環境を変えても同じ問題が起きる理由とその対策について。



今の環境がイヤだ!と外に飛び出したのに、しばらく経ったら「何も変わってないじゃないか!」と思うことはよくあるものです。
それは「自分の価値観や考え方」などが古いままで、アップデートされていないからかもしれません。

最近日本社会の窮屈さにうんざりして旦那も引き連れて海外に飛び出してきました。
旦那も私も仕事がすんなり決まって海外生活順調にスタートしたかに見えました。
海外に出れば自分も自分らしく自由に生きれる!働ける!と思ってたのですが、ところがどっこい!
全然そんなことなかったです。毎日同じ時間に会社に行って帰ってきて・・・の繰り返しで「日本にいる時と全然変わらねーじゃん!!!!」って感じです。土日も気がついたら家でゆっくり。楽しいのですが、なんだか物足りないです。
会社には外国人もいて社内では英語が公用語だし、今までやったことのない仕事で、全然できないながらもチャレンジしながら取り組めているとは思います。
それでもやっぱり、つまんないなーー、もっと頭おかしく自由に生きて見たいなと思う日々です。
海外だからできる経験もいっぱいあるとは思うのですが・・・。
毎日を楽しく自由に生きたいのに、何か楽しくなりきれない私にビシッと喝をいただけると嬉しいです!!
(Kさん)

海外に行くと自由や開放感を感じるって方は多いと思います。
また日本語をしゃべってるときよりも、英語の方が遠慮なく話せたり、気軽だったりするって声もよく耳にしますねー。

だから、休暇をとるなら海外をお勧めすることも多いですし、海外帰りで日本に窮屈さを感じてる方には「向こうに戻ったら?」なんて話をすることも多いんです。

海外に限らず、忙しい東京から地方に行ったりすると気分が変わる方も珍しくないですね。

いわば「転地療法」という奴です。

場所が変われば気分が変わるから症状も良くなるよ!という話で実際効果もあげてると思います。

ただ、「海外に行けば問題が解決する」とは限らねーぞ!ってのが今日のテーマですね。

特に、非日常を味わえる「旅」ならいざ知らず、その地で生活をする「移住」となると、始めは非日常でも、やがて日常になっていきますね。

旅先ならば、うわっ!楽しい!ってホールフーズマーケットでオーガニックな野菜やら肉の塊やらを購入できるんですけど、それが日常になったら「うわっ、高っ!」となって、値段を吟味するようになっちゃったりします。

あるいは、旅行ならば当然、宿の隣の人がどんな人なのかって気にならないわけですけど、それがアパートメントを借りるって話ならば、隣の人はどこの国の人で、どんな性格で、どんなライフサイクルなのかも気になるかもしれません。

そうすると日本での日常が、海外でも再現されてしまうこともよくあるわけです。

それは自分自身の価値観や考え方が影響しているわけです。

例えば「何でもきちんとしちゃう性格」で、それが何だか息苦しくて、海外などに移住することを決めたとしましょう。

移住先の人たちの大雑把な性格や適当なやり取りに始めは癒されて「いやー、やっぱりええなあ」なんて思うんですけど、だんだん本来の「きちんとしちゃう性格」が発揮されてきます。

そうすると、以前は日本で「みんなちゃんとしなきゃいけない!」って文化がイヤで海外に来たのに、今度は「ここの奴らはいい加減でムカつく!」ってなっちゃってない?あれ?なんかイライラすることが増えてるぞ?みたいになっちゃいます。

あるいは、「日本にいても給料は上がらないし、もっと稼ぎのいい海外に移住しちゃおう!」って人も最近は増えてるらしいですね~。

日本にいると収入が限られるからケチケチしなきゃいけなくて、それがイヤだったんです。
それで海外に仕事を見つけたら、かなり給料がよくて待遇もいい。よっしゃ!なんて思ってたところ、だんだん生活に慣れてくると「なんか日本にいた時みたいに値札を気にしたり、カードの明細をじっと見つめる自分がいるわ」なんてことが再現されてきます。

よくよく考えたら給料もいいけど、物価も高いじゃないかー!なんて思ったりね。

それで「ああ、またお金のことを気にする生活だよー。せっかく海外に来たら解放されると思ったのにー」なんて思うわけです。

もちろん、周りの友人や仲間との付き合いで、そうした思いにならないこともありますが、気が付けば「日本にいるときと同じパターンを繰り返してるなあ」なんてことになってたりします。

