセリングを受けたことのある方なら思わずニヤッとするかもしれませんが、ほんと、こういうそもそもな質問をよく投げかけています。

なぜかというとね・・・いい人、優しい人はそもそも「自分に厳しい」わけですね。

だから、お話を聴いていると「ああ、それはあるあるよねー。ふつうだよねー。そういうもんだよねー。だから、そんなに気にしなくてもいいと思うよー」的なことがめちゃくちゃよくあるんです。
(だから、ますます「あなたはほんと優しい人だよねえ。悪党ぞろいのうちのブログ読者には珍しいですよ」なんて話をするんです。)

つまり、他の人の電話対応が気になるのも、仕事のやり方気になって自分のやり方を押し付けてしまうのも、どの程度なのかって分からないんですよね。

自分では「押し付けちゃった」と思うけど、相手からすれば「教えてもらった」と思っていることだってあるでしょうしね。

「円滑な人間関係」って、お互いの意思疎通が大事ですよね。

「ああ、仕事のやり方に文句言っちゃった!そんなことしちゃいけないのに!!」と一人で勝手に判断して悩んでませんか?それって意思疎通できてないですよね。

そういうときに、

「あ、ごめん!今、あたしのやり方押し付けちゃった??気分悪くした?」

って相手に言えますか?円滑な人間関係を築く方法のひとつですね、これ。

自己判断って危険なんですよね。
また、相手に言われたからほんとにそうだとも限らないんですよね。(イチャモン付けてくる人はどこにでもいますから)

だから、そうしてちゃんとお互いにコミュニケーションをとって確認し合うことが“理想”です。でも、それは“理想”なので余裕がある人はやればいいけど、そういうことが苦手な人もいるので、あくまで“参考”にしてほしいんですね。

で、私はそもそもそうした「表面的な事象」を重要視することはなく、そのできごとは何を表しているんだろう?と深読みしたがるカウンセラーです。

だから、Mさんのお話とかを読むとだいぶ人に対して神経を使ってるなあ、と思うので、

「まあ、それはいいとして、人疲れしたり、仕事でストレス感じたりすること多いでしょ?今も疲れてない?」

なんて話を振ります。

他人に対してマウンティングしちゃったことについてはどうでも良くて、なんでマウンティングしちゃうような心理状態にあるんだろう?ということを知りたいわけです。

つまり、

「元々優しくていい人であるMさんが、他人にマウントするってことは、よほどストレスを抱えているか、自分に合わない状況にいてるのだろう」

と考えるわけですね。

要するに電車の中で猛烈な便意を催したとするならば、駅に着くや否や人を蹴散らかしてでもトイレに駆け込みたいと思うはずですし、本来右利きなのに、なぜか左利きで字を書く生活をしていたらそりゃあ、ストレス溜まりますよね?という話です。

でも、Mさんは「トイレに向かう途中で、おっさんを踏んづけちゃったんです。優しくないですよね?」とか「左手で字を書くとどうしてもうまく書けなくて。そんな私が情けないです。」とおっしゃるのですね。

つまり、「猛烈な便意を感じてもおっさんを踏んづけずにトイレに行く方法を知りたいです」とか「左手で上手に字を書けるようになりたいです」という相談を私にしてくださっているんです。

でも、「そもそも、そういうことじゃないんじゃないかなあ?」と私は思うので、「ヤバいな、と思ったらすぐにトイレに行くようにしましょう」とか「右手で字を書いてみたらどうかな?」という提案をすることになります。

まとめるとこんな話ですね。

「完璧主義にハマってない?ちゃんとしようとし過ぎてない?それがストレスになってない?そもそもその仕事合ってる?楽しい?面白い?ちゃんとトイレ行って出してきた?」

ってことですね。
なので、今のお仕事や生活スタイル、そして、自分らしさについて、改めて考えてみるといいと思います。
自己肯定感があがってきた今なら、また新しい方向性もきっと見つかると思うし、ご主人とその話ができたらますます夫婦仲がよくなると思います!!


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「表に出ている問題は結果で、本当の問題はもっと深いところにある」
 
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