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私たちが気分よく行動するには「感情」と「思考」が一致している必要があるんです。
どちらかがブレーキになっていると「行動」がなかなかできません。
そこで「感情」と「思考」をどう整理していくか?について簡単にご紹介しています。
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「分かってはいるんですけどなかなか動けないんですよね」
「やろうやろうとは思うのですが、ちょっと勇気が出なくて」
「こうすればいいって思うのですが、なかなかできなくて」
などのお話をよくお聞きする今日この頃です。
待つ女シリーズでも頻繁にみられる言葉ですが、なぜ、そんな思いが出て来るのかを改めて考えてみたいと思います。
「分かってはいる」とか「やろうとは思う」とか「こうすればいいと知っている」というのは、要するに「頭で考えたり、情報を仕入れたりしている」という状況で、それと実際の「行動」には少し乖離があります。
そもそも私たちは「感情」や「思考」そして「行動」というのを一連のものとして捉えやすいのですが、全部別々の、独立した存在でして、それゆえこんな現象も生まれます。
「何で自分がこんな気持ちになるのか理解できない」(感情vs思考)
「こうした方がいいって分かっているのに違うことをやってしまう」(思考vs行動)
「やる気は十分あると思うのだけど、いざとなると行動できない」(感情vs行動)
また、感情を無視して行動だけしてしまうと心と行動がちぐはぐなので、「いまいち腑に落ちてない」「やるだけやってみたけどなんか違う気がする」と思いますし、思考を無視して行動してみれば「動いてみたけど納得感がない」とか思うものです。
だから、「感情」「思考」「行動」がすべて同じ方向を向いてはじめて「いい気分で、納得して、動くことができる」というわけです。
もちろん、これは順番が前後することもよくあります。
「よく分からんなーと思って(思考)、とりあえず行動してみたんだけど(行動)、やっていくうちにだんだん理解できるようになってきた(思考)」ということもあります。
ビジネスではよく「とりあえず動いてみよう!」という話が出てくるのですが、こうした効果を狙ったもんだと思います。
「好きって言ってくれてるし、悪い人ではないから付き合ってもいいかなと思って(思考)、お付き合いを承諾したんです(行動)。そしたら、だんだん素敵な面が見えてきてどんどん好きになって行ったんです(感情)」ということもありますね。
さて、そんな風に見てみれば「分かっているのに動けない」とか「こうすればいいと思うのだけどできない」という状況では「思考はOKを出しているが、行動ができない」ということで、そこには「感情」がブレーキになっていることが推測されますね。
「やろうと思ってるのに勇気がでない」も「思考ではOKが出てるんだけど、感情がブレーキになっている」ことが明らかです。
・・・ということで「感情」がカギのようです。
じゃあ、どんなブレーキが働いているのか?というと、もちろんケースバイケースですけど、こんな感情が見て取れます。
「もし行動してみてうまく行かなかったらどうしよう、と不安になる」
「やったことがないことをやるのは怖いし、どうなるか分からないから不安だ」
「周りの人に変な目で見られたり、うまくいかなくて笑われたりするのが怖い」
「うまく行ったらうまく行ったでめんどくさいことになったらどうしよう、と不安だ」
・・・とまあ、不安や怖れがだいぶ大きいようです。
そこで、カウンセラーとしては「感情」を大切にする習性があるので、「じゃあ、なんでそんなに不安なんだろう?怖いんだろう?」という点に注目していきます。
人によっては「そんな不安や怖れは無視してまずは行動や!行動して初めて見えてくるものもあるし、気が付けばそうした不安や怖れなんて吹っ飛んでるわ」と強気の姿勢を見せますが、もちろん、それもひとつのアイデアだけど、怖れや不安を無視するのはちょっとしんどいことも多いでしょう。
何が不安なの?何が怖いの?
どうして不安なの?どうして怖いの?