ま、そりゃそうだよね。

その現実作ってるのは自分自身だもの。

今回の話は「住む場所を変える」って話ですけど、似たような話に「会社を変える」とか「男(女)を変える」ってのもあります。

お金の心理学でもよくご紹介しますけれど、給料が30万で「全然足りねえ」と思っている人が、転職して給料が50万に増えたのに、しばらく経つとやっぱり「全然足りねえ」と思うようになるんです。

「お金は足りなくなるもの」という思い込み(観念)が変わってないからなんですよねー。

だから、Kさんの場合も、海外に行ったら閉塞感、窮屈さから脱出できる!自由になれる!と思ってたわけで、それは確かに日本にいるときよりもマシかもしれませんが、元々Kさんが持ってる何らかのパターン(思い込み、観念)が表に出てきてるのかもしれません。

>それでもやっぱり、つまんないなーー、もっと頭おかしく自由に生きて見たいなと思う日々です。

もっと頭がおかしくて自由な人ってどんな生活してると思います?

毎日同じ時間に同じ会社に通ってると思います?
土日はゆっくり過ごしてると思います?

その「頭おかしく自由な生活」のデザインはどれくらいできてるでしょうか?って話なんです。

「海外に行けば、そういう生活が手に入る」というのは、実は「妄想」でして、海外に行くことは、自分がしたい生活をするための「きっかけ」に過ぎないんです。

環境を変えると実現しやすいことって確かにあるんですけど、それはあくまで環境がそうであって、自分の生活を創るのは当然自分なので、その環境を使って自分の価値観や考え方、行動や思考のパターンを変えていくことが大事になるんですね。

日本は窮屈だ、とか、閉塞感がある、という話はよく耳にしますが、それを日本の社会のせいにして、自分を被害者のようにしてしまっていると、そこから抜け出しても何も変わらない現実が目の前に現れるんです。

いうなればそれは「他人軸」だからです。

そういうわけで、なぜ、自分が日本にいるときにあんなにも窮屈さを感じたのかを考えてみるといいと思うんです。
それは海外に住むようになった今だからなおさら分かりやすいと思います。

よくあるケースはこんなものですね。

・人目を気にしなければいけない。
・周りの人と同じようにしなきゃいけない(合わせなきゃいけない)。
・個性よりもグループの和を優先させる。
・失敗すると叩かれる。
・何かとお互いを監視し合ってるような気がする。
・きちんと、ちゃんとしていないといけない。
・職業選択の自由が少ない。
・頑張っても収入が上がらない。
・感情をあまり出しちゃいけない。

海外に行くと、その辺は自由になるように感じるかもしれませんが、日本にいたときの環境から自分の中にそういう価値観や考え方や思考パターンをインストールしてしまってると、移住先でもそれが徐々に表に出てくるようになっちゃうわけです。

もちろん、そうした対人関係の観念だけでなく、お金や仕事に対する価値観(ちゃんと貯金しなきゃいけない、働かざる者食うべからず、など)も影響していきますね。

それで「全然変わってないやないかー!!」という風に夕日に向かって叫びたくなるのです。

だから、違う環境に身を置くことは「自分を変えやすくする効果」はあったとしても、「自分を変えてくれるもの」ではないことを知る必要があると思ってます。

環境が変えてくれる、のではなく、環境を使って自分で自分を変える、というところに転地療法の効果があるわけですね。

同じことは「海外にいたときは自分らしく振る舞えていたのに、日本に来たら元に戻っちゃった」という事例でも言えると思います。

だから、Kさんにとってはせっかく海外に移住されたので、その環境を活かすべく次のようなことに取り組んでみられることをお勧めしたいです。

・日本にいるときの何がイヤだったのか?を思い出す。

・それを作っている自分の価値観、考え方を書き出す。(これは必要ない価値観を手放すためです。)

・今の環境で周りの人たちの生き方、価値観を学ぶ。

・自分らしい「自由な生き方」を改めて具体的にデザインする。

・その自分らしい生き方を今の環境の中で実践してみる。

・そこでいらない価値観を、必要な価値観に書き換えていく。(その要素はおそらく今の周りの人たちが持っているものだと思います。)

また、実験結果などをご報告いただければと思っております~♪

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