自分の好みを良かれと思ってごり押ししてくる人にはどう対処したらいいのか?



自分の趣味もそうだけど、宗教とか恋愛とかを“良かれと思って”押し付けてくる人っていますよね?本人は悪気がないだけに時にはけっこうな問題になっちゃいます。
そんな時はどうしたらいいのでしょうか?

根本さんこんにちは。

最近「うわあー久しぶりにいやだああああ」と思ったことがあり、心理学的にどうなのか聞いてみたくてメールしました。

私の結構親しくしている友人は、私生活で色々と大変なことがあり、あるカリスマカウンセラー(根本さんではないのですが)を崇拝しています。
その方の本を読んでみてと言われて読んだのですが、私にはぴんと来なかったので、その旨と、でもあなたが救われているのはわかるよ。と伝えました。
しかしそこから、ちょっとその件に粘着しているようで、会うたびにその方がどんなに素晴らしい考えかという話をされます。
それが、結構つらいのです。
「分かってるよ、でも、ジャニーズファンの人に言うみたいな感じで、そうなんだ好きなんだね、としか私は言えないよ」と言うのですが「きらいなんでしょ」とからんできたり、私がすごく好きなアーテイストと、その方が全く同じことを言っていたなどと言ってくる。
だんだん、もうやめて!!とグラスを投げたくなる気持ちになっています。
私が好きであなたが興味がないマイナーなバンドの話とか、私はしないのに…。いっそ、一度一緒にライブ(歌うカウンセラーさんなので)とか行った方がいいのかしらなどと悩んでいます。
けして、そのカウンセラーさんが嫌いなのではなくて、ごり押ししてくるあなたがいやなのだ(でもあなたのことを嫌いなわけじゃないんだよ、応援しているんだ)とうまく伝えられませんでしょうか…。
こういう「自分のことを押し付けてくる場面」が苦手ですわあ
(Sさん)

そのカリスマカウンセラーさんが誰かは分かる人には分かるのかもしれませんが、こういうことは世の中にはよくありますよね。
そして、カリスマ性の強い人ほどそういうことが起きるもので、時に「宗教か!?」なんて言われたりしちゃいます。

とはいえ、Sさんの友人がハマったのがそのカウンセラーさんだったから良かったものの、怪しげな宗教、怪しげなビジネス、怪しげなセミナーだとしたら、もっとヤバかったかもしれません。

とはいえ、そうなっちゃうことは私にだって起こり得ることで
「最近、ハマってるカウンセラーのブログがヤバくて、武闘派女子とか、ロケットランチャーぶっ放すとか、ウンコ!ウンコ!とか言っちゃってるの!ぜったいあんたもハマると思うから見て見て~」
とURLとか本とかを送りまくっちゃってて、別のカウンセラーさんに「私の友達が怪しげなカウンセラーさんのことを崇拝してるみたいで・・・」と相談されてるかもしれません(笑)

「良かれと思ってやってることが、相手にとっては押し付けになっちゃう」ということは人間関係ではほんとよくあることです。

商売人でもありますけどね。
本人が意図しないうちに押し売りになっちゃうみたいな。

そういうとき、武闘派女子の中でも突撃部隊に所属する人たちならば「そういう言い方がうぜーんだよ!」とサクッと火炎放射器を軽くぶっ放して場を収めるのだろうと思いますが、「いい人」だとなかなかそれが難しいものです。

そうじゃなくても「親しい友達」「家族」とかだとね、むしろ、そのことで苦しくなっちゃいます。

「母親が怪しい宗教に入信したようで、盛んに私にも入るように言うてきます」

「お世話になってるコンサルさんが自己啓発セミナーにめちゃくちゃ誘ってくるんです」

「夫が職場の後輩に手を出してお熱で、家を全然省みなくなっちゃったんです」

「私の親友が最近好きになった人がよりによって野良猫とロックマンの両方を持った人みたいで、相当振り回されてるみたいで心配なんです。」

なんて話も耳にします。

ん??3つ目???4つ目???そう、同じ心理なんてさりげなく混じらせてみました。

気付きました?(そりゃ、気付くわな)

そういうの、昔からよく言いますよね。

「恋は盲目。」

Sさんもできればそういう目で見てあげるといいかなあ、と思います。

こういう時によく起こる心理です。

「私は相手の気持ちを考えるから、仮にそのカウンセラーさんにハマったとしてもそんな風に友達に勧めたりはしません。だって、相手が気に入るかどうかはその人次第で、私がいいと思っても、その子がいいと思うかなんて分からないですよね?
だから、『私はこのカウンセラーさんに最近ハマってるんだ』ってことも言わないかもしれないし、もし、相手が悩んでるならお勧めするかもしれないけど、それでもそんな風に押したりはしないと思います。」

さらに続きます。

「彼女がそのカウンセラーさんのことをお勧めしてるのは私だけじゃないと思うので、他にも嫌な思いをしてる人がいるんじゃないかと思うと心配ですし、そうすることで、そのカウンセラーさんの評判が落ちてしまったり、逆効果じゃないでしょうか?」

みたいなことまで考えておっしゃる人もいます。

それは確かに素晴らしいことですし、確かにその通りだし、きっと、「ああ、私もそうするー!」と同意されてる方も私の読者の中には多いと思います(お察し上手の方が多いですからね)。

でも、そこでお伝えしたいことは、「それは私の価値観であって、それが正しいと主張しちゃうのは気を付けようね!」ということです。

「自分の推しメンを勧めるなら、ちゃんと相手の気持ちに配慮しなきゃダメだし、相手が嫌がってるようだったら無理に押したら関係壊れちゃうから気を付けなきゃダメでしょ!」

って暗黙の主張をしないように気を付けたいものです。

【価値観の違いを正しさの主張によって解決しようとして火に油を注ぎまくる】ということが非常によく起きがちなのです。

お察し上手を自負するならば、もう一歩踏み込んでみませんか?