そんな質問をあれこれとさせてもらうんですよね。
そうすると、その不安や怖れを解消する術が見えて来たりします。
実は単に「情報不足」であることも多いんですよ。
成功例を知らなかったり、うまく行かなくても周りの人は笑わないってことを知らなかったり、失敗から学ぶことの大切さを知らなかったり。
それでよく「うまく行っている人に会いに行って話を聴いて来い!」という宿題を出したりもします。
情報がその不安や怖れを解消してくれることは、様々な経験から(災害情報とか)もご存知だと思います。(いきなり台風がやってきたら怖いですよね?でも、近付いていることや、どれくらいで台風が去るか?などの情報があれば対策や避難などの「行動」ができますよね。)
また、カウンセラーらしい見方をすれば「過去のトラウマ」が影響してることもよくあります。
前に行動した時にうまく行かなかった、とか、周りの人からバカにされた、とか、「またあんな辛い目に遭うのは嫌だ」という思いがあるとか。
このトラウマの一つには、例えば「お母さんが過干渉な人で、私がやろうとすることに全部反対して、何かと否定されてきた」ということもあれば、「お父さんが自分本位の人で、私が何かやろうとすればバカにしたり、否定したりしていた」ということもあります。
「元カレが束縛が激しい人で、すごく辛かったので、恋愛をするとまたあんな風になっちゃうんじゃないか?と思ったら気が重くなって、好きな人ができても告白する勇気が出ない」ということもあるでしょう。
そういう場合は、お母ちゃん、お父ちゃん、元カレなんかを「許せていない」「手放せていない」なんて見方をしていきます。
だから、改めて「手放しワークをやってみない?手始めに御恨み帳からどうぞ!」と案内したりします。
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さらに、「思考の罠」という厄介なものが大人には付きまとうものです。
そもそも「考えすぎる」という癖がある方は、その怖れや不安が強い人によく見られる傾向で、「石橋をたたきすぎて割ってしまう」ほどに考え込んでしまいます。
「自分なりに考えてみます」
「もう少し考えさせてください」
という話は決して悪いことではないと思います。
が、しかし、「今までも考えたきたんでしょう?それで分かんないんでしょう?今さら何を考えるの?」という嫌味な見方もあるんですよね。
つまり、「考えすぎる」という癖の裏には「考える、という大義名分を使って、行動しないように自分にブレーキをかける」という心理があるんです。
だから、そこで考えることは「もしチャレンジしてみて失敗したらどうしよう?」という“失敗”を前提としたことだったり、あるいは「やらない言い訳、できない言い訳」を考えることだったりします。
だから、そうした思考の罠にハマっているときは、「どうやったらできるようになるか?」ということは考えていないんですね。
そして、皆さんも体験あると思うんですけど、考えれば考えるほど様々なケースが思いついて、ますます不安や怖れが増長されることになります。
・・・もっとも「行動しない」ために「考える」のですから、それは当然の結末ですよね。
なので、この「思考の罠」にハマらないようにするためには、一旦、思考を止めて、感情とちゃんと向き合える体制を作るのも効果的です。
じゃあ、どうやって思考を止めるの?というと、瞑想をしたり、軽い運動をしたり、何か夢中になれることをしたり、カラオケで思い切り歌いまくったり、好きなことを楽しんだり、温泉に浸かってぼーっとしたり、様々なやり方が考えられます。
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さて、そんなこんなで不安や怖れに捉われている時は考えすぎて行動できなくなるし、分かっているのに動けなくなるのですから、いよいよ、その不安や怖れを直接消し去る方法なんぞを考えてみたいと思います。
例えば
○自分がやる気になるように、前向きなイメージをたくさんしてみる
○うまく行った人に話を聴きに行って自分をその気にさせる
○自分を励ますようなアファメーションを日々やってその不安や怖れを消し去る
○楽しく面白いことをして自分をいい気分にさせてその気にさせる
なんて方法もありますし、効果的です。
その上で今日はさらに「直接的にその怖れや不安と向き合う」という方法を提案してみようと思うわけです。
怖れや不安という感情の特徴に「壁に映った子猫の影を猛獣と勘違いして怖れを抱く」というものがあります。
分かる?想像できる?
ほんとうは子猫がいるだけなんです。しかし、その子猫に光を当てて壁に映し出された影はまるで猛獣のように見えます。
私たちは、その影を見て怖れる、というのです。
つまり、その怖れや不安の実態は意外としょうもないものだったりするんです。
何が怖いの?何が不安なの?どうなることが怖いの?どうなることが不安なの?という風にその怖れや不安を直視していくのです。
頭の中で考えるとぐるぐるしてしまうので、実際にノートに書きながらやるといいですし、誰かに話をただ聴いてもらいながら向き合うのもいいでしょう。
個人セッションのイメージワークや1DAYなどのロールプレイセッションでは、その怖れを直視するために、その対象となる人(自分を含む)を目の前に想像して向き合っていただくことをします。
時には「大丈夫よ。怖くないよ。そばにいるからね」と自分自身に語り掛けながらやってみるんです。
そうすると「何を怖れていたんだろう?何が不安なんだろう?」と思える段階がやってきます。
実はそうした怖れや不安というのはほとんどが「幻想」なんです。
過去のデータ(トラウマ)や思考が作り出した「幻」なわけです。
だから、きちんと向き合ってみると「あれ?何を怖れたんだ?」と思うようになっていくものです。
そうすると感情のブレーキが外れますから、すーっと行動に移すことができるようになります。
しかも、この怖れや不安を直視する方法は一度体験すると「怖れや不安には実体がない」ということを“情報として知る”ことになるので、あまり怖れに振り回されなくなります。
そうすると「怖いけどやりたいの?やりたくないの?」というシンプルな質問を自分に投げかけられるようになりますし、「不安だけどけっきょくやるんでしょ?」というある種の悟りを開くこともできるようになります。
そうすると「感情」がクリアになり、「思考」も止まるので、「行動」がしやすくなっていくのです。
今日はちょっと難しいお話だったかもしれませんが、ひとつひとつ自分なりにやってみてくださいねー。
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