「ああ、彼女は今、そのカウンセラーさんにぞっこんで、まさに恋は盲目状態なんだわ。さすがは情熱の女だよね。私の好きなアーティストさんのことを持ち出すなんて、よほど私に共感してほしいんだよね。きっと素敵なカウンセラーさんなんだろうな。
だから、私が何を言ってもきっと聞く耳持たない時期なんだよね。
もう少し、熱が収まるまで待ってみようかな。粘着質なところがあるからしばらくかかるかもしれないけれど、友達だしなー」

Sさんはきっとそんな思いでいらっしゃると思うのですが。

で、お察し上手な人ほど相手の気持ちを考えることができるがゆえに、自分軸を失いがちです。

※この辺の話と対策はこちらの本に詳しく書いてあります。

『人のために頑張りすぎて疲れたときに読む本』(大和書房)

そうすると、自分の本意ではない行動を選んでしまいそうになりますよね。

>いっそ、一度一緒にライブ(歌うカウンセラーさんなので)とか行った方がいいのかしらなどと悩んでいます。

こんな風にね。
もし、ライブに興味があるならば行ってみるのももちろんOKだし、本ではピンと来なくても、ライブに行ったら目覚めるかもしれないので、もしSさんが望むならばそれもアリだと思うのです。

でも、気が進まない状態でライブに行ったら、逆に余計に嫌になっちゃうかもしれないですよね。

だから、そこは自分軸にこだわりたいところです。

一旦距離を置く、というのも悪いことではありません。

何かにハマっちゃうとその人の話ばかりするようになるのは、カウンセラーでもアーティストでも宗教でも恋でも同じなのですが、それが「うぜーよ、あんたのこと嫌いになりそうだよ」ってことならば、ちょっと連絡を取らないようにするのもアリなんです。

Sさんはやり取りの中でとても上手にその友達に接していらっしゃると思います。

>そのカウンセラーさんが嫌いなのではなくて、ごり押ししてくるあなたがいやなのだ(でもあなたのことを嫌いなわけじゃないんだよ、応援しているんだ)

こういうことをちゃんと言葉で表現できるということは、Sさん自身はとてもコミュニケーションレベルが高い方です。(それは自信を持ちましょう)

でも、例えば、ロールプレイングゲームにて、自分にとっての現時点最高レベルの技を駆使しても通用しない敵に出会ったとき、皆さん、どうします?

やはり武闘派だから突撃して討ち死にを選びます?
敵に背を向けるのは漢の恥!とばかり突撃を繰り返します?

たぶん、一旦退却してほとぼりが冷めるのを待つか、新たな技を構築すべくスキルを磨くと思います。

もし、Sさんがその友達のことを嫌いになっちゃって絶縁したくなっちゃったりするくらいならば、なんやかんや理由を付けて距離を置いて、時々、その温度を測るようにしてみたら良いと思うのです。

「ああ、ちょっと冷めて来たな。あたしの話を聴く耳が少し出て来たなあ」

と思ったらまた距離を縮めたらいいんですよね。

もちろん、時には残念ながら関係を切っちゃうことになる場合もあるでしょう。
親しい仲であればあるほど、それは悲しく、寂しいことだけれど、仕方のないことと割り切るのも必要かもしれません。

そもそもこうして強く推しちゃう、思い込みの強いタイプの人というのは、元々相手の気持ちをそれほど考えられるタイプでないか、自分に自信がないタイプか、または過去の経験から、強く推した方が相手が動く、という経験をしてきたコントローラーであることが多いです。

だから、拒否すると被害者モードを持ち出して来たり、感情的にSさんを否定して来たり、言葉が通じない!なぜ!とショックを受けることもあろうかと思います。

そして、その世界にはその世界の価値観、正論があって、
「Sさんがそのカウンセラーさんのことを受け入れられないのは、まだこの人のことをよく分かってないからだ。よし、ブログのURLや本や動画を送りまくってあげよう」

「Sさんは私がそれだけハマるものがある私に対して妬いてるのかもしれない!大丈夫!一緒にハマろう!すごくいい世界だから!素敵だから!最高だから!よし、もっとはっきりお誘いしよう!」

「Sさんは行動に時間がかかるタイプかもしれない!だから、私が一緒に行動することできっと彼女ももっと楽になるし、幸せになれる!よし!ライブに誘おう!」

いやでしょ?(笑)

これはもう、言語の違いみたいなものと思ってもいいくらいの、見事なすれ違いを見せているのです。

でも、それが今起きている現実であるならば、まずは、その状況や相手のことを受け入れることがお勧めです。

その上で、自分軸でもって、どうするか?を決めていくのが自分にとっていいと思います。

ちなみに、こういう時に「私は根本先生って全然マイナーな人にハマってるだけど、この人はこういう風に言ってんのよね!」って私のブログ(例えば今日の記事など)を相手に送り付けることはやめましょうね!!

「○○先生vs根本先生」みたいな場外乱闘は誰も望んでおりませんし、誰も幸せにしませんので(笑)

あくまで自分自身を幸せにするために心理学は使いましょうね!!

★自分軸に基づいた人間関係を学ぶ本

「敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法」(フォレスト出版)

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